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ボロが出たら、その時はその時で。
嗚呼、切り捨ててくれるのは構わないよ。
[セザーリオとは別な意味で、危険を享受している学者は、
淡々と返し――そして、ふつりと一度囁きを途切れさせた。]
[そして空が白み始める前]
さぁ、そろそろ狩りの時間ですよ…――。
[無機質な聲で、2人に告げる*襲撃の刻*]
/*
今はこれが目一杯でした。
昼間発言できたら、ちょこちょこと進めます。
おやすみなさいませ、良い夢を…――。
─宿屋/昨夜─
[戻るぞ、というフーゴーの声。
ゆっくりと顔を上げて彼を見上げ、それから、こく、と頷く]
……うん。
[小さく呟き、立ち上がる。戻る歩みはまだ、少しふらついた。
宿に戻り、ゲルダの手を借りて部屋へと向かう。
酒場を出る直前、未だ彼らがそこにいるなら。
『占い師』たちの方を少しだけ、見て]
……ウチは、大丈夫。ツィンもいるし。
それよか、ヴィリ兄さんの方が心配だよ……。
[大丈夫か、と問われるなら、こんな言葉を返したりしつつ。
結局は、一人でいさせて、と懇願する形になるか。
一人、部屋に残ると、膝の上に上がってきたぶち猫を無言で抱きしめる]
ホントに……。
どうすれば、いいんだろ、ね。
……信じたい……けど。
[呟く声音は震えを帯びる。
それを案ずるよに鳴くぶち猫を、そう、と撫でて]
ん……大丈夫。
休もう……か?
[少しだけ、無理に笑って。
疲労に呼び込まれるよに、眠りへと落ちた]
─宿屋/翌朝─
……っ!
[浅い眠りを破ったのは、再度聞こえた『声』]
まさか……また?
[震えを帯びた呟きの後、部屋を出る。
『声』に問うまでもなく、異変の兆しは感じられた。
血の匂いに引かれるよに向かった先。開いた扉の向こうの様子に、黒の瞳が一つ瞬く]
ライ兄さん?
それに……リディ、ちゃん……?
[独り、呟く学者と、あかとしろに彩られてみえる少女。
それぞれの名を口にした所で、言葉が途切れる。
代わりに、というわけではないのだろうけれど。
ついてきたぶち猫がなぁう、と鳴いて、*尾を揺らした*]
─ 宿屋/昨夜 ─
[どかどかと酒場に流れてくる自警団員達には眉を顰めて。
フーゴーとの交渉に耳を傾ける。
間もなく連れ去られたのは赤毛の騎士。
そうさせまいとするヴィリーが倒されたのに気をとられているうちに、
騎士の姿は見えなくなっていたのだが]
……結局、疑わしきは余所者、ってか。
[重く閉ざされた扉を見つめ、ぽつり。
その目に漂うのは運命への悲哀か騎士への惻隠の情か。
やがて駆け出して行くクロエとフーゴーを無言で見送った後、意識を近くへと戻した]
リッキー、これ片付けておいて。
[紫に変色したグラスをカウンターの奥の方に差し出して。
水とは異なるグラスの縁の乾きを悟られまいとしたのか、幸い依頼主には気が付かれることはないだろう。
リッキーから了解の返事を得ると、宿の扉が開き顔色の優れない二人が視界に入った。やがて散っていく人達の後。クロエの視線は無言で受け取った]
俺も休ませて貰うわ。
あー……部屋に来てみろ。返り討ちにしてやるぜ。
[それはまだ酒場に姿があるならアーベルと、見えない相手に向けた台詞であったか。
気休めのような言葉を残し、角部屋へと戻っていった*]
……力のねえ奴が頑張ったって意味ねえんだよ。
[それはヴィリーに何を重ねたのか]
そうだ、俺は力が欲しいんだ。
強い力が。俺を生かすための力が。
他を殺すための力が。
[交わされるやりとりには口を挟まず]
力がある奴らは依存しあわないんだな。
[ヒトの感覚には不思議に映るそれに零した]
……来たか。
[何度目かの浅い眠りに落ちかけた頃、ヴァイオラの囁きが響く。
そう遠くない場所から聞こえた声に応え、静かに反応する*]
― 宿屋 一室 朝 ―
[ふっと独白が途切れたのは、クロエの声に反応したのか、
ぶち猫の鳴き声に反応したからか。]
嗚呼、おはようございます。
クロエさん。ツィンさん。
[一人と一匹に向けられた碧の眸は、動揺の一つもない。
淡々と紡がれる挨拶も、いつもと変わらない。
――それをクロエは、他に目撃した人がいたなら、
学者らしいと思うのか、異常だと思うのか、
そのどちらでもないのか。]
…――大丈夫ですか?
[言葉足らずな問いかけはクロエに。
しかし、彼女の視界から少女の遺体を隠すような、
そんな思いやりは学者には*ないのだけれど*]
─回想・自室─
[自室に戻り真っ直ぐに向かったのはベッド脇のクローゼット。扉を開けて、かけてあった今はもう使っていないシュルコーの懐に手を伸ばした]
…強制的に作られたこれを使う日が来ちまうなんてな。
過去の遺物のままにしておきたかったんだが…。
[取り出したのは一振りの短剣。スコルピウスと呼ばれるとある民族が使用するもの。ただ一つの違いは、対人狼用に結社により純銀製に作り変えられたと言うこと]
……自衛団の連中に無差別に死を与えられちまうくらいなら。
[他を手にかける覚悟はとうの昔にしていた。けれど、判別する手段があるならばそれで見極めてから、と考えて居た。しかし自衛団はそれすらも許してくれない。それならばと、決意を更に固める。
短剣は鞘に入れたまま、背中側の腰のベルトへと捻じ込む。上着でそれを隠すと大きな溜息が漏れ出た]
[その後はまた酒場へと戻り。それぞれが散じるならば店仕舞いとばかりに片付けを始める。ユリアンの使用したグラスは既に片付けられ、異変に気付くことは無かった。
酒場の端に寝かせられたヴィリーについてはリッキーから説明が入り、部屋のこともあって「仕方がねぇな」と小さく息をついた。ライヒアルトも今日は酒場で休ませてもらうと言う。それならば、とライヒアルトにも毛布を貸しておいた。片付けを終えた後は酒場で休む者に声をかけてから自室へと引っ込む。けれどベッドに横になることは無く、ベッドの上で壁を背に座った状態で浅い眠りについた。周囲に危険をはらむ時の、かつての休み方だった]
─朝・酒場─
[本格的な覚醒はいつも起きる時間。眼を覚まし、支度を整えるとまず確認するのは酒場で休んだ者達。ヴィリーは確認出来たが、ライヒアルトの姿は見えず。テーブルの上に小鳥の籠が残るだけだった。ゲルダもまたヴィリーの傍に居ただろうか]
どこ行ったんだアイツぁ…。
まさかこの状態で尚フィールドワークしてるとは思いにくいが。
[それでも彼のことだからやりかねない、とは思った。ひとまずは置いておき、他にこの宿に残った者達が無事かどうかを確認すべく宿泊部屋のある方へと歩き出した]
─酒場→宿泊部屋─
[廊下を歩くとその先に人影を発見する。開かれた扉の前、立ち尽くすような姿。異変を感じそちらへと近付いた]
おい、何かあった……!?
[訊ね切る前に部屋の中が目に入った。クロエの肩越しに見た部屋には鉄錆の匂いが充満している。その中には生を失った少女と、表情を変えぬ青年の姿があった]
っ…!
……ライヒアルト、おめぇがやったのか?
[クロエを庇い、赤が目に入らないように前に出る。まさかと思いながらライヒアルトにはそんな言葉を投げかけた。今、自分とクロエ以外に身の潔白が為されている者は、居ない]
[不正解という其れ以上に、]
きっと貴方には解らないよ。
[其れは一つの断絶の言葉]
[答えを与えないのは言うに及ばず]
[そのヒントが自らの裡から出たモノであることも告げぬ侭]
[神に願うと言わないことは予想の内]
[けれど、本人に、というのには]
[音を立てずに喉の奥で哂った]
[す、と、軽く息を呑む音]
――……。
[不意を衝かれた態で、刹那よりは長い沈黙]
[珍しくもヴァイオラの声音に、色が宿ったこと故に]
[途切れた囁きに、返す言葉はかなり遅れて]
[低く小さく柔らかく]
[届くとも思われぬほどのモノ]
こういう時ばかりは……。
……狼で在る事を、是と思えるかな。
[その色こそが先程の答えの一つとは、また胸に秘める]
[やがて、フーゴーが現れ、学者とクロエの間に入る。]
仮に私が、リディさんを殺した者だとします。
第一発見者が一番に疑われると知っていて、
その場に居るような者だと…――。
[思っているのか?と問いかけに問いを返すように
視線をフーゴーに向ける。
その言葉を持っても、疑われるなら仕方ない
とでも言いたげに一つ無表情に溜息を吐く。]
それで、リディさんの遺体はどうしますか。
…――葬るのならば、私が運びましょう。
[言葉の内容だけは言葉足らずでも、人として死者を悼むもの。
けれど声音は無機質に事務的に*響いて*]
[ヒースクリフの不思議そうな響き]
[其れを拾ったのなら、柔らかく哂い]
この力でも叶わぬ事は有るけれど――……。
[他者の非日常を日常として生きてきた]
[日常に押しつぶされる事も有る力だと知っている]
[其れでもなお、男は気紛れにコエを紡いだ]
ヒースクリフ。
もしも、貴方がこの力を本当に羨ましいと思うのなら。
全てが終わった後に
貴方を傷付けてあげようか――……?
[上手くいけば「感染」させられるかも知れないと]
[そんな風に]
互いに生きている事が前提だけれどね。
[死ぬ可能性も有ると、口に出し]
[答えは考えてからにした方が良いと、囁きを途切れさせる]
[ヒースクリフの言葉にも、セザーリオの言葉にも、
返す学者の言葉はない。
彼らが云うことのどちらも、学者には分からないことだったからだ。
自分が力を持っているとも特別思っていないし、
依存していないというのも分からない。
狼であることを是と思う気持ちも…――また。
――自分は自分以外の何者でもないと。
感情の類が良く分からぬ男は、
けれど、それだけは確かに揺るがないものとして有る。
訊かぬは一生の恥とも云うけれど、
学者が生きるには、沈黙は金の格言の方が勝っていた。]
― 明け方のこと ―
[2人に声かけをした後、辿り着いた部屋。
同じ建物内にいれば、ヒースクリフの姿は先に来ていたか、
来ていないにしても、リディに手をかける前には、
彼は辿り着いていたことだろう。]
…―――。
[眠る少女を見下ろす碧の眸は冷たく、
なんの感傷も持ち合わせていないかのように、
まだ、薄暗い部屋の中で硝子球のように煌く。]
[夜と朝の混じる頃合]
[既に漆黒の服へ袖を通し終えている男は]
[熱の無いコエに言葉を返す]
――…直ぐに行くよ。
[別荘を抜け出すのは容易い]
[元より、此処にほとんど使用人を連れてきてはいないから]
[程無くして、足音も立てず宿へと辿り着く漆黒の影]
そういえば…――。
[ふっと、唇から言の葉が零れ落ちる。]
リディさんが何を私に求めていたか、分かりませんが。
1つだけ、はっきりと聞いた願い事がありました。
…――ずっと一緒に、そんな言葉でしたか。
[それでも記憶は曖昧で。確かな言葉ではなかった気がするが。
構わぬ様子で学者は淡々と言葉を連ねた。]
その願い事は、私でも叶えて差し上げれそうです。
嗚呼、貴女は生きてはないですけれども。
[セザーリオはどのタイミングで姿を現したのだろうか。
なんにせよ、学者は腕の部分だけ狼化させると、
惑い無く真っ直ぐに、少女の心の臓を射抜くように伸ばした。]
[血が吹き出る前に掴み出された心臓。
ポンプの役目のそれが失われれば、思うより血は吹き出ない。]
私の血となり肉なり。
これでずっと傍に…――というのは、
セザーリオさんに感化されすぎでしょうかね。
[放った言葉通りには全く思っていないかのように、
つるりと抜き取った心臓を口に含んだ。
セザーリオがその場に居たのなら]
こういう悲劇の場合、人は心臓は特別視したがりません?
[そんな問いを向け]
後はお好きにどうぞ。
[人の腕に直した手の、ついた血を舐めながら首を傾げてみせた。]
[宿の一室は、先日喰らった男も使っていたのだという]
[その部屋へ滑り込むまでの間]
[聞こえるコエ]
[願い事]
おやおや。
[ルーミィの声であるのなら、ひどい王子様、と]
[そんな風に呟いたかもしれないが]
御優しいことだ。
[セザーリオが告げるのならば、それを一つの慈悲だと見做す]
感化されるのは仕方無いだろうさ。
貴方がヴァイオラで在る限り。
[己の名と絡めた縁]
[其の名前を、一層柔らかく呼ぶ]
果たして此れが本当に悲劇か。
僕は其れをこそ問いたいと思うよ。
[華奢な指先は、未だ血に濡れぬ白の色彩]
[柔らかなリディの髪を撫でるのは、まるで慈しみのような]
其れに仮令どちらであっても…心は、何時でも大切なモノだよ。
[囁く声は、酷く静かで]
…――リディさんには、
優しくしないでなどと云われましたか。
[「優しい」という言葉に首を傾げる。
現れたセザーリオを見詰める碧は、未だ無機質な硝子のように。]
私には良く分かりません。
[何を「優しさ」とするのか。
謎かけのようなセザーリオの言葉の意味すらも。]
嗚呼、よく人は、心臓と心を掛けて使いますね。
[だから少しずれた言葉を返す。
何故獲物の髪を撫でるのだろうと、不思議に思いながら。
一歩二歩と間を取り、セザーリオとヒースクリフの二人共が視野に入る位置に立ち、じっと様子を覗っている。]
[心臓の欠落を埋める様に唇を寄せる]
[けれど、其の行為もまた欠落を拡げるだけ]
[口に含めば、柔らかく広がる甘美の味]
[狼の欲求に率直に従ったのなら、より多くを願うけれども]
[其れに抗うように、眉を寄せて身体を引いた]
――……。
これで、良い。
[きつく眼差しを瞑り、酩酊を抑えるようでもある]
[唇の端には、紅の名残が付いたまま]
[連続して一口ずつしか摂らない身体は、実際のところ飢餓が強い]
[眼を瞑ったまま、部屋の壁へと背を持たれた]
無自覚な優しさが人を傷付ける良い例とも言えるかな、其れは。
傷付ける事を非としないなら、解らない侭でも問題は無いよ。
[ずれた言葉に、薄らと瞳を開き]
ふ…、其れじゃあ、僕も人に含まれるみたいだ。
[先天的な、狼の血]
[生まれながらに人の枠と分かたれた男は愉しげに深く哂った]
[その深遠にある、愉しみとは別の感情を何と呼ぶのか]
[其れを、自分でも知らぬ侭に]
『裏をかいて』って言葉がある限り、それを鵜呑みには出来ん。
……今の俺は疑うのが仕事だ。
[紛れた人狼を見つけるために。『占い師』と自称する二人の力以外にも見極める情報は必要だった。猶予はそんなに無いのだから]
このままにはしておけんだろう。
自衛団の連中が葬るのを許してくれるなら、だがな。
[この状況でも普段と変わらぬライヒアルトを見て彼らしいとは思えど、それがまた異様にも見えて。向ける視線は常より冷えた、厳しいものとなっている*だろう*]
人狼と云う位ですから、
人の部分もあっておかしくはないのかもしれませんね。
[本当にそう思ってるのかいないのか。
分からぬことには沈黙を保つ学者は、
無自覚な優しさの話題には反応を返さぬまま。
元は人間だったにも関わらず、
先天的な人狼よりも感情が希薄な眸をセザーリオに向け。]
唇の端に血がついてますよ?
[つぃっと近づけば、払われないなら指先で紅を拭う。
どちらにしても近づきながら云う伝えるは]
…――そろそろ人が起きてくる時刻です。
[ヒースクリフも居るのなら2人に向けた、
退席を促すかのような言葉。]
嗚呼、なるほど…――。
確かにそうですね。
[フーゴーの言葉に思いもよらなかった、という風に頷いて。
けれど、疑われることに対して負の感情は見えない。
まるで自身が疑われることに、関心がないように。]
でしたら、自衛団にお伺いを立てにいくべきですね。
一応、保護者扱いのようでしたので、
私から尋ねた方がよろしいですか?
それとも、結社であるフーゴーさんが取り仕切りますか?
[そして、そこにまだクロエが居たのなら、
彼女に視線を一度向けて、
フーゴーにまた視線を戻す。]
弔いのことばかりでなく、
他のことも貴方が取り仕切った方が良いのでは?
クロエさんに負担を掛けたくないのならば。
[伝承に則るならば――そうでなくとも、
その方が現状では理に適っていると。
昨夜のように勝手に自衛団に判断されることを厭うならば、
――そう言外で*告げた*]
―宿屋―
[聞こえた独白。人の死に何も思えない、感じない、という言葉。
死を身近に感じるが故に、悲しみを強く覚える自分とは、真逆とも言える視点]
……なん、で。
[そんな風に言えるの、と。
続ける声は掠れて。
常と変わらぬ挨拶に、戸惑いは募る。
大丈夫か、と言う問いにも答えられず、ただ、あかとくろとの間で視線を行き来させて]
あ……旦那。
[飛び込んできたフーゴーの声に、惚けた声をあげる。
見えなくなるいろ。
しかし、焼きついたそれは容易には消えず。
二人のやり取りを聞きつつ、自分自身を抱えるように両肩を掴む。
そうする事で、震えを押さえ込みたくて**]
其れは生物学者のしての意見?
そうであるなら――……
[信用できると言いかけて]
[信用できたからと言ってどうなのだろうと、口を噤む]
[拭われるだろう口許を動かさない為でもあるが]
[ちろり]
[拭われた後、其の場所に、名残惜しげに舌が覗く]
有難う。
…嗚呼、頃合か。
三文役者は、出番が終われば消えるだけ、とね。
[場に居る者達を見回したなら、また足音を立てず姿を*消して*]
例えば、人が犬を飼った時。
時に犬は自身を人と錯覚するそうです。
[セザーリオに返す説明は唐突なもの。
仮に、人と人狼が違う種だったとしても、
混じり生きたなら、
錯覚だとしても人の気持ちも持つのかもしれないと。]
…――どういたしまして。
[三文役者云々は意味が分からず、首を傾げて。
去る同胞を見送る。
――そして一人になった後、零す独白は。
彼女が求めたものが、自覚ある優しさならば、
無理であると示す*言葉だった*]
[そして自身が振った話題に何かを思い出して、
もう一度、震えているクロエに視線を向ける。]
私が『こう』であるのは、
医者は、ある種の病気だろうと云ってました。
…――私は私でしかないのですけれどね。
[この時代、精神に関する研究は発展していたとは云い難い。
そんな中、仮としても『病気』と診断された学者は、
運が良いのか悪いのか。]
嗚呼、それと…――。
フーゴーさんが、守護者の存在に期待しているなら、
期待しない方が宜しいです。
亡くなってしまえば、護ることなど、きっと出来ないでしょうから。
[そしてもう一つ大したことはないように、
さらりと言葉足らずに、守護者について*述べるのだった*]
……自衛団には俺が行って来る。
アイツらに俺が結社であることはまだ伝えてなかったしな。
[何を言おうが態度の変わらぬライヒアルト。それが不気味に、そしてどこか腹立たしく思う。どうしてそんな態度で居られるのかと]
仕切りに関してはてめぇに言われるまでもねぇ。
そのつもりで明かしたんだからな。
[言葉遣いは負感情を抱いた相手へ向けるものに変化している。壊れている、と言いたくなるような心持にあった]
…阿呆。
守護者は期待するもんじゃねぇ。
存在そのものが牽制の材料だ。
それにてめぇの言うことが事実と言う証拠もねぇからな。
[ライヒアルトが何を言いたいのかを察しつつ、別の利用方法を口にする。話は半信半疑で聞き、クロエを促し酒場へと向かった]
おめぇはここに居ろ。
落ち着くのに飲み物が必要だったらリッキーに言ってくれ。
[クロエを適当な席に座らせ、言葉を紡ぐ。リッキーに状況を説明してから、「詰所に行って来る」と言い残し宿屋を*出た*]
…――そうですか。
[それは自衛団への報告と、
仕切りに関しての2つに対しての応え。]
確かにそうですけれど。
貴方は知っていたほうが動きやすいと思ったので、
お教えしたわけですが。
[相手の負の感情に対して気がついているのかいないのか、
首を傾げながら淡々と変わらぬ口調が続く。]
ええ、真実を証明することほど、困難なものはありません。
研究も小さな情報の積み重ねが重要なのですから。
[やはり疑われることには頓着した様子はない。
クロエを促すフーゴーに向ける視線は、
その小さな結果の積み重ねが彼に出来るのかと問うようなもの。
やがて彼らが去るのなら、ホツリと零れる言葉。]
…――困りましたね。
このような時、どう反応すれば良いか本当に分かりません。
奇異の目で見られることには、慣れていますけれど。
[途方にくれたように呟く表情はしかし、やはり動かぬままで。
鳥籠を酒場に残したまま、学者の歩む方向は森。
緑に迎えられた学者は、そこではほんの微かに、
穏やかな表情を*浮かべていた*]
―回想―
[フーゴーが結社の人だと言うのに、驚いたように瞬き。
口を挟むまもなく、皆が次々と喋るのをただ聞いている。
回復したらしいダーヴィッドの姿にほっとしていた所で、不意に自警団員がやってくれば怯えたような視線を向ける。
そして連れて行かれるダーヴィッド。
ソレを止めようとしたヴィリーが自警団員に殴られる姿。
あまりの驚きと怯えに動くこともできず、傍にいたクロエが震える手で腕をつかんでも、ただ呆然としていた。]
あ……
[クロエが駆け出して往くのが見える。
ドアの外の喧騒が収まり――ぎゅ、と瞳を閉じた。
これでは、まるで殺させるために助けたみたいじゃないか、と唇をかみ締める。
外に出て行く勇気もなく、倒れたヴィリーを運べるわけでもなく、ただその傍で立ち尽くしていればフーゴーとクロエが戻ってくるのが見え。]
あ、うん……クロエ、大丈夫?
[クロエを部屋へ、とフーゴーに頼まれたなら、僅かばかり色を没くした顔で頷き。
大丈夫だと言うクロエに心配そうな視線は向けるものの、無理に居座ることはしなかった。]
うん……じゃあゆっくり、休んで。
[こくりと頷き。
酒場へと戻る。
占い師と名乗った人たちももう部屋に引き上げた後だろうか。
リッキーに毛布をもらって、ヴィリーの傍に座り込む。
一人で家に帰るのも恐くて、そのまま夜を明かした。]
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