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―二階・個室―
ん……う、
[ゆさゆさ]
[揺すられ、うっすらと目が開く]
[重い瞼は何度も上下を繰り返し]
……う、ん。
[かくり]
[頭が傾いだのは承諾か、単に眠気に引きずられたのか]
[フォルカーの出て行く音を聞きながら、目を擦った]
─ 一階・広間─
あー、そーそー、おはよー。
[誰かの挨拶の声で思い出して、オレは改めて挨拶の言葉を紡いだ。
エーリッヒが言葉を途切れさせたことはあんまり気にしてない。
けれどゼルギウスに注意されて、オレはそっちを振り返った。
寝癖がぴよんぴよん揺れる]
おぅ? マジで?
ちゃんと昨日髪乾かしたはずなんだけどなぁ。
ま、良いや。後で直す。
[どうせ櫛通さないとならんしな。
でも今は寒いから動きたくない。
まぁそんな感じなんで、ミーレの視線にオレは気付くはずもなく]
いよーす。
変化っつー変化は無い、と、思う。
少なくともオレの知る限りは。
[全く当てにならない言葉を、オレより遅れて来たフォルカーに返した。
そっちを振り向いたもんだから、頭の寝癖がまたぴよんぴよん揺れるわけだが]
……うん。俺も…母も、そう思ってくれる限り、全力を尽くすよ。
[返って来たエーリッヒの言葉>>227に薬師としての表情を和らげて微笑みを浮かべる。薬師としての仕事は今のところおしまいとして、手近な椅子に腰掛ける]
ま…現実的に考えて仕方ないの…かな。
他の人が巻き込まれよりいいのかもしれないってね
だからといって納得できるってものでもないけどね。
―一階・広間―
[人付き合いの悪い自分は同じ村人であっても割かし名前も顔もうろ覚えで、
それでもゼルギウスのことは顔も名前も覚えていた。
昨日手を振られた時には反応を返さなかったことに悪く思っている節はなく]
そっか…。
[それぞれからは特に有益な情報は得られず、ぽつりと呟いた後]
なぁ、本当に人狼なんて、いるのか?
[聞くのは相変わらずの直球の質問]
あれってお伽話のはずだろ、でもなんか昨日の様子だと本当にいるの前提みたいな感じだったし…。
[そもそも冗談でも、人狼の容疑だなんて自衛団員達が言うとは思わなかったのもあった]
― 厨房 ―
新婚さんか、そりゃ優しい事だネ。
でしょ。どうせ全部は使い切れないだろうし、冬は食料に困る所も多いから売っちゃえ。
[けらりと笑いながら、見ればゲルダの方は生地をこね始めていた。>>218
手つきを見れば、手伝いは不要かねとは胸中で。]
色々やらされたネ。
えーと、料理人に、手品師に、細工師に、鍛冶屋に……
[とは十数程、職業が並んで出てきた。どういう経緯でそうなったのかは特に語らなかったが、明らかに妙な経歴ではある。]
この辺は林しかないからねぇ。ははは、そういう大物にゃ残念な事に滅多にお目にかからないネ。
……それが残念な事に、あの日は不作でねぇ。
ま、今冬だし、珍しかないんだケド。あいつら本当に狩りに出てたのかとか五月蝿いの何の。
[とはワザとらしく溜息が零れた。]
ええ、マジもマジ。
[寝癖を揺らしに揺らすエルゼ>>229に答え]
長い髪も大変ですよね
[切ろうとすると母が涙目になるからある程度は...も伸ばしているが、エルゼほどでもない。とはいえ声には多少実感の篭っていた]
― 厨房→広間・カウンター内 ―
[先に作業が終わり、言われた事>>218には軽く頷いた。]
んー了解。手間かけさせて悪いネ。
一番美味しそうな所は取っとくからさ。
[紅茶の場所を尋ねながら、ハムとバケットと、サラダを少しより分けておく。
一度厨房から広間の方へと顔を出し、そこに居る物の人数を確認し、切り分けたバケットを篭に入れ、サラダやスープを人数分皿に入れてから器用に片手づつに持ってカウンターへと置いた。]
おーい、朝食出来たよん。
本日のメニューはバケットにサラダにスープ。物足りない人はハム乗っけてネ。
[そう告げ、フォークやらスプーンは纏めて置いた。]
あと紅茶いる人ー?
[ともついでに一応尋ねて。]
─ 一階・広間─
さぁてねぇー。
あちこち渡り歩いて各所で居るって話は聞くけど、流石に実物は見た事無いしなぁ。
酒場での話だから、それこそホントかどうか分かったもんじゃねぇや。
[フォルカーの問い>>232に、オレは何の気なく言葉を紡いだ。
事実酒入った奴の話なんてホラ話がほとんどだ。
たまに真実が混ざってたりもするけどよ]
なー、長いと手入れがなー。
乾かすと気も大変だし。
[ゼルギウスの実感の籠った声>>234に、オレはうんうんと頷いた。
余計寝癖が揺れる。
え、オレが髪伸ばしてる理由?
願掛けですが何か]
見たことあるなんて言えるわけねぇー。
根掘り葉掘り聞かれるじゃねぇかよ。
[嘘をつくのに抵抗は無い。
だって自分の身を護るためだからな]
[猫の跳躍を止められなかったのは、丁度、意識がそれていたから。
その時、翠はフォルカーの方を向いていて]
……いや。
『人狼』の存在自体は、単なる御伽噺の枠には収まらないんだ。
少なくとも、俺が調べてきた限りでは、ね……。
[と、そこまで言った所で、真白が跳んで。
抑えるのは、全く間に合わなかった]
[フォルカーの態度はこちらも気にしない。
いつも通りだと思っているし、付き合いが悪かろうがこちらの態度を変えることはないと思ってもいる]
御伽噺だって、俺も聞いているな。当たり前だが実際にあったこともない。
でもそれほど調べてるでもないから確証もない。
そこはプロに任せるほうがいいかな
[とエーリッヒに視線を移しながらフォルカーの問い>>232へと応える。]
こうなった以上はそうするしかないんだよ。
何事もなければしばらくしたら解放されるだろうし、それを待つしかないかな。
って、あっ…
[エーリッヒ>>236への返事の後、エルゼ>>237へと返答をしようとして、ミーレがとんだことで言葉が止まった]
―二階・客室―
[一人きりの部屋で上手く寝付けぬまま朝を迎えた。
陽の昇りきらぬうちに身支度を整え膝を折り神へ祈りを捧げる。
長い長い祈りの時間――。
それが終わる頃には廊下や階下では動く人の気配がする]
――…そろそろ下に行きましょうか。
[余り気乗りしない声音で呟きそろりと立ち上がる。
膝を軽く払い部屋を出た]
─広間─
おっ、飯!
いやー気が利くなぁ、アーベルだっけ?
オレはハム付きで紅茶も欲し───ぶっ!!!
[朝飯と聞いて>>235、オレは勢い良くそっちを向いて手を上げた。
そして少し立ち上がりかけたその瞬間。
目の前が真っ暗になり、何かがぶつかる衝撃を受ける]
いででででで! なんだぁあああぁぁあああ!?
[何か鋭いものが頭に刺さってるよおい!
慌てて顔に掛かるものに触れたら、何か生温かい。
何だこれ!温いぞ!?
べりっと剥がしてみるとそこにいたのは真っ白い猫でした]
……お前、何してくれてんだ? ん?
[きっとオレの顔はものっそ良い笑顔だったことだろう]
[男が、部屋から出たのは、大方の人間が階下に降りた後のこと。普段は早朝に起きて昼間に寝て、また夜中に起きて、といった、極めて変則的な生活を送っているので、本人的にはこれでも早起きだったとか]
…はよーっす。
[階段を降りながらぼりぼりと頭を掻いて、適当に挨拶した]
― 二階→広間 ―
ですよねぇ。それに色々と手間隙と煩わしさが
[そうして猫の行動は見たのかなんなのか]
……お、起きてたのはアーベルだったか。
おはよう。って、お前相変わらず器用だよなぁ。
[そういいながらカウンターへと向かう。エルゼは寒がってるし、エーリッヒは労働力として考えていない]
んじゃ遠慮なく。紅茶を…ハムももらおっかな。
[顔は何度か見た覚えがあるが、名前が思い出せない相手、そもそも知らないのかもしれないが、誰かが呼べばその人がエルゼリートという名前だということを知るだろうか。
その人の返答からは曖昧なものとはいえ、いるかもしれない可能性を示された。
エーリッヒからさらに続いた言葉は…]
じゃあ、本当にいるかもしれないってことか?
[自衛団員がそう断定するにいたった経緯は自分にはよくわからない。
死体の状況がどうのという話が昨日でていたかもしれないが、そんなことは自分にわかるはずもない内容のことだった]
しかも、自衛団員の言ってることが本当ならこの中にって…ことだよな…?
[教会関係者や自分たちのような子供まで殺人の容疑者というのは変であっても、人狼の容疑者となれば納得は……やっぱりいかなかった。
理解はできてもそれを受け入れられるほどに大人じゃなかった]
伝承とか、俺、詳しくないんだけど。
誰でも可能性ってあるものなのか?
[そもそもそれが危ない存在なら少なくとも十年以上誰であっても野放しだったことになる]
[とはいっても、持ち込んだ荷物はそれ程多くもなく。
防寒具は当然として数日分の着替えと薬、肌を守る為の化粧水に身だしなみを整える為の愛用の品。
それに筆記具と綴じられたノート、そして執事に必ず持ち歩くよう手渡されていた其れ。]
…もう、ヴァルターは本当に心配性、なんだから…
[10cmほどの長さの短剣の、綺麗に彫られた鞘を指でなぞる。
護身用と手渡されたのはこの村に来るずっとずっと前から持たされたもので、ある種お守りのようなものでもあった。
使ったことなど、当然有りはしないけれど。]
………早く、帰りたいな…
[ぽつり零れた呟きは、初めて屋敷の外で一人になった心細さから。]
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