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― 東殿・回廊の何処か ―
< 荒れる息を吐き出した。
場所は確りと判別出来ないものの、喧騒は遠い。
灯りの傍ら、壁に背を凭れた。
揺らぎは収まらず、薄闇を照らす焔の揺らめきに似る >
[回廊へと出でて直ぐに、仔は闇竜殿の姿を捜すべく視線を巡らせる。]
…、ノーラ?
[回廊を進む先、見覚えのある影の姿にその歩みを速めた。
芽生えた新緑の萎れる速度が前に増して遅くなったのは、首飾りに流水の気を纏いし故か。
成長を促す糧となった其れは、仔の辿りし跡を色濃く残す。]
[ゾクリとする感覚がなんなのかはナターリエには分からなかった。
だが、その後の精神の言葉を聞きつけると]
―――精神!
もしや、貴方がもう一人の―――『揺らされたもの』!?
[答えを聞くよりも早く、アーベルはザムエルの元へと移動する]
やめ―――
[それと同時に聞こえるのは、クレメンスの言葉。
また厄介なのが登場したと思い、視線をそちらに向け……氷の存在に気づいた]
……氷の!
[叫びながらも、一瞬迷った。
月と生命と一緒にいた氷を信じてよいものか。
だが、月。それから、精神が『揺らされたもの』だとするのならば、昨日あの場にいたとしても、完全にあちら側ではないのかも知れないと思うと、その後の言葉を続ける]
……ブリジット!
『力ある剣』が暴走しようとしています!
もしも、貴方が揺らされていないのならば……その封印の力を持ってして、大地の手助けをお願い!
[大地の老竜の叫びに青年は常より何処か冷たい笑みを返す]
――『願い』を叶えようとしているだけです。
[もう一度、奪う為に伸ばそうとした手は、対なる無機の心と命に引き止められた。心凍らせても届く痛みに感じた哀しみとそれは共振したかのように青年へと響く]
もう、やめられない。
やめられるくらいなら、最初から――…
[レンズの奥の紫紺に何かが過ぎり、けれど言葉と逆に後ろへと下がって――…言い終える事なく*姿を消した*]
リーチェ?
< 名を呼ぶ声すら、軸はなく頼りない。
灯りの下に薄っすら浮かぶのは、少女の姿だけではなく、後に続く草花。会ったばかりの時には枯れていた筈のそれが、一時その生命を永らえているのを見た。
抑えた手の下でも、光が揺らめく >
―東殿・回廊―
……ッ、この力は、一体……!?
[目の前で、目まぐるしい力の渦が、場を支配しているかのようだった。
その元は、老地竜の腕の辺りにあるようで。
命竜は言っていた。ザムエルが剣の主と。それが今、暴走しているのだろうか?]
アーベル……!?
それに、ナターリエ……ッ、一体何がどうなっているのッ!?
[声は力場の所為で、微かに聞こえ辛く成っていたが。
流水竜の叫ぶような声が、心に直接届いたのか。
ブリジットは、弾かれるように老地竜の元へと駆けていった]
喩え無理だとしても……抑えねばなるまい…!
何もせぬは、暴走を許して終わってしまう…!
[アーベルからの毒のごとき囁き。それに怯むことなく返す。削られる己が精神。それが削られ切れば、次に削られるは──生命力。文字通り、命をかけて抑え込むつもりだ]
…『願い』…とは…。
[問いの答え。それははきとした答えのようで、曖昧なもの。訊ぬ声は、強制力の発動の疲れにより途切れ、小さなもので。相手に届いたかまでは定かではない。
ふらり、視界が揺れる。床に座り込むことになったが、腕輪に添えられた右手が外れることは無い]
ノーラ、つかれてる?
…へいき? おみず、もってくる?
[前に見た様子と異なる影竜殿の様子に、仔は困惑に似た色を見せる。
外で騒ぎがあった事は知れど、何が起こったかまでは幼子に知る由は無い。]
…あのね、オト、さがしてるの。
しらない?
[ブリジットに声をかけ、『力ある剣』に関しては何も出来ないだろうと悟ったナターリエが、アーベルへと意識を向けかけたとき―――その姿が消えた]
―――逃げられたか!
『力ある剣』が暴走を始めるならば、近くにいる必要性は無い、ということか!
くっ……こうなると、大地と、氷頼みになってしまうかしらねぃ。
[歯噛みして、それでも、何か役立つことがあればと、ザムエルの近くに移動して、*その安否を伺った*]
―東殿・回廊―
氷破が六花に名を連ねし、ブリジット=S=フルラージュの名の下に――!
[老地竜の腕へ、細い両の手を重ねるように置いて、叫ぶように言葉を紡ぐ]
冷徹なるは氷――、氷がもたらすは、封ッ!
[重ねた両の掌の上で、ひとつの氷の粒が踊るように回り始めた。
徐々にそれは、歯車の形を成して行き――回転速度を上げていく]
[邪魔をした機鋼であっても、彼はまだ仔竜で。まっすぐな感情は精神の竜である青年の心を酷く揺らした。
心を凍らせても温かなそれを思い起こせば容易く緩み、ぶつけられる悲しみは青年が今抱えるものだけでなく、心の奥底の『願い』にも共振して不安定を引き起こす。
結界を主に維持しているのが彼独りになった今、その不安定は劇薬に等しいと判断して退いたのだった]
――…すみません、奪えませんでした。
[謝罪を告げても、あの温かな心の声は返らない]
乱れし力よ凍て尽きて、暫し眠りに付き給え――!
[氷で出来た歯車は、徐々にその回転速度を落としていく。
回転が緩やかになるに連れ、力の暴走が少しずつ、少しずつ収まっていくだろうか]
[対なる剣の力の乱れにより、腐食は静かに進み、やがて有機と無機のはざまの命をも侵し始める]
[それを知るは、意識を喪い倒れ伏す機鋼の仔、そして彼に繋がる、兄弟達のみではあるが…**]
< 顔に手を当てたまま微かに首を振りかけ、紡がれた名に露な左の瞳が瞬く。
今度はゆっくりと、確り、左右に振る。
「知らない」の意ではなく >
……オトは、いないの。
中に、いっちゃたから。
―東殿・騒動元―
[アーベルが消えたのは分かった。が、その前に居たはずのもう一人が見当たらない。
だが死んだとは思っていない。生命が途切れれば、容易く感知出来るはず。
なら、何処へ。
そうこうしていれば氷竜は大地の元へとかけていき。
軽く、息をつく。
契約、ではないが。約束があった。
第一に己の力を優先的に使うと。
万一二人が傷を負っているなら、そちらに向かわなければならないのだが。
苛立ちを覚え軽く眉を顰める。]
…アーベル。無事か、怪我は。
それから、オティーリエは何処に。
[短く問う。安否は尤も気にかかる所。
目の前にいるエーリッヒも気にかかるし、力を使いたいが。
約束だけは違えないよう。
奪えなかったことへの謝罪は、おそらくオティーリエ宛てだろうから黙しかけたが。
小さく、お疲れさんとだけ告げた。]
[アーベルが消えたことにより、ほんの少しだけ、腕輪に籠る精神の力が弱まるか。それでも蠢く力は収まることは無く、尚も己が精神力は削られ行く]
……ぐ……。
……ブリ、ジット……?
[傍に駆け寄るブリジットの姿。座っても尚ふらつく視界でどうにかそれを捉え。己が手に添えられし手、紡がれる言葉。封印に呼応するかのように、増大した精神の力は少しずつ弱まり行く]
ぬ、ぅ……。
[僅かばかり、削られる精神力が減った。力んでいた全身から力が抜けて行く]
…、いないの?
[影の言葉に幼子は僅かに眼を見開いた。
想定こそしていたが、其れこそ信じるに足りぬと思っていた故に。
無意識にか、胸元が小さな手にぎゅうと握り締められようか。]
どうして?
――…ととさま、いっしょに出そうって、いったのに。
オトは、じぶんで行ったり、しないよ。
…だれが、とじこめちゃったの?
―結界内―
[血に濡れたオティーリエの側に膝をつき、足の傷に指先を伸ばしながら届く心話に囁き返す]
「オティーリエは結界内に。怪我を。」
[まず先にそれだけを告げて、自分は大丈夫だと労いに首を振る]
―東殿・騒動元―
[目の前で繰り広げられる、ザムエルとブリジットの剣を押さえ込もうとするそれと、倒れたエーリッヒ。
どちらも気にかかり、特にエーリッヒの方へは癒しを注ぎ込みたい所だったが。
何度かかけ続けていた声に、声が返った。]
……了解。
[それだけを口にし、その場からゆらと、消える。]
< 見上げる幼児、握り締められる手。
それを認め、腰を落として視線を合わす。覗き込むようにすると、乱れた髪の合間から闇にも似た黒の肌が覗いた >
たぶん、ね。
そう、オトは、リーチェにはそういったんだったね。
< 眼を伏せる >
願いを叶えるために。
< ならば、どうしてあのような強硬手段を。
停止しかけていた思考が巡る。
伝え聞いた、彼女を信用できると言ったものと、真名を呼んだもの >
[徐々に収まる剣の鳴動。しかしそれも完全ではなく。凍結により保つそれは、酷く綱渡り的な安定を作り上げるか]
ぐぬ……。
どう、にか…。
収まりは、したじゃろうか…。
[左手首に据えられた腕輪に視線を落とす。いつものような鈍い光は、今は感じられない]
―結界内―
[すぐさま、アーベルの居場所を手繰り、その傍へと転移する。
怪我に近い右側を譲ってもらい、オティーリエの足の表と裏を素手で挟むように触れた。
琥珀の粒子が、周囲の草木、ならびアーベルからふわりと出て、クレメンスの手に集まり傷の修復を始める。
常より遅い回復は、怪我の程度を表していた。]
[氷の歯車は、ややあって回転を停止した。
ゆっくりと、ブリジットの手の甲へと落ちてくる]
……はぁ、はぁ、……はぁ……。
[玉粒のような汗を浮かべながらも、氷の歯車をさらに凍気でコーティングする。
そのまま崩れるように――、床へと倒れこんだ]
―結界内/西殿外―
[座っていた体は意識を失う事により崩れていて、片手を背に回して抱き起こした。痛みと血止めをした足から片手でタイを解く]
………どうして、オティーリエ 貴女は。
[翠の瞳の奥にあった決意。それを知っても、声は零れた。
タイを放して、少しだけ血に染まった手を取る。
その直後に現れたクレメンスに場を譲り、回復にかかる時間に無言で唇を噛んだ]
[封印が終わり、礼を述べようとブリジットへ視線を向けると、床へと倒れ込む姿が目に入った]
っ、ブリジット!
大丈夫か!!
[傍に居たナターリエも、この時ばかりはブリジットを心配したことだろうか。己もだいぶ力は尽きていて、崩れるその身体を支えるまでには至らなかった。ブリジットの傍により、軽く肩を揺らしながら声をかける]
[高さの合う視線に、幼子は真直ぐに相手へと視線を注ぐ。
覚えのある影竜とは異なる肌の色。
幼子は不思議に思えど、それに怯える様子も無ければ問いはしなかった。]
…ねがい?
[幼子は父王に会いたいとばかりであった。
王と共に出そうと闇竜殿に謂われて居たが、其れとは又異なる願いが在ったのであろうか。
仔は考えど判るはずもなく、ただ困惑に眉を寄せた。]
……、ノーラ、
あのね、オトから、あずかってるよ。
リーチェ、もってるの。
[闇竜殿の真の名を知る者が何処か、幼子は知る由も無いが
ただ一人、頼まれた者の中に影竜殿の名が紛れていた事は記憶していた。
衣服の下へと収めた鎖を小さな手で引っ張り出す。]
オトの、ほんとうのなまえをしってるひとか
ノーラに、わたしてって。
―結界内/西殿外―
[あまりにも準備の良かった手際は、まるで虚竜王の不機嫌が向く事を知っていたかのように思えた。剣と彼女の心の奥の力が若焔を送り込んだのを気付かれたのかもしれない。
剣で返した後、影響がなかったかを尋ねなかった事が悔やまれる。
疲れていた青年の心は、声を届けるだけが精一杯で隠されれば気付けなかったとしても]
―結界内・外―
[自分の傷であれば容易く治るだろう傷は、他人のものであれば程度によっては数分はかかる。
傷に触れていたのは2,3分だったろうか。それでも、短いほうではあったが。
ややあって、血に染まっていた箇所を、遠慮なくびりと剥ぐ。
アーベルに何か言われるかもしれなかったが、血塗れの箇所が酷く、他の傷を懸念していたのでとてきとーにあしらった。
貫通した大きな傷意外は、軽度の裂傷が少々といった所だったが。
それらをすぐに癒しきった所で、足を降ろし。アーベルに場所を返した。]
もう、大丈夫だ。後は休めば元に戻る。
[深い傷は同時に体力も奪う。
元の状態に戻るまで暫くかかるだろう、とは経験から。]
そう、願い事。
そのために、剣が必要だったの。
< 不可解な科白と共に幼児の手が引き出したのは、灯りを弾いて微かに煌く鎖。中心に抱く石はまだ見えないが、清浄な輝きと静かな怒りを感じた気がした。
真実の名を知る者。
曖昧な示し方ではあれど、誰であるかを悟るには十分だ >
リーチェは、知っている?
……ほんとうの、なまえ。
―結界内・外―
…で。何があったか、細かい事聞いてもいいか?
そもそも、何でオティーリエは剣を持っていないんだ?
疲れてるようなら後でいいが…。
[触れたからか。彼女がそれを持ちえてない事は分かったが。
何がどうなっているのか。心話だけでは分かりきれなかった。]
―東殿・回廊―
……はぁ、……はぁ……、…………。
[老地竜か、それとも流水竜か。
誰かに声を掛けられた気がしたが、意識は朦朧としていて。
バランスが崩れたための頭痛と、上級の封印式を行った疲労が合わさり。
倒れ伏したまま、"封印"の鍵となる氷の歯車を硬く*握り締めている*]
―結界内/西殿外―
[青年が見たのは数秒で治る姿ばかりだったから、治療を続ける生命竜の背へ向かう視線は思わし気だった。オティーリエの傷の深さと、クレメンスの本性開放からの回復具合の両方の懸念が眼差しに過ぎる]
何を――…あぁ。
[いきなり布を裂く音に背から手元へ視線を向け、理由が判れば視線を逸らした。気を失った女性の肌を直視するものではないから。
全ての治療が終われば譲られた場所へと戻り、膝下にも手を入れて抱き上げた]
……わかりました、休ませておきます。
ありがとうクレメンス。貴方がいてよかった。
[感謝の言葉を告げて、休めそうな場所を求め歩き出す。彼女が結界の外に出れない事は結界に絡む心の繋がりが一部途切れた事で判っていた]
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