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デザイナー ヘルムート に 2人が投票した。
行商人 イレーネ に 1人が投票した。
元歌姫 エルザ に 6人が投票した。
洗濯女 クロエ に 2人が投票した。
元歌姫 エルザ は村人達の手により処刑された。
今日は犠牲者がいないようだ。何かの介入か、それとも……?
現在の生存者は、修道士 ライヒアルト、デザイナー ヘルムート、薬師 ゼルギウス、加工師 ゲルダ、行商人 イレーネ、伝承学者 オトフリート、宿屋の息子 フォルカー、彫刻家 アーベル、洗濯女 クロエ、店番 ベアトリーチェ の 10 名。
― 宿屋・二階個室 ―
アーベル?
[彼の手に添えていた手を握られて、きょとりとしたまま彼を見て。
どうしたのだろうとは思いはしても、拒むことはなく。
自然、寄せられた顔は互いに近付いた。]
― 宿屋・二階個室 ―
[拒まれなければもう片方の手はしっかりとペンダントを握ったままに、ゲルダの額にそっと口付けを落とす。
父親から教わった、加護の力を与える手段。
一日に一人にだけ与えられる力、狼の牙から守る力、自分が持つそれは自分には与えることができない。
実は口付けとかじゃない方法あるんだけど、あいにくと父親がそういう人だったためにこれしか自分はその方法を知らない]
いつでも、僕は傍にいると思って。
[そのまま顔を少し離し、笑いかけながらそう優しく語りかける]
― 宿・入口 ―
[元歌姫が小さく頷いてくれて、もう一度軽く頭を下げた。
周りを見ると行商人や洗濯女や学者も近くまで来ていた]
僕が団長さんを見つけたのはおかしいって言われて。
エリザさんが止めてくれたの。
[何があったか聞かれると、握られていた手を擦りながら答えた]
― 宿屋・二階個室 ―
アーベ……ゎ 、
[幼馴染が自分の額に触れさせた感触に、小さく声が上がった。
すぐにそれは離されたけれど、すぐ近くにある顔に何だか落ち着かない気持ちになる。]
……?
うん、解った。
ありがとう、アーベル。
[それでも、幼馴染から向けられた言葉を聞けば、子供のように頷いた。
それに込められた意味は、知らないけれど。]
─ 宿・一階 ─
[友人らが動くのが見えて、ようやく入り口に目が行った。
フォルカーとエリザベータと、自衛団が何やら揉めているらしい。
連行だろうかと思えば、獲物を持つてに力が込められ、意識がそちらに強く向けられる。どちらを?そんな心持で。
万一フォルカーが連行されようとしたなら、すぐさま別の人間を処断する気ではいたが、その気配が遠のきそうなら少し力は緩んだ。
そういえばフォルカーはどうして林に居たのか。
教会へ来る事がよくあった為に、さして気に留めてはいなかったが。
墓地でも教会でもなく林にいたのは、何か気づくことでもあったのだろうか、などと思っていた。]
─ →宿屋 玄関口 ─
[一人、また一人と玄関口の人数が増えていく。
自衛団員が何事か喚いているようで、耳をそちらへと傾けた]
…………─────。
[早く人狼を見つけろ、だの、誰を処刑するのか早く決めろ、だの。
耳障りと言える声が僕のところまで聞こえてきた。
珍しく眉根が寄り、煩わしそうな表情をする。
席を立つと、人の集まる玄関口へと足を運んだ]
[玄関口に居たのは、自衛団員と向かい合うエリザベータ。
その傍で尻餅をついているフォルカーに、自衛団員を睨み付けているイレーネ、それにクロエ。
他にも駆けつけた者が居たかも知れない。
その間を擦り抜けるようにして自衛団員の前に立った]
……決めたら、静かにしてもらえますか?
[エリザベータの横に立つようにして、自衛団員へと問いかける。
虚ろな瞳で、奇妙な問い方をする僕に自衛団員はたじろいだようだったけれど、決めるなら、と頷きを返してきた]
────分かりました。
では、失礼します。
[言葉を紡ぎながら虚ろな瞳が捉えるのは、自衛団員の腰に刺さっている短めの剣。
それに手を伸ばし、柄を握り。
不意の動作に驚いた自衛団員が身を引いたことで、剣は鞘から抜けた]
[手にした剣を両手で握ると、隣に居たエリザベータの方へと身体を向け。
そのまま心臓目掛け───貫いた]
[一連の動きは淀みなく為されるも、剣術の心得なんてものは無かったために、一撃では心臓を捉え切れず。
空いた手でエリザベータの肩を掴んで、剣を引き抜き、もう一度胸へと突き刺す。
彼女から抵抗があったとしても、手を離すことは無く、何度も、何度も剣を突き刺した]
[その行動を止めようとした人は居ただろうか。
ようやくエリザベータが事切れた頃には、僕は返り血で染まっていて。
その状態のまま喚いていた自衛団員へと向き直った]
[ほのかに胸元のペンダントが熱を帯びるのを握る手に感じる。
目には見えない力がゲルダに宿ったのを感じながら]
ちょっと、らしくなかったかな?
[今になって照れくさそうに頬を指でかきながらそう呟いた後に、やっぱり向けるのは笑顔で]
どういたしまして。
これで、良いですか?
[表情は無く、瞳は虚ろなまま。
剣を返そうと差し出すものの、自衛団員はその姿を見て怯えて逃げ去ってしまう]
あ……忘れ物……。
[場違いな呟きは逃げ行く自衛団員には届かなかった]
[エリザベータに矛先を向けたことに特に理由は無い。
選べと言われたから、その場に居る中から、近い人を選んだ。
ただ、それだけだった]
………?
何か、騒がしくないか?
[階下の騒ぎが耳に届くほどに大きくなれば、アーベルと顔を見合わせて。
彼の手を借りて立ち上がり、下へ行こうと誘う。
同意があれば、そのまま部屋を出て一階に戻った。]
んっ…?
[ゲルダと同じようにしたの騒ぎに気づき]
行ってみようか。
[ゲルダに手を貸すと二人連れ立って階下へと戻っていった]
どうしたのか…な…
[声をかける途中であまり好ましい雰囲気じゃないのを感じる]
─ 宿・一階入り口付近 ─
[騒ぎの中、ヘルムートが自衛団に近づいて行くのはただ見ていた。
何をするか、予想出来なかったのもある。
あまりに予兆なく自然に、剣を取りエリザベータへ刃を向けた時にはさすがに驚いた。何度も剣を刺す様には眉が寄った。見て楽しい光景ではなかったので。
返り血浴びる凄惨な姿に周囲はどう動いたか。
..はただヘルムートの様子をじっと見ていたが、友人がヘルムートへ食ってかかるようなら、その腕を掴んで止めた。
宥めはしない、ただ向かわないよう離さなかった。]
おーお……よぅやる。
[迷いの無いヘルムートの動きに、地味に感心していた。
刺した相手が、やや縁遠い相手だったので余裕があったのもある。]
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