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見習いメイド ネリー は 書生 ハーヴェイ に投票した
書生 ハーヴェイ は 村長の娘 シャーロット に投票した
墓守 ユージーン は 流れ者 ギルバート に投票した
逃亡者 カミーラ は 村長の娘 シャーロット に投票した
流れ者 ギルバート は 村長の娘 シャーロット に投票した
語り部 デボラ は 村長の娘 シャーロット に投票した
酒場の看板娘 ローズマリー は 語り部 デボラ に投票した
文学少女 セシリア は 村長の娘 シャーロット に投票した
村長の娘 シャーロット は 語り部 デボラ に投票した
ごくつぶし ミッキー は 語り部 デボラ に投票した
教師 イザベラ は 村長の娘 シャーロット に投票した
踊り子 キャロル は 語り部 デボラ に投票した
双子 リック は 流れ者 ギルバート に投票した
村長の娘 シャーロット は村人の手により処刑された……
次の日の朝、教師 イザベラ が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、見習いメイド ネリー、書生 ハーヴェイ、墓守 ユージーン、逃亡者 カミーラ、流れ者 ギルバート、語り部 デボラ、酒場の看板娘 ローズマリー、文学少女 セシリア、ごくつぶし ミッキー、踊り子 キャロル、双子 リックの11名。
―集会場の外―
[集会場のドアを開けた途端、若い女の悲鳴が聞こえた。
それが誰のものであるかを察して、ローズマリーは目をぎゅっとつぶる。
どすん、と後ろから柔らかいものがぶつかってきて、声を上げた。
追いかけてきたリックだった。]
…ふぅ…びっくりさせないでよ、ね。
[連行されるシャーロットの泣き声は止まらない。
エレノアの顔を思い出し、ローズマリーの顔は曇った。
振り返らないように海のほうへ道を急ぐ。リックの手を引いて。]
[自警団が集会所へ踏み込み、開票を行っていく。
”公正な投票の結果”少女を連行して行き、やがて彼らはローズマリー達を無視して外の闇へ消え海を渡って行く。
ちりちりという音がして、ぷつんと明かりが消えた。
また、ちりちりと音がして明るさが戻る]
[リックの小さい手のぬくもりを感じる。
島のほうから、金切り声が小さく聞こえた。
音と温もりのギャップに、少し意地悪い気持になった。
私は今――割と幸せだ。]
[肩に手を置いたシャーロットが連行されて行く。彼女への票が一番多かったのだと。この場に居る者達が投票したのだと言う事が分かっていたので、やり場の無い感情を何処へぶつけて良いか分からずに、思わずしゃがみ込んだ。]
[シャーロットが連れて行かれて暫く経ち、明かりが消えて、またついた。
びくん!と身を震わせる。
喉から漏れるのは、海を渡る風の音だ。
耳をふさいで、しきりに首を振る。]
…おこっテる…ほえてル…きこえ………
[後は聞き取れぬ異国の言葉になり、酷く痙攣して机にしがみ付いた。]
─集会場─
[自警団員達が会議室に入ってきて、投票箱を逆にする。誰が投票したのかを、丁寧に書き記して、彼らは一斉にシャーロットを見た。
いやいやをするシャーロットの両側を固め、手錠をかけて銃を突きつけて、彼らは嘆き島へゆく。
残された容疑者達が夫々の反応を見せる中、突如、昨夜と同じように停電が起こり───再び、灯りがついた時には]
[イザベラの無残な]
[会議室の床に血が広がる。]
[光の戻った室内で倒れていたのはイザベラ。
カミーラと話そうとしていた彼女(教師だった筈だがこの村で学校へ通っていないネリーとは然程面識がない)はいま言葉無く床に血を広げている]
―海沿いの道―
[静けさを取り戻した夜の海。
そのとき、後ろの集会所から一際大きな叫び声が聞こえた。
複数人の、驚く声。
自警団を呼ぶ怒号も聞こえてくる]
まさか…また?
[ギルバートの顔が思い浮かんだ。
リックと顔を見合わせ、とっさに来た道を走って戻る。]
[老婆は目を瞑る。『その時』を予測していたように]
むかしむかしあのときは、この闇に怯えたものだった。
けれど今はもうこの婆に、恐れるべき何ものも残っちゃいない。
ただできるなら、この婆のかわりに誰の命も……
[シャーロットが連行される姿より、外へ行ってしまったリックとローズマリーに意識を奪われていた。
二人が無事でありますように。あの銀のナイフが二人を護ってくれますように。
それだけを祈っていた。
明かりが消え、再びついたとき、倒れていたのはローズマリーでもリックでもなくて、一瞬安堵した。
すぐに、自分を殴りたくなった]
[闇が落ちて光が戻り、老婆は自分の願いの1つが叶い、1つが失われたことを知る]
……頑張ったね。坊や。
ミッキー・イストー。友だちを守るため、よく勇気を出した。
胸を張りな。
例えおまえの選んだ友が人狼だったからといって、おまえは人間として間違った道を選んだわけじゃない。
[シャーロットがつれていかれるのを、ただ、見る。
姉を守るためなら。
家族を守るためなら。
サーカスの人たちにこんな事態を教えたくないから。
そして、停電が起きる。
カミーラの声がする。
彼女と話していたイザベラが。]
……シャーロット。
シャーロット。
……すまん。
すまん。
すまん。
俺が……。
[後は言葉にならなかった。連れていかれるシャーロットの後姿を、泣きながら見送った]
[停電。]
[血の、匂い。]
[吐きそうになりながら……心に、サーカスの男の面を刻む。石を握り締めた]
ハーヴェイって、そこの、そいつ。
そいつは、人間だ。安心していい。
いいが……狼は、見つからない。
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