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―二階・ナターリエの部屋―
[けれど今はまだ確定させないズルい言い方で逃げて]
蒼花の持主。
それらしい人っていないよね。
クレム兄だって、あんな話してなければ想像もしなかったけど。
[ナータの問いかけに意識をそらす。話題もそれる、だろうか]
俺が気になる人か。
ヴィリーさん。
[さらりと挙げた。
広間でのやり取りからも、自然と出てくるだろう名前だった]
あの人、何か思わせぶりじゃない。
―二階/個室―
団長さんの考えは分からないけれど……。
[教会の者が多いというのは感じていたから
悩むような間が空いた。
クレメンスへと紡がれるライヒアルトの言葉>>538]
…………。
[女は言葉を無くしてしまう。
俯くのは困惑の表情を隠すため。
ヴェールが無いことを今ほど心許無く思ったことはない]
相棒から聞いたんだけどね
[どうやら興味を覚えたらしい相手にすこしほっとしたが……
近づいてきたゼルギウスに話を譲るのだった。
もちろんお説教かなにかが終わるまで、続きは口にしないわけで]
─ →カウンター─
[洗った器を片付けて、オレはカウンターへと戻ってくる]
…っとぉ。
あれまぁ。
[さっきの聞かれてたのかな。ゼルギウス様がいらっしゃる。
自分に向けられたわけじゃない無言の圧力に、何故かオレが緊張した。
……やっぱ親子だよなぁ……]
[或いはコップに並々と注がれた水のように。
水面下に思いを秘めた凪の意識が見守る先で、二つの意識が混ざった波は動き続ける。
ヴィリーは敵か味方か。
それは知らない。知る術も思いつかない。
けれど占われたとなれば、何かの動きが見えるかもしれない。
そんなところは一見冷静なのだった]
ヴィリーさん……?
[思わせぶりだと女が感じたのは
ヴィリーではなく飄々としたアーベルの方。
これから視ようと思っていたのは二人とも違うけれど]
あの人は詰所で助けてくれた、けど……
[ライヒアルトの言葉に惑うような一瞬。
クレメンスの考えはどうだろうとチラと其方に視線を向けた]
そだな。
手を差し出してくれないとこっちはとることはできない。ってのはわかってるだろうしな。
何度も何度も耳に蛸ができるぐらい色々いってきてるしなぁ。
[とブリジット>>542に相手側からしたらうんざりするだろうなんて、改めて思ったりしつつ>>547にはいってくると軽く手を振って答える。
そして話をしようとしていたゲルダ>>546に、すまないと軽く会釈をして]
いや…そうだな…
[目をそらさないエーリッヒ>>545に手を伸ばし額に、触れ腕を取り脈を測る。
いつもより冷たい]
自棄になってる?
[心配の言葉でもなく一言そう述べた]
─ 二階/廊下 ─
[自分の二つ向こうの部屋の、扉がぱたん動き閉まる。]
あれ、あそこって確か。
エーリの兄さんの部屋、だよネ?
[でもさっきエーリッヒは下に行ったねと、軽く首をかしげた。
誰が入ったか、までは見れなかったが。
ふーん?と楽しげに近づいた。
なるべく静かにしていたが、気配は断たなかったため勘がよければ気づくかどうか。]
―二階・ナターリエの部屋―
それは判断理由にならないでしょう。
でなければ、アーベルさん。
クレム兄と話していた感じ、その二人は詳しそうだったんだもの。
[近くに居ない時も耳を澄ませて聞いていた、ということだ]
エーリが伝承に詳しい理由は知ってる。
あの二人が何故詳しいのかは、分からない。
気になるとしたらその辺なんだ。
[そこに嘘は一切混じっていない。
ナータが誰を頭に浮かべているのかは知るはずもなかった。>>549]
―広間―
[アーベルが出て行く姿を視線で少しばかり追いながら、だいぶそちらに対する気持ちは落ち着いてきたかもしれない。
他にいる広間の皆の様子や言葉に注意しながら、頭の中にあるのはエーファと話したことと、それからエーファを守るためにどうするべきかということ。
エーファを誰からも守る力は自分にはない、だから守るとしたならば、エーファに敵対しそうな相手をなくすことが一番なのだろうと、その方法は、自分には思いつかなかったが]
ありがとう。
[ゲルダからスープを受け取りながら一度そちらをじっと見て、礼の言葉。
それからスープを口にしながら、味はあまりわからなかった]
― 二階/エーリッヒの部屋 ―
[楽譜と歌詞も目にはしたが、それには軽く目を細めただけでスルーして、資料の内容を確かめる。一般に流布されている伝承以上の記述はあまり見当たらなかったが、研究していると言うだけあって、ポイントは押さえてあった]
このままいけば…真実ってやつに辿りつけたかもなあ。
[男は、呟いて、資料をそのまま元に戻した]
[危険性が高いといえば、一度視線がいくのはエルゼの方に。
何度かこう人にくってかかる場面を見ているためか、そういうイメージがあった。
それから立ち去ったアーベルも、危ないといえば危ない人なのかもしれないのだが、どこか信じたい部分があった気がする。
それから、思い出すのはヴィリーのこと、自分のよく知らない相手であり、しかも余所者ということもあって警戒の意識は強い。
少し気になるのは、いろんな意味で記憶に残ってしまった彼の裸姿に傷跡らしきものが見えなかったことだろうか、目だけ事故でというのならば不自然はないのだろうけども]
そういえば、第一発見者って、誰だったの?
[誰にともなく広間にいた人にそう遠慮なく聞いていた。
まだ少しばかり実際に死体を見たわけでもないのもあって実感が足りなかったのもあるのかもしれない]
―広間・カウンター傍―
[ゼルギウスが近づいて来るのを見て、そっと息を吐いた]
ごめん、ね。
薬師さん、だったら、分かるかも。
[不安げな白猫の頭を、指先でそっと撫でて]
[その傍から離れる]
[ゼルギウスには笑いかけておく。気にするなというように。
エルゼリートが戻ってきて、そちらへ視線をうつすと、少しの間、なにか考えるようにじっと見詰めた]
いきなりじゃないんだがな。
これでも…何人も亡くなっていく人やその家族を見てきてんだ。
自棄になる要因がある人間がそんな顔してたら、そりゃそう思う。
[きっぱりといった。エーリッヒ>>552の脈も弱くいつもより少ない。
そして触れた体からそもそも力が感じられない]
飲んでないだろ。
[ストレートに、僅かに怒気さえも孕んで言った]
―二階/個室―
そ、それはそう、だけど……。
[恩を感じているから疑っていないとは言えず
ライヒアルトの物言い>>554にたじたじである]
ヴィリーさんかアーベルさん……。
伝承に詳しいの?
[考え事をしていて聞き逃している言葉がちらほらあるのか
彼らが伝承に詳しいとは思っていなかった様子]
ラーイが気になるっていうなら……
ヴィリーさんを視てみようかしら。
─カウンター─
[オレはしばらくエーリッヒとゼルギウスのやり取りを眺めていた。
やっぱあんま良くなさそうだなぁ…。
自棄…自棄? ふむ]
ん、お。
そういやそれ、オレも聞いて無かったかも。
[聞こえたフォルカーの声>>557に、オレは、はた、と思い出したように言った。
釣られて言ってから、……まずったかな、なんて心持ちになったけども]
……な、何だよ?
[そんな心持ちの中でゲルダに見詰められ>>559、オレは少し引き気味になる。
そりゃ無神経だったかもしんねぇけどよ…。
でも思ってることは擦れ違っていたかもしれない]
―二階・ナターリエの部屋―
だから人数の問題じゃなくて。
[肩を竦めるのには、困ったように返しながら。クレムを軽く睨んだのは、食べられても、なんてあっさり口にしたからだ。>>560]
……司祭様の口が堅いことは知ってる。
危険だと思えば尚のこと他の人には言わないよね。
[自衛団長から直接尋ねられたとしても。
他に、何を知っていたとしても]
―広間―
[白猫の鳴き声には、困ったような笑みを向けて]
[カウンターの上には既にスープが置いてあった]
[パンはと問われた時には、遠慮の言葉を返したか]
ちょっと、部屋に、行くね。
[そちらに手をつける前に]
[何事か考えているフォルカーに、そう事づける]
……服、いくつ、あったか、見てくる。
[先程の浴室でのやり取りには肯定を返していた]
[姉が問う声に反応したエーリッヒのほうもちらと伺ったけれど]
[人の輪から離れ、階段に向かう]
─ 二階/廊下・エーリッヒの部屋の前 ─
[静かに近づけば、部屋から床の軋む音が聞こえる。
誰かが中を歩いているのは解った。
そっと扉の方へ近づくと、気配が近くに感じられて。]
ねぇ、美味しいものは見つかった?
[だれ?とは尋ねずに。
口元には相変わらず、笑みを浮かべてそう尋ねる。
ただかけた声はいつもより小さかった。]
エーリの兄さんの部屋で、何してンのか知らないケドさ。
逃げるよか、堂々出て部屋間違えた、って出たほうが納得してもらえるかもネ。
[返事が返ってくるとは思ってないが、それだけ言うとエーリッヒの部屋の前から静かに離れて自室の方へと。]
[フォルカーの問いに思わずエーリッヒを心配そうに見たけれど、本人から答えは返り。
しかし質問に追従するエルザヘは、向ける視線がすこし変化したかもしれない。
もちろん、あきれた風に]
エルって、ゼルギウスより確実に幼いと僕は思うよ。
[エーファ>>558には目だけで微笑みかけながら、見送った。そして]
飲め。
治す気が、治る気があるといっただろう。
エーリッヒさんにはエーリッヒさんの苦しさだって悲しさだって、あるだろう。
俺にはそれを全てわかってやれるなんてことはない。
だが………生きることから逃げるな。
[あっさりと認める言葉を吐くエーリッヒ>>566に強く。
お盆の上の薬を手に取りエーリッヒへと突き出した]
―二階・ナターリエの部屋―
俺は横から聞いてただけだから、クレム兄の方が詳しいと思う。
[>>564ナータの疑問に答える間に、クレムからも注釈が入った>>567]
やっぱりそういうことなんだ。
[比較的耳が良いのは生来の性質だ。
正体という言葉には、何とも言えずに黙るしかなかった]
俺はそう思うってだけ。
ナータに強制はできないよ。
[クレムと合わせて言いながらも、できればそうして欲しいという声音にはなる。これもまたズルいとは、自分でも心の奥で思っていた]
ん、エーリッヒさんだったのか。
ごめん、そんなこと聞いちゃって。
[謝りながらもその様子を少し気にしたりしながら、エーファと何か会話をしていた様子だった。
確かエーファが一人の時も気にかけてもらっていた気がする。
エーファの敵になる様子は少なそうに思えた。
ただ、第一発見者ということは気になる要素といえば気になる要素であったりもする。
さすがに本人に細かい経緯などを改めて聞くのはためらわれて、一番最初に団長が殺されたことを教えてくれたアーベルなら何か知っているかもしれないと]
ご馳走様。
[スープを食べ終えると、皿を片付けに厨房の方に片付けて]
二階、行ってくる。
[そう短く告げて二階へとあがろうとした]
わかった、俺も後で行く。
[エーファが出て行くときにはそう答えていて、
自分が食器を片付けて二階に上がろうとするのはその後のことになるだろう]
─カウンター─
……………。
[>>572 びくついてたせいもあってか、言われた言葉は結構ショックだった。
ゼルギウスより幼い…ゼルギウスより……。
……なきたい]
……精神年齢のことは言うなって……。
[泣きはしなかったけど、オレはかくりと首を落とした。
うん、そうだね。お袋からは、子供か!って言われるね。
…悪かったな、ガキっぽくて]
―二階/個室―
[クレメンス>>567から誰かの名はあがらない。
一瞬目を伏せるのは其れを残念に思うからか]
――…おにいさまの知りたい人が居ないのなら
私はラーイの気になる人を見極める事にします。
ヴィリーさんを視て
[明日、自分が生きていれば、との言葉を飲み込み]
……その結果を皆さんにお伝えします。
─ 二階/自室 ─
[部屋に入ると気配を断ち、扉の裏で息を潜めて廊下の様子を探った。
その間になんと無しに胸元から小瓶を取り出し手の平の中で転がす。
中に何が入っているのか、小瓶は何の音も出さなかった。]
― 二階/廊下 ―
[アーベルの部屋の扉が閉まるのと、男が廊下に出たのは同時だったか。顎に手を当て、男は苦笑する]
なんだろねえ、ありゃあ。
[経験則に当てはまらない相手、警戒をすべきだろうが、面白いと思う気持ちも、確かに、男の中にあった]
[エーファが階段の方に向かうのを少し心配げに見て、それからそっとカウンターへと周り。]
一人にしていいの?
危ないよ。
僕が一緒に行くよ、エーファ。
[大丈夫かな、というように、そっと双子を見比べた]
―二階・ナータの部屋―
ナータのことを俺にも言わなかったくらいだしな。
[15年前、ナータだけ別の所に呼ばれたことがあったのと、
怪我をして帰ってきたことに、「ん?」と思ったことがあったが。]
生きて帰ったら問い詰めるがな。
[間違いなくやるだろうな、こいつ。]
―二階・ナターリエの部屋―
ナータ。それはやめてって。
ううん、ヴィリーさんが人狼だったならば仕方ないけれど。
[飲み込まれた言葉があるのもまた知らないまま。
懇願するような声で言うけれど、姉の意思はどこまでも固いだろうか。>>579]
まぁ、エルの良いところだよ、うん。
[くすくすと笑って、そんなエルザの頭を一度なでる]
もうちょっと大人になっても良いと思うけどね。
―二階/個室―
長々と引き止めてしまってごめんなさい。
おにいさまもラーイも……
話をきいてくれてありがとう。
[心に棘の刺さったような感覚を覚えながら
部屋に招いた二人に礼の言葉を告げる]
おとうさまは口が堅いものね。
おにいさまやラーイに言わなかったのは
言ったら余計な心配をすると思ったからじゃないかしら。
[問い詰めるなんて言葉が義兄から漏れれば
少しだけ困ったような微笑を浮かべた]
―二階・ナターリエの部屋―
そうだね。クレム兄にすら。
[やるといったらやるのがクレムだ。>>583
普段と変わらない調子に少しだけ、救われる気もしたけれど…]
[離れたところからではあるが、エーリッヒたちの様子は見ていたから。
エーファがこの場を離れるのを見れば、大丈夫かしら、と見たものの今はまだ立ち上がるのは不安があった。
結局、どうしようか悩みながら階段を上がる彼女を見送るのみで。]
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