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そして、物語は動き出す。
目覚めたものが何処へ向かうか、それは一人一人の思うがままに。
どうやらこの中には、村人が5名、占い師が1名、霊能者が1名、守護者が1名、囁き狂人が1名、聖痕者が2名、智狼が2名いるようだ。
……さわり。
不意に、吹き抜けた風。
不自然なそれが、僅かに枝を揺らすのに。
果たして、気づいた者はいたろうか。
桜は、今は、*静かなまま。*
[噴出す様子にむぅと唇をとがらせ(そのしぐさがさらに女の子っぽいのだが)]
村の外の人にね、マスコミとかファンとかあまり来ると、
村の外の人くるのにうちの村ってあまりなれてないから、ね?
[余所者を快く思わない人たちに対する体裁などがあるのが裕樹には伝わるであろうか]
ボクは、この村で静かに暮らしたいっていうのもあるし。
こっちもうれしよ裕樹、よろしくね。
[微笑みかけて]
ファンができるのはうれしいことではあるんだけどね。
[何度目かの瞬き。その後に浮かぶのは、柔らかな笑み]
覚えてて、くれたんだ。
すごく、久しぶり。
一応、元気、かな。
身体は、相変わらず、だけど。
[相手の隠そうとしている気まずさには、気付かないだろうか。思わぬ再会に笑みを浮かべたまま]
蓮実君は、あれからどうしてたの?
ここを出てから……随分、経つ、よね。
あの道を…夜中に走るのは確かに危険だろうな。
正直、運転は慣れていない分、想像だけでもぞっとするよ。
[長い沈黙の後、玲が頷く様子を見れば、更に目元を和ませて]
兄妹仲が良いみたいで、羨ましいよ。
……全く、こんな良い妹さんを放って、あのお兄さんは今頃何をしているのやら。
[けらりと、笑うその時にはいつもの表情。
窓の外に視線を向けるのを見れば]
…ん?どうかした?
[痛がる孝博を解放すると、ふん、と鼻を鳴らし]
相変わらず……と言いたいところだが。
変わったな、孝博。それも都会の影響か。
[そういう晴美の言葉は感情の伺えない平坦な声。]
……そういう問題なんかねぇ。
[+と−の論理に、返す言葉はどこか呆れたようなもの]
ま、なんでかんで、選ぶのは当人同士なんだから、周りがぎゃいぎゃい言っても、仕方なくね?
[言いつつ、ちら、と視線を向けるのは煙たそうな面持ちの当事者な訳だが]
んぅ…。
[それは玲につられてか、窓の外に視線を向けたから、
すぐに裕樹の方に視線を戻し笑いかけ]
ああ、邪魔しちゃったかな。
あれなら少し黙っておくよ。
…あ、いえ。何でもないです。
[裕樹の声にフルリと首を振る。
気のせいだったのだろう。そう思う。思い込もうとする]
しかも兄さん、かなり荒い運転もするらしくて。
まぁ、その恩恵もたまにあったりしました、けど。
[一番最近ではつい昨日とか]
仲は、どうでしょうね?
裕樹さんのような人だったら良かったのに。
[幾分和らいだ雰囲気でクスリと笑った。
琉璃との会話からでは誤解を解くのには至らなかったらしい]
[ややこしいという言葉にはそうだねと微笑み返し]
どうにもね。
別にそれを狙っているわけでもないけど。
[肩をすくめて呟くように告げて、裕樹と一緒に部屋の様子を眺めている]
[そんな談笑のなか。さわりと、風が届いた。
ゆっくりと、不自然にならない程度に枝を見上げる。
揺れる枝を、今はちらりと冷たい目で見やるだけ。
そ知らぬ顔で、今は再び喫煙仲間や非喫煙者達へと視線を戻し会話に加わる。]
ん、そーかなァ。
晴さんは、相変わらずッスね。
[今度はきちんと呼びなおして、平坦な声にへなりと眉を下げて笑う。
未だ痛むのか、片手で頭を抑えた。]
[柔らかい笑みを浮かべる榛名。気まずさは隠せたようでほっとしながらも、身体はやはり相変わらずなのか。と一瞬だけ表情を曇らせるが、すぐに戻して]
あれからは…そうですね。色々です。
独り暮らしをして働いてみたり、たまに旅行にいってみたり。
七年ぶり…ですかね…ですが、覚えていますよ
昔、世話になりましたし。それに…読みましたよ。あの小説。榛名さんですよね?
[それは少し話題を身体のことからそらす意味合いもありながら確認するように聞き]
ま、そういうモンじゃねーの?
[さらりと答えつつ、煙を吐き出して]
強いて言うなら……そいつが、そう簡単に死なないよーなヤツなら、問題ナシ、って程度で。
[言いつつ、ふ、と何かに気づいたよに視線を集落の者の方へ。
祭事の打ち合わせか、準備の確認のためか。
そこには従妹の姿がちらりと見えて]
…………。
[ふ、と。
ごく、何気ない様子で、そちらから目を逸らした]
さて、桜の下を喫煙所にしてると、文句言われそうだし……俺、そろそろ行くわ。
…向こうで、色々、やってるんだね。
[その返答には若干表情に影が落ちるだろうか。羨ましいと思うと同時に妬ましく思う。その原因は自分にあるのではあるが]
七年にも、なるんだね…。
あ、読んで、くれたんだ。
名前、そのままで、出してるからね。
私の名前が書かれた、小説だったら、間違い、無いよ。
[小説を読んでくれていると聞くと、表情は嬉しげな笑みとなる。その小説の一つが、今榛名の手の中にあるのだが]
内容は、ここを題材にしてるから、読み足りないかも、しれないけど、ね。
んぅ?
仲間が増えたのかな?
巫女に魅入られた、不幸なお仲間が?
君は、誰かな?
[意識の奥に感じる異質な他人の意識に、
意識の奥から語りかけるように話しかける]
ああ、きちゃったんだね、この日が。
うん。
[どこかそれは楽しげな声でもあった]
そういえば。
ここは、使っているけれど使っていない部屋だから。
琉璃兄にも珍しいかな?
[裕樹の邪魔はしないように、小さな声で琉璃に囁いたり]
[二人が窓の外を眺めるのに、こちらもまた、同様に視線を向ける。
とは言え、障子を見ているのかもしれなかったが]
ああ、別に邪魔ではないな。
話しながらでも、十分に見る事はできるし。
触れる事もできる。
[そう琉璃に伝え、障子に触れる]
[桜の枝の動きには気づかぬ様子で、其方は見なかった。
軽く溜息を吐く。]
あァ、もう行くんだ。
確かに、燃やしちゃマズいモンなァ。
[史人の声に顔を上げて、軽口と共にひらと手を振る。
その微妙な態度には未だ気づかずに。]
ええ。色々…大変ですがね
[苦笑しながら言う。
榛名のうちに潜む妬みのようなものは気づかない
ただ、軽々しく榛名を外に。などとはいえないことだけわかっていて]
読みましたよ。
知り合いから面白い本があるというので。確か榛名さんに、手紙を出しているなどともいっていましたが
[その知り合いが、まさかこの村に来ているなど知りもしないが]
いえ、この村の祭りのことではありましたが、不明瞭な部分も前からありましたし…楽しく読みましたよ。
[そこは榛名の想像で補っている部分もあるのだろうが、物語となっていたものは読んで楽しかった。と]
ん?少なくとも、俺の眼には仲が良いように映ったが。
お茶菓子が欠けていた辺りとかは特に、な。
[冗談めかして笑い、次の言葉にはたりと瞬く]
…そう言ってもらえると裕樹おにーさんは嬉しいよ。
[けらり、笑って]
でもまあ、姉にはなれても兄にはなれないからな、俺は。
[声のトーンはわずかに落ちる]
[同意する利吉にだろ? と返して]
託した相手がぽっくり行くとか、結構キツイだろーし。
[けらりと笑って言って]
ん、どーかしたか、青年?
[呼びかけてきた聡の方を、不思議そうに振り返る。
その内心には、当然気づく様子もなく]
[玲のささやきにはうなづきながらこちらも小さな声で]
うん、この部屋は確かにそうかも。
でも、まったくしらないってわけでもないかな。
何回か隠れん坊の時とかにね。
[その後の裕樹の言葉に笑いかけて]
そう?
それじゃあ一つ聞いてもいいかな?
[部屋の中を見回しながら]
やっぱりこう家の出来具合がいいのかどうかとかってこうしてみるだけでわかるものなのかな?
いや、ほら今はなんか都会の方で欠陥住宅とかそんな話とか聞くし別に深い意味はないんだけどね。
――・・・気分悪ィ。
[意識はくらくらとして。
それは心の中で思っただけの、誰にも聞き取れぬ筈のコエ。]
・・・・何?
巫女?
[混じる異質な意識にも、何処かぼんやりとしたまま。]
ま、煙草の火ぐらいで燃えるほど、ヤワな桜じゃないだろうがな。
健康志向のじーさま方には、不評なのは確かだし。
[手を振る孝博に、冗談めかして言う]
ま、なんだ、卒論頑張れよー?
あらもう行くの?あはは、生木ならそうそう燃えないけど。そういう事でもないか。
葛木さん、またね。
[煙草片手にひらと手を振り、見送る。
表情には自然な笑みを浮かべたまま。
何をしていると問いかける晴美には、その笑みを崩さぬまま向いて。]
ええ、明日が祭りだから。近づけなくなる前に噂の桜の樹をじっくり見に来たのよ。
[そう言って、まだ半分残った吸いかけの煙草を携帯灰皿に入れて消した。]
見た目は普通に見えるけど。
不思議な桜ね。
中/これからよろしくお願いしますね。
早めの段階でささやきのこととか少しすり合わせとかしますか?
流れでいけるかなと私は思ってたりしますが。/
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