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─ 庭園 ─
[その後庭園へ回り、広間から見えた>>44辺りを調べる。
雪>>26は溶けていない。
その上に点々と散>>27った色も、カルメンが倒れた>>27らしい窪みも、はっきりと残っていて。
雪の上の足跡から、イヴァン>>48とオトフリート>>55の動き>>58も察することができた。
ユリアンは建物のほうを振り返った。
「エーファが言うには、カルメンは人狼だったそうです」>>64
広間でそうオトフリートから聞かされたときは、口論でもして、
感情を高ぶらせたカルメンが自分は人狼だと口走ったのかと思ったが……。]
「見出す者」……か。
[オトフリートの説明>>78を思い出す。]
[そういえばあのとき、
オトフリートは「彼がそういう嘘をつくと思えないから信じるけど」>>78と付け加えていた。
イヴァンも「エーファが調べられるってんなら視てもらうのが一番なんだろう」>>102と、
エーファのことはまったく疑っていない様子だった。]
……あ、れ?
[違和感を拾う。
イヴァンは誰を人狼だと思っているのだろう?
死体は出ている。
歌い手、ギュンター、ライヒアルト。
イヴァンは歌い手の遺体を見たはずで。
前日から寝込んでいたユリアンを起こしに来てくれ>>1:100たときのやりとりを、順番に思い返すと、
「……あれは、人の手じゃつけられねーわ」>>1:115
という、低い声のつぶやきが耳朶に甦った。]
─ 広間 ─
[早足で戻れば、3人は広間に残っているだろうか。]
…あのう、
歌い手さんの遺体を見つけたのは誰だった?
[ユリアンはコートの襟を立てたままそう尋ねた。
オトフリート>>1:65だという答えが返されれば、彼の顔をまじまじと見つめ、
「人狼は誰だと思っています?」>>70と尋ねたときの返答を脳裡で反芻する。
「君やイヴァンがそうだとは思えない」>>80のなら、
もう『場』が終わっている、後は救助を待つだけというふうに考えるのではないだろうか?]
(このひとは終わってないことを知っている……?)
[だが、厨房と広間を往復するエーファの姿に、
彼もまた「わけわかんない状況」>>148が続いている前提で話をしていたと気づいた。
要するに、ユリアン以外は全員『場』が終わっていないと考えているのだ。]*
―広間―
[ユリアンが告げる疑問>>108に考える素振りを見せ]
正確かどうかは確かめる術がないから何とも言えないけど
ユリアンの、夢?
[彼の夢については聞いていないからそう零せば、イヴァンは知っていたようで>>130
それに対してユリアンが答える>>142のには口を挟まずに聞いていた。
旅人についてもあまり口を挟まずにいた。ただ「怖かったと思う」と言う言葉>>109には頷いて
その後の問い掛けには首を振る]
生憎、俺にもそんな力はないよ。
今まで死んだ人の中に居たかも知れないし、居なかったかもしれない。
[イヴァンと同じような事>>131を言って、ユリアンからも違うと返れば>>110溜め息を一つ吐く]
カルメンが人狼とは思わなかったよ。
だって、彼女、本当に不安そうにしてた。
[歌い手が死んだ日の事を思い出して]
人狼がいるかどうか……「場」ができる条件はしってるけど、それが壊れたのはどうすればわかるか知らないんだよなぁ。
まだ居るとは思いたくないんだけど……
[人狼がいなくなれば「場」は壊れる。それを確かめる術がないことにやはり溜め息を吐く。最初に何人いたか>>143、となれば見当もつかず]
『幻燈歌』に謳われる役割には、とてもじゃないけど人が足りない。
つまり、いない可能性はあるね。
[そんな風に伝える。人狼の数が明示されていない事は、男にとって幸か不幸か。
ライヒアルトの話になると、ユリアンが表情を曇らせるのに、何かあるのかと二人に視線を投げ、その理由>>111を聞いたなら、納得したように頷く]
そういう事があったなら仕方がない、かな。
でも、旅人の事もだけど、ユリアンがそこまで思いつめることはないと思う。
[どうすればいいか、最初からわかる人など、いないから]
[そうして、エーファのところに行くと立ち上がるのに>>113]
今のエーファを一人にしておかない方がいいね。
いろいろあって、混乱してるのかもしれないし。
[そう言いながら、イヴァンが話す>>134のを聞いて]
敵を討つ、って言ってたんだよな、エーファ。
それに囚われて、っていうのも、あるかも知れないし……
ずっと村から離れてた俺より、ユリアンが行った方が安心すると思う。
だから、頼むね。
[そう言って見送る]
[広間にイヴァンと二人きりになったあと、変わらぬ様子のままの問い>>140に
こちらも態度は変えぬまま]
俺はライヒアルトとエーファが話しているのを立ち聞きした程度だから
[詳しいことは知らない、といえば、これまでに「見た」と言う名前が挙げられる]
なるほど……残ってるのは俺たちだけか。
どっちにしても……
[後がないな、と呟く。
自分を見て、すぐにイヴァンが人狼と決め付ける事はないだろうが油断は出来ない]
俺とイヴァンが残っているなら……イヴァンを生かすためには俺を人狼にするのが一番、かな。
[さらりと、表情は変えずにそう告げる]
エーファの能力については信用出来ないということもできるけど、人狼に仕立てるのは難しいと思う。
ユリアンはエーファが認めないだろうね。
エーファは俺の事、人狼っぽくないといっていたから、騙されてくれるか保障出来ないけど。
[どうするかは任せる、と、やはり表情は変えないままそう伝える]
[やがて、ユリアンとエーファが戻ってきたことには安堵の笑みを向け]
少しは落ち着いたかい?
[と声を掛けてみる。
そうして、今見ることはできるか、と言う問い掛け>>155にエーファから否定が返れば>>157]
何か、制限があるのかな……俺もそこまでは知らないや。
でも、それはエーファのせいじゃないから、気にしなくていい。
[励ましの声をかけながら、内心では安堵して笑みを浮かべる]
[そうして暫く経った頃に、イヴァンから演奏をと言う声が掛かる>>156]
あぁ、構わないよ。
出来れば……カルメンにもちゃんと聞いて欲しかったけどね。
[そう言って二階へと上がり演奏の仕度を。
イヴァンが二人きりになりたい素振りを見せたなら、理由をつけて彼を部屋へと招くだろう。*]
─ 回想/広間でオトフリートと ─
人狼っぽくない、か…。
そう見せかけるために動いてた、ってことには出来るかもしれねーけどな。
[オトフリートとの会話>>167の中でエーファがオトフリートをどう思っているかを知り、一つ言葉を添え置く]
……俺が残ればそれで良い、ってか。
随分献身的だな?
[冗談めいた言葉で小さく笑った]
…自覚のない人狼だっているかもしれねーんだぜ。
[歌い手を襲った時の自分のように]
人狼であるユリアンを、「闇の護り手」であるエーファが庇ってる可能性も、あるかもなぁ?
[オトフリートの「役割」を引き合いに出して昏く、笑う]
───とは言え、だいぶ無理のある話であるのも確かだ。
[エーファの行動が偽りであるかと言われれば、そうじゃない動きにしか見えないだろう。
だからこそ、崩し難い]
……小細工はなしだ。
エーファが俺を視たとしたら、俺はエーファを偽りの者とするしかない。
俺かエーファか。
だいぶシンプルになるんじゃねーか?
[オトフリートを人狼として処すれば確かにイヴァンは生き残れる。
だがそれは逃げにも思えた。
エーファが立ち直るならば正面から立ち向かおうと。
そんな考えまでは口にしないが、お前の命は使わないとオトフリートに伝える*]
─ 広間 ─
[広間に戻って来た時に、オトフリートから向けられた言葉>>168には、頷きのみを返していた]
…………。
[力に関しての言葉には、僅かに蒼を細める。
こちらを脅かそうとするかと思えば、気遣う言葉を向けてくる。
本質が見えない、掴めない。
その様はまるで]
(……影、みたいだ)
[彼の人の立場は未だ知る由なく、そんな事をふと、思っていた]
[こちらの答えに見せた仕種は、以前と変わらない、と思えるもので。>>172
思えるからこそ、どこかが軋むような心地がした。
そんな軋みから少し逃れたい。
厨房に向かったのは、そんな思いの表れからくるものだった]
……演奏?
[クッキーを焼いて、戻って来た後に交わされる言葉たち。
ただ、邪魔をしてはいけないような、そんな気がしたから]
……いってらっしゃい。
[広間を離れる二人を見送り、クッキーを一つ、口にいれた。*]
―回想/広間でイヴァンと―
俺もそう言ったんだけど、そこがかえって「らしくない」らしいよ?
[イヴァンから返る言葉>>170に苦笑を浮かべ、続いた言葉に肩を竦めて見せる]
献身的っていうより、なんか、義務感?
「護り手」だからそう思うのかもね。
[もちろん死にたいわけじゃない。
他に方法があるならそちらを選択したいのが人情と言う物だ。
そうして、可能性の一つを例に出されたなら、短く声に出して笑う]
あの「夢」とやらが、無意識に襲った時の記憶かもしれないし?
それを知ってユリアンを「見た」と言えば、他に見出すものがいなければ誤魔化せる、か。
[それも一つの手ではある、だが、無理があるのも確かだった]
まぁ…俺たちも一応信じるようなこと言ったし、今更かな。
[そこを疑うのは余計にこちらへの疑念を増やすだけだろう。
そうして、その先のイヴァンの考えを、決意の一端を聞いて、笑う]
確かにシンプルだ。
2対2で、どっちに転ぶかは……やって見ないとわからないけど。
イヴァンの考えには従うよ。「護り手」だからね。
[安易な逃げの一手ではなく、堂々と対峙する事を決めた様子に、それならば従うまでと。
いざとなればこの手で彼らを殺めるつもりで頷いて見せた。*]
―広間―
[演奏を、と言う約束は、それ自体は全てが始まる前の事。
そうして今は、また違う意味を含んでいるから、同行を望むユリアン>>162にイヴァンが断りを入れる>>173のを聞いて]
ごめん。
この一件が終わったら、今度は皆に聞いてもらえるようにするから。
[そう言って頭を下げる。それは偽りのない気持ちだけど今は、イヴァンが二人きり、カルメンも含め三人でと望むなら、それを尊重したい気持ちのほうが強かったから。*]
─ 広間 ─
[「ごめん。
この一件が終わったら、今度は皆に聞いてもらえるようにするから」>>179
そう言って頭を下げるオトフリートの態度には、
演奏の場や聴き手にこだわるプロフェッショナルらしい本気が見え、]
じゃあ、期待しておきますね。
……橋が復旧されれば、きっと。
[ユリアンは微笑を返す。
やりとりを思い出してみても、彼が怪しく思えるわけではなく、
「生憎、俺にもそんな力はないよ」>>163
「まだ居るとは思いたくないんだけど……」>>164
と答えて溜め息を一つ>163吐いた様子は、自分と同じく途方に暮れているようで。
「ユリアンがそこまで思いつめることはない」>>164
「今のエーファを一人にしておかない方がいい」>>165
という気遣いの言葉も、口先だけの演技には感じられなかった。]*
[オトフリートの準備が出来たなら、イヴァンもまた床に座りカルメンの傍でその演奏を聞く。
この音がカルメンにも届けば良いと願いながら*]
─ 広間 ─
……そ、だね。
[年長者たちを見送った後。
終わっていれば、というユリアンの呟きに返すのは同意。>>181]
……終わってるなら……俺の力は、多分、もう、動かない。
始まってから動き出したから……そう、なるんじゃないかって、思うんだ。
[それから、口にするのは小さな可能性]
……だから。
もし、俺の力がまだ動くようなら、終わっていない、から。
…………終わりに、する。
[小さく小さく紡ぐのは、決意の言の葉。
自分の力を制御できるかはわからないけれど。
意識はいつも「にーさん」と呼ぶひとの方へ、強く向いていた。*]
―→カルメンの部屋―
[ユリアンに向けた言葉に偽りはない、だけど実現する保証もないのは今はいう必要はないだろう、彼には。
広間を出る際、見送るエーファ>>176にも頭を下げて]
それじゃ、仕度してくるからちょっと待ってて。
[そう言って、一度自分の部屋に行きバイオリンを持ち出す。
軽く弓を当て音を確かめてから、イヴァンの待つカルメンの部屋へと足を運んだ。
イヴァンが呟く>>182のに目を伏せる。
本当に、どうしてこうなってしまったんだろう。
今、村に戻らなければ、今もカルメンは笑っていたんだろうか。
(考えても仕方がない)
そんな風に考えて]
用意できたよ。始めようか。
[そう言って見せた表情は、演奏家としての物だった]
[一度カルメンへと視線を向けて楽器を構える。
何を演奏しようかとずっと考えて、漸く決めた音を指が紡ぐ。
選んだのはドビュッシーの「月の光」
月のいとし子たちを包むように緩やかに音が流れる。
その音は、広間にも届くかもしれないが
カルメンには届いているだろうか、喜んで、くれるだろうか。
やがて、演奏を終えたなら、普段と同じように礼をする。*]
[やがて、収束する音に一つ息を吐き、ゆるりと顔を上げる。
一礼するオトフリートに対し、心からの拍手を向けた]
……良い音だった。
最初に聞いた演奏会の時の音より、俺はオトフリートの音の方が好きだな。
[事の発端となったものであるために忌避する部分もあるが、純粋に音だけ比較してもオトフリートの音の方が好ましく聞こえる。
奏でる音に彼の想いが籠もっているからなのかもしれない*]
―カルメンの部屋―
[演奏をしている間は他の事はあまり気に掛からない。
だけど、ほんの僅か変わる気配>>187に気付き、ちらりと一度だけ目を向ける。
月を想わせる曲は、今の彼には重かったかもしれないと
そう思いながらも音を止めることはなく。
最後の一音が空気に溶けて消え、拍手の音>>188に漸く肩の力を抜いて、笑う]
ありがとう。
そう言ってもらえるとやっぱり嬉しいな。
カルメンにも届いているといいんだけど。
[そう言って一度天を仰ぐ。人狼が行き着く先も天国であればいいと願って]
どうする?
広間に戻ろうか?
[広間に戻れば、彼らと顔をあわせることになる。
すぐに動きがあるとは思えないけれど
どちらにしても、これ以上避けることは出来ないのだと知っているから。**]
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