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[昼餉の最中表からさああ、さああと音がすれば粥を啜る手を止めて]
とうとう降ってきたか―
[声の色には外に出ているだろう者達への心配が混じるか]
はてな、どうかなされたかな。
天つ雨に水面が荒ぎにでもなられたか。
[眼差しは白の海に沈む舞扇を捉えるか]
迷い子になってしもうているよ。
[白にけぶる景色の中、紫黒のおなごは目を惹き付けて。
告げられし言の葉に、ややあって琥珀を朱の爪彩る手に向ける。]
…否。
[差し出す手に手を押し当て拒めば、冷えた身体が伝わろう。]
我には…もはや意味なきゆえ。
そなたが御身、冷やすしてはならじ。
[やや遅れて、言の葉付け足さん。]
…なにもない。
水面を鎮めんと…試みんと舞っただけじゃ。
[傘受け取らぬまま、舞扇の傍に腰かがめて掬い上げる。]
……そなたこそ、何故に。
[それは白き野に居ることか。
はたまた、天狗の招きに与りしことか。
琥珀は舞扇に注ぐまま、ぽつりと小さく呟いて。]
其方がなにもないと言うのなら、
此方にもなにもないと同じだね。
心はみえぬものなのだから。
[手は引けども先の言葉には応えず]
来たいと思ったからではないかな。
あるいは、居たくないと思うたがゆえに。
…我がないと言い続ければ、それはそなたの真になろうか。
それとも、心見えぬであれば、あろうとなかろうと変わらぬか。
[己に問うよに零した後で、はたと琥珀に光が戻る。
慌てふるると首振れば、髪から雫が飛び散るや。]
此方は其方の望むがままに。
それが此方の在る意味なのだから。
心なくば唯のひとがたに過ぎぬ、
心あるとは即ちいきる事。
全ては何を望むか、それだけよ。
[謎かけのような言の葉に真意は見え難い]
来たいと望むも、居とうないと逃げるも。
理通じぬこの地では、さても変わりはせぬじゃろか。
なれば理知るは天狗のみ。
やれ、用も意味も消えし神巫に問わねばわからぬか…。
[謎かけのよに紡がれし声に、出した答えは正か誤か。
傘掲げられれば、眉しかめ急ぎ立ち上がり。
そなたがが濡れると手を重ね押し戻せば、相合傘となるだろか。]
[囁くよな声は白の君の耳には聞こえまい、
いやいや届かぬと知るからこそだろか。
望みにこたえし異形の女はさて何をおもう。]
さぁて、
目的は違えど手段は同じ、
それを異なると見るや否や、
ただここにて何をおもうかが大切かな。
[手に手を重ねれば捕らえるように]
ゆきましょうか、かえりましょうか。
――おっと、今は戻るしか出来ますまいか。
[謎かけ深く噛み締める。
考え込みつ返す言の葉は、波紋を生むか、惑いとなるか。]
心無くば悩みもなかろうに。
されど、それこそが生きると言うか。
なれば、そなたもそなたたれ。
…我になど在る意味あずけてはならぬよ。
[最後の一つは苦笑と共に。]
…そうじゃな、此処にあるは変わらぬか。
さてさて、何をおもうも我は迷いしばかりよ。
そが天狗の目的たれば、さぞかし歯痒う思われようて。
[捕らえられれば、琥珀を細め、]
ああ、ゆくもかえるもまだ出来ぬ。
なれば戻りてゆくもよかろ。
[朱唇震うに誤解して、はよ館へと促すか。]
さてなはてな、
此方は此方、其方は其方。
ひとりはさみしけれども、
ふたりはこいしきものね。
[くすくすと、声はわらうようでなくようで]
迷うもまたいきるがゆえにて、
せいぜい道を選びしその時まで、
今のままでおありなさいませな。
ひとりはさみし…
ふたりはこいし…
…我でも寂しさ埋められようか。
[それはどちらの寂しさか。
ふたりであればどちらもか。
わらうようななくような声に、琥珀は惑いゆら揺れる。]
ああ、我は我以外にはなれぬ。
それもまた……じゃな。
[紫黒と朱色弓なれば、僅か唇綻ばせよう。]
空は素直だね、
なきたいときになく。
[重ねていた片手を離して]
埋められようよ、きっと。
左様に望むのであれば。
[傘はそのままに歩み出す]
……素直になるは、あな難しいや。
[誰に言うでもなく呟いて、琥珀を伏せる。
離れぬように、衣触れて濡らさぬように、歩みを揃え戻りゆく。]
〔雨にますます白にけぶる野をゆきて、
二輪の花が並びて館へと戻り着けば、
童子ら笑みを浮かべつつ迎えよう。
傘を畳み差出される布を手に取るも、
深紫の髪にも藍墨茶の衣にも滴なく、
けれど尚も女は顔にそれを当てる。〕
[館に着けば童子たち、笑みつつ布を差し出して。
短く礼述べ受け取るも、衣から滴り落つる雫を見やり、申し訳ない顔になる。]
これでは畳を汚してしまう。
すまぬが、湯殿を借していただけようか。
……あやめ殿、傘ありがとじゃ。…またの。
[顔に布当てるおなごの様子に、かける言葉を探せずに。
口から出るは短き礼だけ。
ただ、再会のそれを付けたのは、ほんの僅かな進歩であろうか。]
[やがて湯殿で温もれば、部屋にてしばし*まどろもう*]
〔白を見送ることはなく、
言の葉返すこともなく、
音のみにて去りしを知る。
上げし面に浮かぶは常より柔らかき貌、
借りたる部屋の一つへと入り戸を閉めて、
帯を解きて纏いし衣を緩と地に落とす。
白き胸元に刻まれしは深紫の花一輪、
*朱爪にて花弁をなぞりて息を吐く* ]
[てのひら]
[濡らした滴を掴む]
[珠はすぐに消えてしまう]
[雨足が強くなるのだろうか]
[館に向かっていたはずが]
[そこは森の中]
[黒と白が連れだって]
[時間はどれほど経つだろうか]
あすこに戻れるんかなぁ
[ちいさく欠伸]
……きっと大丈夫じゃぁ
じゃって、こわないもん
[濡れた掌が受け止める]
……じぃっとしとろうかなぁ
雨、やむとよかぁ
[だけれど子どもにそれは退屈]
[樹の下に隠れ雨宿り]
[その筈が]
[濡れるの構わず森の奥へ]
[ぴちゃ]
[足元で水が跳ねる]
[濡れるの構わぬその様に]
[動物たちはあきれるか]
花、花、実
こげな実、食べられるんじゃろかぁ?
[ちいさな丈の樹の実を眺め]
[それから再び森の探検]
[着物はぴとり]
[肌に吸い付いて]
きっと、誰もこわないんじゃ
お守りもあるんじゃ
だいじょうぶ
[こぼれた言葉は望むよう]
[動いていても体は冷えたか]
[ちいさくちいさく、くしゃみして]
びしょびしょじゃぁ……
ちょっとやむん待ってよかなぁ
[*すこし大きな樹の下に*]
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