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[遠く聞こえる心話は荒事の事。
耳に入れ、状況の確認と、力の行使には念のため意識を少し向けておく。]
気をつけろよ。
[手が出せない自分には、そんな言葉しか口に出来ない。]
/*
天聖>お疲れさまです。
あれやこれやは互いに灰ログにという事で。
そして結界内に絡む余裕がなく申し訳ない。
クレメンスには感謝しきりです。以上。
――お願いします。
さすがに、精度はあやしいですから。
[言うなり、先に送ったときのことを思い出す。]
[そうしてそのまま――絡めとり。
老いたる竜を、あの結界の中へと落とそうとした。]
[けれど。]
この感じ……また?
[呟きは、周囲に届いたかどうか。
それでも、精神の竜の言葉に、は、としたよにそちらを見て]
……恐らく、ね。
それが誰かはわかんないから、いらつくんだけど……。
[言いつつ、軽く頭を振る。
違和感。
昨日も感じたそれは]
……これ、陽光のちまっこの時と……同じ?
て、事はっ!
[低い呟きの後、跳ね上がるよに立ち上がる。
回廊を行くのももどかしい、と思ったか、窓から外へと]
[アーベルにも手伝ってもらい、少し離れた距離でもなんとかからめた、つもりだった。
されどソレは弾かれ、慌てて手を引く。]
っ――
失敗、ですね
あ、こりゃティル!
窓から出るなどと…!
[突っ込みどころはそこですかと。意識がティルへと向かうが、傍に来たベアトリーチェのことも気になり、その後を追うのは憚られた]
あの、ね。 おじいちゃん。あのね。
[己へ地竜殿が気付いた事に安堵したか、左手に小袋を携えたまま仔は彼の竜の元へと駆け寄った。
そこまで離れれば声は良く聞えねど、はたと気付いた様子の後小袋を地竜殿へと翳しているのを見るに、美味しかった、有難う等の言葉を告げているに違いない。
ふと地竜の近くに居るだろう風竜の様子が常とは異なるのを感じるも、その様子は私からは良く見えぬ。
影竜殿も姿を消した故、居座っても仕方無かろう。仕方無しに椅子の脚を伝い床へと降りた。]
リーチェ、聞きたいことが、あってね。
[地へと降りれば、私の視界は随分と低くなる。僅かに聞える仔の声に僅かな不安を覚えた。四方や、本当に直に聞くつもりではあるまい――否、仔に限って有り得る話ではあるが。]
…思いつめて。
そう、なのでしょうか。
でもあまりに曖昧に進む事が、どうにも耐え難いのですよね…。
[ザムエルの目を少しの間見つめ返し、心配を感じ取れば俯いて手元を見た。
翠樹の竜がザムエルに近づくのを目を細めて見、そのまま空のカップを両手で包み、周りの会話に耳を傾けた**]
[目に見えぬ相手を捕えるのは難しいであろうと大地竜へ延びる心の力に添えて導く。絡みつく感覚を確かめ邪魔をせぬよう見守った。けれど]
――…!
[絡みつく力を弾くような断つような、何かに阻まれた。
オティーリエからの声に静かな声を返す]
えぇ、何かに邪魔をされました。
恐らくは剣が――…。
ならば奪ってから送ればいい。
―東殿傍―
[突然あがった息は、されどすぐに落ち着き。
ゆるく首を振った。
ただそれだけ。]
[まだ雨は降っている。
いつのまにかびっしょりと、濡れていた。
口唇が、困ったような、そんな笑みの形になる。]
見つける力があったって、止めることもできねぇんじゃ…
[虚空へと消え去った場所を眺めたまま。
気配も、残り香すらもそこにはない。]
[声をかけてくるベアトリーチェに高さを合わせるよう椅子から降り傍へとしゃがみ込んで。掲げられた小袋と共に礼を述べられると、嬉しげに目尻が垂れる]
喜んでもらえたなら何よりじゃ。
して、聞きたいこととな?
[訊ねられようとしていることはおそらく予想の範疇を超えたものとなるだろうか。訊ねたきことの言葉よりも先に漏れ聞こえた、「真似」の言葉には]
…お父上が嘆きなさる故、真似をしてはなりませんぞ。
[流石にあの行動は真似て欲しく無かった]
─ →西殿・結界前─
[制止の声や、仔竜の呟きは届いたかどうかも定かではなく。
雨の中、駆ける先は結界の側。
たどり着いたその場で、呼吸を整え。
風を呼び集めつつ、両手を触れる]
……やっぱ、し。
[微か、感じ取るのは、天聖の気配。
先日感じた、ギュンターからのものとは、違うもの]
天竜の、姉さん……か。
[なお、お前の方が年上だろ、の突っ込みは無用。らしい]
―東殿/食堂―
[属性ゆえか苛烈な電撃の竜の言動に僅かに視線を流し、疾風の竜の答えにまた戻す]
……わかれば話は早いのに、ですね。
[口元に指先を当てたまま同意の頷きを返すと同時、窓から飛び出る姿を見送る。
そして座席に残された黄蛇に気付き、視線をめぐらせて大地の竜にいつの間にか近づいていた翠樹の仔竜に留めた]
[手指と袖で隠れた青年の口元に笑みが浮かぶ]
たったいま、大地殿に何か尋ねようとしている所ですよ。
[仔竜特有の好奇心や緊張などから概ね察しながら伝える]
危険なことを尋ね、
おかしな知識を植えられないと、良いのですけれど。
[目を伏せる。
それでも。]
何もないなら、それが一番ですね。
―戻る前、結界内でのこと―
[とりあえず陽光竜にどこか空いた部屋を宛がわせ、ついでに混沌のカケラについては『絶対触ったら駄目!』と口を酸っぱくして言っておいた。
傍にユーディット、ギュンターが居るならともかく、一人で対応出来るとは思っていない。
また食料に関しては食堂の保存食を腹が減ったら食べるように言っておき。
どこかにギュンターとユーディットが居るだろうから、もし困った時は二人を探すようにも告げる。
陽光竜の細かな反応に関しては省略。
怒りか、嘆きか、それとも放心か。
どれであっても受け止めて。
部屋に混沌のカケラが無い事を確認してから、夏玲を置いて外に出た。]
…だめ?
たのしそう、なのに。
[萎れる様な声に、内心私は安堵する事になる。
窓から飛び出て行ったのは見て取れたが――まさか真似したいなどと言い出すとは夢にも思わなかった故に。
地竜殿にお止め頂き助かったと云わざるを得ないであろう。]
うん、あのね。
[目線の近しくなった地竜殿を真直ぐに見据えつつ、仔は先を促され地竜殿の耳元へと顔を近づける。――不要に口外してはならぬという言葉に従ったか、さては秘密裏の会話で話すのを気に入ったのやも知れぬ。
何れにせよ地を這い、未だ仔よりも距離を置く私の耳元には声は届かぬ。]
けん、もってる?
すっごい、つよいやつ。
―東殿・個室前の廊下―
[西殿の方を見ていた時、不意に風が動くのが見えた]
あの影は、風竜……ティルの?
[何が起きたのだろう。
感じた胸騒ぎは、徐々にではあるが、膨れて行く。
先に西殿へ向かおうと、踵を返したところで。
部屋から出てきた、命竜の姿が見えただろうか]
なんつーか……わっかんねぇ。
[ぽつり。
雨の中に零れるのは、小さな呟き]
どいつもこいつも……そろいもそろって。
何がしてぇんだよ?
揺らされた連中も、竜王も。
ひそひそこそこそして……ワケわかんねぇよ!
[吐き捨てるよに言いつつ、結界を殴りつける。
鈍い音が、雨の向こうに響いた]
……幼き仔竜です。大地殿も無碍な扱いはされないでしょう。
何を聞いたとしても子供の戯言で済みます。
[仔竜の話し方によっては危ないのはオティーリエ達の方であり、袖の陰で笑みが儚くなった。
そして青年の眼差しに怪訝な色と納得の色が混じりながら過ぎる]
――あぁ、また虚竜王の不機嫌が起こったようですね。
これは……エルザ殿?
風邪をひきますよ?
[ そっくり同じ口調で、影は言う。
外へと歩み出せば、同じく濡れるのだが。水を含んだ土は普段よりも柔らかく、微かに沈んだ。数歩の距離を置いて立ち止まる。]
―戻る前、結界内でのこと―
[中庭の方から聞こえる音に、こっそり窓から様子を伺うが直ぐに隠れる。触らぬ神になんとやら。
ギュンターの事は気になったが。幼竜の様子を確認し終え、用が済めば外に出ようかと足を向けたところで。
感じるのは妙な予兆。]
んん?…何だ。
[それが虚竜王の不機嫌としるのは、直ぐ後。
妙な気配を探り、カケラを掻い潜り丁度エルザが顔を上げたところに出くわし目が合った。]
…………よ。
[片手を上げてひらり。表情は少し驚いていたか。]
そうですね。
老君は何もしないでしょうから――でも、何かあったら、助けてあげてくださいね。
[アーベルの心配はわからない。
ただ、彼ならば頼れるのだ。]
エルザ殿?
――本当に無差別ですね。
―東殿・廊下―
[なにやら慌しい声が聞こえるが、原因は分かっていた。
先ほど、西殿の中で会った――彼女の件だろう。
ダーヴィットあたりはめっさ凹んでるんだろうなと思いながら、自身も再び、今度は徒歩で西殿へ向かおうとして。出くわした影一つ。]
よう、氷竜殿。
騒がしいようだが…何かあったか?
[さも今しりましたと言った風に尋ねかける。]
[ ふ、とノーラの意識を深淵に引き落とす。
光と闇の分かたれぬ今、浮上するのはかなり億劫ではあるが。]
引かなかろ。影なればな。
[ 紫に変わりし瞳を向け月闇の竜を映す。煙る雨に、視界はやや霞んだ。]
己であるを望むが故に、力を求めるか?
[しばし、壁を睨むように見た後。
東殿には戻らず、庭園の木の上へ]
…………。
[そのまましばし、枝の上から雫をこぼす空を*睨むように見つめ続け*]
―東殿/食堂―
[大地の老竜と翠樹の仔竜の話は内緒なので当然聞こえない。
風を聞く疾風の竜ならまだしも、青年では何か冒険めいた仔竜の心の動きを感じる程度だった。
そちらに意識を向けながらも開け放された窓へと歩き、雨風が入らぬように閉じる。
そして振り向いた時、意気消沈した若焔が食堂へと入って来た]
……エルザ殿が?
それは…どのようにしてですか?
[飛び出した疾風竜の言葉により概ねわかっていたが、正しく刻む為に問いかける]
―戻る前、結界内でのこと―
干渉?ああ、まぁ一応な。
[力が増えた事の自覚はある。散々揺れるものの話は聞いてきたので、予想くらいはすぐ出来た。
よもや精神面まで干渉されたとは思っていないのだが。]
あいつらお前さんを襲うた言ってなかったな。
虚竜王のあれに巻き込まれたか。
[近いうちにばれるとは思いはしたが、アーベルとオティーリエの名は伏せた。
こちらの調子は常のまま。
睨む眼差しにもへらり、笑みを湛えて受け返す。]
―東殿・廊下―
ごきげんようかしら、命竜殿。
[意味無く同じ呼び方で返した後には、ふるりと首を振り]
騒がしいほど、騒がしいのかは分からないけれど……
今、ティルが結界のほうに駆けて行ったみたいなの。
……もしかしたら、また誰か「引き込まれた」か。
それとも、揺らされたものに襲われたか。とにかく、何か起きたのかも。
[ふるり、首を振るう]
―― 食堂 ――
[飛び出していく風竜をただ見送ったのは、恐らく珍しいことだろう。ダーヴが食堂に現れてから、ようやく、息を吐く]
…他は、無事かな?
結界を見に行くか、人の集まっているところに行こうかと思ったんだけれど。
貴方は?少し、疲れているようだけれど……。
[どこか疲れているような命竜に向かい、尋ねる。
また探査の為に力を使ったのだろうか。そんな風に、気遣うように]
振り向いた時にはもう、無限の輪に捕まってた。
十中八九、虚竜王様の手によるものだと…。
[半ば鱗の生えた手をきつくきつく握り締める。]
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