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―翌日:大通り―
[家を出たのは朝早い。
相変わらず洒落っけのない格好。やけに瞼が重そうにしている]
……、眠。
[欠伸を噛み殺す。
僅かに滲んだ涙を拭い取った。
祭り前の街は今日も朝から賑やかではあるが、街の人間はあまり出歩いていないと気づくのは、昔から住んでいるからこそだった]
―大通り―
[すたたた、と、両手を下げて少女は走る。
路の端を走っていると、蒼い髪を見かけ。
キキ、と音がするほど踵でブレーキをかけ止まった。]
あ、おはよう!
[眠そうにする女性に、手を振って駈け寄る。
その表情に笑みは、浮かばない。]
―大通り―
[翌朝。
朝の祈りや朝食を終え、彼は教会を後にする。
少女の自宅へと向かう細い路地の手前で一度立ち止まり、少し悩んでから、そちらには曲がらずに自衛団詰め所のほうへと足を向けた。
街のあちらこちらで囁かれるようになった噂話を、彼は未だ耳にしていない]
あら、カヤちゃん。
[欠伸を抑えるために持ち上げかけた手が止まる。
覇気の欠ける少女に緩やかに首を傾げた]
……何かあった?
[零れる疑問は、自衛団長の失踪を知らぬことを示す]
爺っちゃんが、いないんだ。
[エルザに、縋るように手を伸ばす。
ふるふると頭を振る顔は必死に見えるだろうか?]
昨日、帰って来なくて。
詰め所で聞いたら、昨日パトロールから戻ってねぇって。
─自衛団詰め所/前日─
[宣言に、返された言葉は如何様か。
何れにせよ、蒼に宿るは揺らがぬ決意。
若さ故の先走りも感じさせるそれは、見る者に何事か思わせるやも知れぬけれど]
……とりあえず、俺、一度戻るよ。
何かあったら、風に乗せて『呼んで』。
なるべく聞き取れるように、今の内はおっさんに波長合わせとく。
[軽い口調で告げた言葉は、当人以外には今ひとつ不可解なもの。
理由を問われたなら、後で教える、と受け流して練習所へ]
[練習所に戻るなり、向けられたのは先の事への謝罪。
一瞬、きょとりとするものの]
……ああ。
俺も、悪かった。
[こちらも短い謝罪を返して。
その後は特に騒ぎもなく、練習を終え。
宿に情報集めに行きたくもあったが、あちこちから色々といわれているためか、その日は大人しく帰途についた。
それでも、やはりと言うか。
詰め所で聞いた事、知った事を周囲に話すのは躊躇われ。
食事が済むと、早々と自室に引っ込んでしまったのだけれど]
[部屋に引っ込んだ後、色々と考えすぎていたせいか中々寝付かれず。
朝、目覚めた時には、家に人の気配はなかった]
あー……もう、出たのか、な?
俺も、行かないと……。
[行く先は、練習所……とは、言い切れないのだが。
ともあれ、食事を済ませると、いつものよに飛来した隼とともに、大通りへ]
─ →大通り─
[翠眼が、ゆっくりと見開かれる]
――自衛団長さんが?
[伸ばされた手をしっかと取る。
眉間に皺を刻み、優しく引き寄せた]
昨日から、……そうなの。
お仕事で忙しい、というわけじゃないのね?
[柔らかな声音。
空いた片手が少女の背に回る]
[話し声を耳にし、顔を上げた。
そこに蒼い髪の楽師と、探していた少女の姿を見留める]
ああ、丁度よかっ…
[楽師のほうにも人形師とのことを伝えておくべきだろう。
それぞれに用件のある2人に対して上げかけた声は、だが耳に届いた必死な声に止まった]
…団長?
[楽師の視線がこちらを見たのを彼も見て、頭を下げた。
足を進め、2人との距離を縮める]
何かあったのですか。
[いつになく険しい顔をして、彼は問う]
うん、だって忙しい時は忙しいって、黒板に書いてくれるから。
詰め所も、誘拐だとか、騒いでて、だからオレ、目撃者捜そうと思って、
[背に回された片手が、やけに暖かく感じて、
少女はう、と喉を詰まらせた。
柔らかな声音が優しくて、肩を少し震わせた。]
…何か、知らない?
[エルザの腕を掴んだ侭、顔を上げた。]
─翌日・自室─
[昨日は部屋に戻った後、人形と素材の在庫を確認しているうちに朝になってしまっていた
ベッドの上は、彼女の代わりに少し大きめのキャリーケースが占拠している]
…………あふぅ、眠い
あーでも、交渉も進めないと
…………………よし、行く
[そう言うと、眠そうな目をしつつ部屋をあとにした]
─大通り─
……それにしても。
[人気のそう多くない通りを歩きつつ、小さく呟く]
誰も見てない、っていうのが、やっぱり気にかかるんだよなぁ……。
確かに、裏通りの奥って、かーなり入り組んでるけど。
[さすがに最深部までは行った事はないが。
それなりに奥までは、入り込んだ事もあるので、ぽつり、とこんな呟きを漏らしつつ]
はぁ……考えると、余計にわかんねー。
[ため息の後、がじ、と蒼の髪を掻いた]
[こちらに来る修道士に一度は顔を向けたもののは、眉根を寄せたまま頭を傾けた。視線はカヤを示す]
うん、……そう。
[けれど彼女の声を聞く頃には暗い表情を消し、旋律を紡ぐにも似た穏やかさで相槌を打つ]
ごめんなさい、私は何も、知らないの。
でも、
[だいじょうぶ。その単語は出てこなかった。
背に回した手を上下させ、ゆっくりと撫でる。
カヤの目に映る表情はやわらかい]
一緒に聞いて回ることなら、出来るわ?
[楽団の事を思えばそんな余裕はないのに、そう口にしていた]
誘拐?
…まさか。
[聞こえた言葉に眉を寄せて、そう呟く。
けれど時期が時期だけに、否定しきることはできなかった]
昨日は一度も見なかったよ、団長は。
…すまないね。
[少女に視線を向けられて、彼は眉を下げて首を左右に振った]
[彼は嘘は吐いていない。
団長を呼び出し眠らせたのは目の前の少女で、収容所まで運んだのは人形師と彼女の操る人形。
故に彼は昨日、団長の姿を『見ていない』]
─大通り─
[大通りを進んでいくと、目に入るのは見知った者たちの姿]
……あれ。
何してんだ、あんなとこに集まって。
[訝るように呟きながらも、自然、歩みはそちらへと向いた]
1人で探す気かい?
それこそ危険じゃないか。
[楽師と少女が話すのを眉を寄せながら聞き、横から口を挟む。
途中近付いて来る青年に気付いて、険しい表情のまま頭を下げた]
ひとりじゃ危ないでしょう?
[上目遣いの少女を諌めるように、
背を撫でていた手で帽子の上から、ぽんと叩く。
ほんの少し、眉を釣り上げた]
何処かのサボり魔だって、お目付け役が一緒だわ――
あら。
[言った拍子に、話題の人物が目に入った]
[頭を下げるライヒアルトの険しい表情や、姉と、カヤの様子。
昨日の事に関わりある、というのはすぐに察しがついたものの]
……お目付け役必須で、悪うございましたね。
[何となく、最初に口をついたのは、こんな言葉だったとか]
で、どしたの、道端に集まって。
─大通り─
[だるそーに、大通りを歩いていたのだが]
ん? …………んん〜?
[ふと前方に見知った顔の集団発見
当初の目的の人物であるエルザも居るのでちょうどいいやと近づいていったのだが]
…………あれ? どうかしたんですか
何だか深刻そうな顔をして
[そう言って首を傾げる]
…いいのか?
なら、お願い、する…。
詰め所では、目撃者居ないって聞いたんだ。
何処からさがそう。
[マフラーの中、もそもそと言葉を零す。
ライヒアルトとエルザを見上げ、それから釣られたようにアーベルに、そしてゲルダに視線を移して]
うん、爺っちゃん探索隊…
[楽しそうな言葉だけれど、表情は曇ったまま。]
[昨日は不在を弟に悟られることはなかったけれど、
とっくに調律を終えていたモニカにはじと目で見られた。
訊かれも叱られもしなかったから、エリザベートから何か言うことはなかった]
[けれど、家に帰ってからも話題を避けるアーベルとはまた別に、エリザベートも口数少なくしていたし、今朝も食事を用意しただけで家を出てきてしまったから、きちんと会話を交えるのは、ほぼ一日振りだった]
自覚はあったのね。
[返すのは、昨日の空気が嘘のようないつもの台詞だが]
詳しいことはぼくは知らないのだけど。
自衛団長がいなくなったそうだ。
[丁度現れた人形師にも頭を下げる。
尋ねられたことには少女を目で示し、手短な説明を返した]
[続く問いに答える前に、また一人と、近寄ってきた女性]
ああ、ミューラさん。
[ライヒアルトの説明に同意の頷きを返す]
[翳る表情を見せるカヤに視線を落として、]
楽団の練習だって大事だけど、カヤちゃんを放っては置けないわ?
[あ。
と、自分の口にした単語に、修道士に顔を向けた。
頼んだことを、今思い出したと言った様子で]
[ゲルダの姿を目にすると、よ、と言いながらひらりと手を振り]
ああ、爺様を、か。
[カヤの言葉に、微かに眉を寄せる]
捜して、見つかる場所にいてくれれば……いいんだけど。
[続いた呟きはごく小さなもの。
もっとも、自身はその可能性は低く見ているのだが]
……そりゃ、まあ。
[姉の言葉には、心持ち視線を逸らしつつ、こう返す。
直視を避けたのは、これからやろうとしている事が、明らかに心配をかけるとわかっているから]
ん、…ああ。
そう言えば、ゲルダ。
[楽師の視線を受けて瞬き、程無く当初の用事を思い出した様子。
彼の視線は楽師から、人形遣いへと移る]
[エルザがライヒアルトを見るのに、
首を傾けて視線を追い、彼を見る。
アーベルと、ゲルダにも視線を流し]
…爺っちゃんが見つかれば勿論だけど、
せめて目撃者とか居ないかな…
[マフラーの中で呟いた。]
[各々の口から返される答え
それは呼び名は違えども一人の人物を指すもので]
えっ……ギュンターさんが
それって昨日のことなんですか?
[驚いた様子で問う]
[どうにもはっきりしないアーベルの口調に、そちらを見やった。
たったの数秒。だが、恐らくは長い数秒間。
半眼でもなく、怒りの表情もなく、視線を注いだ]
[それから、つい、と外す]
[人形師に意図が伝わったなら、楽団の件のほうはひとまず本人たちに任せることにする。
そして今度は見習いの青年へ眼を向けた]
君は、何か知らないか。
[呟きは捉えたのか否か。
真剣な眼をして問うた]
パトロールから、ということは、
……その道順を辿れば、何かわかるかしら。
表通りなら、自衛団の人が探しているだろうけど、
今はお祭り前だし、この街も狭くはないし。
[カヤの頭からも片手は離していたが、彼女の傍には佇んだまま。
思考を口に出すも、眼を伏せた表情は思い悩むさまを表す。
長く住んでおり、今までに起こった失踪事件を知っていれば、
無理もなかろうかと思われるものだった]
[姉とライヒアルトの様子に、一瞬きょとり、とするものの。
カヤの呟きに、意識はそちらへ]
……目撃情報、かぁ。
昨日、自衛団の詰め所で聞いた話じゃ、それが全くないんだよな。
今まで起きてた失踪事件で消えた連中も、確か、そうで。
……結局、あれから音沙汰ナシで、どっからも情報なかった……となると。
[行き着く結論は、一つ。
自分的には、望む所だが]
[ライヒアルトがゲルダの名を呼ぶのは聞こえたが、
失踪事件のほうも、やはり捨てておくことは出来ないまま。
アーベルが並べる事実と、語られない結論を、黙って聞いた]
― 回想・露店 ―
え、もうそんな時間ですか?
[師匠の声に、鈴の音に集中していた顔を上げる。未だ人の姿はあれど、おそらく師匠が片付けると言うからには、あまり売れ行きは上がらなそうなのだろう]
[手早く片づけを終えると、運べる程度の荷物を手にして]
はーい、わかりました。
気をつけて行ってらっしゃーい。
[師匠の姿を見送った後、素直に宿へと足を向ける。師匠の帰りを待ち、宿で鈴の音を鳴らしながらいつしか眠りに落ちていった]
ん? …………あぁ
[ライヒアルトの視線を受け、僅かに首を傾げるが、すぐに思い至って、ポンと手を打つ
そも、今日眠いのを我慢して出てきたのもそれが目的だったわけで
しゃんと威儀を正して営業モードに入り、エルザに視線を向ける]
えっと……話はライくんから伺いました
一応、相応の報酬をいただけるのであればお受けさせていただきたく思います
ただ、先に決まっている私の方の公演もありますので、構成など多少妥協していただかなければならないと思いますが、それでもよろしいでしょうか?
[ジッとエルザの目を見つめて、こちらからの要求を伝える]
…………。
[姉から向けられた視線。
短いはずなのに長いそれには、きっちりと固まっておりました]
俺も、自衛団の詰め所で聞いた事しか知らないから……。
[それから、気を取り直して、ライヒアルトの問いに答える]
ただ、爺様、例の失踪事件追っかけてたし。
……それ絡みのトラブルの可能性は、高く、見てるよ。
むしろ、祭り前の大事な時期に爺様が戻ってこないなんて状況……他に、理由なんて思いつかないよ、俺は。
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