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ええ。ナサニエルです。ええと、ニーナ…さん。
[ニーナに丁寧な礼をした。]
[ついでに足元の血痕に目を落とし]
獣が外に引き摺っていった…ですか。
言われて見れば、点々と続いてますよね……
[気味悪そうに眉根を顰める。]
[廊下に出る]
[と、先、ネリーを殺した場所に幾人かが見えた]
それは、此処で殺した血だ
死体は外においてある
誰か埋葬を手伝わないか?
[もう一つ聞こえた挨拶にも淡々と返して]
…空がでございましょうか。
花のあかばかり見ておりましたから、存じませんが。
[眼がおかしい、との内容に、女はあからさまに左の眼へと、碧の眼差しを向けた]
終焉が来ないと分かるまで、気分が明るくなることなどそう有り得ぬことでしょうに。
これ…、これ、ですか?
[少年の指先はぼやけて見えません。
届いた質問に、杖でついて確かめてから、]
黒っぽい赤、としか。
臭いは強いですけど。
[言葉は説明になっていたでしょうか。]
そう?
いつもと余り変わらないような気もするけれど。
[やって来たイザベラの台詞に首を傾げ]
……殺した?
クーが、やったの?
[聞こえた言葉から浮かんだ疑問を、真っ直ぐに返す]
こういうときだからこそ、です。
[左眼に向けられる視線に、狼狽の態度を見せ、
取り繕うよう糸目にしようとする。]
……誰でしょうかね。メモを更新しないと。
[その痕跡に眼をやり、メモを開く。]
[一つの疑問に答えが返り、
右手は口に当てた侭、杖の付く先を見る]
……ふぅん。
これも、赤なんだねえ。
[しげしげと眺めていたものの、
やはり臭いはきついか、後に下がった]
獣が…?
何故、でしょう。
番人の時は、そのままでしたのに。
[周りのひとの言葉に、顔――は見えませんから、色を一つ一つ見渡しました。]
空?
[聞こえた声に首を傾げて、眼をずらします。
けれど、よく分かりませんでした。
そして、声がもう一つ。]
生きるために終焉の使者を殺すのが必要だろう?
夜中に女一人で歩ける――使者じゃないかと思ったんだが、違ったようだ
[ラッセルの疑問には肯定を]
死ぬのは御免だからな
――そう、己が運んだ
殺してな
[廊下の先、くらい色の赤が見える]
殺された、では無いのですね。
[言葉の引っ掛かりを呟き、同じ疑問を持つ声を聞く]
私の力では、手伝えるかどうか。
入用ならばお貸しいたしますが。
…外に行けば、どなたが居なくなったか分かるのですね?
まあ……お気持ちはわかります。
[メモのクインジーの欄に何かを書き添える。]
誰も彼も、怪しく見えてしまうのは仕方がありません。
私もそうです。疑心暗鬼に陥っていますから。
少なくとも、私はそれを責めはしませんよ。
[努めて。努めて過剰に善人ぶろうと。]
こういう時だから。
[狼狽を指摘することなく]
[そもそも気にすら止めぬ風に、糸目から視線を外す]
だから、その様に笑われるのですか?
――うん、そうだね。
[クインジーの問いを含んだ肯定を、肯定する]
一人で歩いていたら殺されるのなら、
部屋に篭っていたのは正解だったみたい。
[行き来する視線に、何を驚くのかと言いたげな眼差しが向いた]
辛気臭い表情をして、解決するのならやりますよ。
その方がいいなら、そうしましょうか?
[指摘を受けて、不器用に表情を変える。]
気持ち次第で状況が好転することはないので。
私がすべきは、情報を集めて冷静に分析すること。
そこに、感情を差し挟む余地はないのですよ。
[淡々と、メモに今聞いた情報をまとめている。]
まあ、手を貸してほしいといっても、外まで運んでいるんだから穴を掘るくらいだ
終焉を齎す使者なら――そのまま放置しておいても良いかもしれないが
[窓の外へと視線を投げる]
終焉の使者がもしかしたら誰かを殺しているかもしれないが、己は見なかったぞ
それなら、私は手伝いますよ。クインジーさん。
[申し出を承諾する。]
その代わり、一応死体を見せていただきたいものです。
それが無理なら、凶器と抵抗の有無など詳しく教えてほしい。
[クインジーの顔を、鋭く左眼が捉える。]
何食わぬ顔で、食害を被らせた死体を処分する
手伝いをさせようとしている線を消したいので。
歩いてたら──殺されるんですか。
しかも「違っていたようだ」で済まされてしまうとはたまったものではないですね……
いやはや。
[男は些か疲れたように首を振る。]
[目を覚ましたのは陽が昇ってから。窓から陽の光が零れ落ちて来る。覚悟が出来ているためだろうか。あの現場を見ても魘されたりすることは無かった]
[服を直し、己が牙をケープの中へと隠し。部屋の扉へと近付いた時だった]
………。
[廊下に人が集まっている。おそらくはあの現場に集まっているのだろう。扉越しではっきりとはしないが、声も耳に届く]
[何となく、彼らに合流せずにそのまま耳を欹てた]
[イザベラの指摘に頷き]
そうですね。私も確認しておきたい。
あなたが襲った死体を偽装していないか、見極めないと。
[クインジーの隻眼をじっと見つめる。]
…所詮は他人。
そういうことですか。
[少女の死を悼む声は聞こえませんでした。
そういうわたしの声こそ、淡々と聞こえたでしょう。
その至極小さな声が、耳に届く者があればの話ですが。]
見に行けばわかるさ
己の手でやったもんだとな
――調べるためには殺すしかないんだ、
仕方ないで済ませるに決まっているだろう
生きている時には調べられないんだからな
[ナサニエルに言い、男は血の痕の続くほうへと歩を向ける]
死体には何もおきてないはずだ
凶器は刃物
必要なら見せるがな
[そして、その死体の傍に辿り着くと*弔いを*]
今ここにいるのが、ナサニエルさん、キャロルさん、
ラッセルくんにニーナさん。クインジーさんと私。
[メモを見ながら、淡々と事実を描写する。]
いないのが、シャーロットさん、ギルバートさんに
あの乞食みたいな方、そしてハーヴェイさんですか。
[右眼は虚ろ。]
無事を確認したいところです。
生きる為に殺す――そういうことだね。
[床を濡らす色彩に、今一、目を落として呟く。
其処だけ、まるで、闇が広がっているかのように思えた]
ネリーが。
[少しだけ、口許を抑え押し黙る]
[チリン]
[心が動いたのは、鈴の音が僅かに語る]
手伝えは出来ないかもしれませんが。
お別れを言いに、行きます。
[誰か向かう人間がいるかと*見回した*]
そもそもどうして使者でないと分かったのか知りたいですよ。
何も酷い殺し方をするだけが、使者の殺しと決まった訳ではないでしょう。
刃物で殺す場合もあるかも知れませんよ。
それからあなたが使者で、適当な事を言って、無実の人間を殺したのかも知れないでしょう。
[クインジーの後を追いかけながら、その背に疑念を投げ付ける。*]
力仕事は苦手ですけど、情報の対価に。
明日、また「おはよう」と皆に挨拶できる保証も
ないですし、思い出作りも兼ねてということで。
[メモを懐に*しまいこむ*。]
無事を確認して、どうするの?
無事でも、使者かもしれないのに。
[イザベラに疑問を投げ]
……オレは、いいや。
[弔いに向かう人々の背を、見送る]
さて厄介な事だ。
どうやらこの男、死んだ人間が人狼でないと知る手立てを得ているらしい。
この男自身が見極める能力を持っているのか、それとも誰かから聞いたのか──
[何人かが弔いに出る、と言って去って行きます。
わたしは行っても仕方ないでしょうから、黙って見ていました。]
…床、拭きましょうか。
[赤に眼を落としました。]
[遠ざかるいくつかの声。その中でもクインジーの言葉は聞こえていた]
……本当に。
そうなると、私もバレる訳には行かないわね。
[そっと、右手で右目を覆った。紫のオッドアイとなっている今、これを見られてしまっては不思議に思われる可能性はある。視るためにコントロールは出来るのか、それを確かめるためにも鏡のある部屋へ行くべきかと考え始めた]
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