情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
次の日の朝、自衛団長 ギュンター が無残な姿で発見された。
……そして、その日、村には新たなルールが付け加えられた。
見分けの付かない人狼を排するため、1日1人ずつ疑わしい者を処刑する。誰を処刑するかは全員の投票によって決める……
無辜の者も犠牲になるが、やむを得ない……
そして、人間と人狼の暗く静かな戦いが始まった。
現在の生存者は、研究生 エーリッヒ、ランプ屋 イレーネ、青年 アーベル、宝石商 ザムエル、召使い ユーディット、酒場のママ ヘルガ、教師 オトフリート、小説家 ブリジット、職人見習い ユリアン、シスター ナターリエの10名。
−夢幻の回想−
[幻の品に興奮した人々がようやく寝静まり、勤勉な使用人たちも未だ起き始めぬ頃。
館の主には、何か想うところでもあったのだろう。
所蔵品を仕舞う部屋ではなくその枕元へと置かれたオルゴールから、淡く甘い香りが立ち上る。
それは――夜と朝の狭間の刻]
[オルゴールに柔らかく絡みついた薔薇の香が、女を導く。
空間を渡り、やがて辿り着いたその場所は――館の主の部屋]
…ゥフフ…
[眠りの内にある館の主へと赤い爪を翳せば、ふわりと甘く濃厚な香りが漂う。
女が――魔が見せるは、"最も大切な者"の夢幻(ゆめまぼろし)]
ネェン、私オルゴールを聴いてみたいのォ…。
魂を捧げて下さらなァィ?
「あなた…私オルゴールを聴いてみたかったわ…
ねぇ、いいでしょう…?」
[蜜のような声は、誘い水。
最愛の妻が差し出す手を拒みきれず、彼はその手を伸ばし――]
…あっけないことォ。
それともォ…何か負い目でもあったのかしらネェ…?
[けれどその呟きに答えるものはない――既に抜け殻となっている]
[男が妻と思った魔の手に残されたのは、彼の魂。
女は何の躊躇いも無く、銀のオルゴールへと彼の魂を捧げ――
"永遠の歌姫"と湛えられるその唄に、深紅の瞳を細める]
[唄い終えたオルゴールは、ひとりでに蓋を下ろす。
それは――【永遠のオルゴール】が目覚めた証]
ゥフフ…なんて綺麗ィ…。
もう誰にも渡さないわァ、私のものよォ…。
[女は無邪気ともいえる笑みでオルゴールを抱き、何処へか消える。
後に残されたのは、*満足気な表情を浮かべた魂の抜け殻のみ*]
―2階・客室―
[いつの間にか落ちていたまどろみから、現実へと意識が戻る]
……な……に?
[何か、ざわつくような。
嫌な感覚に、数度、瞬く]
……『 』?
[かすれた声が、名のような言葉を紡ぎ]
『お前』の歌姫……?
何の事……?
[かすれた声は、何に向けて問いを投げるのか。
傍らのカーバンクルは、その様子に不安げな様子で尻尾を揺らす]
ん……心配すんな。
昨夜ほど、派手に暴れちゃいないから……。
[頭をぽふりと撫でてやりつつの言葉に、カーバンクルは一つ頷くものの。
その表情はやはりどこか、不安をおびたままで]
[魔に属する空間に、女の笑い声の余韻が響く]
『ゥフフ…ゥフフフフ…』
[酷く愉しげなその声は、カナリアを食べた猫のよう。
やがて女は宝物を隠しに何処へかと消え*残るは薔薇の香りのみ*]
[ゆっくりと、ベッドの上に起き上がり、一つ息を吐く。
全身を、異様な気だるさが包み込んでいた]
にしても、なんなんだ……この、感じ……。
[ざわつくような、苛立つような、嫌な感覚に、*小さな声で呟いて*]
[――時は、早朝まで溯る。
いつもの如く紅茶を淹れた執事は、朝食を運びに主の部屋へと赴く。
銀のトレイをバランス好く持ち、規則的に、四度のノック。
しかし普段ならばすぐに返るはずの声は、いつまで経っても返らない]
ヘル・オストワルト?
[同じ動作を繰り返し、待機しても、やはり返答はない。
こういったお披露目会の翌日、興奮し過ぎたがためか、
主が寝入ってしまう事は、今までになかった訳ではなく。
だが、今日に限っては。
違う、と脳裏で警鐘が鳴らされていた。
或いはそれは、意識しないでいただけで、以前から]
―客室―
[昨夜、少女に促されて共に部屋へと戻ってから既に長い時間が経過していた。]
[寝台の上で規則正しく聞こえていた寝息が乱れて止まる。]
・・・・・おじい?
[うっすらと開いた双眸の色は紅い。]
――、
[愁眉が顰められ、僅かに表情が歪む。
執事が暫く戻らぬのを訝しげに思ったか、
丁度好く侍女の一人が階段を昇り、こちらへとやって来た。
それを認めた執事は苦い色を掻き消し、何でもない風を装う]
ゼヒツェーン。
ただちに、マスターキーを。
[突然の言葉にも、十年来の付き合いの彼女は緊急の要件と悟ったか、
深くを問う事はなく、些か慌しく来た道を戻っていく]
―客室→廊下―
[廊下に出る。いつものように扉の前で躊躇うこともなかった。]
連れて、かれた。
・・・・何処に?
[うわ言のような言葉を繰り返し、紅い眸は何処か遠くを見る様。]
[何かに憑かれたような足取り。]
[……当の侍女が鍵を手に戻って来る頃には、
客人にも、異変に気づき始める者がいるだろうか。
半ば投げるように手渡されたそれを咎める事もなく、
鈍い煌めきを鍵穴に差し込んで、捻る。
――カチャリ、開錠音。
中に声をかけることも忘れ、すぐさま、扉を開いた]
−客室−
[廊下を駆けて行く、使用人の足音。
起こるであろう騒ぎに心の内でほくそ笑み、シーツの海にたゆたう]
…ゥフフ…もゥ、私のものなんだからァ。
だァれにも見せてなんかあげなァィ…
[くすくすと堪えきれぬように声を零し、深紅の瞳を瞼で隠す。
――誰かが起こしに来るまで、*夢の空間を漂うだろうか*]
[普段より荒々しく扉を開き、一歩中に踏み入る。
目に入ったのは、白のシーツの上に身を横たえる主の姿。
ともすれば、ただ眠っているだけのようにも見えた。
けれども執事の胸中に上る、違和感、違和感、違和感]
ヘル・オストワルト!
[傍らに膝をついて、不自然な――
何かを求めるかの如く伸ばされた、皺の刻まれた手。
目蓋を下ろした老耆の貌に浮かぶは、満足したような表情。
昨晩の食事会で見せたものですら、遠く及ばない。
それは、奥方を没くしてからは終ぞ見られなかったもの]
……主。
[左の手袋を外して、その手を取る。喪われたぬくもり。
しかし不思議な事に、微かな呼吸と、脈とは確かにあった]
[主の手をそっと動かして、その胸元に。
生命の火はまだ消えておらず、しかし抜け殻の如き姿。
何が原因かなどと言う事は、執事にはわかり切っていた]
……なるべく、騒ぎは広めないように。
とは言え、オルゴールまでもが失われたとなれば、
客人にこのままお帰り頂く訳には参りませんね。
[立ち上がり、顎に手を添えて思い悩む表情。
事情を問う者もいるだろう、隠し通せるとは思えない。
使用人達には真実を伝えねばならないのだし、
そこから洩れてしまう事もありうるか。
ともなれば、素直に明かした方が好いかもしれない]
とりあえず。
まだ、“失くなった”と決まったわけではありません。
私はこの部屋をもう少し、見て行きます。貴女は保管室の方を。
[頷いて立ち去る侍女を見送り、深く息を吐き出した]
[ほくそ笑む女性の部屋の前を、それと知らずに通り過ぎ。]
[階上の呼び掛けが聞こえたか、見上げた。2つの眸は紅と蒼の間を彷徨う。]
・・・・何処?
[置いていかれた子供のような声。眸から一筋、透明な泪を*零した。*]
[女が宝物を隠したのは――秘密という意味持つ薔薇の下。
女の魔力は薫り高い薔薇にかき消され、魔にも露見する事は無い]
[女が魔力に包んで埋めたのは、黒ではなく白の薔薇の下。
未だ蕾は硬く、その花弁は濃い緑のガクに隠れて見えない。
――けれど、白薔薇は同族とも言える女の魔力を受けて、その色をゆっくりゆっくりと…淡い紅へ色付かせる]
[――もしも、女の魂がオルゴールへと囚われたなら。
蕾は女の魔力を一気に吸い上げ、*艶やかな紅を咲かせるだろう*]
オストワルト様。
[“眠る”主へと視線を戻して、顔を俯かせる]
永遠のオルゴール、か。
それが原因とあらば――
[口唇は震えるものの、続きは、声としては紡がれず。
伏せた双瞳は、愁いを帯びているように見えたろうか。
歪んだ口許は、笑みを浮べているように見えたろうか。
陰になったその表情は窺えず、それを知る者は、*いない*]
[朝、詰め所に顔を出すと真っ先に聞かされたのは、昏睡状態に陥った主のことと、忽然と姿を消したオルゴールのこと
話を聞かされてもどういうことか理解出来なかったが、それなら見てきなさいというサクヤさんの言葉に主の部屋を訪れる]
[まだ事情を知らないであろう招待客に気取られないよう気をつけて部屋の中へ入ると、そこには確かにベッドの上に横たわる主の姿
一見ただ眠っているように見えるが、そっと近付きその手に触れると]
……冷たい。じゃあ本当に?
[その体からは生命の温かさが感じられず、ただ底冷えのする冷たさが感じられるのみ]
―客室―
[ものものしい空気には気付かない。
ただ目を覚まし、彼女は手元の紙を眺めた。]
……ちがう
[口唇から、絶望の息。
思い出してもその空気までは描ききれていない。
部屋の中には紙ごみの山。
白の紙にはオルゴォルがいくつも描かれ、そして捨てられている。]
ギュンターさんに頼めば、もう一度見せてもらえるかしら…?
絵を描くっていったら、許可してくれる?
[ゆる、と、首を振る。]
あんなに綺麗なものは、触りたくないけど。
触ったほうがよかったのかしら…
描きたいのに触りたくないなんて、おかしいわね…
[そして部屋を見渡すと、なるほど確かにオルゴールは影も形もない
自身は先んじて退室して見てはいないが、仲間の言うには確かに昨晩、主はオルゴールを部屋に持ち帰ったとのこと]
……一体誰が、どうやって?
[ただ、*茫然とそう呟く*]
――客室――
[昨夜の出来事のせいか珍しく寝付けずに。
ようやく浅い眠りから覚めれば、日は既に高く]
…やれ、寝過ごしてしもうたかの。
[ゆるりと起きあがり簡単に身支度を整えながら、ふと部屋の外へと気を向ければ、いつもより重く張った気配と少しばかり慌ただしい使用人達のざわめきに首を傾げ]
何かあったのかの?
かといって、ワシなどでは役に立たぬであろうしの…
[暫し考えた後、もし何かあったなら話があるだろうかと思い、そのまま部屋で*様子を伺うことに*]
……ひらく?
[瞬く。と、中からユーディットがでてきた。]
あ、今日和。
ギュンターさんは?
[体調不良と答えられ、彼女はまた瞬いた。]
そう…
じゃあ、オルゴォル、もう一度みたかったのだけど、無理よね…
[溜め息が溢れる。]
あれを描かないと、次が描けないのに…
でも具合いが悪いなら仕方ないわね
[1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] [8] [9] [10] [11] [12] [13] [14] [メモ/メモ履歴] / 発言欄へ
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 5日目 エピローグ 終了 / 最新