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[物置部屋にはどのくらい籠っていたのだろうか]
[作業を終えてからもぼんやりと、何もせずその場に佇んでいた]
………こうして居ても始まらないな。
[再び溜息を漏らすと物置部屋の出入口へと]
[特に周囲を警戒するでもなく、その扉を開け廊下へと出た]
─物置部屋→ 一階・廊下─
/中/
誰に冤罪かけようかな、次は。
こっちの誘導がなくても、勝手にやり合って欲しいところだけど。
疑心暗鬼になりやすいような言動をしておくべきかな。
……ああ。
そうとも、呼ばれるな。
[鸚鵡返しではない言葉に、一つ、頷く。
あまり接する機会がなかったためか、変化には気づききれず。
続けられる宣。
聖痕を持つ者との言葉。
予測は裏付けられる]
蒼花、身に帯びし者……か。
[それは、友が受け継いでいた印と同じもの。
幾度目か、右手が胸元を掴む]
……お前は。
その印の下に、何を求める?
[イヴァンの問いかけ。
常と変わらぬ様子は、異質なようで、でも、救われるようで]
……よく、わからんが。
カップ、ひっくり返したから、着替えに行くんだそうだ。
[言いつつ、視線は対話に忘れられたカップをちらりと。
後で片付けねば、と思うのは、身に着いた主夫の性が]
中/ウェンデルやエーリッヒあたりがはやまってくれると、
ゼルギウスにまいた種が実を結ぶかもしれってところか。
襲撃はイヴァンに設定してある。
聖痕っていうと、なんかウェンデルもそんなことを言ってなかっただろうか。
で。ライヒアルトは死者の本質を見きわめられる、と。
何だ。
それが本当だとしたら、自衛団の連中はここに連れてくるべき者をちゃんと連れてきていた。
そういうことになるんじゃないのか。
一体誰がどこで調べたんだろうな。
[その言葉とは裏腹に、さほど不思議そうでもない]
もとめる?
[子供は、詩人の言葉に、不思議そうに首を傾げる。その印は、これまで子供に何一つ与えはしなかった。唯一無二のものを、奪いこそすれ]
[昨夜の小細工はどうなるだろうな、とぼーっと考えながら、わたしは目を覚ます。]
[誰にも気づかれないとなるとちょっとつまらない。けれど]
[わたしやあの人に余計な疑いを招かないよう、ここから先は待ちの一手と決めていた。]
[広間に入ると、暖炉に薪を放り込んで、あたり始めた。]
―回想―
[名の間違えには律儀に悪いと謝罪したり。
いくつかの言葉を交した後、自室へと戻った。
服の中に入れておいた薄い小箱を取り、枕辺に置く。お守りのように。
そうして寝床に入る前に、エーリッヒや、ライヒアルトから聞いた言葉を今一度思い出していた。]
普段から奴等に、目をかけて…か。
…教会。
何か、関係でもあるんだろうか。
[確信はない、無論証拠も。
だがライヒアルトやウェンデルの態度や立場、そして祖父から聞いた言葉には、それを指し示す物が見え隠れしていた。]
[一体、誰が何処で。
イヴァンとしては、何気ないであろう疑問が痛みを呼び起こす。
思い返してしまうのは、紅に身を染めつつ哂う、師父の姿。
それを振り払うよに、首を軽く、横に振って]
そう、その印を帯びる者として、求めるもの。
象徴たる立ち位置か。
それ以外のものか。
[首を傾げる子供に、静かにこう返した]
[翌朝]
[眼を開ける]
[同時に]
何だ…?
[鼻につく臭い]
[ベッドから抜け出し]
っ、
[素足の裏][走る痛み]
[がたん][バランスを崩し][転ぶ]
[小箱をなぞる。薄い木の箱に蓋は無い。]
『忘れるな。』『忘れるな。』
『我等は守り手の役割を担う者――』
[声に出さないようしながら、祖父の言葉を唇で紡ぐ。
大切な言葉を聞いたのは、一度だけだった。]
…くそ。
もっとうちの爺様に、色々と聞いておくんだったな。
[今となっては後の祭り。
そして今日も暫く寝付けぬまま、翌日を迎えることになる。]
[ライヒアルトの応えに頷く]
そっか。ウェンデルは何だか固い坊やに育っちまってるから、責任やら何やらで体が堅くなってるのかなあ。
[ウェンデルが狼だとはあまり思えなかった]
[エーファの言葉には淡々と頷く]
何か納得いくなあ、それ。
あまりにも知り合いがおおすぎて、な。
…っ、くそ。
何だ…?
[身を起こし]
[その正体を見るべく][床を見る]
[己と違う白髪][柔らかな毛][固まり掛けた血痕]
[転んだ拍子][白いシャツに付着し][だが気付かずに]
……責任感は、強そうだな。
それだけに、心配な部分もある。
[イヴァンの言葉に、ふと陰る、翠。
今は亡き、友の姿が過ぎるが、今は振り払った。
過去に囚われては、己の今は、先はない、と、言い聞かせ]
何かになるを望むでなく。
ただ、終わらせたい、か。
[返る言葉。
暗き翠は、和らぐ]
それならば。
……俺は、お前の力になろう。
俺もまた、望むのは。
終わらせる事、それだけだ。
[足に刺さる][金属片]
[抜き取れば][僅か血が滲む]
何で、こんなものが…
[心当たりはなく]
[見覚えはあるようなそれ]
[部屋を見渡せば][幾つも転がる]
[腕の熱は、尚もくすぶっている。
乱雑に戸を開いて部屋に入り、閉めもしないまま、手袋を外し、包帯を取り去り、上着を脱ぎ捨てる。袖を捲ってみれば、花は肘までその手を伸ばしていた]
中/
ああ、こっちでRP上の襲撃は。
死体発見と描写関係は立候補の状況しだいだな。
前言ったようにベアトリーチェがとれそうなら赤のを表で保管もありだ。
―自室―
[目が覚めるとまた、時間は随分経っていたようで。
体が渇きと空腹を訴え、重い身を起こした。]
…今日も、何も起きなかったか。
[木箱に手を触れ、呟くと。
それを服の中に隠し入れて部屋を出た。]
[ライヒアルトの言葉に、頷く]
だな。
何事もなかったように元に戻ったりはできないのだろうけれど。
でもなあ。ライヒアルトやエーファの言うことが真実なら。
俺もまた、たとえ生き残ったとしてもまた同じようなことに巻き込まれる可能性が高いってことになるな。
[どこか哀しげに、呟いた]
……おなじ?
[子供は、茶色の瞳を瞬かせて、ライヒアルトを見る。晴れることのない暗き翠に、何かを探すように。けれどそれも一瞬のこと]
……生きたいなら、探さなきゃ。
[イヴァンに向けた子供の言葉は淡々としていた]
……何事もなく、は、難しいさ……。
[イヴァンの言葉に、掠めるのは苦笑]
だからと言って、無為に死を望む必要はない。
少なくとも、俺はそう思い、この六年間を生きてきた。
―自室―
[軽く身支度を整えた後、先日も読んでいたレシピ集を机に広げる。
内容はほぼ全て頭に入っていたけれど、母の遺品に当たるそれに触れる時間は、いつも密やかで心地よかった]
…、駄目かも。
[その筈なのに、どうしても落ち着いて目を通すことは出来なかった。
無表情のまま、ぱたりと本を閉じる]
気分転換。……お風呂か、料理か…。
[悩みながら、部屋の外へと]
…何、だ。
[混乱][困惑]
[無意識のうちか][ポケットに入れた鷹]
まさか。
お前が…いや。
[一瞬][誰かに問うような言葉は]
…僕が、
[己に向けられ]
[愕然と][掌を見つめ]
[きしりと床に悲鳴を上げさせながら廊下を歩く]
[歩みがゆっくりとしているのは考え事をしているためか]
[人狼を探し出し始末しろと言う自衛団の言葉]
[探す術を持つらしいイヴァン]
[探す術は持たぬが人狼を滅す使命を持つウェンデル]
[自分は探す術を持たない]
[人狼が誰なのか露見するまで待つしかないのだろうか]
[今のゼルギウスに、先んじて対処すると言う考えは浮かんでいない]
[しばらく後に考える内容は一転する]
[今居る面子の中で信じられるのは誰だろうか]
[疑えないのであれば、信じる者くらいは作っておきたかった]
[浮かんだのは、3つの顔]
探すなと言われても、探したくないと思っても。
探さずにはいられない。そういう風にできているようだぜ、俺は。
だがなあ。絆を結んだ相手を失い、信じていた相手を告発しなければならない一生は。
あまり楽しくはねえなあ。
さてと、広間にいくか。
それとも…
[特に目的もなく廊下にでる、
腰には木刀をさげている。すこしふるびて年代を感じさせるというよりはぼろっちいみすぼらしい印象を与える木刀。]
ああ。
おなじ、だな。
[向けられた茶色の瞳を暗き翠は受け止めて。
問うような言葉に、一つ頷く]
終わりにしたい。
……結末がどんな形であっても。
[続いた言葉は、どこか独り言めいて]
―二階廊下―
[部屋を出て、ふと感じる違和感。
何か――どこか知った匂いがする。]
?
[きょろと辺りを見回して。
何かを探すように廊下を歩き。
一番濃い匂いがする部屋の前で立ち止まると、
丁度向うからゲルダが出てきたところだった。]
おはようゲルダ。
[扉の前に立ったまま、ゲルダをみやり軽く手を上げる。]
……なんだって、言うんだ。
[先の事を思い出す。
明らかに、あの子供に――
恐らくは、あの子供の持つ痣に、反応していた。
けれど、何の為に。何の意味があって。]
同じだと、知らせようとしている?
[敵なのか、味方なのか。
考えを巡らせる。
単純な事柄かもしれないのに。
疑いは容易には消せず、故に、惑った]
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