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[ギルバートに対するラッセルの態度から、残る候補は二人と絞る。手にしたナイフが興奮と緊張の狭間で震え、しっかりと握りなおす]
…どっちにしろ、敵って訳だ。
[クインジーがラッセルへ手を差し出す姿に呟く声は掠れて低い。その声は吼くナサニエルの声にかき消された]
――そこか!
[覚えようとはしなかったが、聞き覚えのない名。何より込められた響きが青毛の青年が獣の仲間なのだと知らせる]
[ギルバートは、澄んだ琥珀色の右目と、腐り落ちた左目で、ナサニエルを見つめた。]
『フィン』、だと?
聞いたことが無い名前だな……
そいつは、彼のミドルネームかい?
お兄さん。
……何故、君がそこまでラッセルに梃入れするのかな……?
是非、説明して戴きたい。
[双の眉をしかめ、唇を歪めた。]
[少年の反応は無視した]
[護るように胸のうちに抱き入れ、腕を回す。]
[男の全身を巡る血が瞬時に沸き立ち、]
[僅かに前傾姿勢を取ったその四肢に力が漲る。]
[ラッセルの言葉、だが手は取られず]
[脇を抜けたナサニエルに、男はあぁと小さく声を出した]
だから武器を気にしていたのか
――ナサニエル、お前は何がしたいんだ
ラッセルは、選んだ
お前にそれを邪魔する権利はない
[聞き慣れぬ名を呼ぶ叫びが聞こえる。それは青の青年の声だった]
……そう…そう言う、こと……。
[青の青年が呼んだのは赤の少年であると。それにより残る仲間はその青年であると。状況が示していた]
[何度も深く深呼吸をする。身体の痛みは引けない]
[けれど、右腕は、動く]
[ラッセルが何を選んだのかはわからない。だが、獣であることは確実と舌に甘く残る野趣溢れる獣の血が教えてくれる。緊迫する状況を鼠のように息を殺し、隙を狙って獣を殺そうと*ナイフを構える*]
逃がしゃしねえ…!
[少年を胸に抱き、前傾姿勢になった男から視線は離さず――]
お兄さん。
俺を、殺すのかい?
――いいよ。
俺は、バレエダンサーとしては、もう死んだも同然だから。
こんな目じゃ、使ってくれる劇団は無いんだ。
おまけに、この腐った色はね、視神経から先まで届いてるんだって――義眼で誤魔化すこともできないんだよ。
今更『身体が死んだ』とて、あまり変わらないさ――…
[外へと踏み出しかけた足がぴたと止まります。
吼えるような一声によって。]
…。
[赤い華を背にして、上を見上げました。]
可笑しいね、お兄さん。
[肩を竦めて笑ってみせる。]
だって、まだラッセルが獣って決まった訳じゃないのに――…
『なんでこの世の終わりみたいな顔をしているの?』
……本当に、可笑しいな。
そんなにこの状況が嫌ならば、まずはそこのネズミさんが稀代のペテン師だと言って御覧よ。
何故、言えないのかなぁ……?
ね、お兄さん。
俺はまだ、ネズミさんを信じている訳じゃないのに……
[胸元からナイフを取り出した。]
権利。
権利など必要か?
[唇に浮かぶは冷笑]
おまえは、こいつを殺すのを躊躇っていたな?
生きていて欲しかったんじゃないのか。
……手に入れたものを簡単に手放すほど、おまえはお人好しか?
[喉を鳴らす嘲弄の響きでもって応える。]
[呼吸を整え、神経を集中する]
…よし。
[意を決すると軋む身体に鞭を打ち、壁に手をあて支えながら立ち上がる。キッ、とオッドアイは階上へと向けられ、多少ふらつきながらも足は階段へと向かう。近付くにつれて階上で話される内容も耳に届いてくるだろうか]
……オレは、死にたいわけじゃないよ。
死ぬより厭なことがあっただけ。
[長い沈黙を置いて、クインジーに答えを返す。
身動きをとるは、叶わぬ侭]
[声には覚えがありました。
彼には今朝方、忠告をしたはず。
あれではもうバレてしまったのだろうと、そのことは見えずとも分かります。]
…多勢に無勢、でしょう。
[今日だけで何度溜息を吐いたことでしょう。
もうひとりいると思っていたから、追わなかったのに。
外に行く筈の足を中に向けて、
城の壁に揺れる灯をひとつ、手に取りました。]
お前が生かしたいと思うのもお前の権利だが
お前は本当にそいつの話を聞いているのか?
大切に思っているのなら、それくらいしろ
勝手に決め付けるんじゃなくな
――人を手に入れるなんぞ誰にも出来ないぞ
[男の声は冷静に、目はナサニエルを見る]
[その後ろのギルバートには、一瞥のみ]
ラッセル、もう一度聞くぞ
お前はどうしたい?
――ナサニエルのことは関係なく、お前は、どうしたい?
さっき、言ったよ。
[答えは短い]
終わりを齎さなければならないなら――
全て、あかの海に沈めてしまおうか?
[視線は壁にかかる燭台へと向く。揺れる焔]
――…吐いたな、ラッセル。
いや、『フィン』とやら。
まあ、名前なんざどっちでもいい。
くだらない与太話みたいなものさ。
そして、そちらの青いお兄さんは君のお仲間さんかな。別に、違ってても良いけれどね。
『あかの海に沈める』ねぇ――…
[緊張感に満ちた静かな言葉が交わされる中、狙うのは一点]
…ならっ、てめえが沈め!!
[狙うのはナサニエルの腕に身動き取れぬ*ラッセルの心臓*]
くだらなくは、ないよ。
――僕にとっては。
[呟く一瞬、瞳は翳りを帯びた。
問いかけに答える事は無く]
そう。きれいな、あか。
僕は色を知らないけれど、それだけは、分かるから。
[ぽたぽたと。
腕から落つる、熱い滴を感じる]
[炎がじわりと目の中に入り込むように]
[ラッセルの指がその炎に飲まれるように]
[それはぞっとするほど、焼きついた光景と重なった]
――っ
[後ろからケネスが行く]
[止めることはできない]
[緋がゆれる]
[少しうしろに、シャーロットの姿]
下がってろ!
[火が広がったら、彼女を助けられるようにと、*そちらに足が進んだ*]
[少年を抱いていた腕が、力を喪いだらりと垂れる。]
[冷たく獰猛だった笑みは、陽に照らされた雪が解けるように消え失せた。]
[浮かぶのは、苦く]
[虚無に満ちた]
[階段に近付いて、聞こえて来たのは]
…『あかの海』?
[唐突にそれだけを聞いても、浮かぶのは身体に流れる緋色が広がる様子か、外の緋色の花の群れ]
[ケネスが前へと踏み出す]
[クインジーがこちらを向き叫ぶ]
[下がれと言う言葉に、足はその場でピタリと*止まった*]
(人を殺すことになんのためらいも無いのに)
[男の感情は、今も冷静に、ただ事態の成り行きを見る]
[火の手から少女を救おうとする気持ち]
[そして、ラッセルの望みをかなえてやりたいという気持ち]
[頭は割れるように痛んだ]
[火の中で 緋が散る *まぼろしを見る*]
ギィ、―――――。
[もう一つ。
紡いだ名は誰に、届いたろう。
愛称ではない、同胞の名を。
眼差しは一時、笑う男へと向けられた。
眼を伏せて力の抜けた腕から身を離す。
焔を揺らす燭台へと手を伸ばそうとし、
刃が迫るは*その直後*]
[階上では未だ、音がしています。
少なくとも片方は未だ生きているのでしょう。
廊下を照らす灯が、微かに揺れています。]
…あれを全部床に落として回ったら、
終焉を見れるかしら。
[赤い色の少年が似たようなことを考えているなど、わたしには分かりません。
手許を照らす色は、あの華の赤よりも*綺麗に映りました。*]
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