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[砕かなければ終わらない。
それは、この手で倒さねばならぬことで。]
…フラン。
[足が止まる。
ちらりと視界の隅に見えたのは、刀を抱いて震える細い腕。]
くそっ!
[どちらかしか選べないならば、きっと選んでしまうだろう。
けれども、迷いはまだ、その足を鈍らせて。]
フランさんっ……。
[宣された言葉に、唇をきつく噛む。
言われた言葉、その意味はわかる。
自身もまた、その定めの内に組み込まれたもの。
だから。
自分がどうしなければならないのかは。
知っていて]
……ボクは、誰もなくしたくない……けれどっ。
それで、同じになるなら……。
赤き星、砕くのも、躊躇わない……。
[静かに宣しつつ。
交差する青と銀を目で追う。
その状況に悲鳴を上げる心は、ぎゅ、と押さえ込んで]
[突然起こった出来事に目を疑う。
異形の爪を振り回すフランと、それに対するレッグ。
目の前で次々と自警団が倒れていく]
ちっ!
よりにもよって・・・。
[反射的に剣を抜くも、レッグやランディの様子を見て足を止める。
この状況で、部外者である自分に入り込む余地は・・・]
くそっ・・・!
[迷いを振り切ってレッグに全てを任せると、
倒れた自警団に向かって駆け出した]
[その爪は、肩を、腕を、切り裂いて。
その刃は、肩を、腕を、切り裂いて。
けれども、迷いは未だ、深く踏み込めぬ足へとまとわり付いて。]
〔起きてしまった惨劇はもう、戻る道がない〕
〔そう言われ、己の手のひらを見る〕
俺は、それでも。
お前に、生きて欲しかった。
だが、お前は。
ただの村娘、雑貨屋の看板娘の。
ただの、フランじゃない。
〔ゆっくりと、しかし、しっかりとした足取りで、フラン…エリスに近付いた〕
[次の瞬間]
[走り出す]
[その人に向かって]
ねえ、ランディ。
信じさせて。
止められるのなら…。
止めてみせてよ……!
[真っ直ぐに腕を伸ばす]
[その動きは凪ぐとも言えず]
[けれど確実にその首へと向かって]
…やめろぉぉっ!!!!
[何より見たくなかったのは、彼女がその手を下す事。
まるで親子のように、いや…それ以上に、仲良く見えたその人を殺める事。
振り下ろされるその腕に、巻き込まれることすらいとわずに、
二人の間に割って入り、手にした星の刃を突き立てようとする。]
〔異形の女が、自分の喉元に向かって真直ぐ突っ込んでくる〕
〔鋭い銀色の爪のその向こう〕
〔エリス…いや、フランの顔を、ただじっと、見つめていた〕
……レッグ!
[繰り出される銀とランディの間に飛び込む姿に、悲鳴じみた声が上がり]
……やだっ……!
[無意識の内に、そちらへと。
歩みを進めて]
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