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ベルナルト を 5人が心の中で指差しました。
ジラント を 2人が心の中で指差しました。
ベルナルト は人々の意思により処断されたのです……。
次の日の朝、 オリガ が無残な姿で発見されました。
今、ここにいるのは、 サーシャ、 キリル、 メーフィエ、 ジラント、 アレクセイ の全部で 5 人かしら。
[あの時ベルナルト>>3:*23が出した結論には、特に異存を挟むでもなく、頷くような色を返した。
メーフィエ自身、オリガが何らかの「力」を持っているとはっきり知っている訳ではなかったから、直ぐに彼女を殺さねばとは思っていなかった。
心に抱いていない訳では無かった。
もし彼が「どーにか」できなかったら、と。
けれどそれをコエに出すことはしなかった。
こう見えて、と明るく告げた彼>>*17を、信じなければと思った。
ベルナルトなら大丈夫だと、信じた――言い聞かせた。]
そうね。そうだよ。
三人で、一緒に生きて、出るんだから。 ―――…一緒に。
[そう信じながら。
柔らかい笑みと共にアレクセイ>>*3:24が告げたことにも、努めて屈託なく、口にした。]
───…ベルナルト。
[もう一度、名を呼ぶ。
このコエが、彼の耳に届かないはずは無いのに]
返事を、して下さい。
[不安滲むコエを、軽く笑い飛ばして欲しい。
そう強く願うも、返るコエはない。]
─ 二階・自室前 ─
[サーシャが階段に向かうのに気付くも、呼び止めようとはしなかった。
だが彼の歩き方に、そういえばこの屋敷で顔合わせをした所で捻挫したと言っていたなと思い返して]
…どちらに向かわれるかは、知りませんが。
よろしければ、手を貸しましょうか?
[申出は、純粋な気遣いからだけではなく、足を傷めているなら仮に襲われたとしても逃げられるだろうという打算を含んで。
だから拒否されれば、それ以上重ねることはせず見送るだけ]
― 二階/リディヤの部屋 ―
[キリルの疑問>>3:137に対するサーシャ>>3:141の答えを、背中越しに聞いた。
自分でも、まだ実際に『鬼』に意図を問うた訳ではなかったから、心に抱かれるものも結局推測に過ぎない。
それでも、未だ知らぬその心に思いを寄せる。]
無くは無いよ――無くは無い、です。
花をお供えすることで、生きている――残された人が慰められる。
そういうことも、あると、思うんです。
[キリル>>1の思考を読んだ訳ではなかったが、「死者」ではない方の視点からぽつりと呟いた。
何処から持ってきたのか、という疑問の言葉には、判らないと示すように軽く首を傾げてみせて。
再びシーツに覆われた遺体の前で、俯いた。]
ベルナルト。
だいじょうぶって、言ったじゃない。
なんでそんなこと、言うの―――…
[アレクセイの呼びかけに対して、何の返事も聞こえなかった。
メーフィエが出したコエにも、また、ベルナルトからの返事は聞こえなかった。
叫びそうに、泣きそうになるのを、駆け出しそうになるのを、辛うじて堪えた。
それでも瞳だけは、震えを隠し切れずにいた。**]
私は、武器を取ってきます。
…一緒に生きて、此処から出る為に必要ですから。
[ベルナルトの分も、とは口にしない。出来ない。
彼女が今哀しんでいると思うも、現実に傍に行くことすら。
哀しみ堪えられぬのは、自分も同じだったから*]
─ 一階 ─
[一階まで降りると、僕は直ぐにオリガの姿を探した。
彼女が離れてから幾許か時が流れている。
階段の近くに居るはずもなく、どこへ行っただろうと辺りを見回す羽目になった]
……そういや、こっち行ったことないな。
[大広間がある方とは反対側の通路。
一度も踏み込んだことのない方向を片目で見た。
オリガを探すついで、屋敷を見て回るのも悪くないだろう。
何か、発見することが出来るかもしれないのだし。
そう考えて僕は未踏の地へと足を踏み入れる]
なにか、居る?
……ちょっと、見てくるよ。
[万一を考えてオリガは置いていくつもりだったけれど、彼女も行くと言うのなら止めはせず。
気配と、僅かに物音や声のする通路の奥へと歩を進めた]
─ →室内庭園 ─
[通路の奥にあったのは、普通ならなかなかお目にかかれない室内に広がる庭園。
一瞬、その光景に面食らってしまったけれど、その中で起きていた血腥い状況に僕は我に返った]
なっ……!
[『鬼』を見つけたと言ったジラントが、ベルナルトに鉈を食い込ませている。
ベルナルトもまた手にした短剣をジラントへと突き刺しているようだった]
もしかして、ベルナルトさん、が。
[極小さく、推測を口から零す。
この光景はそうとしか考えられない。
そうでなくば、ジラントがベルナルトと対峙している理由がつかないのだ。
僕が目にしたのは丁度勝敗が決するところ。
どちらかが、もしくは両方が動かなくなってから、僕は紅に濡れる者達の傍へと歩み寄った。
オリガが何かを感じ取っていたかもしれないけれど、それを聞く機会を得損ねたと僕が気付くのは、もっと後になってからのこと*]
オリガさん。
[機会は何時訪れたか。
その女性以外の気配が無いのを見計らって、向かった先は大浴場。
脱衣所に一人で居る彼女に、声をかけた。
入浴する前か、後か、服を着たままの彼女はどんな反応を見せたか。
対してこちらは平静を保ったまま]
警戒せずとも良いですよ。
「私」は、「女」ですから。
[さらり、口にした言葉通り服を脱いで見せる。
包帯に抑えた膨らみは、豊かではないが確かにそこにあって]
…もっとも。
『鬼』でも、あるんですけれど。
[ふわりとした微笑み向けると同時、脱いだ服に隠し持っていたナイフで彼女の喉を掻き切った]
[女性からの抵抗はあったか、無かったか。
返り血を浴びるのも気にせず、更にナイフを閃かせて胸を裂く。
十字に切るは、祈りの為ではなくただその奥にある命の中心を取り出す為。
十字の中心、鋭くナイフを突き立てると女の耳に、顔を寄せて]
…ここの中にあるものを、いただきます。
この『ゲーム』を、終わらせる為に。
[告げる声は、出来る限り感情を込めぬまま。
女を抱え込むと、突き立てた刃をぐるりと回してその塊を抉り出した]
[胸の内が見える女を抱えたまま、抉り取ったそれを口に含む。
喉に流れる味を、決して忘れまいとするように、全て咀嚼して]
……これで、三つ目。
[口にした心臓の数を、数える。
最も女主人は一口だけだったけれど、それでも食べたことに変わりはなく]
…でも。
終わらせるには、まだ、足りない。
[『鬼』と「人」、両方の感情を込めた呟きを零しながら、紅を流す女を連れて湯に向かい。
彼女を浮かべると、ついでに自分についた血を洗い流して。
脱衣所に戻ると、花瓶に生けてあった薔薇の花を一輪取り、また湯の元へと戻って]
………あなたは。
命を奪った私から冥福など、祈られたくないでしょうけれど。
私は、あなたの冥福を祈ります。
私の自己満足の為に。
[そう告げると、くしゃり、手で潰し解けた花弁を彼女の上に散りばめて。
濡れた身体を拭いて服を着込み、何事も無かったようにこの場を後にした**]
─ しばらくして ─
[室内庭園から離れた後、オリガはまだ用があったようだからその場で別れて。
小腹が空いて来たために僕は大広間へ行ってメイドに軽食を頼んだ。
ジラントはどうしていたか。
手当ての手が必要だと言うのなら、手伝うつもりでは居る。
『鬼』退治という大業を為したことに対する、多少の労いの意味も含めて。
それがなかったとしても、時間は刻一刻と過ぎて行った]
……オリガまだかな。
[あれからだいぶ時間が経っている。
どれだけ時間が掛かるものなのかまでは知らなかったけれど、これだけ間が開くと流石に不安になってくる。
その後もしばらく悩んだ後、やっぱり様子を見に行くことにした]
─ 大浴場 ─
[先程見た両開きの扉の前。
そこが何なのかはさっき聞いたため、唐突に扉を開けることはしない]
オリガー? まだ居るー?
[何度か扉をノックした後、その奥へと声をかけてみる。
しかし返事はなく、しんと静まり返った空気だけが返ってきた]
……もう出たのかな。
[体感経過時間的に、単純に考えればそれが妥当だろう。
それでも一応、中を確認しておこうと思った。
もし事故が起きたら………まぁ、その時はその時だ]
入るよー?
[声をかけながら両開きの扉の片方を開け、中へと身体を滑り込ませる。入ってすぐの脱衣所に人の気配は無い。
やっぱりもう出たのかな、と思ったところで、大浴場へと続く扉の前に鮮烈ないろが落ちているのが目に入った]
…………───── !!
[僕の顔から表情が消える。
今までにも何度か見た、鮮やかながら深みのある真紅のいろ。
アナスタシアやリディアの時とは違い、ひとひらだけであったけれど、嫌な予感を呼び起こすには十分なものだった。
僕は躊躇いなく目の前の扉を開ける]
う、 あ
うあああぁぁああぁあああぁあぁああぁぁああ!!!
[最初は押し殺すように。
けれど耐え切れず、僕は喉が引き裂かれんばかりの悲鳴を上げた。
右目からは止め処なく雫が溢れ、表情は絶望に歪む。
両手は両側頭部を掻き毟るように動き、顔の左半分を隠していた前髪が大きく乱れた。
僕の片目に広がった光景は、美しくも残酷なもの。
湯面に漂う薔薇の花弁。
輝く金糸は放射状に広がり、その中央に白い肌、それを彩るように忌まわしき紅が散っている。
切り裂かれた胸元は、やはり空洞を作っていて、そこから湯面にも紅が零れ漂っていた]
なん、 なんっ で、
なんで だ 、 『鬼』は、 死んだんじゃないのか!
[ジラントがころしたベルナルトが『鬼』だと思っていたのに。
もう誰も死ぬことは無いと思っていたのに。
思いは、最悪の形で裏切られた]
[乱れた前髪の奥から垣間見える、捩れ歪んだ肌。
右目からは滾々と雫が零れ落ちるのに、窪んだ左目からは何も零れてはくれない。
醜く歪んだ顔の左半分は、悲しみと同時に抱いた憤りを表しているかの*ようだった*]
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