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― ユーリーの部屋 ―
それ以外で守りが必要そうなのは、エレオノーラ?
いえ。私じゃ予想もつかない力を持っているのかもしれないけど。
[コテン][小首を傾げてお友達以外からも一人挙げる]
ニキやおじいちゃんは、いざとなったらなったでどうにかしてくれると信じておきたいところ。
ロランはどうなのかしら。ちょっと判断つきかねるわ。
[一通りの個人評を続けて肩の力を抜きクッションに寄りかかった][フワン]
― 少し前・自室 ―
お菓子の生る木が取りこもうとしても、避けられたら、取りこめないだろう。
力の向きを少し変えて。
送りこむヒトへ、向かわせるだけだ。
[前にやったように、ほんの少し目元を冷やす。
彼女が逃げるのに、すぐに追いかけることはなかった]
誰が行っても、変わる。
安心してくれていいよ、ドミニカ。
[そっと囁く聲は、扉を開ける音に途絶えて。
扉のしまる音に隠れて、小さく咳込んだ。彼女の消えた先を見て、数秒。沈黙して]
─ 自室 ─
速いのは、最初のでわかってたつもりなんだがなー、一応。
[どうにも追いつけない、という状況が悔しいのは、多分、きっと、伝わる。
どれだけ速く走れるか、どこまで突き抜けられるか、そんな事に時間を費やすのが常なのだから]
まあ、あのオッサンに関しては、オレ自身の相性の悪さもあるからなぁ。
[仮に術式を向けたとしても、上手く固定できるかわからない、という懸念もあったりするので。
除外対象になった事には、突っ込みはいれなかった]
姐さんが力出せないレベルになってるっぽいからな……やっぱ、そっちが重要、か。
つか、姐さん時は意趣返しなんぞもあったのかも知れんが。
今回はなんで、キリルだったんかねぇ……。
[そんな疑問を零していたら、上げられる名前二つ。
ふむ、と言いつつ、腕を緩く組む]
あの二人のどっちか、ね。
……まあ、確かにあの子はイロイロと心配ではある、うん。
なんつーか、ほわほわー、として。
簡単に騙されそうで見てて怖いっつーか。
[今まで数度、言葉交わした時の様子を思い返していたらなんか納得してしまった。
納得の仕方は大分失礼ではあるが]
……さっきも、アレ使わずに人の部屋探してたくらいだしなぁ……。
[ちら、とディスプレイを見やって呟く]
そいや、無事にたどり着いて相談できたんかな……。
[その結果、ちょっと大変な事になっているのは、知る由もないわけだが]
― 自室 ―
[本来は使えない聲を、無理やりに力に変じて使うのは、消耗する。
わかっていてやったことではあったが、追いかけるのは少し遅れた。
足を踏み出すと、廊下から声。
反響するように残っていたやわらかな音は、グレゴリーの問いかけに、霧散する]
――…グレゴリー?
[まさか彼に気付かれたかと、僅かに動揺する。
それでも、そちらへと足を進めて]
わたしは、何も。
大丈夫、です。また、ご心配をおかけしたようで……。
[彼にかばわれるような形のドミニカを見て、困ったように眉を寄せた]
ん、まあ、正直な所。
ニキータとかロランとか、あと、エントのじーさまとかは、どうにかなっても切り抜けられそうかな、とも思うんだが。
……ちょこっと話しただけなんで、やっぱり判別つかんなよな、ここら。
[続いた各自評価には、は、と一つため息落とす]
エレオノーラ……は。
オレも正直、判断つかんなぁ……見た目で力が読みきれてないっつーか。
[それ以前に話ほとんどしてないから、掴みようがない、という説もあり]
とにかく、そうなると。
心配な辺りから、ってのが、妥当かねぇ……。
[まあ、目の前の一人も心配といえば心配ではあるが。
能力的な信はあるので、一先ず言わないでおく]
げ…そっちにいるのか、あのおっさん。
やべえ…
[もし、助けに飛んだとしても…グレゴリーを相手にしながらドミニカを確保するのは無理に思える]
レイス、逃げられないか?
[ならば、今は逃げる方が得策に思えて、言った]
― 廊下 ―
[ぐすぐすと泣いているせいで言葉が足りず、グレゴリーが勘違いしたことにも気づかない。
部屋をでる直前に聞いたレイスの言葉に、安心できないからよけいに涙がとまらないのだった]
……レイス、さん、は、おかしの、きに……
[それでも途切れ途切れに、レイスの部屋の扉に手をかけるグレゴリーに伝えようとしたところで、その本人が出てきて言葉は途中で跡切れるのだった]
部屋、だから…
ちょっと逃げるにも無理があるね。
でも、わたしを心配しているようだから。
――…確保は諦めて。どうにかするかな。
…どうするかが問題だけれど。
ニキータも、エレオノーラも。
こちらに来て巻き添えをくらうとまずいね。
……なんとか、する。
―レイスの部屋の前―
[セイレーンが咳き込んだ音>>54はドミニカに問うていた魔人の耳に届く事はありませんでした。
少し遅れて開いた扉、そこから踏み出してきた青年の姿を眼にし、霧散した甘い音の残滓を探すように視線が流れます。]
・・・ああ
倒れたりしたわけではないようだな
[怪我などはないと見て取ると、幾分か魔人の緊張は緩みました。
僅かな動揺の気配には気づいたのか否か。
背後のドミニカを振り返り、眉を寄せるレイスと見比べ]
いや、心配というほどでもないが
ただ事に見えなかったんでな
[レイスは無理を隠す性質そうだと考えている黒い眼が『話せ』とバンシーを見下ろします。]
[倒れたり、なんて言われて。
少し困ったように、笑みを浮かべて]
大丈夫、ですよ。
ここはとても落ち着きますし……。
グレゴリー。そんなにわたしは、信用ありませんか…?
[わざわざドミニカに聞き直す様子に、困ったような口調。
グレゴリーの視線を追うように、己の視線も彼女の方に流れて。
言うな、というように。ただ、じっと見据える]
― 中庭 ―
[泉のほとりでいじけたところでキリルが戻って来る筈もなく、根を水面に伸ばして水分補給すること暫し]
やっぱり、人の形をしてるときは味のある飲み物が良いのぅ……。
[溜息混じりに立ち上がり、再び木の方へ。
そこで初めて、ニキータと会話をするロランに気づいた]
おおぅ、ランちゃんや。
お菓子の生る木ちゃんの命名、ありがとうのぅ。
……いざとなったら、ここからでも、レディ・ドミニカを送れねえかやってみる。
[木から遠い場所、余力も少ない…リミッターを外したとしても厳しい、とは、判っていたが、そう伝えた]
もし、何かあったとしても、こちらも彼女へ力を送るくらいはするよ。
大丈夫。
――…邪魔されても、それくらいはできるだろう。
そちらは、そちらで気をつけてくれ。
…せめて、もうちょい策使いそうな人が相手だったら良かったのに。
そうなら、ドミニカさんが洗脳されてるとか言って掻き乱せる。
[ぽつりとこぼした考えは、だいぶ性格悪かった。]
まぁ、IFの話しても始まんないけどね。
― ユーリーの部屋 ―
[クス][悔しげな理由はよくわかるから可笑しそうに笑った]
[負けず嫌いは共感も覚えるところだけど何もそこまでと][クス]
ええ。ここの主はアナスタシア。
彼女が本格的に弱ったら何が起きるか分からないわ。
キリルが狙われた理由?
ベルナルトと一緒だったから深く考えてなかったけど。
確かにそこにも理由はあるはずなのよね。
[疑問には目を瞬いた][パチパチ]
[少し困ったような笑みを向けられ、魔人は軽く鼻を鳴らします。
今は興奮状態ではないため煙は出ていないようでした。]
信用と心配は別だ
・・・というかだな、前が前だろうオマエ
[前半は躊躇いなく、後半はやや低めの声が返ります。
出会いが瀕死状態だった為につい連想してしまったのだと、心配など性に合わない魔人が口の端を曲げました。
視線で口止めをしてる気配はドミニカを見ているので気づきようがないままです。]
― ユーリーの部屋 ―
そうよ。素直で優しい子。
こんな時でなくても守ってあげたい可愛い子。
[フフリ][妹のようなお友達自慢しながら懸念には頷いた]
ああ。便利な道具だけど、慣れてないと難しいのよね。
最近生まれたような若い子ならともかく、人間の中で暮らしてなければ縁遠くもなりやすいし。
……ふぅん?
[誰かに相談しようとしていたと聞いて少し戸惑う][ホフリ]
[などと言ってる内にバンシーが大声で泣き始めてしまいました。
湿っぽい事が大の苦手な魔人は顔を盛大に顰めます。]
おい、泣いてたらわからんだろう
[声に怒気がちらつきますが、イッパイイッパイのバンシーには逆効果でしょうか。
思わず逃げた視線がレイスの方を見やりました。]
…あー、やるのやめといたほうがいいと思うの。
ドミニカさんって、バンシーのあの人でしょ?
…あの人、こういう性格悪い策向いてないと思う。
[向いてないから洗脳されてるっぽくなるのかな、とか思うけど、
そっちはあえて言葉にしませんでした。]
― 中庭・木の傍 ―
[なんだろう、妙にほのぼのした、この空間は、とか、エントのじじーと鬼の子を眺めていると思えてきたり]
まあ、手紙書けたのは、シアねーちゃんだからこそ、だろうけどな。
[ふう、と疲れたような息をつく]
……はい。
ありがとうございま
[前が前、と言われれば。恥じ入るように頷くしかなく。
それでも、心配には少し嬉しそうに表情を変えた。
しかし礼の言葉は、ドミニカの泣き声に止まる。
口止めの意味はあったが、この泣き声はいただけなかった。
眉を寄せて――]
― ユーリーの部屋 ―
そうしてくれると、私は嬉しいわ。
[コクリ][とりあえずの結論に頷く]
あ。私も外しておいてね。
木の中にも興味がないとは言わないけど。
栄養にされちゃうのは嫌だから、そう無理はしないつもり。
[ヒョイ][何か言いたげなユーリーに肩を竦める]
[レイスとの会話を思い出しながら笑った][フフッ]
[そして、グレゴリーの視線を受ける。
表情は、振りかえるのに慌てて心配そうなものに取りつくろう]
グレゴリー、大丈夫です。
なだめてますから。
[少し安心させるように、微笑ってみせる。
そのまま視線をドミニカへと向けて。
彼女の方へと、足を進めた]
[レイスの表情が取り繕われた事に魔人の黒い眼は気づいたのか、半分落ちたの瞼の下で少し訝しげな色を浮かべます。
しかし、まずは泣き止んでもらわぬ事には話になりません。]
湿っぽいのは苦手だ
まかせる
[『なだめる』事に異存はなかった為、ドミニカに止められなければ一歩横に引こうと動こうとします。]
─ 自室 ─
完全無作為……って可能性もあるだろうけど。
それにしちゃ、こう……ピンポイントだよな、って思ってさ。
[キリルが取り込まれた、という点については、そこが微妙に引っかかっていた。
ドミニカに関する評価には、思う所もあるが、否定すると事でもないので、突っ込まない]
……まあ、なんというか。
そこは、自重してくれるだろう、とは、思っとく。
[無茶はいざとなれば自分もする。
だから、強くは押し止めなかった]
誰にか……は、知らんけど。
あのタイミングで、部屋にいたヤツ、なのは間違いないだろ。
そこは、確認してたみたいだし。
相談したい事……は。
なんか、「よくわかんないちからがあったから」聞きに行く……って。
[やり取りを思い出しながら、の言葉はやはり完成せず。
聞こえた泣き声に、瞬きひとつ]
な、なんだぁ?
[戸惑った声を上げながら、弾みをつけて立ち上がる。
オリガが声の方へと向かうのは止めなかった。
いや、ここで止めても、というのはあるし。
何より、術式固定のためには、対象者の気に触れないとならないわけで。
外に出ない選択肢が、なかった、とも言う]
ふ、え ぇえええ〜〜〜〜っ!
[怒気が混ざるグレゴリーの声に泣きやむどころかますます声は大きくなる。
ぼろぼろと零れ落ちる涙を気にする余裕もなく。
レイスが眉をひそめたのなんて当然見えるはずもなく、ただ近づかれればじり、とあとずさり。
グレゴリーが離れてレイスが近づくのには、涙に濡れた瞳がグレゴリーに助けを求めるようにむくのだった。
オリガやユーリーが廊下に出てくれば、泣かされているバンシーの姿がみえるだろう]
― 中庭・木の傍 ―
[どうやら、魔人を探す様子のウートラに、ひらりと手を振る]
ん、おっさんに燃やされねーようにね。じっちゃん。
[脅してるわけじゃないですよ?多分]
さて、どうすっかな、一度部屋に戻るか…
[ぼそり呟いて、傍にいるエレオノーラを見る]
エレ、まだ、ここに居るか?
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