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─集会場・広間─
[広間へ向かう途中、個室の一つの前に佇むナターシャの姿を見かける。
思う所がない、と言えばそれは偽りか。
だから特に声をかけるでなく、軽く、会釈をして通り過ぎた]
……まあ、静かになった、とは思っていましたが。
更に、静かになったような気がしますね。
[広間に入り、漏らすのはこんな呟き。
昨夜、立ち去った後にここであった事は知る由もなく。
静かな空間を見回し、ひとつ、息を吐いた]
─集会場・廊下→医療室─
何人…ですか。
[レッグに言われればそれだけ呟き後は黙ったまま、彼らを見送る。
ナターシャとすれ違うようであれば、目を伏せるだけで会釈は出来なかった。
その後、一度医務室に戻り今度こそ眼帯を探し出すと、まだ赤い右の目を覆った。
隠せば視界に影響はでるが、あまり見せたくないし見たくなかった。]
―集会場・個室―
…分かってる。
こんなことしてても何も変わらないってんだろ。
分かってはいるんだよ。
[大きな溜息を吐く]
兄さんは俺を庇ったわけじゃない。
わけじゃないのに何だか同じように感じちまってさ。
代わりに死んじまった、みたいな。
[狙われた基準は、狙った本人にしか分からない]
開放の放送がない以上、またやらなきゃなんだよな。
消せなかったらこんなんが繰り返されるのかな。
―集会場・広間―
[暖かいものが被さっているのを朧気に感じつつ、深い眠りから徐々に浅いところまで来て]
いっ……
[身体を動かそうとすると痛みが生まれ、それで意識が覚醒した。
目を開けて、首だけを気配のあるほうへ動かす]
―集会場・個室―
…覚悟はしたつもりでもキッツイな、これ。
それとも続けてれば慣れるかな。
[愚痴るのは兄だからか。死者だからこそ愚痴れたか。
どれだけそうしていたのか、自分の顔をピシャリと叩いて立ち上がった]
行って来る。
俺はまだやんなきゃいけないもんな。
[宣言するように言い、後は振り返らずに個室を出た]
─集会場・広間─
[静かな広間に佇み、ぼんやりとモニターを眺めていた所に聞こえた、微かな声。
何事か、と視線を向けたなら、ちょうど視線は交差するか]
……ああ。
[目が、僅かに細まる]
起きたんですか。
というか、そこで寝ていたんですか。
[続いて口をついたのは、こんな言葉]
―集会場・廊下―
ナターシャさん?
何だよ、ずっとここに居たのか。
[部屋を出たらまずその姿が見えた。
どこか泣きそうな顔に、苦笑のようなものを浮かべる。
見方によっては皮肉っぽくも見えたかもしれない]
広間行こうぜ。
聞きたいことあるならそっちで纏めて話す。
どうせ他の人らもまた集まってくるだろし。
先輩も目を覚ましたかね。
[思った以上に時間が経ってもいたようだ。
司書の背中を軽く叩いて促し、広間へと向かった]
─集会場・医療室→広間─
[血の付いたままの服はそのままにしておいた。何せ予備がない。
家へ戻ればあるが、焼け残っているか疑問だった。
一応ケープ代わりにでもと、薄いタオルケットのような物を隠すように肩にかけた。
そしてそのまま広間へと向かう。
今日は何に悩む事もなかった。
銃口を向ける相手は決まっている。
主と自分以外。
自分を狙う人でもなく。
自分が撃ち、同僚を殺した人でもない。]
…貴方は、危険だから。
[一人微かに呟いて、広間へと入った。]
─集会場・広間─
……ん。
集合開始、ですか。
[ふ、と、視線が広間の出入り口に移ろう。
一人、二人、と集まる者たちの姿が目に入った。
エリカの眼帯姿にはひとつ、瞬くものの。
昨夜の事を思い出したなら、すぐに合点は行った]
―集会場・広間―
……んー?
[何度か瞬く]
ねてたのかな、おぼえてないけど。
……なんかひさしぶり。
[掛かる声への返事なのか、焦点はいまいち合わない。
撃たれていない方の左腕を支えにしながら、上半身を起こした]
─集会場・広間─
[主の姿を見止めれば、微かに頭をさげて傍に近づき控える。
主の表情には逆にこちらが瞬いたが、視線がやや右に寄っているのに気づけば何を見ていたのか理解できた。]
…あまり見目のよいものではありませんでしたから。
[そう主に苦笑するように告げて。
ノブやレッグらにも気づけば、少しだけ頭を下げた。]
─集会場・広間─
……皆様お揃い?
[入ってきたレッグの言葉。
違和感を感じて、軽く、首を傾げる。
朝の出来事を知らぬ身には、人数が足りない、と思えたから]
パトラッシュさん……は?
[場を見回し、見えぬ姿を確かめると、浮かんだ疑問をそのまま投げかける]
─集会場・広間─
……寝ていたというか、寝かされていた、という感じですか。
[身体を起こすノブの言葉に、軽く、肩を竦める。
割けたままの上着から、真白が覗いて揺れた。
彼への違和感は、未だ、消えぬままで残っている]
……ああ、確かに。
気になるならば、それがいいでしょうね。
[生まれながら異眸を持つ身には、何となく、思うところは覚れて。
苦笑するエリカに、似たような笑みを返した]
―集会場・広間―
こんな時でもお気楽だな。
[らしいけど、と先輩の言い様に唇の端を上げる]
ラッシュは死んだ。殺された。
サイキッカーの仕業だと、俺は思う。
まだPSI反応もあるらしいしね。
[伶人の問いには少し表情を引き締めて、だが確りと答えた]
─集会場・広間─
……殺された。
[レッグの答えを聞き、しばし、瞑目する。
黙祷か、それとも思考を整理するための遮断かは、外見からは窺えない]
……サイキッカーの仕業……ですか。
彼らも、ただ殺されるのを待つ気はない……と、言う所なんでしょうか、ね。
[やや間を置いて、零れた呟き。
閉じていた目がゆっくりと、開く。
淡々とした口調からは、今口にした事に対しての感情の動きは感じられなかった]
―集会場・広間―
[次の言葉には特に反応を返さない。
視線を地面に落とす。
少し身体を動かして、あれから誰も触れていなかったのか、近くに落ちていた銃を拾った]
ラッシィさん?
[聞こえてきた会話に、その姿を探そうとして]
……そうなんだ。
[後輩の声で死を告げられれば、動きを止め、目は再び手の中の武器に落とされた]
─集会場・広間─
あまり失礼な格好でぼっちゃまの前に立つわけにも参りませんし。
[そう小さく笑み返す。
マイルズの笑みに少しだけ、救われるような思いでいた。
パトラッシュへの問いには、自分が答えるよりはおそらく近しいレッグが話すだろうと黙ったままで。
説明がされれば、少しだけ目を伏せた。
周囲には悼むように見えるか。]
はやく、さがさないとね。
[俯いたままの声は低くて、淡々としている]
……けど、うてるかなぁ。
[続く言葉は更に小さい。
手当てされた右腕を見て、痛むのか眉を寄せる]
―集会場・広間―
じゃないかな。
ラッシュは警官だ。
他よりも銃器の扱いに慣れてるし、判断力もある。
捜されようとしてる方にとっちゃ厄介だろうよ。
[伶人に答えながらふと考える。
兄は誰を狙っていたのだったか。眉が寄った]
まあ、そんなで。
どうにかして排除しないと、こっちが殺されかねない状況、だ。
[小さな声に先輩の方を見る。
いつもと同じようで何か違和感のようなものが感じられた。
こんな時だからか。それともこんな時なのに?]
─集会場・広間─
……非常事態ですし、多少の事には目を瞑りますよ。
[小さく返される笑みに、短い時間、常の笑みが戻る。
死を悼むように見える姿は、そのままに受け止める。
二人が玄関先で親しく言葉を交わす様子は、幾度となく目にしていたから]
……です、ね。
この状況にあって、冷静さを失わなかったあの方は、脅威と言えば脅威でしょう。
[レッグの言葉に、小さく頷く。
続いた言葉には、は、と短く息を吐いた]
文字通りの殺すか、殺されるか、ですか。
……さて、何を基準にどう判断すればいいのやら。
―集会場・広間―
[少しづつ、空気が張り詰めて行く。
武器は広間に落としっぱなしだったので、それを拾いに一度主の傍を離れ、血溜まりの跡の先に放り出されたままのマグナムを拾い、また戻った。
ちらりと見るのは。
主と自分以外。
自分を狙う人でもなく。
自分が撃ち、同僚を殺した人でもない。
―――――――そして主を撃った人でもない。]
─集会場・広間─
[レッグとのやり取りの傍ら、エリカが傍を離れるのに気づき、ふとそちらに視線を流す。
武器を拾い、こちらに戻る様子に、置き去りにしていたのか、と今更のように気づき]
……ん。
[エリカがちらりと見た先へ、何気なく視線を向ける。
未だ、言葉を交わしていない女性が目に入るか。
実態がわからない──という点では、ある意味では筆頭とも言える相手、なのだが]
─集会場・広間─
[上着の上からそれに手を触れる。
昨日までとは違う。配布されたレーザー銃は滑らかな曲線をもつものだったが、借りてきたこれはどこかゴツゴツとしている。
回転式弾倉の感触が、実弾を使うと決めたことが覚悟を深める]
ああ。
この状況になった時から変わらないっちゃ変わらないけどね。
判断の材料が少な過ぎるってのも。
嫌だの何だの言ってられないのも、変わらない。
[虹彩が縦に切れて普段より冷たい印象を増す。
乾いた唇を軽く*舐めた*]
─集会場・広間─
……本当に、変わってないですね。
それも、嫌な所ばかりが。
[レッグの言葉に、視線をそちらへと戻してふ、と笑む。
どこか、乾いたような笑み。
冷たさを増す虹彩には、僅かに目を細めるのみだった]
最初の暴動で生き残った時点で、選択の余地はなくなっているわけですし。
……後は、下した判断がどう転ぶかを見極めるしかないんでしょうね。
それが、叶うのであれば、ですが。
[語る口調は淡々と。
内面の感情は、赤紫の瞳と共に、露草色の影に隠れたまま、見えはせず]
─集会場・広間─
[主に咎められずにすめば、はいと小さく笑み返し。
銃を手にし傍に戻ってきて、交わされる言葉を聞く。
自分が何をいう事はない。
ただレッグの「どうにかして排除しないと、こっちが殺されかねない状況」には心底同意した。
自ら死ぬ事が出来ない以上、誰かを殺し続けるしかない。
両手には、昨日と同じようにマグナムが握られた。]
─集会場・広間─
好転の材料なんて…
[あるのかしらと、そんな事を思ってしまう。
そもそも何をもって好転とするのか。
全員が生き延びれるという事なら、それはきっと―――ない。
レッグの目に人と違うものを感じ、長い虹彩を少しだけ見つめた。
不躾にならぬ程度で目を逸らし、少し伏せる。
視線は自らの銃へとまた落ちてゆく。]
─集会場・広間─
ないと思えばない。
あると思えばある。
……案外、そんなものなのかも知れませんよ、事態の変わる切欠なんて。
[好転の材料、というエリカの言葉。
以前、パトラッシュと交わした言霊の話を思い返しつつ、小さく呟く。
強く願う事は、現実になり得る。
なら、自分は何を強く願うのか。
横道にそれかかる思考を現実に繋ぎとめつつ、自動拳銃の存在を確かめた]
─集会場・広間─
あると思えば、ある…。
[マイルズがパトラッシュと話していた事など知らぬまま、同じように口にする。]
…あると、いいな。
[マイルズに、そう呟きぎこちなく微笑んだ。
本当は知っている。
何が一番早いのか。しなければいけなかった事も。
でも出来なかった。そして血が流れた。
唇から零れそうになる、謝罪の言葉は飲み込んだ。二度と言うものかと、自らに科したのだから。
そんな資格はもうない。]
………。
[強く銃を握ると、金属が触れ合うような固い音がなった。]
―集会場・広間―
[自分に向けられる視線に、目を向け返すことはしなかった。
そもそも他に違和感を与えているという自覚がない。
ある筈もなかった]
いっそ、でてきてくれればいいのになぁ。
[脈絡もなく、ぽつとまた洩らす]
─集会場・廊下─
ぁ……、…おはよう、ございます。
[レッグとパトラッシュの居る部屋の前で佇んでいる間、マイルズの姿を見。
恨まれて当然の自分が声をかけていいのか、とも思ったが、無視することもできなくて、挨拶だけして。
エリカが通り過ぎる時も、彼女が目を伏せるのをみながらも挨拶をした。
その後姿を見送った後、泣きそうになる瞳を押さえ堪える。]
…平気。─…恨まれて、当然だもの。
[レッグが部屋から出てきたのは集合時間も随分と近付いていて。
彼からずっと此処に居たのかと聞けば、伏し目がちに頷いた。
ずっと自分が代わりに殺されて居れば良かったのにと考えていたから、自分が生きているのが申し訳なくて彼と目があわせられなかった。
広間に行こうと促されれば、そうね、と同意し共に広間へと向かった]
『まもなく一斉射撃の時間となります。
市民の皆さんは集会場内広間に集まり、義務を果たしてください』
今日もまた、義務的に無機質な機械音声の放送が流れる
─集会場・広間─
……何もない、と思ったら、動けなくなりますから、ね。
[どこかぎこちない笑みに、笑みで返して。
無機質な放送が響けば、はいはい、と大げさに息を吐く]
…………。
[手持ちの情報は皆無に等しい。
あるのは、他者への違和感だけ。
それが是か非か、などはわからない。
だから考えない]
……穢れるのも穢すのも、恐れるのは既に無為。
[小さな小さな呟き。
撃つ事に、迷いはない。
その結果、何が起きたとしても]
─集会場・広間─
[広間に入れば、もう既に皆集まっていて。
ノブも目が覚めたようで少しほっとした。
レッグが淡々と、パトラッシュが死んだことをマイルズに告げるのを聞く。
排除しなければこちらが殺されかねないと、そう告げるのも聞く。
義務と言い聞かせて、自分は既に人を殺した。
でも、あの人が、サイキッカーである確証は、なかった。
誰に向ければ良いのか、今でも解らぬまま、此処に居る自分が何故、生きている─…?]
─集会場・広間─
あると思えばある…。
[確証のない疑惑は幾つか沸いている。
伶人やズューネの方には視線は向かわず。
一瞬だけ司書を見た後、先輩と顔を伏せている作家に向いた]
…義務を果たせ、か。
[ゆっくりと型の古い回転式拳銃を取り出した]
―集会場・広間―
[無機質な放送が流れる。
左手に白い銃を握り、試すようにゆっくりと上げる。
誰もいない壁に向けた銃口は、利き手でない為か小刻みに震えていた]
……んー。
[首を傾げて]
まぁ、しょうがないかぁ。
[一度銃は下ろされた]
―集会場・広間―
そう、ですね。
[マイルズにそう返し、無機質な放送にぎゅっと眉根を寄せ一度目を閉じた。
次に開いた瞳は、先ほどとはまるで違う冷たい色を称えていた。
やや伏せがちの為、睫毛に隠され薄っすらとしか見えないだろうが。
ゆっくりと腕は上がり、その手にした銃口が向けられた先は。]
─集会場・広間─
[答えの出るはずもない問いの答えを探しているところに、あの無機質な声が響く。
目を伏せて、息を吐く。
そしてゆっくりと、執事の命を奪った凶器を、彼の人に向けた。]
…─謝ることは、しません。
[その手に包まれた銃に、誰か気付いただろうか。
昨日命を奪った後、未だエネルギーが補充されていないことに。]
─集会所・広間─
[エリカに頷いた後、自身も銃口をゆっくりと上げる。
昨夜撃ちあった青年には、刹那、視線を向けただけですぐに、逸らす。
逸れた視線が向かう、その先は──]
―集会場・広間―
[他の銃が何処を向いているかはまるで意識していなかった。
座ったまま、ゆっくりと身体を捻る。
傷付いた右腕はだらりと下がっている]
……。
[狙う相手を真正面にして、動きを止めた。
先程と同じ動作で、ゆっくりと左腕を上げていく]
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