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流水 ゼルギウス を 6人が心の中で指差しました。
火炎 イヴァン を 2人が心の中で指差しました。
流水 ゼルギウス は人々の意思により処断されたのです……。
次の日の朝、影輝 エーリッヒ が無残な姿で発見されました。
今、ここにいるのは、陽光 ナターリエ、氷破 ベッティ、月闇 榛名、翠樹 ゲルダ、火炎 イヴァン、天聖 マテウス の全部で 6 人かしら。
…ああくそ、お前、頭いいな…!
[ゼルギウスの言葉に、ばりばりと頭を掻いた。
水滴がぼたぼたと落ちる]
違うんだ、オレ、感知できる力があるんだ。
それでゼルギウスを調べたら黒だったから、部屋に来てだな…
ああ!もう!オレ頭悪いな!
[いーっと歯ぎしりをする男の肩から ふわり
熱無き焔が 陽光の舞手へと]
[「それ」は毎度のごとく、唐突に館の壁を突き抜けて飛来した。金色に輝く、光の輪…迷うことなく、妖精王の力は、まだ弱っている水精の元へと向かう]
また、か…!?
[治癒のためにゼルギウスの傍にいた男は、その光を阻もうとするように一瞬手を差し伸べたが、当然止まるはずもなく]
[ゼルギウスの姿が光に消えると同時に、その光の中から、一本の薔薇色の杖が、ふわりと風に乗るように現れる]
何…?
[思わず掴もうとした男の手を擦り抜け、薔薇色の杖はゼルギウスと対峙していたイヴァンの胸元に引き寄せられるようにして、飛び込む]
(……これは、本格的に、ヤバイ……)
[昨夜から立て続けに『秘宝』の傍にいたためか、他に理由があるのか。
本性を抑える封印は、あんまり状態はよくないようで]
(……一回、弾けさせた方が、ラクかもしれねぇな……)
[俯いた表情の奥、巡るのはものすっごく、不穏な思考]
…――、あ、…っ!
[光の矢。
男にはそう思えたそれは ゼルギウスを捉え。
目を見開いているうちに飛び込んできたのは
薔薇色の杖で]
……え?
[思わず 両手で受け止める。
ぎゅ、と握りしめると じんわりと 力が感じられ]
――――、これ、は……
[きょとん、と目をまたたかせ。
握った侭、周りを見渡して眉を下げた]
―ゼルギウスの部屋前―
なにーおっさんが捜せる奴なのか!?
[頭痛くてもそこはちゃんと聞いたんだ。んじゃおっさんが正しいのか!?
頭押さえながら、あたいはあっちとこっちときょときょと見てたんだけど、またアレがやってきたのさ。]
うわ、またきたしっ!………あっ。
[わっかは迷う事なくゼルギ ウスに飛んでって、ゼルギ ウス消えちまったのさ。
残った杖は目に入れば、知った気配が届いてきた。
ああ、こいつぁ……]
秘宝…?
[でも形が違ぇ。それに、なんか……小さくね?
あたいは首傾げながらも、おっさんの手に入った秘宝を見ていたのさ。]
ゼル〜…犯人だったの〜……?
[ゲルの言葉にこてんと、首をかしげながら、
それなら、イヴァンを疑うようにしてた自分は怪しかったかもしれない]
じゃあ〜、イヴが言うことも〜、本当ってこと〜…?
[少しイヴァンの方を見てから、思わず視線をそらしてしまった。
何か彼に見られるのは、自分の奥底を見抜かれそうな、そんな気がして]
やはり、それが秘宝なのか?ならば、もう犯人は捕まったということだな。
ゼルギウス殿だったというのは意外だが…
[ほっとしたように、男は吐息をつく]
ともあれ、これで、妖精王も結界を開いてくれるだろう。他の界に影響の出る前で幸いだ。
だって、そうだよ。
なんか足りない気がするけど、祭壇に残ってたのと一緒だもん。
ゼルさんが持ってたんならそういうことになるよね。
[首傾げる榛名を見上げる]
ねえ、イヴァンさん。
秘宝を感知できるなら分かるよね。
それ秘宝だよね。
[イヴァンを、エーリッヒを、ベッティを、ナタルを。
確かめるように順番に見回して。
マテウスの視線とぶつかって、じっと見つめ返した]
ボク、何か間違ってるかな。
…あ、うん。
こいつがこんなに早く帰ってくるの、おかしいし…
[ナターリエの方に飛ばした筈の焔が
薔薇色の杖の傍 気づくと戻ってきて揺れている]
…うん。
これだ……
[少しばかり呆っとする。
周りの声が 頭に入って来ない]
[マテウスの言葉が聞こえて、何か足りないようなというゲルダの言葉が気にならなくもないが]
一件落着なの〜…♪
[これでもうゲルダが苦しまないんだ〜と思うと気分が晴れてうきうきと、
ただ、マテウスをじっと見つめるゲルダに不思議そうに]
ゲル〜……?
[なんだろ…大きさが、じゃなくて何か…何か"小せぇ"?
でもあたいはゲルダとか蜥蜴のおっさんみたく感知に優れてるわけじゃねーから、気のせいって思えば気のせいになっちまう。
そんな訳で頭まだ痛いし、とりあえず気のせいってことにしといたのさ。
ってか頭痛ぇのはゼルギウス送られちまったからだろーな……少しすれば収まるかなコレ。]
何か知らんけど…ゼルギウスが犯人って事でいいのか……?
……あたい襲ったのもゼルギウスだったのかな……?
[そういやその辺聞きそびれたなぁー。っても送られてから分ったんだからしゃーねーんだけどさ…。]
[翡翠は熱っぽく潤んでいる。
今はナタルの方が大変そうかもしれないけれど、負荷がかかってるのはやはり変らなかった。光に直接触れた昨日よりもマシだけど]
うん。そうだよね。
でも…。
[何か足りない。そうも感じたから。
覗き込む榛名や安心させるようなマテウスの笑みに、困ったように首をこてん]
…王様、何も言ってこないし。
[周囲の声は一応耳に入っているけれど、口を出す事はせず。
マテウスとゲルダのやり取りに、ほんの少し目を細めた]
(……これで、極楽蝶が誤魔化せればいいが……)
[あらゆる意味で、そうであってほしい、と。
はあ、と一つ、息を吐く]
……これで、終わったんなら、何より、だね。
[掠れた声で呟いてから、ゆっくりと顔を挙げ]
……ぼくは、ちょっと、外を歩いてくる、よ。
[誰に言うともなしに告げて、踵を返した。
俯く様子は、傍目には友が犯人だった事に消沈しているようにも見えるか。
地味に、異常の気配もある。
舞手の周囲に漂う光の粒子、そこに潜む陽光と天聖の属。
先ほどまでは陽光が主体だったそれは、今は天聖の方が僅かに強くなっていた]
─ →西の大樹─
[ふらり、館を出て向かうのは西の大樹。
その根元に座り込み、はあ、と大きく息を吐く]
んー……。
ま、なるようになんだろ。
[頭上に広がる薔薇色をしばし、見上げた後。
かなり無責任な事を呟いて目を閉じた**]
[イヴァンが犯人じゃないと、誰よりも信じていたエーリッヒの方を見て、
彼はイヴァンの力のことを知っていたのだろうかと]
疑って〜、ごめんなの〜……
[ぺこりとエーリッヒに頭を下げれば、イヴァンの方に言うように言われて]
イヴも、ごめんなの〜……
[ぺこりと彼にも頭を下げた]
ああ、そっか。
じゃあもう少し待ってればいいのかな。
[マテウス>>24に言われて、少し肩の力を抜いた。
呆としてるイヴァン>>15をエーリッヒは労わっているだろう。
榛名>>23が謝っているのと一緒に頭をぺこっ。
最後は疑っていなかったけれど、途中信じられなかったのは一緒]
うん。いってらっしゃ…い?
[ナタル>>21を見送って、また首をこてり。
消沈してるのは、ゼルギウスが犯人だったりしたせいかと思うけど、気配が何か妙だった]
マテウスさん、ナタルさんも調子悪かったの?
[もし彼が癒したのなら、そうもなるだろうかと。
尋ねるようにまたじぃっ]
[マテウスとゲルダの会話が聞こえると、むぎゅっとゲルダを後ろから抱きしめて]
でも〜、秘宝はああやってみつかったし〜……
秘宝が半分こにでもならないと〜……
[そう、自分は呟きながら]
見つかってめでたし〜、じゃないの〜……?
[最後は誰かに問いかけるというよりは、確認をするように]
?ナタルいってらー。
[何か大分疲れてる様子のナタルにちょっと首捻りながらあたいは見送ったのさ。
ゼルギウスとナタルが仲いい友達だったってのは知らなかったからな。ふむー。]
あ……蜥蜴のおっさんお疲、れ。
エーリッヒ、さっきも朝もあんがとな!
[エーリッヒに引っ張ってってもらったのもだけど、それよか助けてもらった事にあたいは礼を言って二人をを見送ったのさ。]
[そうして、立ち去るナタルを見送り、
続いてエーリッヒに運ばれるようにして去ったイヴァンの方も見送り]
むぅ〜、イヴお疲れっぽいの〜……
[自分はゲルダとこうして触れ合ってるだけで、いくらでも疲れなんて吹き飛ばせそうな気分でいる]
あ、そだ騎士のおっさん!
おっさんがくれたお守り、バラバラになっちまったんだ。
折角くれたのに悪ぃ…。
[結局原因分んねぇんだけど、お守りぶっ壊れたのは事実だから、値は謝っといた…っていうか、伝えといたのさ。
ちょっとしょげぎみなのは、何となく、『自由』が壊れた気がようなしたからだ。]
[ベッティの朝にと、自分は事情を聞いていたので特に不思議がることもなく]
バランス〜…?
ナタの体調〜、悪くなってくの〜……?
[心配するような言葉とともに、視線はナタルを見送った方へと向かった]
あー、うん。あたい朝連れてかれかけたんだ、犯人に。
だからゼルに、って事だと思うんだけど。
んでも、エーリッヒのおかげで助かったんだぜ。
エーリッヒ、そういうの防げんだって。
[あたいは首傾げたゲルダにさらっと言っといたのさ。
隠すとかいう頭は今の頭には無いんだぜ。]
そうだったんだ。
それはビックリなんだよ。
[驚きの連続で麻痺しかけてるけど、嘘じゃない。
榛名はと見れば知っていたような様子。マテウスも同じく。
何か引っかかった。引っかかった理由が分らず、眉が寄る]
エーリッヒとマテウスさん、二人で守ってたんだ。
良かったね、ベッティちゃん。
もうすぐに反省房も開放されるんだろうけど。
[寄せた眉を解いて、ふわと笑う。
しょげてる理由は知らないまま少し励ますように]
じゃあ〜、事件が早く終わってよかったの〜…
[マテウスの言葉にそう、ゲルダの様子には後ろから抱き付いていたので気付かずに]
ベチ〜、もてもてなの〜…
[エーリッヒとマテウス二人から守られたという彼女に、そう笑いかけていた]
それにしても、やはり心配だな。
[呟いて、ナタルの去った方を見やる]
少しナタル殿の様子を見て来よう。
ゲルダ殿は休んだ方がいい。榛名殿、ベッティ殿、後を頼めるか?
[ナタルの調子が悪い原因とか聞きたんだぞ。そっか、閉じ込められっぱなしだとマズイのか。
んー、も一回アイツんとこ行ったほうがいいか……?あんま気乗りしねぇけど……。
とか考えてたら、おっさんに守ってた、って言われてたんだ。]
そ、なのか?
そっか、あんがと!
[礼はエーリッヒに言ったのと同じくらい感謝して言ったんだ。
じゃやっぱり、壊れたのは巻き込まれてって事なのか?
おっさんに言われれば、そうかなって思っちまう。おっさんはいい奴だし。]
[急いでとゲルダが立ち上がろうとして、ふらつく様子にぎゅっと再度抱きしめて]
ゲル〜……無理しないでなの〜……
どうしても行くなら〜、だっこでなの〜…♪
[心配する気持ちの裏に、ちょっとだけ下心のようなものがあったかもしれない]
[後をとマテウスの言葉にこくりと頷いて]
任せてなの〜…
[頼まれずとも、ゲルダの傍から今は離れるつもりはなかった。
あまり気乗りしてない様子のベッティに気付くと首を傾げて]
ベチも〜、無理しないでなの〜…
もて…なのか?
[ハルナに言われたあたいはちょっと首傾げたのさ。
反省房行きから守ってもらったから贅沢は言わねぇし、むしろ感謝してっけど。
そうしてもらえたのは、たぶんコレのおかげなんだよな…と思ってあたいは手に巻いたままのハンカチを見たのさ。。
コレを知らなきゃ、エーリはあたいよか蜥蜴のおっさん守ってただろーし、おっさんも…。
そう思うとちょっとあたいは複雑だったのさ。]
[おっとと、と思ったら榛名とマテウス二人がかりで支えられた。
マテウスに触れた手からはゆるりと力が流れ込んでくる。
それで何かが抑えられた。
安定の欲しい今はありがたく思うばかりだった]
う…ごめんなさい。
じゃあ、マテウスさんにおまかせするんだよ。
何度もありがとう。
[ちょっと顔が赤いのは、恥ずかしいからだ]
あ、でも。榛ちゃん。
ボク結界から出れるとしてもやっぱ、蔓環作っておきたいんだよ。
付き合ってもらえるかな。
あ、了解ー。
ゲルダ大丈夫かぁ?
[おっさんに頼まれたんで、ふらっふらなゲルダの様子を飛んだまま見てたのさ。
ハルナが居るから大丈夫だとは思うんだけどさ。]
あー…あたいは平気。
ちょっとゼルギウスが急に居なくなったせーで頭痛いくらい。
でもこれくらいなら大丈夫だ。
[実際ズキズキってほどじゃねーから、ハルナには笑って返事が出来たのさ。]
[ゲルダからのお願いには断る理由などあるはずもなく]
うん〜、一緒にいくの〜…♪
[目に見えて嬉しそうだったとか、
結局のところ、王の元に報告にいくのはマテウスに任せることになるだろうか]
マティ〜、ありがとうなの〜…
[実際には、ナタルの傍に行くことは、事態を悪化させるだけだったし、妖精王は結界を開く気などない筈だ。一部に極楽蝶呼ばわりされていたとて、秘宝が半分欠けていることに気付かぬ程間抜けではないはずだった]
時間は、あまり無い、な…
[慎重に、ナタルの気配を避け、反対方向の東の泉の方へと向かう]
[ベッティから笑顔の返事が返れば]
ゼルのせい〜…?
[きょとんと首をかしげて、
その名前の呼び方にわずかに違和感を感じたのはきっと気のせいなのだろう]
―→東の泉―
[泉の傍にたどり着くと、清水で喉を潤し、その畔に腰を下ろす。腰に提げていた剣を膝に置き、象眼されたカメオの少女の横顔を、じっと見つめた]
あなたは、許さぬでしょうね…姫。
[呟いて、目を閉じた**]
[一瞬、どーせ行くんだしおっさんについてこうかと思ったけど、やっぱ会いたくねーなぁ…。
って悩んでたんで出遅れた。……いいや、後で行…けたらいい…な…。
ゲルダがあたいのこと心配すんのには、おうっと親指立てといたのさ。]
あたいはまだ問題ねぇ!何も誰かと殺り合ったわけじゃねーしなっ。
[だから蜥蜴のおっさんはもっときついだろうなーってちらっと思ったけど、それは黙っといたんだ。まぁ休みゃ治るさうん。]
ん?
…あ、これは………
け、怪我じゃねーから平気っ!
[何か視線が痛ぇな。
あたいは思わずハンカチした手を後ろに隠したんだ。]
[ゲルダがベッティのハンカチをじっと見る様子に、
自分もついそこをじっと見てしまった。
かくしてハンカチを隠すように手はベッティの後ろに]
む〜…、ベチ〜…、何か隠してるみたいなの〜……
[言うだけ言いながら、別にそれを言及するつもりは本人にはなかったが]
殺しちゃうのはダメだよ。
[元気そうなベッティにクスッと笑う。
殺さなければいいのか、というのはさておこう。
自分の対は今回最初からいなかったので、実感は薄めだったりも]
そうなの?
…うん、じゃあそういうことにしとく。
[何となく思うところはあったけれど、ハッキリと感じ取れたわけでもなく。隠したいのなら無理に聞き出すこともないかと結構アッサリ引いた。
追求するだけの気力がなかったこともベッティには幸いしたか]
そうだ、ボク、喉渇いてたんだ。
まずはお水飲みに行きたいな。
[榛名を見上げて。ベッティにも一緒に行く?と*首こてり*]
え、ええ?
あたいはいつでもフルオープンだぜ!
隠してなんか………いやなくはない、けど、ほれ一妖精並みの隠し事だし……。
[ハルナになんか言われたあたいは、プルプル首振っといたのさ。
そんな高度な技術で誤魔化したあたいは、2人に追求されなかった事にほっとしたのさ。]
あたいも行く!
厨房行こうぜ。飯もまだだしなっ!
[そんないい提案しながら、あたいはゲルダ達に着いてったのさ。]
[ゲルダからの追求もなければ、それ以上ベッティに必要以上のことを言う者もいないだろう]
うん〜、お水お水〜……
[と、ゼルギウスのことをふと思い出して]
ゼル〜、何が目的だったんだろう〜…?
[こてんと、イヴァンなら知ってるかなと、後で聞いてみようかなと思った]
ベチ〜もいく〜…?
[ゲルダを抱き上げると、同じように首をこてりとベッティの方を見ていた。
食堂の方へと向かうのは三人でだったか、二人でだったか**]
[男は結局、夕刻前に王に面会した。妖精王は、秘宝が未だ欠けていること、故に結界はまだ開くことは出来ぬことを告げ、男は不承不承、それを了承して館へと戻った。だが、問われて答えるのは、結界がまだ開かれぬということのみ]
まだ、調べが済んでいないようだ。
[そうとだけ告げ、王に問いただそうとする者があれば、押しとどめる]
妖精王にも、何か考えがおありなのだろう。
[ナタルを見つけると、彼にだけは、王が秘宝の欠片の、もう半分を探している事を教える。そして]
今夜は、エーリッヒ殿の部屋の傍には近づくな。
[陽光、月闇と合わせて三対を成す影輝に、何かがあるのだと、言外に]
[そして夜半過ぎ、恐らくはエーリッヒの遠吠えが響く頃、館の一室で閃いた剣から青い光の矢が放たれて、影輝の力を切り裂き、その力の源を飲み込んで夜空へと消える]
[光の矢がその身を掠めた時に、僅かに散った、クー・シーの毛を、館の裏手にばらまいたのは、意図あってのこと**]
[立ち去るマテウスを見送った後も、その場から動く事はせず。
出来る限り、自分の中の力の均衡をとろうと試みるものの]
……うーん……。
厳しい、かも。
[夜半過ぎに感じたもの。
三対の一角が崩れる感触に、苦笑が浮かんだ]
……逆に言えば、結界の均衡も揺らぎやすくなる、か。
もう少し、大きく崩すのもあり、かな。
[全ての属に作用する影輝の欠落は、こういう閉ざされた場では乱れを生じさせる事が多い。
そこで更に均衡を乱す動きをすれば、王の意識はそらせるだろう。
……まして、王は自分に封印を施したものの一方なわけで。
気づいて放置するとか、ちょっと考えられない]
抜けてるようで、見てるからなあ……。
[呟く言葉は、やっぱり褒めているのか貶しているのか。
わかるのはそこにある、楽しげな響きのみ。
内心がどうなっているのかは、誰も知らないわけだけど**]
思い出したッ!!!
[がばっと体を起こしたのは急。
随分と長い間眠っていたようで、体力も戻って居るようで
ばね仕掛けのように体は起き上がった]
ひとりじゃないかもしれない、だ。
ゼルギウスの話――っ!
[疲れもあって、少しばかり呆としていた昨日、
意識を手放す前に 言わなければ、と思ったこと]
[ベッドから立ち上がると、くらり、眩暈。
はと自身の手を見ると、鱗に覆われた、それ。]
…――く、
[自身の中で力のバランスが取れない。
肩口からチロリと炎が噴出し ズボンと上着の隙間から伸びた炎の先、
ゆらゆらと熱無き炎が灯るのを見て]
バランスが…崩れた、せいか…?
[ゼルギウスがいなくなったせいだと思った。
実際には、均衡を保つものが居なくなったせいもあるのだが]
[バターン!と派手な音を立てて扉を開き部屋を出た。
誰かの姿を見つけようと廊下を見渡してから、
すぐ隣のエーリッヒの部屋の扉をノックする]
おい、居るか?
[内からは気配は感じない。
扉をあけると 中には空っぽの犬小屋が ポツンとあった]
おい…
[部屋に入ると、彼の匂いがした。
胸騒ぎ。
嫌な、予感。
窓に駆け寄ると、外を見る]
……オレが、呼んでるのに。
[呟いて、ぐ、と拳を握ると。
扉を開け放ったまま駆け出し 館を飛び出した。]
[ゆらり 背で尾が揺れる。
鱗で覆われた2m半もある体は細かく震え、
男の足元からは 目に色すら見える程の熱気が ごぉう と噴き上がり]
――誰だ……?
[ちりちりと 足元で草が灰になった*]
―個室―
[何だかんだで、水飲んだりした後部屋に戻ったのさ。
その前に騎士のおっさんが、アイツが結界がまだ解かないって言ってたって言いにきたから、あたいはアイツんとこ行こうとしたけど止められた。うん?
何かちょっと引っ掛かったけど、ホントは王と会いたくねーのもあって、あたいは結局また寝ちまったのさ。頭痛かったしな。
次の日目が覚めたあたいは、やっぱり雪色――白だけど白じゃねぇ、『まだ染まらぬ色』って誰かに言われた色の嫌なあたいになってた。
頭痛いのは少し楽になってんな。格好がこっちだからじゃろか。
今は″まだ″あたいは氷破だけど……ってなんか外うるせーな。何だ?]
お、っ……イヴァン?
[こっそりすこーし、部屋から顔出して見たら、おっさんが誰か探してる感じだ。すげぇ必死になっ……、まさか。]
エーリ…?
[おっさんが探してんの、エーリッヒか!?
って思った察しがいいあたいは、部屋から出てどっか出てったおっさんの後を追ったのさ。
格好?や気になったけど、それどころじゃねーからな。エーリッヒに何かあったかもしんねーし。
でも……なんでだ?終わったなら何でエーリッヒが?]
―館裏手―
[火炎の気配は手繰りやすいんだ、今はおっさんが何か色々撒き散らしてるせいで特にな。だからあたいはすぐおっさんを見つられた。
…ぶは、すげー熱気。厨房ん時よか熱ぃ!こわくてちかよれない!
ブチギレ5秒前なおっさんの様子に少し離れてたあたいは、落ちてる毛には気づかなかったけど何となく悟ったのさ。]
……エーリッヒ、居なくなった、の?
[あたいは雪色の格好のまま、おそるおそるおっさんにそう聞いたのさ。**]
あぁ?!
[人の声が聞こえ、ただ熱気噴出すままに口を開けると
乱暴な自分の声が自分の耳に届き、はっとした態で]
あ、すまん、そうエーリッヒが
[自己嫌悪の色を滲ませながら、振り返る。
氷の気配は、水無き今より強く感じて ベッティかと思うも
その白い姿にぱちりと目を瞬き 少しばかり熱気が減った]
……お前、誰だ?
[視覚に頼るうちはまだまだ半人前、と 昔言ったのは
姉だったろうか*]
[うぉっ!(びくっ)こえー!
あたいはおっさんの声にびくびくしながらも、やっぱエーリッヒが居なくなったことを知ったのさ。
雪色のあたいは脅えたかおしておっさんを見てた。
うぁーもっとこう、頑張れよ!いっそ睨んでやる勢いで!]
……わ、たしは、ベッティだ、よ。
[てなあたいの声が表情に反映されることはなく。あたいは少し震えた声で自分のことをばらしたのさ。
ここで黙ってたら話進まねーし腹は昨日痛いくらいにくくりつけて固結びしたからな…。
女王につけられた薔薇の印は、まだハンカチで隠したままだけど。でもゲルダは何か気付いてた臭いし、おっさんにもばれるか?まぁそんときはそんときだ。]
エーリッヒ、どうし、て?
[おっさんあたいがあたいだって信じたかな?信じてもらえなかったら、あたいはそこから逃げるかもしんね。おっさん怖ぇし。
そうでなかったら、あたいはちょっぴり逃げ腰になりながらも、エーリッヒがなんで連れてかれたかが分かんなくてぽつぽつ口にしてたのさ。**]
ベッティ?
…何言ってんだ、全然別人じゃないか。
――って言っても、オレも人の事言えないか…
[熱気纏うまま 体ごと振り返る。
雪色の女は、どうみても悪戯好きな少女には見えなかったが
男は蜥蜴の顔の眉(らしき盛り上がり)を中央へと寄せて]
なんでそんな姿になってんだ?
エーリッヒは、いなくなった。
ここに毛が落ちてる…――きっと、危害を加えられたんだ。
[下を指差してから唇を噛み、視線を自身の手の中へと落とした。
薔薇色の杖を握っていた筈の手の中 それは形を変え
大工が木に切り傷でしるしをつけるときに使う、白引となっていた。
手に馴染むそれは 鋭い刃を持つも 酷く優しく感じる。
ベッティの薔薇の印は、隠されて居る侭男は気づかない。]
何故か、なんてオレは知らない。
聞く前に、多分殴る。
[ぐ、と白引を握った手を鱗のこぶし
もう片方の手で包むように 握り締めた**]
犯人は――まだ、居る。
―→二階・ゲルダの部屋―
[その日はそのまま水を飲んでゆっくりしたりして、ベッティとはそこで別れることになるだろうか。
ゲルダが今日の内に蔓環を作っておきたいと言うのなら、それの手伝いをしてから、ゲルダの部屋で一緒に眠りに]
んーー…
[ふいに目を覚ましたのは、自己の属性のバランスが大きく崩れたためか、
目をこすり上体を起こしながら48%程の覚醒をしていた]
―二階・ゲルダの部屋→―
[ゲルダは眠っており、その頬をそっと撫でて、
窓の外を眺めるといまだ空は薔薇色に包まれるようにして、結界はとかれていないらしい]
あれ〜?
[イヴァンがまだ王様に秘宝を返してないからなと、イヴァンを探しに行こうと]
『イヴァンを探してきます 榛名』
[丁寧な文字と文調の置手紙を部屋に残して、部屋を*後にした*]
―西の大樹―
[いつの間にか眠っていたようで、気づけば射し込む気配は陽光のそれ]
んー……。
[ゆっくりと目を開ける。調子は大分落ち着いて]
落ち着く方向違うだろ……。
[いるけど、いなかった]
ま、このままで終わらないなら、それなりに動かないとならないし。
……ちょっと、遊びに付き合ってもらおうかな?
[言葉はそうでもないのに、浮かべる笑みはどこか、危険。
付き合いの長かった友であれば、それが文字通り『何かやらかす』直前のそれと気づくだろうが。
生憎、笑みの意味を知る者はいなかった]
さて……じゃ、戻るとしようかな。
[のんびりとした口調でいうと、館へ向けて歩き出す]
―館・裏手―
[館に帰りつくと、人の気配を探すように裏手へと向かい]
……おやおや、何だか物々しいけど。
何か、あった?
[緩く首を傾げながら問いかける。
その背に、いつの間にか浮かび上がっていた深紅の光の翼と、胸元から微かに漂う『秘宝』の力の残滓に対する自覚は今のところは、なかったりする**]
……本当、は、こっちが、わ、たし。
色々、あって、あっちの、格好で、いたん、だけど、時々、元に、戻る。
[あたいはこないだゼルギウスたちにしたのと似たような説明したのさ。
人の事いえねぇとかいってるおっさんには、ふきんしんだけどちょっと笑っといた。まったくだ!でもおっさんは蜥蜴なのは知ってっから驚く事もねぇけどさ。
ーリッヒがやられた、って聞いたら少し眉が寄った。
貴重なもふ分の毛刈るとかふてぇやろーがいたもんだな。羊じゃねーんだぞっ。
エーリッヒにハゲできてたらどーすんだよ、とかあたいは大事なことを考えながら、もいっちょ別に大事な事、犯人が他にもいるって話を聞いたのさ。なんだと。]
まだ、いる?
いるから、エーリッヒが、つれて、かれて…
[ゼルギウスだけじゃねーのかよっ!
そっか、もう一人いるからエーリッヒが連れてかれたのか……ぅ、まさか。]
エーリッヒは、昨日、わたしが、襲われたの、から、守ってくれ、た。
だから、かも。
[ほんとの理由なんて。犯人にしかわかんねぇけど、ふつーそれ知ったら邪魔だって思うよな…。
…やべー、まさかた思うけどあたいが言ったからか?だとしたら激しくあたいのせいじゃん!それとも元々知ってたからか?だといいな…いやあんまよくねぇなどっちも。
えと、あの時誰がいたっけ…とあたいはだいぶ申し訳なさそうに眉寄せて、おっさん見ながら思い出そうとしたのだけど、別からかけられた声に、考え事は消えてったのさ。**]
―回想―
[あれから三人連れ立って下で食事をした。
といっても今は水以外欲しくなくなっている。
宴の料理を楽しんでたあの時間に戻りたい]
まだダメだって?
王様、のろい。
[マテウスから伝聞すると呆れたように言った。
知らぬが仏。いや違う。どちらかといえば無知の罪。
問いただしてくるというベッティが止められたのは、何でだろうと思っても深く疑問に残るほどではなかった。
何かお考えがあるんだ。納得のいく答えだった]
仕方ないな。
じゃ、ボクは蔓環を作っちゃうことにする。
[向かったのは西ではなく東の森。
西は無意識に避けていた。
知らず何かのプレッシャーを感じていたのかもしれない]
―回想―
[幸運なことに東の森にも格好の素材があった。
人間界には無い銀葉の葛。丁寧に編みこんで左手に結ぶ]
これで良しっと。
また王様の力に触れちゃっても、今度は多分大丈夫。
鏡葛は中の力も外の力も弾いてくれるからね。
[とはいっても直接力を向けられれば簡単に壊れてしまう程度だけど。何事もなければ十分な品が出来た。
それから館に戻って。
なかなか解除されないことを気にしながらも部屋で休んで]
なんで、結界そのまんま。
[窓から空を眺めて、きゅっと眉を寄せた。
意識戻れば蔓輪に抑えられてもまだ流れ込んでくる不安定な空気。均衡が多重の意味で破られた影響は小さくなかった]
ボクも誰か探しにいこう。
王様のとこにもいかなきゃ。
[一人でどうこうできるようなことではないから。
移動速度が落ちないよう人間サイズになると部屋を*出た*]
[大きな蜥蜴人間の男は、ベッティ(らしい女)の言葉に、目を見開く]
まもって…――?
あいつ…
――って、お前、そういうってことは。
犯人じゃねぇんだな…?
[犯人なら、そんな情報は隠しておくだろう、と思っての言葉。
それからナターリエが現れればそちらへと視線を、向ける]
─館・裏手─
[そこにいるのが誰か、は視覚よりも属性で判断していた。
ベッティの方は、以前の衝突の時の事や、いつか友が彼女に呼びかけていた言葉もあり、すぐにそれと気づけた。
イヴァンの方は、何より『場の状況』に憤っている事からすぐにそれと察して]
……何やら、気が大きく乱れたようだけど。
もしかして、エーリに何かあったのかな?
[何があったかは、既に察していたけれど。
ゆるく首を傾げながら、こう問いかけた。
ふわ、と舞い散る白金の粒子の中には、深紅のものもちらちらと混ざっていた]
うん、連れてかれた…
[ちろりと熱気は未だ漏れる。
手の中 白引を握りしめて]
――ってあんた、それ、どうした…?
[白金のキラキラと深紅のそれ。
思わず指差して、問いを投げる]
─館・裏手─
そう、か。
[連れてかれた、という返答への反応は淡白で。
対の一角が欠落したわりに、落ち着いているように見えた]
ん? それ、って……。
[指差された先を、目で追って。
ちらちらと瞬く深紅にようやく気づく。
よもや、と思って振り返ったなら、背に開く深紅の光の翼も目に入り]
ああ……大した事ないよ、うん。
[イヴァンを振り返って返すのは、説得力の全くない一言]
『秘宝』の傍に居すぎて、力のバランスがおかしくなっているだけだから。
[そして、続いた言葉は受け取り方次第でどうとでも取れるものだった]
―→館・裏手―
[半分ほどは起きているためか、いつもよりはしっかりとした足取りで、
廊下を歩いていると話し声が聞こえて、窓を見ると館の裏手の方にベッティやナタル、それから探していたイヴァンの姿が見えたのでそちらへと向かった]
イヴ〜、探してたんだよ〜
[声をかけながらそこへと、何かナタルとイヴァンは話している様子で首をこてんと]
おとりこみ中〜…?
ふぅん、そうか。
オレも、ちょっとバランスとれねぇしな…
ゼルギウスがいなくなったせいもあるけど。
[肩を竦めると ぶわりと 熱気が立ち上る]
あ、お前、犯人じゃねぇんだな。
調べさせてもらったんだ。
[昨日 倒れる前に飛ばした炎。
あれが、ナターリエは犯人ではないと、示して居た]
―館・裏手―
あれ〜?
ナタ〜……?
[それぞれからの挨拶をもらい、ベッティはまた違う姿だったが特にそれに驚くことはなく、
それからもう一人、目に見えるその人物は確かにナタルで、けれども彼から感じるのは何か違う感じがして首を傾げていた。
それから二人の間で交わされる会話]
犯人〜?
あ、そうだ〜、イヴ〜、秘宝ちゃんと王様に渡した〜?
まだ〜、開放してもらえてないよ〜。
[薄く光るシャツに、視線を向ける。
ん?と、不思議そうに見て]
…なんだ…?
こいつに反応してるのか?
[手の中 白引の形になった秘宝。
榛名の言葉に、ん、と視線を向けて]
あ、そか、返さないとな。
でも、多分犯人まだいるぞ。
[勤めて軽い口調だが 未だ熱気は漏れ声は硬い]
―館・自室―
[白に閉ざされた部屋で、男は過去の夢を見ていた。完全に眠りに落ちた筈はないのに、それはひどく鮮明で、まるでナイトメアの見せる夢のよう…或いは、本当にそうだったのかもしれぬ]
え〜?
ゼルで終わりじゃないの〜…?
[それなら確かにいまだ閉じ込められたままなのも理解できた]
ん〜、じゃあナタが違うなら〜、マティが残りの犯人〜?
[ベッティは襲われていて、エーリッヒはそれから守っている。
ゲルダはそもそも秘宝なんてもったら倒れるだろうと思ってのこと。
イヴァンから見れば自分も犯人の一人なのだろうが]
[遠い遠い過去…小さな王の末の姫…男は彼の姫の騎士であり、教師であり、兄代わりでもあった]
[今は、地底の泉の畔、目覚めることなき眠りにつく…真珠の姫]
なんだか今日はナタが〜、いつもより輝いてる気がするの〜…
[こちらの様子に気付いたナタルには、そう説明をしながら、
若干近寄りがたいものを感じたりもしていた]
―自室―
見つけた、ようだな…
[浮かぶ笑みは、企み通りの混乱が起こったことへの満足ではなく、イヴァンの怒りの波動を快く感じたため。正しき怒り、それは、天の意思に適うものであったから]
[男は、剣を腰に提げ、部屋を出る。エーリッヒの力を切り裂いた時に受けたダメージは、すでに消え、その足取りはしっかりとしていた]
…ゲルダ殿?
[階下へ向かおうとするゲルダを見つけ、思わず声を漏らす]
―館内・階段―
うん?
[名前を呼ばれて、くるりと振り返る。
このサイズなら沢山見上げなくてもいいから楽だ]
あ、おはよう。マテウスさん。
まだ結界解かれてないみたいだよ。
王様、何やってるんだろう。
[にゅ、と眉を寄せた顔]
欲しがってる?
…何が…――これ、秘宝、だろ…?
[ナターリエの言葉に ぽかんと少し口が空いた。
じいと、彼の胸元を見てから]
あ、すまん
[女性の胸元をみつめるのも失礼だと
ふと視線を外す 蜥蜴の貌]
―館内・廊下―
[振り返ったゲルダの疑う色の無い言葉に、微笑む。彼女の感じる困惑、焦燥…それもまた、親しき者を想う故]
さて、やはり何か我らの知らぬ事を、王はご存知なのかもしれぬな。後で、もう一度訪ねてみるか。
[澱みなく言葉を紡ぐ]
それはともかく、イヴァン殿の気配がとても強いようなのだが、何かあったのか?
ほしがる…?
[ナタルの言葉に、ナタルも秘宝使って何かしたくなったのかなと、
彼とイヴァンを見比べて、謝りながら視線をはずすイヴァンにじっとそちらを見た]
イヴ〜…?
[不思議そうに首を傾げる]
―館内・廊下―
………。
[たっぷり3秒考える]
その時はボクも一緒に行かせて。
聞きたいことできたの。
[何か足りない気がした杖。
まさか、と思うことができないほど難しくはなかった。
でもまだ目の前の人物を疑うまでにもなってなく]
ううん。ボクもまだ起きたばっかだから。
でもなんかここの空気全体が、寝る前より酷くバランス悪いんだよ。
均衡を欠いてるような…。…均衡…?
[マテウスの顔をじっと見ながら考える。
相対したまま考え事を始めたからそうなっただけだけど]
…は?
ちょっとまて、お前、
[はだけられる胸元
思わず 視線を外すが ちろと横目で見てしまい]
…――おい、お前、だって。
犯人じゃない、だろ…?
[言いつ、ぶわり 熱気が肩から噴き出る。
尻の尾からも焔が チロリ]
[ざり 少しばかり後ろにさがると足音]
―廊下―
[ゲルダが3秒考える間に、火炎の気はまた強くなった]
ああ、そうだ、そういえば影輝の…エーリッヒ殿の気配も感じられぬ。
[全ての属に干渉する天聖の性は、欠けたものを認識することも容易い]
嫌な予感がするな。
[大股に、ゲルダを追い越すようにして階段を下りていく]
[胸元をはだけて、イヴァンへと近寄るナタル。
彼はどうも秘宝を欲しているらしく、
でもそれよりも、自分の中で膨らんだ疑問はひとつ、
なんでナタルは怒られなのかということ。
自分の時は見せるなって怒られたから]
ナタル…?
[イヴァンへと近寄ろうとする彼に、そろそろっと手を伸ばすように]
だめだよ〜……?
[そう声をかけながら]
―館内―
エーリ君の?
え、何で。じゃなくてっ。
[強まった火炎の気は同じく感じられて。
マテウスの言葉通り、何かとても嫌な予感がした]
ボクも行くっ!
[追い抜かされかけ、一歩遅れるかどうかの横を一緒に走る。
走りながらポケットに手を入れて、種を一つ握りこんだ]
な、に?ナタル?
[欲しい、って、秘宝が?
え、なんだ?
様子がおかしなナタルをみてたけど]
きゃ……
[おっさんから熱気が出てきて、あたいは思わず少し下がったのさ。あぶねって!溶ける!
雪色は困惑したままナタルとおっさんを交互に見てた。ナタル変なの、秘宝がありゃ治るのか?]
ナタル、秘宝、ないと、だめ、なの?
…ナタルが、犯人じゃ、ないなら、渡して、も…
[よくわかんねぇけどいんじゃね?
とおもってあたいはおっさんを見たのさ。]
…なんか、お前変だ。
別に渡してもいいはずなのに、
[何故か いけなきがする。
手の中の白引を握りしめ ぼう と
体から熱気と焔を噴きださせ
ナターリエへと 首を横に振った]
…オレ、って誰だ?
[共に走り出したゲルダをちらりと横目で見て]
どうやら元気になったようだな。
[零れたのは、そんな台詞。思えば、初対面の時から、彼女がぐったりしている姿ばかり見ている気がしていたので]
ナタル殿?どうした?
[やがて、ナタルがイヴァンに迫る?現場に遭遇すると、そんな考えもどこかへと飛んでいく]
―館→裏手―
[それだけじゃない。
イヴァンの火炎は過剰すぎるように感じるし。
ベッティは見た目からしていつもと違ってて、気配に至っては女王様のそれも混ざってるようで訳分からないし。
榛名までいつもと違うように感じるのは気のせいか?]
今のナタ〜…、なんか変なの〜…
[困るという彼、自分の良く知ると彼と違う何かを内包したような、
ある種で、自分に近しい感覚を感じて]
ナタは〜、秘宝で何するの〜…?
だめだ!
ケチだがだめだ!
[ぐ、と握る手を背に隠し。
何やら警鐘が鳴るのを どこかで聞く。
ぼくだのオレだのと 胸元に やっと今彼が「彼」である事を認識するが、それを告げる空気で無い事くらいは理解して]
…朝焼け…極光?
[わからないな、と、首を傾ける]
あ、マティ〜…
[その場に現れた彼に、ナタルに感じるものの正体の片鱗が見えた気がして、
けれども彼が近づくのをとめるのは遅れ、ゲルダの姿に気付くのは珍しく遅れるだろうか]
あ、ゲル〜、ナタが変なの〜…
[今のナタルが、彼が以前言っていた暴走に近づいているのか、それとも、本当に『捨て石』にでもなろうとしているのか、男自身にも判断はつかない。しかし、一瞬向けられた冷静な視線は、彼が、己の意思で行動していることを示していた]
どうもしていないようには、とても見えないぞ。
[更に近づき、その肩に手をかけようとする]
う、うん。
それは見ただけでも分かる、けど。
[榛名に答えながら、翡翠はナタルとマテウスをじぃっ。
右手に握りこんだ種がことっと動く]
――わかんねぇよ。
[一歩 近づこうとするのに一歩 後退り。
笑みを止める様子に ぞわりとしたか
溢れる熱気の量が 増えた]
これは、王様に渡してくるんだ。
玉座いってくる!
[言って 後ろをくるりとむいて 走り出そうと]
駄目、なら…。
[やっぱ渡した方がいんじゃねと思ったけど、おっさん的には駄目らしい。うぅーん。
とかやってたら騎士のおっさんとゲルダもきた。
流石に手ぇ振ったり出来る状況じゃねぇなと空気よんだあたいは少しそっちを向くだけだったけどさ。]
イヴァン、やっぱり、秘宝、渡したほう、が
渡したら、ナタル、治るかも…
[って言ったんだけど遅かった。蜥蜴のおっさんは、アイツんとこ行くって背を向けて…]
ま、って
[ちょ、待てっておっさん!
あたいはおっさん引きとめようと手を伸ばすんだけど届かない。凍らせっか?
伸ばした手に、氷の気配をあたいは集めた。]
普通じゃないの〜…
[ナタルの疑問の声、本人が気付いていないはずもなく、
彼にとってはそっちが普通の彼なのかもしれないが]
人にお願いする態度じゃないの〜…
[むむ〜っとナタルの方に警戒するような視線を向けて、
ゲルダの様子に気付くとナタルをとめようと、伸ばしていた手を彼を掴もうと向けた。
それはかけだした彼を掴むことなく、マテウスがとめたのはイヴァンの方で、彼にじと目を一瞬向けてから]
イヴ〜…逃げてなのっ!
[自分にしては大きな声で彼に呼びかけて、ゲルダと共に守るような動きをした]
え、あれ。
[ナタルから舞い散った紅の羽が顔に当たった。
槍も手の中で伸ばしたけれど、穂先を倒して横に構える]
ボク何か間違えてるっ?
[ナタルに『秘宝』があれば平気かもしれないとか。
真偽どころかその部分をちゃんと聞けてなかったりした。
でも榛名は同じように動いてる。こんらん]
[駆けだした方向は 玉座とは全く違う方向。
蜥蜴の人間は手を地面につき四つん這いで走ろうとすれば、後ろからの攻撃は少しばかり避けられるかもしれない]
玉座に持ってくのは止められる義理ねぇぞ!
[尾を大きく振ると、力いっぱい地面を蹴る]
ナタが秘宝欲しい〜って〜…
[混乱するゲルダに軽い説明、まだ半分近くは寝ている自分では動きはとろく、
でもイヴァンはそれを超える予想外の動きだった]
イヴ〜〜、逆〜〜!!!
[思わず叫んだ]
まって、って
イヴァン、そっち、ちがう―――
[――――っつーの!!お約束じゃねーか!!
って勢いと同時に、蜥蜴のおっさんの周囲の地面を凍らせた。
素早く走ってるから足まで凍らせるかどうかは分んねぇけど、凍った地面は少し走るの鈍らせられっか?]
……っと、キミたちには危害加えるつもりはなーいのっ!
[阻むように動く榛名や、こんらんしているゲルダににこり、と笑いかけ]
……今くらいは、動けよっ!
[深紅の光に向けて力を凝らし、羽ばたく。
高く飛ぶことはできなくとも、二人を飛び越して行くくらいは可能で]
ま、それはそうだろうけどねっ!
[止められる義理はない、というイヴァン>>142]
それでも、こっちにゃ、止めたい理由があるんだよっ!
[怒鳴りながら、自分の腕に爪を立てて血を流す。
零れた真紅は、煌めきながら結晶化してゆき、細長い針のような形となった。
血の結晶──血石で作られた針は、イヴァンの行く手へ、その動きを阻むように投げつけられる]
[反対方向へ駆け出すイヴァンと、それを追う翼有る者と化したナタル。双方に取り残される形で、男は頭を振る]
だから、待てと言ったんだ。
[自分は追って行かなかったのは、既に十分すぎるほど混沌とした現状に、手を出す必要を感じなかったから、らしい]
っちょ、…――っ
[走り出したら止まらない。
つるつる滑る氷に 血石。
派手にぶつかり、蜥蜴は一度バウンドして
ふっとんだ]
って――
[握った薔薇色の白引が 手からこぼれ 地面に落ちた]
[地面凍らせて蜥蜴おっさんの動きを鈍らせたあたいは満足した。
いやコレどっち道止めないと駄目だろ。
ってもナタルと蜥蜴のおっさんの取っ組み合いになるのもマズイ様ないいぞナタルもっとやれ。
……は、なんか漏れた。
とにかく二人がどうなったか、見える所まであたいは行こうとしたけど、何か急にくらっときて座り込んだのさ。
……あ、れ?
え、まさかさっき力使っただけでコレか?
何処も痛くねぇし、疲れてるわけじゃない、単にバランス取れなくて、立ってられないって感じだ。]
[ずっこけてつるるーーっと氷の上を滑り、そのままイヴァンが落とした杖の近くまでヘッドスライディングを]
け、計算どおりなの〜…
[なみだ目で鼻血とかだらだらたれていた。
ナタルがその場にせまるのなら対峙するような形になるだろうか]
[必然、最後方になったせいで、ベッティが、座り込むのが見えた]
大丈夫か?
[いつもと同じ案ずる声音で、近づき、手をかざす。この姿の彼女にこれほど近づくのは、初めてのこと、剣の束に、強すぎる天聖の力の気配を、今のベッティなら感じられるかもしれない]
今はナタのが〜…危ない気がするの〜…
[杖をかばうようにそちらを見ながら、でも自分からその杖に触れることはしなかった。
それを手にすると自分によくないことが起きる、そんな予感がしていかたら。
ぼたぼたとたれる鼻血はそのままに]
こんなもの…、よくないの〜…
[また秘宝をこんなもの呼ばわりしていた]
[氷の上での戦闘とか難しすぎる。
相手は自在に飛べるようになってるのだし]
…王様。
王様、流石に気づいてるでしょうっ!
[これだけの騒ぎになってれば]
ナタルさん、止めてーっ!
[苦しい時の王様頼り。いくない。
なんて言ってる場合じゃないと思った。
何より今度は榛名が危ないのだ。滑りそうになりながら、わたわたとそちらへ向かう。
…イヴァンは大丈夫なんだろうか]
へい、き。
[実際大して力は使ってねぇしな。
出してくれた手を、あたいは遠慮がちに(いつもなら余裕で借りるんだけど、こっちだとそうもいかねーのが)借りたんだ。
座ってたせいで、騎士のおっさんの剣が結構近くに来て…ん?
立ち上がる前に、あたいは何かに反応するみたいに剣の方を見た。
剣の柄に、女の子の顔が入った薔薇色のカメオ。
それから感じるのはつい最近見たアレの気配―――]
っ、これっ。
[秘宝じゃねーか!?
って言いかけたんだけど、あたいは喉に引っかかったみたいに、その単語が出なかったんだ。
驚いた顔のまんま、騎士のおっさんの方を見上げたんだ。]
理由…ちゃんとお話しないと…納得できないの〜…
[眠気と、自らに眠るそれを抑えなきゃいけないと、ナタルの方を見て対峙をしながら]
だから、どけないの〜…
[ゲルダが近寄るのには気付かず、そこまで気を回してる余裕が今の自分にはない。
対となる属性だったはずの彼は、今は自分とは別の属を持つ存在となっていたのだろうか]
いいから…、ろくでもない理由なら、あきらめなさいっ!
[内に眠るものが目覚めようと、それが自らの覚醒を早め、
変化は外見ではなく内面に多く、そのしゃべり方も変わっていた]
[離れてはいても、ナタルの姿は見えていた。ベッティに、天の力を送りながら、深淵の青は、堕天使の姿を見る]
………
[言葉を発することは無かった。ただ、その場には不似合いな程、穏やかな笑みが浮かぶ。それがナタルの目に映ったかどうかは判らない]
明けの明星…!?
[氷の上でどうにか身体バランスを取って。
イヴァンに説明するナタルに翡翠をまるくした。
詳細は分かるようで分からないけど。
珍しいとかいう世界なんだろか]
…榛ちゃん…?
[それと対する榛名も雰囲気が全然違う。
二人にあと数歩という所で、ほけっと動きを止めてしまった]
[鼻血は流れたまま、そのままで当然しゃべれば呼吸は難しく、
隙は大きかったかもしれない]
さぁ、まだ幼い私にはゲルダのこと意外、大事なことはありませんので。
[難しいことはわかりませんねと言外に]
あなたが自分の信ずるものに従いいくというのなら、私も自分の道を行くだけですよ。
[その場所を譲る気は無いという意思を含めてそちらを見ながら]
[あたいは言われた言葉にぎくりとした。
…それは、そんなのは。
言われなくても分ってる、でも]
…マテウス、は
逃げてないの?
[あたいは、おっさんを真っ直ぐ見上げて問いかけたんだ。]
[自分に向かう炎、それは見ることのできるものの力の片鱗だっただろうか]
……っ!
[同様の色は隠さず、それを避けるように、けれどもその力が自らに向かうのをとめることはできず]
見るなっ!!!
[奥底に眠るものとともにそれを避けようとするように]
触れるなっ!だめっ!嫌っ!!!
[叫び声を残し、どこか逃げる場所はと選んだその先は…]
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