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生きてここを出るには、勝ち残るしかない。
にも関わらず、他者を気にかけるとは――ね。
[それは、眼前のアーベルの事を指しているのか、
それとも他の誰かの事を言っているのか、
どちらでもあるような、酷く曖昧な響きを帯びていた。]
……そのままの意味だ。
情に流されなければ、
むざむざ負ける事もなかった、という意味だよ。
約束を違えず、貴様らの元にも戻れたろうにな。
あの男は。
[ベルトから外した鞘を、手の上で躍らせる。]
[地上へと続く扉に手を掛けて、ふいに視線を上げた。
珍しいとも思うべきか、己を呼ぶ声が響く。
直接耳へと届く韻に、緩く瞬いて]
――嗚呼、もういないんですか。
[抑揚の好きない声に、ぽつりと呟いた言葉が
端末へと括られた碧の紐に繋がる鈴が拾い上げる。
感情の色は、見えない。]
…そうでしょうね。
「不要品」は棄てられて、終わりだ。
きっと何の未来も無い。――それでも。
レールを外れた所で、行き先が無いなら。
…選択肢は、一つしか無いでしょう。
[静かに、紡ぐ。その響きには、珍しく苛立ちの色は見えずに。
自らに言い聞かせている様にも、――何処か、諦めにも似た。]
元々、棄て置かれていたにも等しい身が、
…縋りつくには、此の道しか無いんですから。
……情に、流されて……。
[掠れた呟き。刹那、蒼は伏せられて]
……馬鹿兄貴が……。
[零れた言葉は、どこか、吐き捨てるような響きを帯びる]
……あんっまりにも「らしすぎて」、怒る気にもなれやしねー……。
[ばさり、大きな音を立てて、銀翼が羽ばたく。
人の姿であれば、前髪をかき上げるか、でなければ肩を竦めるか──そんな仕種だろう]
/*
突然、ぶりじったんへお返し。
時空列的には、現在に近いかも?
イレぽんと会話→地下でゴタゴタ→いまここ
みたいな感じで!(適当ですね)
リーチェと戦うなら、このまま上出てってぶち当たりたいんだけど
……本人いねぇー!
*/
−回想:地下・スペースb−
……何をしているのだか。
[靴音は小さい。
地上に戻るには、メディカルスペースの傍を通る必要がある。
当然の、二人のやり取りは聞こえた。
呆れたような響き――けれど、感情のいろは薄い声で呟く。]
貴様も他人の事は言えまいに。
おかげで、
――やりやすかったがな。
[ブリジットならば、端末でそうしたように。
鞘に収めた刃を、口許に当てた。]
……だから、大きなお世話だってんだ。
[そも、ここに連れてこられた経緯からして、人質を取られたがため。
そしてここでイレーネと会って……動きに鈍さが出ていたのは、否定できず。
声は、憮然とした響きを帯びた]
……って。
やりやすかった?
[何が、と問いつつ、訝しげな蒼を、向けて]
…さて。
[グローブをはめれば窓からひょいと飛び降りる。
ざ、とブーツが地面を踏みつけたのはそれからしばらくもなかった。
ポケットの端末を接続して現在の状況を確認しながら足は南へと向かう。
瓦礫の谷間を抜けてブーツが礫と砂とを半々に踏む頃には空に月が昇って]
−→中央〜南域境界地帯−
だから、そのままの意味だよ、
アーベル=シュトゥルムヴィント。
“やりやすかった”ゆえに“生き残れた”。
おかげで、私は今――こうしてここにいる。
[細めた冬の緑は、月のように。
隠された口許もまた、同じか。]
感謝せねばなるまいな?
破壊行動を起こすな。
騒がしい。
[嗜めるというよりは、面倒くさそうに。
ティルとユーディットを順に見て、腰に手を当てた。]
……ああ。そ。
[冬の緑の、月の笑み。
それを、銀に包まれた蒼が見返す。
冬の海の色ね、と。
彼を育てた姉は言っていた]
お役に立てて何より……とでも言えばいいのかね?
[吐き捨てるような言葉。
声音にあるのは、微かな憤り。
それがどこへ、何を意味して向くのかは、定かではなく]
何故、貴様らはそうして他者を気にかけるか。
理解に苦しむな。
[吐き棄てられたそれにも、
感情のいろは浮かぶことなく。]
御自由に。
[瞬きの後には、形だけの月は消える。]
全く、因果なものだ――
もしくは、敢えて用意されたカードか。
[鞘を下ろして、腕を組んだ。]
生憎と。
貴様らに名乗る名前は持ち合わせていない。
ブリジットと呼べばいいのではないか。
[ふらつくティルに手を差し伸べる事は無く、
覗き込んでくるユーディットに表情を変える事もなく。]
敗者は敗者らしく、大人しくしていた方が好い。
治るものも治らないだろう。
[そもそもにして、治す気はないのだろうが。]
何故って……。
俺は、一人では、生きられなかった。
親に捨てられて、兄貴に拾われて。
それで、生きられた。
そして、俺はその兄貴の『誓い』を引き継いだ。
だから……それは、俺にとっての『当たり前』なんだよ。
[それの理解に苦しむ、と言われても。
こちらには、その事が理解できなかった。
大切な者たちと共にあり、それを気遣うのが、彼にとっては当然だから]
[御自由に、との言葉には、じゃあいわねぇ、とさらりと返して]
因果っつーよりは、仕掛け人の悪趣味……ってのが、正しい気もするがね。
敗者でなければ、「不要品」と言えばいいか。
[眼差しに温度は無い。]
少なくとも、
今は、大人しくしているが好いよ――
[何処か、含みのある言い回し。]
何にせよ、治療所で暴れても詮無いだろう。
そうか。
私の「当たり前」は、異なる。
それだけの話か。
[彼女は組織の中で生きて来た。
それだけ、と切り捨てたにしては、珍しく、僅かに俯き伏せた眼は思案げないろを見せる。
ゆるりと顔を上げると、腕を解いて鞘を戻した。
今、戦う意志はない、という表明。]
大切なものが居る事は大切なことだ、と。
そう言っていたのは「ブリジット」だったかな。
あれも、貴様らを羨んでいたようだ。
[悪趣味との一言には、違いないと同意を示した。]
[声が返って来たのは、その時。
二人との対話を一時中断して、口許に手を添えた。
一拍を置いて。
指の合間から除く朱唇が、微かに動く。]
――
[響く声。 たった一度、ゆるりと瞬いた。
言葉を返す事無く、揺れる鈴から視線を逸らして。
鉄の扉が、ぽっかりと口を開けた先へと乗り込む。
地上へと向けて動き出す小さな箱の中で
何かを見上げるように、ゆるりと視線を上へ向ける。]
……、駒でも構わないと。
そう思っていた筈じゃないですか。
[違ったんですかね。ぽつりと、独りごちて。]
そりゃ、全員の『当たり前』が同じ訳ねぇさ。
同じだったら……こんなくだらない遊びなんざ、なかったろうしよ。
[静かに言って。
戦意がない、という事を感じたなら、こちらも四肢の力を抜いて、伏す]
大切なものは、支えになる……強さになる。
……勿論、弱さにもなるがな。
[呟くように言って。羨んでいた、との言葉にやや、首を傾げる]
……俺と……イレーネ、を?
[零れた疑問は、不思議そうな響きを帯びて]
[小さく、溜息を零す。]
[僅かな浮遊感と共に、低く響いていた駆動音が止まる。
白の壁に隠された、鉄扉がゆっくりと開いて。]
―地上・モニタールーム―
――…、…!
[モニタの前に居座る、思いがけない人物に僅か眉を寄せた。
『下』のモニタでは、友人が映っていないのを確認していたから
てっきり、一緒に居るとばかり思っていたのに。]
…………?
[何が動く音。モニタールームの椅子で聞く。
先に球体2つが音の発生源にレンズを向け。
ワンテンポ遅れて少女自身も振り返る。]
…………。
[目に入る姿にいささか安堵。
何故なら、彼は確かユリアンのおともだち。]
くだらない、ね。
そうだな。
全く以て、くだらない――
[口許を歪める。
それは形づくられたものよりも余程、笑みに見えた。
愉快さを感じているとは思えなかったろうが。]
己には何も無いから、
有る者に対して、羨望の念を抱く。
浅ましいが、人間らしい感情だよ。
好意と同時に、嫉んでもいたわけだな。
だからこそ、イレーネ=ライアーに挑んだのもあったのだろう。
[避けられなかったか、避けなかったか。
押されて、倒れはしなかったものの、壁に背をぶつける形になる。
息を吐き出した。]
全く。
子供を虐めているような気分になるな。
[億劫そうに言って、前髪を掻き上げた。]
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