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ごめんなさい・・・
・・・・でも、分かるかも。
[金髪の青年が決まり悪そうにするのに思わず小さく謝ってから、没頭という言葉に同意するように頷く。生き物の鳴く声を聞けば、内容までは理解できていないだろうが何となく俯いた。]
今回の食事会のメインだそーですよ。
…食事に、オルゴールの音色っちゃーなかなか乙なもんだけど。
地元に暮らしてると、噂ぐらいは聞きますけど…
どーいう曰く付きかまで、俺は全然詳しくなくって。
[老人の言葉に、苦笑を浮べ。
近くで備える使いのものに、紅茶を一つ頼めば
エーリッヒの言葉に、けらりと。]
モノより伝説に目が行くってのが、さっすが研究者。
没頭するまで取り組むって、よっぽど楽しいんだ?
[不思議そうに首を傾げ、運ばれてきた紅茶を一口]
─ホール─
[階下へ降りると、そこに集まっていた面々に深々と一礼]
ようこそおいでくださいました、皆様
わたくし、今回お客様方の応対を承りましたユーディット=ローエングリンと申します
どうか、以後お見知りおきを
皆様のためにお部屋をご用意しております
食事の時間まで暫しお寛ぎくださいませ
[伝説、と口にする青年に目を向けて]
其方もあの噂に引かれて来た口ですかな?
ワシも興味はあるのだが…ギュンターの奴め、もったいぶって今まで隠しておった。
[そう言いつつ、青年の傍の小動物の仕草に知らず笑んで。
その側、小さな声で頷く声に頷きを返し]
成程。村でもあまり見かけぬとは思っておったが、そういうことであったか。
[尤も自分自身が余り外には出ないのだが]
ああ、謝る必要はないよ?
実際、研究入ってる時の俺の日常は、人間越えてるらしいからね。
ローゼにも、よく怒られる。
[くすくすと笑いながら、イレーネに明るく言って。
アーベルの言葉には、うん、と頷く]
そーだねー、色々と調べて読み解いて、ってのが、もの凄く楽しいかな。
ま、先祖代々の血筋らしいけど?
[金髪の青年の話に軽く頷き]
本と言うものはなかなか旅には持って行けぬしの。
折角本になっても、失われたものは多い。
そう考えれば今あるものはそれだけで宝ともいえような。
となれば、ここの蔵書はまさに宝であろう?
[そう笑いながら返し、もう一人の青年に]
あのオルゴールについては、ワシも余り詳しくはないが…
この邸にあるものの中でも、特に、と言うほどのものらしいな。
それ故に楽しみにしているのだがね。
ええ、伝説に引かれて、三年前からこの村に。
いつか見せてくれるだろう、と思いながら待っていました。
あのオルゴール以外にも興味深い物が多いんで、もの凄く居心地はいいですね、ここは。
[ザムエルに答える瞬間、表情にはやや、幼さが覗いたかもしれない。
それは、純粋な好奇心に基くものか。
続いた、本に関する言葉には、確りと頷いて]
本当に。ここの書庫は宝の山ですね。
……先祖代々やってんスか。
[エーリッヒに言葉に、はー、と感嘆の溜息を吐きながら
背凭れへと身体を預ける。]
俺なんかだと、多分調べてる間に
まどろっこしくて面倒になるんだけど。
[よくやるー。と小さく呟けば、手に持ったカップを卓上へと置いて。
老人の言葉に、へぇと相槌を打って]
特に、ですか。
……ご老人は、そういう類に興味をお持ちで?
[そこのにーさんみたいに、と会話を交わす金髪の青年を示し]
−客室−
[女は開かれた窓辺に凭れ、煙管をのんびりとふかす。
既に荷は全て解かれ、収まるべき所へと収められた為、トランクは寝台の下へと仕舞われていた]
…随分と賑やかだネェ。
挨拶くらいはしておくとするかィ。
[煙管を咥えた唇を弓なりに歪め、窓辺から離れる]
何か御用の方ありましたら、遠慮なくお申し付けください
[そう言って顔を上げると]
あら、エーリッヒさん。ようこそいらっしゃいませ
よろしければ、ご主人様に書庫の閲覧の許可を取ってきますがどういたしましょう?
シスター ナターリエ が参加しました。
[筆を置く音が、小さな部屋に大きく響いた。]
……出来た。
[キャンパスに描かれた白と黒。
机に置かれた骨董品。
絡みつくような妖精の姿。
――ベルの音。]
誰かしら?
あ、ごめんなさい、少し待って。
[金髪の青年の様子に軽く笑い]
ワシもさんざん頼んだが、今まで見せては貰えなんだ。
奴は本当にそういうものが好きだからな。幾つかはワシが持ち込んだが…あのオルゴールに敵うものはなかろうな。
[そうしてもう一人の青年には苦笑して]
興味、と言うよりは商売柄と言う方が良いかも知れん。
珍しい品にはそれなりの値がつく。
奴がどうやってあの品を手に入れたかもワシは知らんのでな。
本当にそれが本物か、と言う点では興味があるな。
[やって来て一礼するユーディットにや、と言いつつ手を振って]
また、お世話になるよー。
[軽い口調で言ってから、続く申し出ににこ、と笑って]
いや、後で挨拶がてら、自分でお願いに行くよ。
忙しいんだから、俺みたいな常連は雑に扱ってもいいから。
[冗談めかした口調でいい、それから、その口調のままアーベルに]
どうも、そうらしいよ?
ご先祖自身には、なんか事情もあったらしいけど。
面倒……かなあ?
本から色々と読み解くの、楽しいと思うけど。
[どうやら素で言っているらしい]
−ホール−
[賑やかな一室――ホールへと姿を現す。
どうやら話題は招待理由の目玉であるオルゴールについてらしい]
アラァ、賑やかですわネェ。
皆様、初めましてかしらァ?
…アァン、ザムエルさんもいらしてたのォ。
[熱帯魚のような裾を揺らし、そちらへと近づく]
左様でございますか
[雑に扱っていいというエーリッヒに]
いえ、一応エーリッヒさんの方が年上ですし、わたくしも勤務中ですから、お客様をそのような扱いをすることは出来ませんわ
[そう言って苦笑い]
こんにちは。
あぁ、手紙を届けてくれたの? ありがとう。
[受け取った手紙を裏返す。白の地に黒の文字。]
ギュンターさんから。
珍しいことね。
何かしら。
[開かれた招待状。青灰色の目が瞬いた。]
商売柄、ですか。
どういう形であれ、興味を持てるのは良いと思いますよ。
……これで偽物だったら、笑い話ですけどね。
[老人の言葉に、へらりと笑みを返し。続く言葉に、
きょとんとした表情を浮かべる。次の瞬間にはくつくつと笑いを零し]
事情って、どんな事情…。
[青年の中では想像つきそうにも無く、エーリッヒの言葉に眉を顰める]
如何考えても、すっごい面倒ッスよ。
本を読むのは好きだけど、そこから調べたりとか。
少なくとも俺は無理…。
本当に、こちらの御大のコレクションには呆れるやら頭が下がるやら。
おかげで、全く飽きませんけどね。
[ザムエルに頷きつつ。
新たにやって来てそちらに近づく派手な女性に、一礼する。
……雰囲気とか色々苦手なタイプだな、と思ったのは表情にこそ出さないものの。
逃げるように肩に戻ってきたカーバンクルの動きは、何か語ってしまったかも知れない]
……相変わらず、仕事熱心だね。
[それから、ユーディットの言葉に苦笑いで返す]
ま、君らしい、という事かな。
[ホールに新たに現れた女性を見、名を呼ぶのに気付いて少し考え、顧客の一人の名を思い出し]
おや?確か…ヘルガさんでしたかな?
あなたもここに呼ばれた口ですか?
[そういって笑って]
さすがに、そこまでは聞いてないけど。
[アーベルの言葉に僅かに首を傾げつつ、肩で丸まるカーバンクルをよしよし、と撫でて]
俺の場合は、それが当たり前で、気がついたら仕事になってたからなあ……。
[一礼する金髪の青年に、営業用の笑顔で嫣然と微笑む。
カーバンクルの動きを値踏みするよう見やる視線は、物憂げに半ば伏せた瞼に隠されていただろうか]
アラァ、そんなに素敵なコレクションですのォ?
それなら「是非見せたい」というお言葉にも期待できるかしらァ。
…わざわざ呼ばれたからには、愉しませていただきたいものですものネェ。
[まるで女に見せる為に、この会が開かれたかのような口調。
真実か否かはわからない]
食事会と、オルゴォル。
アンティークなんて、私が行かないわけないって、わかってるでしょうね。
[くすくすと笑って、口元を手で隠す。]
うん、行くわ。ありがとう。
はい、お駄賃。
小さな手紙配達さん。
[その時、階上から別の召使いが彼女を呼びに来る]
あら、サクヤさん。どうしたんですか?
……ええ、はい。わかりました
[ひとつ頷くと、客人たちのほうに向き直ると]
では、これにて一度失礼させていただきます
本日も食事会ほどではありませんが晩餐の方ご用意させていただいております
どうぞ食事会およびお披露目会までお寛ぎくださいませ
[そう言って深々と一礼すると、*階上へ消えていった*]
[手にしたままの煙管を一度ふかし、ザムエルへと視線を投げる]
…マァネ、そんなとこかしらァ。
門外不出の秘蔵の品だからと言われて誘われましたのよォ。
[答える前に一拍置いたのは、直に名が出てこなかった事へのささやかな意趣返しだろうか。
そしてきょとんとしたまま頭を下げる青髪の青年へは、完璧な営業スマイルで会釈を返した]
「……エーリ、あのおばちゃんこわい」
[きゅうきゅう、というか細い鳴き声は恐らく究極の禁句を交えた言葉となって伝わった。
それと、向けられた笑みにぴしり、とイイ感じに固まってしまう]
『……一番関わりたくねぇタイプ……』
[いや、それを考えてはいけない。きっと]
っと……仕事、頑張ってねー。
[それから、ユーディットの声に我に返れば、立ち去るその背に軽く声をかけ]
ふーん…?ま、先祖から揃って好きな事を仕事に出来りゃ
楽しいと思うし、うらやましーけど。
…と。チビはどした?
[さっきまで、元気に床歩き回ってたのに。
と、金髪の青年の肩で丸まるカーバンクルに首を傾げ。]
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