情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新
キリル に 4人が投票した。
レイス に 1人が投票した。
ユーリー に 1人が投票した。
キリル は村人達の手により処刑された。
次の日の朝、 レイス が無残な姿で発見された。
現在の生存者は、 カチューシャ、 ロラン、 ミハイル、 ユーリー の 4 名。
キリル!!!
[ガシャン!と、大きな音を立て。
銃声に弾かれるように車椅子を跳ね飛ばし、幼馴染の前に。
風の如くの速さで、身体ごと割り込んだ。
身のこなしは常軌を逸しているように見えるかもしれず。
その身に、銃弾を受ける為。
キリルを――殺させない、為。
だが、それはうまくはいかなかった。
ロランの体を掠る銃弾は、それを遮る事出来ず
ただ、土の上にどさりと落ちる。
倒れた車椅子が、カラカラと車輪回る音をたてる。
赤く少し欠け始めた月が、影を、落とした]
キリル、キリル…――ッ!!
[土の上、腕だけで這ってキリルへと近寄る。
横たわる彼女の横、目を見開いて見下ろした。
まだ、暖かい]
いやだ、キリル……!!
キリル…やだ、ッッ嫌だ…ッ
[叫ぶ、吼える。
その手を両手で包み、自分の額に当てた]
[キリルの元へ這い寄るロランの姿>>3を、ただただ…見下ろしていた。
この手では、キリルを殺したこの手では…ロランを支えてキリルの元へ運んでやることなんか出来るはずもなく。
歯を食いしばり、その光景を目に焼き付けることしか…。]
これで、…終わりだ。
[憎まれても罵られてもいい。
……これが自分なりの答えだった。
どうして人狼は、人と同じような姿をし、同じ言葉を操るのだろう。
時に、恋情や友情さえ芽生えて。
全く別の生き物として、自分たちが動物を喰らうのと同じように、人を捕食する物として存在したのなら、…互いにこんな思いをしなくて済んだのかもしれないのに。]
[レイスはどんな顔で自分を見ていただろうか。
呆然とした顔か、憎しみの籠った顔か…。
どんな顔を向けられても仕方がない。
例え暴力を振るわれても、抗うつもりはなかった。
しばらくの後、キリルとロランの元へ行き、動かなくなったキリルを抱き上げた。
ここでもまた、何か浴びせられたかもしれないが譲ることはなく。]
イヴァンの所へ連れてく。…いいよな?
[篝火の前で食事をした晩の仲睦まじい二人の様子が思い出され、口を引き結び、ぐっと堪えた。
そのまま、イヴァンの眠る場所へと歩きだした。**]
――っ、 きり、る……っ
[銃声が響いた。
ロランの悲鳴と、車椅子が倒れるが聞こえる。
なにかが――キリルが、倒れる音が聞こえて。
とっさに駆け出し、胸元に赤い花を咲かせて倒れるキリルと、その近くによろうとするロランが見えた]
あ…、あぁ……キリル……っ
[キリルの傍によろうとした足が止まる。
嘆くロランと、もう起き上がる事はないキリルを見つめていた。
幼馴染二人の姿にきつく手を握り締めて。
ミハイルがキリルを運んで行くまで、その場に立ち尽くして、いた**]
[ぼたぼたと開いた目から涙が落ちる。
彼女の手を握ったまま、ずっとそうしていたけれど。
ミハイルが彼女を連れて行くと歩みを寄せる。
ぎぎ、と、音がなるほどゆっくり顔をあげた。
ふるふると頭を横にふる。
ぶんぶんと、ふる]
やだ、連れていかないで……
いやだよ、ミハイル…ッ!
[ミハイルの足に縋りついて、懇願した。
苦い顔をするだろうか。
涙と鼻水でぐしゃぐしゃの顔は、彼を責める色は無く。
ただ子供のように泣きじゃくり、手を伸ばす]
[いくらか問答があったかもしれない。
だが、イヴァンの所へと言われれば手は力無く落ち、
それを留める事はできない。
キリルが、イヴァンの事をどんなに想っていたか、
知って居るから。
土を握り、追う事出来ずその背を見送る。
カラカラと鳴っていた車椅子へと、赤い月の光が注いだ]
…俺が死んでも、キリルを殺させたくなかったのに。
俺なんて残ったって仕方ないのに。
[ギリギリと唇をかみしめる。
きつくきつく目を閉じる。
――絶対に先に殺させないと、思っていたのに]
俺じゃなくて、イヴァンだったら本当に良かったのに。
そしたら、
ふたりで人を食べつくして何処かに行ったりも出来ただろうし。
キリルを、殺させる事もなかっただろうし。
もっと、しあわせだっただろうし。
[考えても詮無い事で思考が埋まっていく]
ごめん…ごめん。キリル。
本当にごめん。
俺……
[涙は止まりそうにもなく]
謝らないで、とか言うかな。
ねぇ、キリル…死んだら何処に行くの。
イヴァンと同じ所にいるのかな。
それなら、怖くない、よね。
じゃあ、
[目を伏せる。
先ほど、死ぬ間際。
キリルが足元を寄せて居た相手を]
レイスを…――食べるね。
[目は紅く染まりだす]
[そのまま随分長い時間自失していたが。
レイスはキリルの傍らにいるか立ち尽くすか、まだその場にいた。
雲の隙間から、欠け始めた紅い月が見えた時、
ゆるゆると、ロランの濡れた視線が彼へと向く。
顔を歪め、地面に手をついたその背が、僅かに反った。
…――と、その時だった。
不意に物陰から黒い風が津波のようにその場を襲う。
荒い息使いと唸り声、波打つ毛並みに獣の臭い。
ものすごいスピードで森から現われた、狼の大群だ。
大きなものは大人の男の腰程までの背丈があり、
黒や銀、灰や茶の様々な獰猛が統率取れた動きでその場を襲う。
ユーリーかカチューシャ、またはミハイルがそれを目撃したならば、
余りに速いその出来事は一瞬の事で、黒い何かが去ったようにしか見えないかもしれない。
だが、その風が去った後。
その場に、ロランとレイスの姿はもう、無かった。
まるでその獣たちが、2人を浚ったかのように。]
[黒銀の狼の首に捕まり、夜をひた走る。
レイスの首根っこを咥えた狼は、まだ殺してはいないはずだが、
気は失っているのかもしれない。
そうして向かうのは、結局自分の家だった。
作業場の窓から狼達と共に入ると、作業台に座る。
その後に、レイスを咥えた狼が同じく着地すると同時、
彼の首元へと翻したのは、作業用の良く研がれたナイフだった]
……レイス、
[謝る言葉は紡がなかった。
限りなく尖ったそれは難なくレイスの首の太い血管を裂き、
噴水のように赤が噴出させる。
作業台に仰向けに倒れ込んだその身に覆いかぶさるようにして
傷口を口で覆い、迸る赤を飲み下すが、
噴き出る勢いが良すぎて口端からもボタボタと零れ。
作業台から落ちる赤を、床で狼達が舐める音を聞いた]
[喉潤した後、差し込んだ牙で肉を噛みちぎる。
人ならざる力で首元から服を引き裂いて、胸へと爪を捻じ込んだ。
肋骨に護られた命の塊を、手に取る。
ゆっくり食むと、歯を押し返してくる弾力にうっとりと眼を細めた]
…美味しい。満たされる。
[その身はもう赤以外の色がないというくらい、血を浴びて、
マクシームよりも、イライダよりも、沢山の部位を食べた。
全身に、満たされるという感覚が染み込むように広がるのを感じる]
[満たされる。満たされる。
足が痺れて居るのが「わかる」。
この衝動に身を任せている時に得られる人ならざる力は、
ひとを食べれば食べるほど、強くなっていく気がしている。
押し殺してきた感情を、顔に出すようにもなってきた。
泣き叫んでひとに縋った等、
少なくとも両親が出て行った時以来した覚えはない。
はむ、と、赤を食む。
少し違う味に、未だ涙が止まっていない事に気付いた]
[銀のナイフを構える前に銃声が、響く。
キリルを呼ぶロランの声が聞こえて、続く大きな音に意識をとられる]
――…ロラン!?
[素早い身のこなしに驚いたように名を紡いだ。
キリルを守ろうとするその行動。
幼馴染という彼らの関係を思えば理解できる。
そう、この時は、理解し納得しようとした。
キリルの身体が頽れるをただ見守る。
ロランの叫びに眸が揺れる]
[ゆる、と首を左右に振り
男はミハイルの方へと歩んでゆく]
これで、終わり……
[彼の言葉を鸚鵡返しに呟いた。
終わりであれば、これ以上失われない。
夜に怯えず常の長閑な暮らしが戻るはず。
否、戻りはしない。
欠けた者が戻るはずもなく
ぽっかりと空いた穴は塞がらない]
ミハイル、済まない。
嫌な役を、押し付けた。
[キリルを殺す事を選んだのは同じだが
手に掛けた彼の負うたモノを思えば謝罪の言葉が零れる]
[ミハイルがキリルをイヴァンのもとへ連れてゆく。
ロランは彼女から離れ難いようだった。
男は視線を落しきつく柳眉を寄せる。
いつのまにか陽は落ちて月明かりが注ぐ。
赤い、月が見下ろしていた。
人狼に怯える日々は去ったはずだった。
夜になろうとも鍵をしめて屋内にこもる必要もない。
そう、思いたかったが――。
カチューシャを家まで送ろうと振り返った時
黒い一陣の風がその場を駆ける]
[何が起きたのか男にはわからなかった。
振り返った時、見えたのは大きく揺れる花々。
月明かりを受けて赤の色をうつした花弁が
はらはらと舞い散っていた。
生温かな獣の匂いが辺りに漂う。
其処に居たはずの
レイスとロランの姿は、消えていた]
[泣きじゃくっているロランの声がいたい。
慰めの言葉も浮かばず、幼なじみの死と嘆きを受け止めている。
キリルがミハイルに抱き上げられるのを見て、ロランを助け起こそうと近寄りかけた。
その時、ふいに強い風を感じて]
きゃあっ!
[黒い風の正体はわからなかった。
近づくまえに、風におされてへたりこんだ。
無意識に閉じていた瞳を開いたときには、ロランもレイスもいなくなっていた]
後で、イヴァンとキリルも食べるから。
そうすれば、一緒にいられるんだろ?
[囁く声が届く相手はもういない。
ただ、ここにいる、と胸元抑える様子を覚えていた。
彼女は少しでもそれで満足してくれるだろうか。
昨日、満足をしたか問うてきた彼女は、
とても満足しているように見えなかったから。]
[お伽噺はまだ終わらない。
人狼はまだ、いる。
そう知らしめるかのような、現象。
男はミハイルとカチューシャを順に見詰める。
その顔は困惑というよりは険しさの滲むもの]
――…終わらない。
キリルだけじゃ、なかったんだ。
[いなくなった二人のどちらか。
それはまだ確かめてはいない憶測に過ぎぬもの]
ミハイル。
キリルをイヴァンのもとに連れて行くのは
夜が明けてからにした方が、良いと思う。
[今は危険かもしれない、と
男はミハイルに言葉を続ける]
…逃げなきゃ。
[月が巡る。
紅く染まる眸が、忌まれる事多い鳥の色に戻っていく。
血でぐしょぐしょになった服は取り換えて、体も拭いた。
この先何処に行くというのだろう。
こんな事をして、最早この村にいられる事は無い筈で。
ぐい、と手の甲で目を拭った。
感情が一周して、少しだけ、笑い声すらたてた]
――…、ミハイル、カチューシャ。
[二人を交互に見遣り名を呼ぶ]
今夜は僕の家に泊まっていかないか?
幸い、部屋は余っているから。
[カチューシャはオリガの部屋に
ミハイルは主寝室に、と考えながら提案する]
――ロランの自宅――
[開け放たれた作業場の窓。
酷く生臭い臭いは広場までも漂っていた。
大きな作業机には、仰向けに寝かされたレイスの死体が有る。
首は鋭い刃物で掻き切られ、その上から齧られた痕。
胸元引き裂かれ、心の臓まで喰い荒らされていた。
そこから床まで垂れる血は床、沢山の獣の足跡が沢山ついており、
動物に対しての知識があれば狼のものだとも判るだろう。
きちんと作業場を見渡せば、隅のひとつの机の上に
鹿の革を加工して作られたちいさな水筒とベルトが
置いてあるのが判るだろう。
水筒には可愛らしくリボンが着けられており、
ベルトはガッチリとしていてなかなか千切れそうにもないもの。
作業したての、まだ堅い革で出来たそれらには、
塩辛い透明な液体が付着していた。
だがその場に、ロランの姿は、無く。]
[消えたロランとレイスを探そうとは言わない。
消えたどちらかの身が危険だということは感じていたが
探すあてさえ思い当たらぬ今からでは遅いだろうとも思う。
頷くカチューシャが立ち上がれば
遅れて手を差し出した]
足は平気?
[レイスに怪我の手当てをしてもらうはずだった彼女。
あれから様々なことが起こり其処まで気がまわらなかった。
案じるように視線を足元へと注ぐ]
[差し出されたユーリーの手に、小さな手を重ねた。
立ち上がるのを助けてもらって僅かに息をつく。
怪我のことを聞かれて、ようやく傷を意識した]
――うん、ちょっと痛いぐらい、だから。
[なんだかんだありすぎて、一度家に帰ったときに軽く傷口を洗っただけだった。
今はかさぶたができているけれど、なにかあればまた直に開きそうではあるけれど、平気だと頷いた。
ロランとレイスがいたほうへともう一度だけ視線を向ける]
[狼の背に跨るというよりはしがみついて、
深い森の中にいた。
闇の中で、狼の眼だけがらんらんと光る]
…逃げなきゃ。
[それでもまだやる事がある。
みつからぬように村から距離を保ち、
それでも村から離れずに。
うろうろと、仄暗い森の中をさまよう]
[木々の隙間から見える月を見上げる。
狼達の息遣いが、暖かく耳を擽る。
言葉交わす事は出来ない。出来やしない。
長く長く息を吐いて、毛並み握る手に力を籠めた]
…ひとりだ。
[ぽつり、零す。
自分で選んだ事の積み重ね。
判って居る。判って居るのに、涙がこぼれた]
情報 プロローグ 1日目 2日目 3日目 4日目 エピローグ 終了 / 最新