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─昨夜/集会場・個室─
[やることがなくなると、兄の持ち物から銃の取り扱い説明書を引っ張り出して読んだ。
兄がやっていたのを思い出しながら、説明書を確認しいしい整備らしきことをやってみる。
いつもと勝手の違う作業は楽ではなかった]
あ、ふ。
[欠伸が出る。
ずっと警戒し続けることなんて出来ないから、と眼を閉じた。
考えた以上に深い眠りとなった]
─翌朝/集会場・広間─
[目が覚めても暫くは動かなかった。
誰かがみればぼんやりとしているようにも、考え事をしているようにも見えたことだろう。
ようやく動き出したのは腹から小さな音が鳴ってからだった]
あー。そういや昨日もマトモに食ってないもんな。
こんな時でも腹って減るんだな…。
[持ち込まれた食料については知らず、ただ書置きのようなものを残すなら広間だろうと思って覗いた。
食事の前に、することが増えてしまった]
…どうしたんだ、モニター。
[頭まで覆うように掛けられた毛布は人の形に膨らんでいる。
理解はできてもつい逃げるような発言が先になった]
─翌朝/集会場・広間─
……そうか。
[伶人の説明を一通り聞き、毛布は捲らずモニターへと近寄った]
ここまでの威力。
扱うにも楽な銃じゃないはずだ。
[虹彩が縦に切れた瞳でじっと睨む。
同じ弾頭かまでは分からないが、兄に残されていたのもまた高威力な銃特有の弾痕だった]
……マイルズ。
お前の銃、見せてくれ。
[配給品以外も調達できる状況では確証とはなり得ない。
それでも確認するために伶人を見て*言った*]
─回想・昨夜 集会場・広間─
─…そうね、何、やってるのかしらね…
[マイルズを撃った銃をみて、レッグからエネルギー切れを指摘されると、弱々しげに微笑み。
アヤメを抱きかかえたまま動けない自分に声をかけてくれたのも、レッグだった。]
レッグ、くん。
…ありがとう、─…お願いして良い?
[彼がアヤメを撃ったことは知らないが、躊躇いをみせるその表情に罪悪感を感じながらも手伝いを頼み。
空いている個室のベッドまで運ぼうと。]
─回想・昨夜 集会場・広間─
……そう、ね…ダメね、私。
皆、同じよね…。死んで欲しく、ないわよね…。
[無機質な音声が伝える無慈悲な事実に青褪めれば、レッグから苦い呟きが向けられて。
その言葉に、目を伏せて涙を堪え、頷いた。
もう誰も殺したくなくて、わざとエネルギーを補充しなかった自分を責められているような、そんな気がして。]
―集会場・個室―
[目を開けると時はどれくらい過ぎていたか。
視界にまず同僚の死体が目に入り、片方の目がゆっくり瞬く。
空調の風にでも流されたのか、同僚の前髪はすこし乱れていた。それを手を触れずに直した。
触れるのは、少し怖かった。]
…死体なんて、見慣れたはずなのにね。
[誰かの死を特別に悼むのは初めてかしら、などとぼんやり思っていた。
それから、広間へは行かずに外へ出る。]
(もう、あんな……やめ…よ…)
[『私』が、自らに銃を向けたことを途切れがちに責めた。存在が希薄になっていくのは、自分の中に彼女が深く溶けてきたからだ。]
……いいじゃない、べつに。
撃てないのは始めから分かりきっていたことだわ。
[それでもまだ煩く騒ぐ声から逃れようと、息苦しい場所から広い場所へと逃げた。]
―集会場外―
[死が満ちた静かな世界。
死体が作るオブジェは光と影をつくり地に佇み、鉄錆びと甘い肉の臭いが漂う静かな世界。
その光景を懐かしいと思いながら見ていた。
消された過去の大半は、PSIと一緒に戻ってきて。
自分が何をして罪人となったのか、今は大体思い出した。]
…この世の悪魔に鉄槌を。
我らは正義の剣となりて、
御エゥアハの名の元に、
築きあげよ、聖なる道を。大義の為の礎は、
やがて楽園への道とならん…
[歌うように呟けば、口元には普段からは似つかわしくない皮肉な笑みが浮かぶ。
そうやって作り上げたものは、聖なる道などでは無かった。
それに気付いたのはあまりに遅すぎたけれど。]
―回想・昨夜 集会場・広間―
[レッグともしも手伝ってくれるならノブの手も借りてアヤメをベッドまで運び。
二人が広間へ戻るなら自分がアヤメの元に残り朝までついて。
ノブが残るというなら二人のみにしてあげようと退室するが、広間に戻る気になれず、廊下の途中で座り込むとそのまま*眠りこけた*]
―回想・了―
……今更、殺した相手が一人二人増えようが同じこと。私の罪は変わらない。
…私が、私として生きられる為なら……
あは……はは…
あははははは…は、っ。
[冷たく掠れた笑いを浮かべかけて、片手で顔を覆った。]
…………っ。
…呑まれないように、しないと。
[力を持つものは力に魅入られ、驕りやすく溺れやすい。サイキッカーに犯罪者が多いのは、本能みたいな物だと思っていた。]
[落ち着きを取り戻したら、いつも通りに広間に集まり。そこにある新たな死体に悼むように目を*伏せるだろう*]
─回想・昨夜─
……そう、ですね。
[演奏会の話に、思い出したのは幾つかのメール。
ついこの間の、日常の様子。
この事件がどのような決着を迎えたとしても──二度と、取り戻す事は叶わない。あらゆる意味で。
医療室につくと、大人しく治療を受け。
渡された食料を少しばかり口にして、薬を飲んだ]
……ええ、わかりました。
[ジョエルのいる部屋に、との言葉に頷き、個室に入る。
先に言われた言葉の通り、傷が発熱しているのか、妙に熱いような心地がした。
起きているのが苦しく、横になると間もなく眠りに落ち──そして、翌朝。
広間で、探していた青年の、物言わぬ姿を見出す事となる]
─集会場・広間─
[ひび割れたモニターの前、佇む時間はいかほどか。
呼びかける声に、ゆっくりとそちらを振り返る]
……ああ、レッグくん。
見ての通り……ですよ。
何者か……恐らくは、サイキッカーなのでしょうけれど。
ノブくんを撃ち抜いた弾丸が、そのまま背後のモニターに突き刺さって、この有様……のようです。
[問いに答える声は淡々と。
冷静な響きは、冷たさも帯びて]
銃器には、明るくはないのですが。
相当に反動なども大きいかと思われます。
[威力の話には、頷いて同意した後、自身の銃──扱い易さに重点を置いた、自動拳銃を見せた。
請われるならば、無造作に手渡しもして]
もっとも、これだけでは物証足り得ないかも知れませんが。
……ある意味、彼を殺す理由は、ありますからね、私。
[殺されていたのは、自身を二度狙った相手。
他者からすれば、殺害動機としては十分なものと見えるだろう、と。
そんな考えから何気なく口にしたその言葉が妙に引っかかるような心地がした]
……理由。
殺す、理由……?
[呟いて、しばし、目を伏せる。
自分を狙われた事が動機となりうるなら。
同じものを動機とし得る者がいるのでは、と。
それは、最初にここの状況を把握した時に思い至った事にも繋がって]
…………。
[軽く、唇を噛んだ**]
―集会場・広間―
サンキュ。
でも、ちっと無用心だと思うぜ。
[手を伸ばせばそのまま渡してくる伶人に肩を竦めて苦笑する。
借り受けた自動拳銃を弄りながらその言い分を聞いた]
物証にはならんね。
この銃を使ったとは限らんし。
でもまあ…ラッシュの時みたいなんはともかく、一発必中ってのはなかなかできねえと思うんだよな。
俺もそこまで詳しいわけじゃねえけど。
[息を吐いて伶人を見て。
そのまま銃口を向けた。まだ安全装置を外していないのだが]
先輩、続けてマイルズを狙ってたっけ。
殺意を覚えたとしても不思議はないな。
―集会場・広間―
……けど。
それってアンタだけか?
[銃口を向けたまま、問う。
悩める伶人の姿に腕を下ろした]
今は撃たねえよ。まだ。
けど、どう選ぶかによっては。
マイルズでも、撃つ。
俺は、他者の命も使って生かされている。
なら叶う限り生きなきゃ…謝ることも出来ないからな。
[ほら、と伶人に銃把を差し出し返そうとした]
―集会場・広間―
[広間に入ったのは丁度その時。
主へと向けられた銃口に一瞬顔色が変わり、瞳には隠しもせず殺意が現れる。
それがすぐ降ろされるのを見れば、ほっとしたように常の瞳が戻ってくるのだが。]
…お時間までまだあるのに、何をしているんですか?
[レッグに向けた口調には、冷たい物が含まれていた。]
─集会場・広間─
[無用心、と言われ、浮かべるのは苦笑]
……そう、ですね。
どうにも、危機感が薄いかも知れません。
[知れない所の騒ぎではないのだが。
銃口を向けられても、動じる事無くレッグの見解を聞くが。
投げられた問いには、僅か、伏した瞳が揺れた]
……確かに、そうですね。
私だけでは、ない……。
[掠れがちの呟きは小さく。
銃口が下ろされた後の言葉に、ふ、と笑んだ]
その点で、私と君は、真逆なのですよね。
……私は、死が己が身に降りかかるなら、それを受け入れるつもりでいますから。
―集会場・広間―
[声を掛けられ、首を捻ってメイドの方を向いた]
度胸付け、かな?
俺は一介の学生であって、人殺しにゃ慣れてないんでね…。
[嘯いていると友人の顔が脳裏を掠めた。
眉を寄せて視線を外す]
……これじゃ、そも撃てないだろ。
[入口の方からでも安全装置が見えるように握った角度を変えた]
─朝 集会場・廊下─
[気がつけばもう日が上がっていて。
アヤメの部屋にはもうノブの姿はなかった。
朝食でもとりにいったのかな、と思ってふと、自分も随分食事をとっていないことに気付いたが、食欲はなく。
それでも、今生きている者達の無事を確認したくて、広間へと向かえばマイルズとレッグが話しているのが見え。]
二人とも、おは……っ…?
…─っ…!
[ノブの変わり果てた姿に気付いて、口元を押さえた]
─集会場・広間─
[入ってきたエリカの声に、ゆる、と視線をそちらに向ける]
決意表明、のようなものですよ。
[度胸付け、と嘯くレッグに続くように言って、微かに笑む。
常と変わらぬ様子だが。
どこか、悩むような、惑うような気配は伝わるか]
―集会場・広間―
……そーかい。
[小さく微笑む伶人を見て、その言葉を聞いて。
更に苦虫を噛み潰したような表情になった。
銃を手渡すと、深く息を吸って、吐く]
先輩も、他の部屋に移していいよな?
ここじゃ騒がしすぎるだろうから。
─集会場・広間─
レッグく…!
[レッグがマイルズに銃を向けるのを見、思わず名を呼ぶ。
すぐに降ろしたのを見れば、微かな震えを残しながらも両の手で胸元を押さえ。
そこに響いた声に、そちらの方を向く。
彼女は、最初のときに自分に銃を向けた相手だった。]
……エリカさん…。
[マイルズとレッグの遣り取りを聞きながら、彼女を見つめて。]
―集会場・広間―
あとさ。食料ってどこにあるか知らん?
腹が減っては戦も出来ないってね。
[気分からすれば食欲などは無い。
それでも生きるという意志を示すかのように尋ねた]
─集会場・広間─
…良ければ、手伝うわ。
あまり、手伝いにならないかもだけど。
[アヤメすら運べない自分では力が足りないだろうが、それでもそうレッグに声をかけ。
断られても、解ったと目を伏せるだけで。]
―集会場・広間―
そう…ですか。まぁ本当。
……失礼しました。
[安全装置が働いているのを見せられれば、何度か瞬いた後、レッグに少し頭を下げ素直に謝罪した。]
度胸付けに、決意表明ですか…。
[主と青年と、二人の言葉を聞けば、よく分からない風に何度か瞬き首を傾げ。
主の惑うような様子には、気づも目を瞬かせるだけだった。常のように。]
あまり誤解を招くような事はなさらないで頂きたいですけど。
…こんな時ですし。
[そうレッグと主に言いながら、レッグがノブを移すというのには、少し頷き主の傍へと移り道を空けた。]
─集会場・広間─
そこだけは、似なくてよかった、と父上には何度も言われたのですけれど、ね。
[苦い顔をするレッグに、軽く肩を竦めながら言って、銃を受け取る。
死したなら、空へと還るのみ、というのは、母の種族の独自の概念だという。
血の為せる業なのか、その認識確りと受け継がれていた]
……ええ、そうですね。
ここは、これから騒がしくなりますし……。
[ノブを移す、という言葉には頷いて同意するものの]
て、食料。
どこにあるんでしょう。
[その辺りは全く、認識していなかった]
―集会場・広間―
……おはよ。
こういうわけで、残りは4人になっちまったんだ。
[口元を押さえるナターシャに言う。
隠してもどうなる問題ではないので、少し疲れたように]
ん。手伝ってくれるなら。
先輩も俺より女性が世話してくれる方が嬉しいかもしれんし?
[唇の端を上げて冗談めかす。
毛布の端を押さえてもらうとか、その程度かもしれないが]
─集会場・広間─
[ナターシャが来ているのに気づいたなら、そちらを見る。状況の説明は、レッグに任せる形となった。
それから、傍に来たエリカに視線を向けて]
……エリカ。
少し、聞きたい事があるのですけれど。
[いいですか? と僅かに首を傾げつつ、問いかける]
―集会場・広間―
[ナターシャに声をかけられれば、そちらを向いて軽く目を伏せ、ほんの微かにだけ礼をした。
彼女がレッグを手伝うというのなら、それを見つつ。
食料を求められれば、部屋の隅に置かれたままの袋を指差した。]
食料なら、そちらの隅の袋の中に。
……ジョエルさんが持ってきてた物だと思いますけど。
[そんな袋を手にして、同僚が歩いていたのを思い出したのは少し前。]
―集会場・広間―
ああ、悪かった。
ちとブラックに過ぎたな。
[謝罪するメイドには首を振って、こちらからも謝る]
…選ぶのは、自分だからな。
[肩を竦める伶人の言葉には短く返し]
ああ、そこにあるのか。
俺の分もとっといてくれると嬉しい。
[そう言って先輩の身体を抱え上げ、広間を出て行った]
─集会場・広間─
はい、どうかなさいましたか?
[主に常の様子で、何度か瞬いて応えた。
主に向ける眼差しは、何時ものほがらかなそれ。]
─集会場・広間─
そう、ね。
…どうかしら。
ノブくん、そういうの無頓着そうだったし。
[4人になった、というレッグに、小さく頷く。
顔色が悪いのは、仕方がないことだろうか。
手伝いを受け入れられれば、共にノブを運ぼうと。
彼の冗談には、自分もわざと冗談めかして応えた]
[逆に気味が悪いくらいほがらかな気もするだろうか。
だが心は少し高揚している事は否めない。
ゆっくりと息を吸って吐いた。]
─集会場・広間─
[『選ぶのは自分』。
レッグの残した言葉に、苦く、笑む。
迷いながらなのだろうけれど、先に進もうとする青年は眩く思え、目を細めて広間を離れる背を見送った]
……。
[は、と短く息を吐き、視線を向けるのは傍らのメイド。
ほがらかな様子は、いつもの見慣れたそれだった]
おかしな事を、聞くようですが。
……今、望むもの、望んでいるものは、ありますか?
─集会場・広間→個室─
そう、ね。
アヤメさんと一緒の部屋が、いいかも、ね。
[彼女が最期に銃口を向けたのが誰かは知らなかったから。
覚えているのは、ノブがジョエルに撃たれた傷を必死に止めようとしていた彼女の姿で。
目を伏せて涙を堪えると、柔らかく微笑んだ]
…さ、行きましょうか。
いつまでも冷たい床は、可哀想だわ。
[そういって、レッグと共にノブを運び出した。
マイルズとエリカには、小さく頭を下げて。]
─集会場・広間─
私は食事を取る必要はありませんから、あとで皆さんでお分けください。
[レッグにはそう言い返し。]
望んでいるもの、ですか?
[主の唐突な問いかけに、きょとんとした眼差しを向けて。
望みと、反芻するように小さく呟き、考えるように目を伏せた。]
……私の望みは。
[主の無事。
生きていたい。
――――――――――殺したい。
様々な声が内に響く。
それらを全て流す事なく聞き入れてから…。]
[少し、間が開いて。唇から零れたのは、訥々とした囁き声だった。]
私は――――――私として、生きたい。
私はズューネ、罪を償う為他者に傅き使われる物。
だけど旦那様にお連れ頂いて、貴方にお仕えしたこの10年。
罪人でも贖罪者でなく、『エリカ』として生きていられた。
…人のように、生きていけたんです。
それが何より尊くて、有り難くて、嬉しくて…。
[向けるほがらかな笑みは、どこか儚かった。]
私の証は…ぼっちゃま、貴方です。
貴方が居るから、私は私で居られる。
だから貴方を、私はお守りしたいんです。
今も。…適うならば、この先も。
[過去を思い出した今なら言える。局のアラートなどに邪魔されずに。この方がサイキッカーではないのは、自分が一番よく知っているから。]
─集会場・個室─
[結局、アヤメの居る部屋へとノブを運び。
すぐ戻る気にはなれず、そこでしばらく二人を見ているとレッグに告げる。
レッグも一緒に居るのなら、頷いて椅子を譲り。
先に戻るというなら、その背を見送るだろう。]
…私、ね。
昨日、エネルギー切れだったの、知ってたの。
…わざと、銃に補充しなかったの。
─…もう、誰も…殺したくなかったの。
[レッグが居ても居なくても、静かな部屋の中、誰に話すでもなく一人小さな声で話し。]
─…でも。それでもアヤメさんは死んで。
ノブくんも、殺されちゃった。
私のしたことは、ただ、自分の手を汚したくなかっただけの…卑怯な真似だっただけ。
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