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とりあえず始まったらしいぜ?
なんかこん中に、ただの人が6人、おおかみが1人いるらしいで。
[ばーん、と勢い良く教室のドアが開いた]
うむ、全員出席したようだな! それでは! しかと! 勉学に励むようにっ!!
[学長は去って行った。
……何しに来たんだろうか]
─ 2年1組教室 ─
[図書館にとんと縁の無い久貴でも、この時期の図書館がどんな場所か想像に難くない。
近付かない方が無難、と言う考えは直ぐに浮かんだ]
あれ、そーなん?
てっきり去年も参加してると思ってたぜ。
[響也の言葉>>0:50に意外そうな顔。
前回の大戦に然程の関心がなかったのだから無理もないことだが]
ま、とにかく楽しめりゃそれで────っと。
[笑いながら言いかけた言葉は、勢い良く開いたドアの音>>0で途切れた。
見回りに来た学長が雷鳴の如く響く声で檄を飛ばし去って行く]
………毎日毎日、よく飽きねーよなぁ。
[両肘を机につき、体勢を低くした状態で耳を塞ぎながら、ぽつりと声を零した]
[その後は授業が始まり、いつも通りの時間が過ぎていく。
その中でいつもと違うと言えば、休み時間ごとにあちらこちらで大戦の話題が持ち上がることだった*]
― 2年2組教室 ―
[開戦前から暴れる騒ぎが、隣のクラスにどう聞こえているか、なんてのは、もちろん気にもせず、しぶしぶ席につきかけたところで、聞こえたライバル宣言>>0:52]
おう!神宮寺も参加すんのか!
ライバル...いい響きだ、ロマンを感じるぜ。
一緒に盛り上がろうなっ!!
[相手が見た目綺麗な女子だとか、そこ一緒に盛り上がるとこか、とか、いっぱんじょーしきは「祭り」の前には霧散するのが彼だった。
ぐいっと拳を突き出した時には、満開の笑顔だ]
─ 2年1組教室 ─
ああ、居なかったよ。
[意外そうな言葉>>2に、頷き一つ。
なお、こちらもいるものだと思っていたから、姿が見えない事に首を傾げていたのは余談]
…………本当に、な。
しかもいつも、時間ぴったりとか、凄すぎるよ…………。
[恒例の学長巡視>>0に、ため息混じりに呟いた後。
始まった授業へと意識を切り替える。
その後、放課後までは色々と聞かれたりなんだり、という事も多かったが。
ともあれ、開戦の号、と定めた終業ベルが響いた後、その姿は一時的にどこかに消えていた。*]
─ そして放課後 ─
[授業を終え、一旦美化委員の活動についての確認のために呼び出しを受ける。
大戦は閉門時間まで行われること。
その後から備品の確認をすることになるため、各自その時間にもう一度集合する旨を伝えられた。
尚、閉門後まで居ることになるため、帰る時も集合して用務員に見送られることになるらしい]
んじゃその時間までは自由ってことだな。
俺、大戦参加してくるわー。
[えっ、と言う声を背に久貴は戦場へと向かった]
─ 放課後 ─
……っつーわけで、今日は大戦参加するんで休みまーす!
[終業後、真っ先に駆けて行ったのは剣道場。
元気いっぱいに部活休みます宣言をすると、副部長から「お前もか」的な視線を向けられて]
先輩、どーか……って、え、部長もいってんの。
んじゃ、今日は自主練扱いなんすね、りょーかいでーす。
[こてりと首を傾げての問いに返ったのは盛大なため息混じりの説明だったが。
それに返した返事はお気楽なものだった]
……まぁ何とかなっだろ。
[片手で柄を握ってぶんぶん振ってみる。
平らな面を向ければ盾に、縦にして振り下ろせばそれなりの速度で攻撃も出来よう。
材質がプラスチックであるため軽いのも利点か。
その分打撃威力は高くないが、多様性はあるように思えた。
尚、当たればきっと良い音がする、はず]
[装備探しててこてこ歩き回るものの、目ぼしいものは大体調達された後らしく]
……んー。
コレでなんとかするっきゃねぇかなぁ。
[見つかったのは、台所でよく見るナイロンスポンジ]
ま、使いようでどーにかなっかな?
正攻法じゃなきゃダメ、って事はねーだろし。
[どんなものも使いようでどうにかなる……多分。
とりあえず、上手く使えば衝撃を押さえるクッションにはなるだろうし。
水に濡らせば、この時期は地味に凶器にもなるだろうから]
ま、なんつっても、身軽だしな、コレ。
[そりゃそうだ]
[ちなみに、学長の見回りには、とっても自然に「おはよーございます!」と返してたとか]
よおおおおっしゃああ!
[授業中なんて有って無きがごとし、いい加減、教師陣にも呆れて放置されつつ放課後がやってきたわけで]
[開戦の合図の後、賑わう生徒たちを横目に向かったのは学食]
……と、いうわけで。
ぼくも、本日をもってお役御免、という事になりそうです。
[言いながら、ぺこりと頭を下げたのは食堂のおばちゃん。
別名を『影の実力者』。
学長ですらこのひとには勝てないんじゃ、と呼ばれるこのひとこそ、『裏番長』のスポンサー的存在である]
大体一年間かな、お世話になりました。
……まあ、御迷惑も多々かけましたが。
[『裏番長』の務め──それは、校内の地味な治安維持。
表立たず迅速に、水面下の生徒間トラブルを解決したりなんだりするのが主な役目なのである。
面倒な上にたまに痛い思いもするお役目のため、『裏番長』在任中は学食の特別メニューが食べ放題、という特権が与えられていた]
……大戦後ですか?
真面目に生徒会長業務に勤しみますよ。
3年になったら、色々と忙しいですし。
策謀巡らせるのは、そろそろ終わりにしたいですからねぇ。
[にこにこ笑顔でこういうと、学食のおばちゃんは呆れたようなため息をひとつ、ついて。
巡視に行く前にあったまっていきな、と言って、温かいココアを出してくれた。*]
よし、これで...!
[本人は目についたモップに手を出したつもりだった、つもりだったのだが...寸前に横合いから誰かにかっさらわれて]
こ、これで?
[残っていたのは【モップ絞り器】、ひとつ]
さって、とりあえずどーすっかなぁ。
[ゲットした青いスポンジをぽーん、と放り投げて受け止めつつ、てこてこ、歩き出す。
とりあえず、水に浸しとくか、なんて呟きつつ]
得物が得物だし、正面攻勢はちょっちきっついよなぁ。
[同時、考えるのはこんな事。**]
[一時停止は約三秒]
おらー!わっしょーいっ!
[丁度子供神輿くらいの大きさだな、と、勢いつけてモップ絞り器を肩に担いだ]
うーん、バケツの方がいい音が出ると思うんだけどなあ、仕方ねえか。
[問題は「そこ」だったらしい]
─ 廊下 ─
さて、と。
とりあえず掃除用具持ってりゃ大戦参加者だよな。
[参加意思を示すようにちり取りを右手に握り、廊下を進む。
踊りかかって来る者が居ようものなら、嬉々として受けるつもりだ**]
[どこからどう見ても大戦参加者にしか見えないモップ絞り器を担いだまま、弾むような足取りで廊下を歩きだす]
わっしょい、わっしょい、祭りだ祭りだー!
[いくらも行かないうちに、ちり取り片手にした隣のクラスの美化委員と遭遇するのは必然>>15]
お?大久保じゃないか。お前確か、帰宅部だったよなあ、丁度いい。
[にっかり]
勝負だ!俺が勝ったら、お祭り同好会に入会してもらうぜ!
[それ、ルール違う、という、ツッコミどころ満載の宣言と共に、肩に担いだモップ絞り器を頭上に差し上げ、正面から突進していく。
狙うは、相手の頭に、絞り器を被せることだが、何しろ絵に描いたような猪突猛進だ。*初撃を避けられたら終わりである*]
─ 普通教室棟廊下 ─
[放課後の廊下に威勢の良い声>>16が木霊する]
わっかりやすいなぁ。
[聞こえる声に笑いながらも進む方向は変えず、やがてその大元>>17と廊下で遭遇した]
よーぉ、天野。
悪ぃけど部活とか同好会とかはお呼びじゃねーんだわ。
町内会の祭に参加するだけで勘弁しろ。
[祭自体嫌いではない。
が、こっちもやることがあるから部活動等に参加していないのだから、その条件を飲むわけには行かない。
代替案と言えるようなそうじゃないようなことを口にして、正面から突進してくる新太郎を見据えた。
声を返す間に新太郎は間近まで迫っている。
身を翻して通過する間際にちり取りの広い面で背を叩きつけようとするが、果たして]
[思い切り振り上げたモップ絞り器は、それなりに重く、勢い付いているおかげで、本人の腕力以上に動きが速い]
バコッ‼︎
[その結果、身を翻そうとしたヒサタカの動きに僅かに先んじて、彼の頭を捉え、スッポリと被さった]
いよっっしゃあああっ!
[ガッツポーズと共に、パッコンと被さった絞り器の底を叩いて、良い笑顔]
神輿も担げよ!
[交換条件?を飲む気はあるらしい]
[ヒサタカの反応はどうだったか?もしダメージが大きいようなら手を貸してモップ絞り器をはずしてからまたわっしょいわっしょいと*歩き出すわけだ*]
─ 普通教室棟廊下 ─
ぬあっ!?
[気合の込められた声>>19と共に振り上げられたモップ絞り器が頭上目掛けて落ちてくる。
その速度は予想以上に速く、身を翻すために軽く身体を沈めたところにモップ絞り器が頭に被さってきた>>20。
小気味良い音が辺りに響く。
視界が暗くなったのを感じながら、久貴は体勢を崩して尻餅をついた]
でっ!!
[勝利の声>>21が上がり、絞り器の底を叩かれて思わず声が上がる。
絞り器の中で音が妙に反響していた]
〜〜〜だぁーくそっ、やられたっ。
[モップ絞り器の中から悔しげな、けれど笑いも混じった声が零れ出た。
廊下に座り込む形のまま、両手で絞り器を持ち上げる。
絞り器はそのまま新太郎の手に戻り、立ち上がるのに手を貸してもらった]
分かった分かった、神輿も担ぐって。
うちの男衆も全員借り出してやる。
祭は騒いでなんぼだろ。
[何だかんだで騒ぐのは好きだったから、勝手に家族や従業員も巻き込んで約束をする。
事後承諾にはなるが、皆祭りは好きだから乗ってくれるはずだ]
[新太郎とはそこで別れ、祭の如く練り歩く姿>>22を見送る]
迷いがねぇ動きって軌道見えてても侮れねぇよなぁ…。
[新太郎の真直ぐさはある意味武器だな、なんてことを考えながら、久貴もまた移動を始めた*]
─ 2年2組教室 ─
裏番長って響きに釣られてん。
ま、やるからには半端はせぇへんよって。
よろしゅうにな、シンタロー。
[呆れ顔と驚き顔、綺麗に半々に分かれたクラスメート達には取り合わず、>>4シンタロウの満面の笑みに、こちらもにっこり笑顔を返す。
突き出された拳に己のそれを合わせたところで>>0毎朝のお約束が襲来してきた為にライバルとの会話はここで終了と相成った。
髪を脱色なぞしてはいるものの一応は風紀委員のはしくれ、>>11血気はやるライバルを横目に真面目に学業をこなしていって迎えた放課後]
ほな、うちも得物探してくるわ。
次に会うたら敵同士やなー。
[掃除用具入れに猛ダッシュしていった背中に声をかけたが、シンタロウには届いたかどうか。
彼の反応を確認することもなく教室を出た為に、>>12彼が何を手にしたかは次に会う時までのお楽しみとなった]
[教室で得物を選ばなかったのは、やる気満々なクラスメートに目ぼしいもの持ってかれるだろ的な思考。
廊下隅の目立ちにくいロッカーなら好きなものを吟味できそうだと思い、移動したのだが]
…うちと同じよーな考えの人ばっかやったんかな。
[開いたロッカーに残っていたのはプラスチック製のちり取り一つきり。
ほかに選択肢が無い以上これで頑張ろうと、手に取って素振りの真似事なんぞしてみるが]
…上手く立ち回らんとあかんやろなぁ、これ。
[攻撃力はともかく、リーチの短さに難有りな得物に眉が寄る。
が、文句言っても始まらないと気を取り直して大戦参加者を探しに向かった**]
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