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兄さん…。
[降りてきた史人。その姿は見えなくとも、纏う空気が、そして臭いが何が起きたかを悟らせる。その通り、榛名の問いに対しても端的な答えが返ってきて]
…そうだったね。
[呟きながら胸元を握る。固い感触。その覚悟もしたつもりだったのに、押し通すことができなかった自分]
情け無いな…。
[小さな呟きは溜息と共に]
[剃刀を懐にいれる。服に血もついているが、気づかぬ間についたのだろう。なんて今更ながら気づきつつ、階下へと降りれば
榛名と、先程出て行った内の二名。涼と玲の姿]
何が、ありましたか?
[何かあったか。ではなくあったものとして、聞く]
あっ、家に戻るなら…。
[自分の分の着替えも頼もうとして。だが部屋の中に入ってもらうことになる、と思ったら躊躇が出た]
……ごめん、何でもない。
気をつけて。
[そこにもう一つの声]
涼ちゃん?
[硬い響き。強い決意]
………。
もう、視るまでも無い、か。
[息を吐くのと同時、僅かに光が戻って来た。何度か目を擦る]
蓮実君…。
[階段から降りてきた蓮実に視線を向ける。その表情には悲しみの色が広がっているか]
裕樹君……は、知ってる、かな。
利吉さん、も、だって…。
[蓮実は史人の様子を見に行ったはず。それならば裕樹のことは知っているだろう、とそれ以上は言わず。続く利吉に関しても言葉を濁すようにして何があったかを示唆した]
涼ちゃんは、大丈夫?怪我とかは。
[交渉が決裂したのなら、ただで済んだとは思えない。
影の方へと立ち上がったところで、階上からもう一つの声]
…だそうです。
孝兄がどこにいるか、ご存知ですか?
[顔だけを蓮実に向けて問うた]
…うん。
まだちゃんとは見えないけれど。
もう一人でも動けるよ。
[榛名にコクリと頷いた。完全に見えなくなるのは初めてだったけれど、あやふやな視界というものは覚えのあるものだった]
[心臓を喰らったのはそれが必要だったからで、格別美味いモノだとは思ってはいない。
それでも、]
気持悪・・ッ
[身体がソレを拒絶することは、今までは無かった。
奥底にねとりと闇が纏わりつくような感覚。
それが喰らった相手の出自によるものか、或いはその最期の願いに起因するのか。
少なくとも、かれには知り得ないこと。]
・・・クソ。
[嘔吐感を堪えて口許を拭い、ひとまず着替えを始めた。]
裕樹のことは…知ってますが、利吉さんも…
[榛名からの濁された言葉。でも、内容は伝わる。
己が感知できなかったということは、多分]
いえ…わかりませんが、やっぱり、そういうことなんですかね?
[見分けられるものである玲に返し、確認するように聞く]
視界、ぼやけてる、のかな。
でも、まだ、危ないから、あんまり、動いちゃ、駄目、だよ。
[もう少し回復してから、と玲に無理はしないように注意する]
…ごめんなさい。視れていないの。
[蓮実の言葉に俯きながら答えた。
利吉との約束を破ってしまったことが今更のように思い出され、ズキリと胸の奥が痛んだ。だがそれも自分が招いたこと]
でも、涼ちゃんの言葉を信じるならば。
それに…。
[続けて走る痛みを無視して]
もう、時間もないと思います。
桜に血が注がれすぎた。
――力ずくでも止めなければ。
[旅籠へ戻る道すがら、煙草に火を点けてくわえていた。
この後はまたしばらく、のんびりと吸えそうにない、という思いがあったから]
……さっさと片付けて、ゆっくり吸えるようにしねーと。
[やりきれねぇな、とぼやきつつ。
見えてきた旅籠の灯りに目を細め、そちらへと急ぐ。
扉の前に立てば人の気配と、話し声。
どうやら、何事も起きてはいないらしい、と安堵しつつ、扉に手をかけ、ゆっくりと開いた]
[目というのには軽く首をかしげながらも]
そうですか…いえ、いいんです。
外の人間ばかり襲われていたのを見て、薄々村の人間に取りついているのか…と思っていまし…
[涼の言葉というのを聞き、一度涼を見た後]
できることはありますか?
[蓮実の確認するような言葉に一つ頷いて。彼の視線が玲に向かうのを見ると、つられ玲に視線を向け]
時間が、無い…?
力ずくでも、って、止めるべき、相手は、誰?
[玲達が知った情報は、榛名は伝えられていない。それ故に誰を止めるのかが分からなかった]
[髪はタオルで水気を取ったものの、未だ湿り気を含む。
その合間から、一筋の傷跡が僅かに覗いた。]
また・・・も一つ喰えりゃ、少しは、
[気分の悪さを解消したくて、そんな考えに至る。
気絶していた涼が帰って来たことを、獲物であるヒトビトにその正体が知れ渡っていることを、
かれは未だ知らなかった。]
そう、なんだ…。
でも、無理は、駄目。
[大丈夫と言われても心配なのは心配で。少し強い語調で玲に告げる。
そんな中、旅籠の扉が開く音を聞き、視線をそちらへ向ける。そこには着替えてきた史人の姿。無事な様子に安堵の色を浮かべる]
涼ちゃんと、約束したの。
説得する間だけは、孝兄を視ないようにするって。
だから、涼ちゃんが説得しに行った相手が。
私が視ないと約束した相手が。
桜に魅入られてしまったモノ。
[玲と蓮実から止めるべき人物の名を告げられ、僅かに息を飲む]
孝博君、が……。
[驚きはあったが、同時に心に引っかかっていた疑問が解ける]
そ、っか……だから、あの時、綾野を、引き合いに、出したんだ…。
無意識、だったのかも、知れない、けど。
よ……ひとまず、何事もなく、か。
[そこにいる面々を見回して、一つ息を吐き。
丁度、耳に入った、止めるべきものの名に。
す、と表情を引き締めた]
……孝坊が、か。
[ぽつり、零れ落ちるのは小さな呟き]
[気配に顔を上げた。僅かな紫煙の匂い]
うん。
終わらせないとね。
私たちには私たちの大切なものがあるから。
[少し前、涼に言ったのと似た言葉を]
どんなに哀しいと思っても。
両方を取ることはできないから。
[もう一度。確かめるように口にして]
私は外のものではないと。そこまでしか考えていませんでしたが
[外のものが外のものばかり襲うのはいい手とは思えずにいて
後は利吉のいった相手だと…涼のことを思うならば真剣に考えてのことであろう。そして利吉が死んだということは
合致した玲の言葉と榛名の綾野を引き合いにという言葉で、軽く頷き]
これから、起こりそうですがね
[戻ってきた史人にはそういって考える
裕樹が琉璃を殺せたということは、殺せるということで]
ん、そうだな。
[顔を上げた玲の言葉に、頷いて]
終わらせなきゃならない……こんな事は。
これ以上、何も失わずに、奪わずに、済ませるためにも。
[それに、と。そこで一度言葉を切り]
……見守り、鎮め、そして諌めるが役割を、果たすためにも、な。
ま、起こるだろうな。
[蓮実の言葉に、軽く、肩を竦める]
後は、それを最後にできるかどうか……ってだけだ。
勿論、そのつもりでいるけどよ。
[言いつつ、服の上から確かめるのは、黒檀の短刀]
ダレに、殺されるッて。
オレが。
[苛立たしげな声が洩れると同時、扉は音をたてて開かれる。
ヒトの気配のほうへと足を進めた。
漏れ聞こえて来る話の内容など、ろくに耳に入りはしない。]
終わらせる…。
やらなきゃ、いけないんだよ、ね…。
[いくら魔に侵されし者とは言え、相手は村の人間、己も良く知る人物となれば表情は曇る。これだけのことが起きたと言うのに、何故か負の感情が浮かばない。在るのはただ悲しみのみ]
…私にも、何か、出来ること、ある…?
[誰に言うでもなく、不意に言葉が漏れ出た。皆やるべきことを、やろうとしている。自分は一体何が出来るのだろうか?]
でしょうね
[軽く言って史人と同じように肩を竦めるが]
史人。裕樹は私にとって大事な存在でした。
…ですが、あなたもそう。
だから、生き残りますよ。でないと許しません
[目を見てきっぱりと言い切り]
ま、私は臆病なので許さないといっても大したことできませんがね
[なんていって情けないような笑みを浮かべようとして、開いた扉を見る]
――!
[音に振り返る。開かれた扉の向こうから近付く人影]
私たちが。
あなたを殺すよ。
[薄汚れた白の懐に抱いていたそれを抜き出した。
葛木の技を見せてもらう、その一番最初に渡された一本の鑿]
これ以上は、もうさせない。
させるわけには、いかない。
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