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[見るとテーブルの上に身上書が置かれていた。しばし思考し、...は領主の息子とはいえ、事件解決までお世話になるのだからと自らの身上書を記載し始めた]
■名前:ミハエル=エンバーミング(Mihael=Enverming)
■年齢:19歳
■職業:領地統括官東方医療設備担当
■その他:所謂領主の息子。しかしダメな二代目ではなく、仁義に熱い武官の兄、経済面を担当する才女の妹に挟まれた優しく才覚に溢れた次男。しかし本人は兄と妹に少しだけ劣等感があり、自分は大した事ができないと常々周囲に漏らしている。
[そこまで簡潔に記入すると、書かれた身上書の束の上におき、荷物を置くべく割り当てられた*自室へと向かった*]
[少女が目覚めた時刻、既に日は高かった。
眼を擦りながら起き出して、窓を開ける。冷たい空気が流れ込み、眼下に広がる真白が太陽光に反射して眩しい。
2、3度瞬いて、それからふと人影を見留めた。]
・・・・ん。
また新しい人?
どこかで見たっけ、あの人。
[昨日話しかけてきたエーリッヒとはまた違う金髪の青年。白雪に映える身なりの良い服装やその雰囲気が、何となく記憶にあるような気がして首を捻る。
年頃の少女で、また異性に対して興味があるならば、彼が学校で幾度と無く話題に上った領主の息子であることは容易に思い出せたかもしれない。]
ま、いっかぁ。
[だが生憎、少女はそうではなかったらしい。]
[早い時間でもない]
[遅すぎる時間でもないが]
[階下へ向かい、その後、外の自警団員へと声をかけた]
おはようございます。今日も寒いですね。
おや、また人が来たんですか。
容疑者?
[幾人かが通ったらしい足跡を見て尋ねる]
すみません、誰が誰だかやっぱりわからないんですよ。
誰なんでしょう?
…はぁ。
[渡された身上書を受け取って、それを眺める。]
本当に皆さん色々なんですね。
あ。これやっぱり駄目ですか?
[自分のを持って尋ねる]
いやほら、手が…
本当にすみません、不器用で。
書き直した方がいいですかね?
…あ、貼っておいてくれますか。
それならこういうことでしょうねえ…
[言われるがままに自警団員はそう記す]
[半年ほどの記憶はなし]
[昔は神父をしていた、*と*]
─広間/昨夜─
[養父に薬を作って届ける、というブリジットに、悪いな、と軽く頭を下げ]
……ついでに、集会所側は俺が見て回っとくから、無理すんな、っつといてくれ。
[冗談めかした口調で言伝を頼み。
しばし、その場で話をしたり聞いたりしてから、二階へと上がり、休息を]
[早朝に目が覚めるのは、身に着いた習慣。
身支度を整え、簡単に朝食を作って済ませると、外に出る。
呼び止める自衛団員には、仕事に行く、と短く告げて。
カラスと共に、新たな白をその身にまとった森へと向かう]
Ich werde Schnee fur Sie bringen.
Diese Erde, alles.
Es gibt es viel, um fahig zu sein, aufzuhoren, es in einem weisen Schleier zu decken……
[ごく自然に零れ落ちるのは、亡き父の好きだった歌]
……あ。
見回り終わったら、父さんと母さんのとこ、行っとくか……。
[何となく忙しく……というか、ややこしい事になりそうな気がしたから。
今の内に、月に一度の墓参りをしてしまおうと。
そんな事を考えつつ、*白と黒の狭間を抜けてゆく*]
[流石に薄着のままでは外の空気は冷たい。小さく身震いをして、窓を閉めた。
荷物の中から適当に服を選んで着替える。黄色のカチューシャは忘れない。]
よっし。
[両頬を両手で軽く叩いて、何の気合だかを入れると階下へと降りた。]
―二階・自室―
[ぱちっと目を覚ます。...にとって目覚めは瞬時であり、ほとんど癖のように寝床においてある荷物に手を伸ばし、軽く周囲の気配をうかがうようにしてから起き上がり]
……ぅぅぅぅぅぅ…さむ…
[腕を組んで少し震えながら窓を見る。既に日は昇っているのだろう]
そういやなんかの容疑で集められたんだったな。優秀な自衛団殿たちの調査は進んでいるんだろうかね
[嫌味を吐き出しながら、縦長の木箱を手で背負うように持って、部屋を後にした]
[足音や気配を消そうとしてしまう癖を、先に階段を降りていく昨日会ったカチューシャをつけた少女を見て思い出し改め、続く形で階段を降りて、広間へといき]
―広間―
リディだったな。おはよう。今日も寒いな
[と無視はせず、ただそれほど意識にもかけず、暖炉の近くに座り、木箱を近くに置く]
おはようございますっ。
[そこに人影はあっただろうか、確認もせずに挨拶をする。直後続いたマテウスにも頭を下げ、そのままキッチンへと向かう。
勿論料理は苦手なので、パンや果物などを探す心算らしいのだが。]
あ、あれ・・・・ぅわっ。
[数刻後、そちらの方向から不吉な音が聞こえてくるのはお約束。]
[程無くして広間に顔を出した少女の姿は何かの粉で真っ白だったとか。]
あ、あはは。
・・・・・食べます?
[誤魔化すように笑いながら、見つけてきたらしいパンを幾つかテーブルの上に置いた。こちらはどうやら無事らしい。]
[ぱちぱちと音とたてながら燃える暖炉に薪を更にくべていたところに、キッチンから響く。不吉な音や少女の声を聞き、嘆息しつつ緩く首を振り、また薪をくべていて暖まっていると
なにか粉にまみれて出てきたリディの姿に少しだけ固まり]
…あ、ああ。悪いな。いただこう
[朝食もとっておらず、また彼女の行動を無碍にもできないため]
ありがとう
[と並べられたパンに手を伸ばした]
[マテウスがパンに手を延ばすのを見、自分も1つ手に取るとちゃっかり暖炉の側を陣取る。
普通ならまず着替えるなり風呂を使うなりするのだろうが、如何やら少女の中の優先順位は食欲が第一位らしい。]
結構おいしいですねぇ。
集会所の食事って、もっとまずいものかとばかり。
[などとにこやかに暢気に話し出したりするのだった。]
[暖炉側に陣取りにこやかに話しだすリディに軽く頷き]
そうだな。昨日出されたパイもおいしかった。といっても勝手に集めるだけ集めておいて、自分達で用意しろ。というのは気に食わんがな
[思わず不機嫌に言ってしまうが、この子に当たっていいはずがないと苛立ちは消し]
ところで。リディはこうやって集められている理由について、何か知ってることはないか?
[黙々とパンを口にしていたが、現状最も気になる共通事項を、昨日シスターにも少し聞いて、わからないようであったが、一応という期待を込めて聞いてみる。]
(さてどうしよう)
[簡単に荷物の整理を行い、そのまま長旅で疲れた体をベッドに倒した。途端に疲労が内側からあふれ出してくるのを自覚するが、今は疲労に流されている暇はないと先程感じた違和感について思考する。
初めにギュンターからの依頼のため、...の身元について自警団に知れ渡っているだろう。で、あれば何故集会所の入り口で出会った際に自警団の詰め所へ案内されなかったのか。
領主に捜査の陣頭指揮を依頼するのであれば、集会所よりも先に詰め所へと案内するのが普通でもある。
ここで、派遣を告げられた当夜の父親の様子を考える。本来殺人事件の捜査となる場合、危険を考えて武術に秀でた人を派遣するのが通例だろう。しかし、実際は文官である自分が派遣されてきた。
ただ自警団と領主直属の護衛軍は折り合いが悪い場合が多い。そのために自分が派遣されたと考えれば、噛み合わないわけではないが――]
いやいや、そうじゃない。絶対的に怪しいんだ。これだけの連続殺人を行っている犯人の捜索なんだ。仲違いしようが、軍人は必要だ。
[ならば自分が派遣されたのは――?
ここで先程の自警団員とそして、集会所に入ったときに感じた雰囲気を考慮に入れていく]
……もしかして?
[思い当たる節はあった。
派遣されるより4日前。今滞在している町の近くにある村に医療設備確認作業のため赴いた。その際に連続殺人が起きたと言う話を耳にした]
そう考えると辻褄は合う。
でも早計は危ないかな。誰かに聞いて情報を集めてから。結論を出すならそれからだ。
[そう口にして勢いよく立ち上がると、人が居そうな集会所の広間へと歩を進めた]
〜二階・自室〜
[朝日と共に目を覚ました]
[階下へ降りる][そこに立っていた自衛団員に挨拶]
すみません、一度自宅に顔を出して来たいのです。
ええ、逃げたりはいたしませんわ。
ご心配でしたら、ご一緒いたします?
[自衛団員に微笑んで問いかける]
[嫌そうな顔をされた][虫でも追い払うかのような仕草]
ありがとうございます。
[お辞儀をすると、足早に自宅へと向かう]
ですね。
作ってくれる人がいて助かりました。
[相変わらずにこにこと笑いながら、続く言葉には暫く考え込む。]
・・・・んー。
ぼくには心当たりないですね。
[済まなそうな表情を*作る。*]
そっか。心当たりはないか
[やはりそうか。とどこかで思いながらもすまなそうな表情になったリディには]
気にするな。俺だって何もわかっていないからな。
[と気遣うようにいう。最もそういうのが似合う存在でないのは自覚しているので効果にそれほど期待はしていない
そして、自分が自室に戻った後来たのだろうか。広間に来た金髪の少年に目を向け]
[広間まで来ると、ちょうどマテウスがリディに向けて、...が知りたい事を質問している場面に出くわし、思わず足を止めた。
しかし、リディとついでマテウスも知らないと口にした事で、思わず...は小さく嘆息した。
それが見抜かれた訳ではないと思うが、そのタイミングでマテウスの視線がミハエルを見たので、...はわたわたと慌ててしまった]
あ、や、お話中にすいません。お邪魔でしたか?
[嘆息をし、わたわたと慌てだした金髪の少年を見た
その挙動に少し不審感を抱くも、次に言われた言葉を聞いてそれは消え]
いや、それほどたいしたことは喋ってないんで邪魔なんてことはないさ。なあ、リディ
[と軽くリディに同意を求めるように言って]
で、俺はマテウス。この子はリューディアっていうんだが、そっちの名前を聞いてもいいかな
あんた。といっていいほどの育ちでもないようなのでな
[身なりなどを見てそう当たりをつけて聞く]
―朝方―
[まだ陽の低いうちに目が醒めて。
下に降りると水を一杯、そしてパンを一つ貰った。
特にすることもないので集会場の回りを散歩していると、ノーラやブリジットが外へ出てゆくのが見えた]
戻る人もいるのね。
荷物、もっと持ってきた方が良いのかな。
[近くにいた自衛団員が聞きとがめて渋い顔をする。
余り動き回るなという]
…逃げたりなんかしないのに。
お役目ご苦労様。
[溜息交じりの口調で答えて。
借りた部屋に戻ると持ってきたノートを開いた]
―現在―
[思いつくままに筆を滑らせる。
途中何度も手を止めて窓の外をぼんやりと見たりして]
綺麗な月。
次はあれを表現してみたいんだけどな。
また相談してみようかしら。
[考え事を口に出して纏め。
気がつけば太陽はもう頂点を過ぎていて]
…喉、渇いた。
[ノートを閉じると階下へと向かった]
〜自宅前〜
[自宅前に到着][自衛団員が玄関前に立っている]
あの、中に入ってもよろしいかしら?
[いきなり目の前に槍を突きつけられる][穂先を見つめる]
[二階の窓が開けられる][上を見上げる]
[隙間から覗いている義父と娘の姿を視認]
[ママーと叫ぶマリアの声が聞こえる]
[涙をこらえて二人に笑って手を振る]
すぐに戻るからねー!おじいちゃんの言うことよく聞くのよ!
お義父様、マリアをしばらくお願いしますね。
[マリアが自分を呼ぶ声が聞こえる][老人が頷くのが見える][窓が静かに閉められる][人影が窓から消える][窓をしばらく見つめていた]
[槍の柄で軽く肩を小突かれる][顎でここから去るよう示される]
[自衛団員にお礼と労いの言葉をかける]
[自宅前を後にした]
マテウスさんとリューディアさんですね。私はミハエルと言います。宜しくお願いいたします。
[本来であればファーストネームも名乗るべきなのだろうが、ここに集められた要因が想像通りであれば、今は名乗るべきではないと判断し、口から出かかったファーストネームを飲み込んだ]
でも、私もそんなに育ちはいい方ではないのですよ。確かに、このご時世で家は裕福な方でしょうが、他の兄弟が揃って出来が良いのでいつも家では爪弾き者ですよ。
[そう言って苦笑した]
― 一階広間 ―
[話し声が聞こえたので先に広間を覘いてみた。
リディとマテウス、そして初めて見る金髪の青年]
…こんにちは。
お茶、淹れてきますね。
[男性二人に軽く会釈をし、リディには小さく手を振って。
向かった台所は粉で白く染まっていた。
少しの間呆然としてから、とにかくお湯を沸かし始める]
ミハエル…な。よろしく
[どこかで聞いたことのあるような名前である。ファーストネームまで聞いていたら思い当たっただろうが。この段階ではわからずに]
そうかね。少なくともどこぞの馬鹿貴族よりはましに見えるが。そんなところと比べても仕方ないか。
[と軽く肩をすくめながらいい。降りてきた。直接はほとんど喋っていないが、名だけ確認した。イレーネという少女に、こんにちは。と返してキッチンに行くのを見送り]
どういう基準で集められた容疑者なんだか
[と、ぽつりと呟き]
[馬鹿貴族という言葉に苦笑する。
確かに、今のご時世私欲のみで動く貴族が多すぎる。だからこそ父親を尊敬しているし、周囲の貴族に関しても意識を改革していかなければならないと思いなおした。
しかし、そんな事よりもマテウスが口にした次の言葉に、小さな決意はすぐさま頭の片隅に追いやられた]
容疑者……?
えっと、それは一体なんの容疑者なのですか?
実は父にこちらへ向かうように指示されただけで、詳しい内容について教えてもらっていないのです。よければどういうことなのか教えてもらえませんか?
[その間に流しとその横の台の上だけをとりあえず拭いて。
見つけた紅茶の缶とティーポット、カップを人数分取り出した]
ひとつ、ふたつ、みんなの分。
最後にもひとつ妖精さんへ。
優しく注げばいい香り。
妖精さんの贈り物。
[小さく歌いながら茶葉を掬い入れ、沸いたお湯を注いでゆく。
上に布を掛けて暫く蒸らし、カップと一緒にトレーに乗せ]
皆さんもどうぞ。
[居間へと戻り、カップに注ぐ。
フワリとマスカットに似た香りが広がってゆく。
ちなみに砂糖と注し湯、ミルクやレモンもトレーに乗っている]
[返事を貰った相手には注いだカップを手渡して。
最後に自分の分を、何もいれずに用意して端の席へと移動する。
紅茶が冷めるまでは口も付けずに、じっとマテウスやミハエルの話を聞いている*だろう*]
[ミハエルの問いに、特に答えないでいる理由もないので言う]
それをさっき、リディとも喋っていたところだ。とはいっても、結局わからなかったのだがな。わかってることでいいならだが
[と前置きして]
共通してるのは容疑者はこの集会場に集まれっていって、俺やリディや、さっきのイレーネも自衛団によって集められた
俺は外から来た人間で他にもそういう奴はいるが、村に住んでる人間も集められてるらしい。が、何の容疑かはまだ俺も知らない。
知っていることというより把握したことだが、それぐらいで、俺が見ていない人間がいなければ13人ほど集められているな。
[と説明をして、どうぞ。といってカップに注ぐイレーネにどうも。と軽く会釈をした]
[思わず身を乗り出しかけたところを、イレーネがお茶を淹れてきてくれたため、それ以上不自然に乗り出すことはなかった。
テーブルの上に置かれたお茶をしばし見て、それから部屋隅に移動した彼女に笑みを浮かべてありがとう。とお礼を述べた]
村の設定が変更されました。
[イレーネから受け取ったカップを手元に置く。
紅茶にあまり馴染みなどないが、香りは気に入ったのでまだ口はつけずに楽しみながら
端の席へと移動したイレーネには感謝の意を示すように軽く会釈した後、ミハエルに向き直り]
そして今、容疑者ってのが続々と集会所に集まってきて説明を待ってる状態だが、何かわかったことはあったか?
[と、さりげなさを装って、先程身を乗り出したミハエルの挙動から何かを探るように聞く]
13人もですか……。
[それはよくぞそこまで人数を絞ったと言うべきか。ただ気になるのは容疑者と話しているにも関わらず、罪状を伝えていないことだ。
やはり心情に影響を与える部分を伏せたという事は……
そこまで思考に入り込みかけて、...はマテウスの視線に気付いた。
そして何か探るような言い回しに、どこまで仮説を話すべきか躊躇する。
だがこれまで行ってきた公務が染み付いた体は自然と言葉を紡いでいた]
……あくまで仮説でよければ。
…ああ、仮説でも構わないさ
[やはり何か一つでも見当がついていたのだろうことがあたったようで、逸ることなく先を促しながら、カップを手に取り紅茶を口に含む]
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