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そして、物語は動き出す。
目覚めたものが何処へ向かうか、それは一人一人の思うがままに。
どうやらこの中には、村人が6名、占い師が1名、霊能者が1名、守護者が1名、囁き狂人が1名、智狼が2名いるようだ。
おお、どうやら全員、揃ったようじゃな。 皆に大事な話がある。
先日から噂になっておるので、皆も聞いておるやも知れんが……この地に『人狼』と呼ばれる脅威が潜んでいるらしい。
噂の真偽の程は定かではない。 何事もないとは思うが、皆、念のため気をつけてな。
そうなんですか。…うん、やっぱり難しいですね。
[音楽などあまり聞かないので、感心した様子でそうエーリッヒに返しながら。軽めの口調には微かな笑み。]
…辛い事も?
[それには不思議そうに、逆にこちらが目を瞬かせた。]
[その手に戻って来た小瓶の鎖の両端を持ち、イレーネの後ろへと回る。
少し髪を寄せてもらい、首へ小瓶を括りつけた鎖を回し、首の後ろで再び繋ぐ]
……これで良いよ。
[ゆっくりと鎖から手を離し、イレーネの前へと戻る。
彼女の視線がテーピングされた指へ向かっているのに気付くと]
…大丈夫。
このくらいなら平気だ。
[いつものことだから、とその手を軽く握った]
…俺は飯食いに行くけど、イレーネは?
[空腹が勝ってきたらしく、イレーネに問い掛ける]
うちの父さんは、絵画一筋で生きてきたから、きっとそこらへんのこと、ちっとも分からないんだよ。
……あんなんでよく結婚できたなあ。
[子供を見るような顔つきで、ため息一つ]
ま。絵画については尊敬してるけどね。
芸術ってやつで生計立てていけているんだから。
たいしたもんだ。私もいつかそんな風になってみたいなあ。
[少しだけ笑いながら、遠くを見つめる]
未熟者だから、そんなのまだまだ先ってことは知ってるんだけどね。
楽しいだけじゃやってけない。夢中になるだけでも駄目。もっと、他の何かが必要ってね。
道は長いや。
[最後の言葉には]
まあ、そこはそれ。蛇の道は蛇よ。
それに、女の子同士じゃないと、こんなこと言わないよ。私だって、そこらへんはわきまえてますってば。
…ということなのだ。
[真っ青な顔の女将にその紙を示す。
気丈な女主人は深く深呼吸をして頷いた]
話し合いにはここを借りることになると思う。
色々と辛いとは思うが耐えて欲しい。
[水を一杯貰い、カウンターの隅に腰掛けた]
簡単な仕事じゃないから、遣り甲斐もあるんだけどね。
[くすり、笑って。
瞬きと共に向けられた言葉には、ああ、と一つ頷いた]
好きでやっているからこそ、上手く行かない時は、色々と、ね……。
[語る口調は軽い、けれど。
そこにこめられたものは、多少、伝わるだろうか]
……と、なんかすっかり立ち話になってるね。
そちらもふらふらしているようだし、宿に行った方がいいんじゃないかな?
[それから、ユリアンへと視線を向けつつこんな言葉を投げかけて]
[アーベルがやってきたのを見れば、勢い良く手を振った]
やっほ。アーベルさん。
井戸端会議ってか、乙女二人の秘密の会話ってやつ?
盗み聞きとかされてたら、恥ずかしくって死にそうだわ。いやん。
―――とか言ってみたり。
[あははと笑う]
村に至る一本道は既に閉鎖されていた。
しっかりと築かれた塀、そこを守る太守配下の兵達。
鼠一匹見逃さない、そんな物々しい雰囲気がそこに漂う。
「被害が出てからでは遅いからな」
指揮官の呟きに、兵達が頷く。
櫓の後ろには攻城兵器のようなものまである。
彼らの本気は疑いようも無かった。
へえ、それはお邪魔したかな。
[軽く握った手を顎に添え、小さく笑う]
意中の人に恋の話を聞かれるより数百倍マシじゃない?
[――未だ、宿での出来事は知る由もなく。
白猫はと言えば、またもやふらりと姿を消していた]
――変容したるは絶望ではなく至福。
そう、至福の端に過ぎぬ。
あらぬ事よ! 我はその瞳に何を映さん。
[ふいに朗読するように言ってノートから顔を上げた。細いが雑な線で書かれていっていた文字が止まる。素早くペンなどをしまい、それらをまた紐で十字に縛り]
空腹とは変容であり変容の徒である!
[さっと立ち上がると、宿屋のある方向を向く]
―――!
[意中の人、と言う言葉に反応して、ぐ、と詰まった]
そ、それは確かに嫌だなあ。
いや、でも、あの人は、そんなことじゃ、きっと……。
[後半の言葉はぶつぶつと独り言]
明日も晴れますかね。
[夕焼けにはそんな感想を述べただけで。
ティルの言葉は聞こえず、だが少しだけ遠くを見ているような少年の頭をそっと撫でた]
おや、皆さんお集まりの時間になっていましたか。
[広場に踏み込めば、見知った顔が幾つかあるのを見て笑う。
そのうちの一つには微妙に引き攣りもする]
[鎖を付けやすいように髪を手で持ち、首を露にし差し出して。
小瓶は丁度胸の上で揺れた。]
…ありがとう。
[この位置からなら、つけていても小瓶の中の宝石が見えて。
心から、嬉しそうにお礼を告げた。]
[エーリッヒの濁した言葉の中に、多少なりと苦いものが含まれて居たのには気づいて。そうなんだといった様子で軽く、こくと頷いた。
幸せなのに、たまに辛い事。やっぱり幸せって難しいんだろうかと、そんな事を思いながら。]
[二人に宿へと言葉をかけられ、あっと思い出したように。]
…あ、お店開く前に戻らないといけないんだ。
うん、行きます。
[そう言って頷き、宿の方へと向かい他の二人が行くようであれば、それに続いて歩き出した。]
[ミリィの父のことは、知名度の高い画家なのだ、というぐらいにしか知らなかったが。]
ミリィさんのお父様なのでしたら、きっと立派な人なんでしょうね。
[にこりと笑う。]
楽しいだけでも、夢中になるだけでも駄目、ですか……。
何でしょうね。私なんかは、それで十分、とも思ってしまいますが。自分だけで満足してはいけない、ってことでしょうか。
[エーリッヒの話を聞いていても、創作をすることで食べていくというのは難しく、またとても矛盾した行為のようにも考えられたが、それに口を出したことはなかった。]
女の子同士なら、ですか。
まぁ、じゃあ、大目に見ましょうか。
[と、言ったところでアーベルに気付き。]
あら、アーベル。邪魔なんてことないから大丈夫よ。
……意中の人?
[面白そうにミリィを見遣る。]
あッは。
まあ、それより先に気付いて貰うのが先かもね。
相談に乗りますよ、なんて言われた日には目も当てられない。
[煙が見えそうな程のミリィの態に、くつくつと笑いが込み上げた]
見たいなら、またうちにおいで。
よく来てるからさ。
[全てお見通し、と言った風に。
もっとも、オトフリート自身がどう思っているかは知らないが]
それは何より。
さっき、若い二人の邪魔をしないように、
ってお暇して来たところだから。
ここでも邪魔者だったらどうしようかと思った。
[そう変わらない年代ではあるが、心の持ちようの問題、とでも言うべきか]
そっちのご主人様は、考えてもいなそうだけど。
[誰と明確に名は告げず、けれどユーディットにはよく解る言い方で付け加えた]
[宿へ向かう、というイレーネの言葉に、自分も一服だけしようか、とそちらへ足を向けかけ]
……お。
[何気なく見やった方角に、少年と医師の姿を認め、軽く手を振った]
[礼を言うイレーネの姿に僅かに口端が持ち上がった。
柔らかな表情は一つ頷く間だけ保持され、エーリッヒから視線を向けられるころにはいつもの無表情に戻る]
……じゃ、行こうか。
[その言葉は両方へと向けられたもの。
エーリッヒの返事は待たずに宿屋へと歩き出すのではあるが]
[そっとなでられた手に気がつけば、心も少し温かくなる。
何も言えずに歩いていれば、広場にたどりついていた]
あ。こんにちはー。
[表情をいつものように明るく見せて、何人もの見慣れた顔に手を振って挨拶をする]
ん、んおう?
り、立派だよー。ピーマン食べられないけど。
[煙が吹き出し、ちょっぴり混乱していたので、ユーディットの言葉に、父のトップシークレットをぽろり。
その後の言葉はあまり耳には入らなかったが、アーベルの言葉に反応して、レッドゾーン突破]
う、うはははははは!!
な、何を言っているのかさっぱりだわさー!!
そ、そうだ!
私は気分転換していたんだった!
えーと、うん、これから精一杯村の中をふらふらして、疲れた心を癒さにゃいと!
うむ!では、諸君、名残惜しいが、これで!
[何故か、しゅぴ!と敬礼して、村の中を猛ダッシュ。
しばらく、本当に村の中を散策して、気分が落ち着いたら*家に戻ることだろう*]
やあ、諸君。皆元気そうで何よりだよ。
元気でない? それも現実。
星へ祈りながら療養するとよい。
尤も! この世が塔でないかはまだ実証されていない。
完全に安心できたものでもないが。
[周辺にいる人物らに大声で話しかけつつ、宿の方へと歩み出し。つかつかと突っ切るように、辿り着けばその戸を開いた]
[入れ違いのように去っていくミリィの姿を見れば、思わず笑みも漏れ。
手をふるエーリッヒに気がつけば]
あ、エーリッヒ兄ちゃん。
兄ちゃんもこれから宿屋にいくの?俺と先生も行くんだけど、行くなら一緒に行かない?
[工房で良く聞く声。
振り返ればティルとオトフリートの姿が見えて。
手を振ってくるティルに対して、片手を上げることで挨拶の代わりとした]
[挨拶したは良いが、空腹も手伝ってその場に留まることは躊躇われていたり]
中:
ええと、確か中会話OKだったと思ったのでご挨拶がてらに。
囁き狂人です。基本的に狼様の命令に従う子なのでどうぞお好きなように御命令して下さいませ(ぺこり)
ところで囁き狂人って、何で狼様の囁きに参加できるんだろう(おま)
若い二人の?
[飲み込めないながらも、アーベルの言いようから、自分の知ってる二人なのだろうなと見当をつけた。]
あ、エーリッヒ様も一緒だったの?
まあ、あの方はそういうことには疎いというか何というか……。
音楽一筋の方だから。そっちまで気が回らないのはもう、しょうがないというか。
[苦笑い。]
ああ、というより、この場合、アーベルが気がつきすぎなのかもしれないけど。貴方、ものすごく勘が働くし。
今みたいに。
[もう一度ミリィを見る。]
ねえ、誰のこと?
[好奇心でいっぱいの顔を向けたが、ミリィは疾風のように走り去っていってしまった。]
……残念、聞き損ねた。
/*
唐突な赤にものくそ噴いた俺が通ります。
大いに使わせてもらおう。
と言うわけでよろしく。
その辺りはてきとーに設定してしまって良いのでは(笑)。
ユリアンも。
まあここで立ち話もなんですか。
ティルもお腹をすかせているでしょうし。
[足を止めずに進むのを見て同じように歩き出す]
……まあ、あちらも相変わらず、というか。
[演説めいた言い回しをするブリジットの様子に、ぽつり、と呟き]
ん、それは奇遇な。
俺も、宿で一休みしようと思ってた所だし、良ければご一緒させていただきましょうか。
[ティルの言葉に、にこり、と笑って頷き]
この位の時間は、挨拶も曖昧になりますね。
感覚的には、こんばんは、ですか。
[オトフリートの挨拶には、軽く、首を傾げつつこう返す]
……揶揄い過ぎたかね。
[声をかける間もなくミリィ去っていった方向を見やりながら言うも、済まなそうな様子は微塵も無い。
ちらりと零されたとある画家のトップシークレットは、心に留めておいた。何の役に立つのかは、不明だが]
/*
物凄い邪魔者になった気がするのは私だけですか?(苦笑
囁きが聞こえることに関しては好きに設定してよろしいかと。
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