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[カレンに握られた手の肉は柔らかく、わずかに削げ落ちかける。痛みは顔には出さない]
……そばに、いる……?
今は、ここに、いて、いない。
……いるのは、二人で、一人……他は、いらない
[左手の親指で左胸を指差し、左胸を押さえると、苦しそうに言葉を続ける]
そう、かな?……結界樹の力、を使って、世界を浄化……する。
虚の発生源を断てば……もう、悩まされること、ない……ん
堕天尸になる、かもしれない、ひと……なんて
……きっと、清めて……も、変わらない……んだ、よ?
ラスさん……変わらないって、アヤメさん、言ってた……から
また、虚に……捕らわれる、の
……だから、その前に……負の気配を持ってる人を……ね。そうして、虚の元を、浄化……
[無邪気な笑みを浮かべる]
[恐らく……そう恐らく、だ。
ロザリーが感じている心の置き場は、不安定で少しでもズレてしまったら一気に奈落へと落ちてしまうだろう。
だからまずははじめの一歩から――]
初めまして。堕天尸だった貴女。
私はリディア=マーブルサント=シャンポリオン。
貴女はなんという名前ですか?
[出会った頃にすでに虚に憑かれていたかもしれない。
違うかもしれない。
それでも、虚から開放された親友と新たなる一歩を踏み出すべく、...はロザリーを見つめた]
―結界樹―
[クローディアの生み出した光に足を踏み入れようとして、振り向いた。さびしげに立ちつくすロザリーの姿]
[声をかけようとして、しばし迷い。そのうちに、リディアがロザリーに近寄っていく。*二人の様子をじっと、眺める*]
は……?
[ 思わず間の抜けた声が漏れる。]
貴女……何……言って……?
[ 無表情のまま淡々と言葉を紡ぐ。
けれど、彼女の纏う気配が酷く優しくて。
暖かくて、それから―――――。]
―――――…どうして、私に名前を聞いてくれるのですか…?
[ 感じた疑問をそのまま。
不思議で仕方なかったから。
堕天尸であった自分に"初めて"声をかけてくれる彼女が。]
― 結界樹 ―
[堕天尸の封印が終わり、虚が清められると言う。結界樹から出てくる人々の様子を、少し遠くから右手を木につけたまま眺め]
……婆様、これで、良かった……の、かな?
[世界の理は変わらず、また次の堕天尸を待つだけ。それでも楽しそうに笑う人々。あの時、ロザリーの手を取っていれば、全てを忘れる道を選んでいれば、また違う結末が訪れたのでは、そんな思いが胸を過ぎり]
……ぐぅ……っ
[胸に渡来する痛みに顔を顰め、上を見上げる。目に映る空は、*今日も、蒼*]
どうして?
決まってるじゃない!
[普段のリディア。長老に即座に疑われ、結界樹に封印されたにも関わらず、微塵も影を見せない普段の満面の笑み――]
貴女とお友達になりたいから!
……んーん!
それも少し違うかな?
[そう自分で否定してからしばし頭を捻り、それからひらめいたと言わんばかりに元気を振りまきながら言葉を紡いだ]
私達、家族になろう!
[それは鏡写しのようだと感じたからこそいえる言葉。原因はわからないけれど、少なくともロザリーはリディアに、リディアはロザリーになっていたから。
それは魂で繋がれた家族とも言えるのかもしれない――]
[ リディアの言葉に不思議そうに瞬く。]
かっ……家族………?
でも……私は……きっと人として何か欠落しています…。
[ 左目を隠すように頭をおさえる。
泣きそうな顔で笑おうと相手を見る。]
虚の言葉に魅了され、自分から堕ちていきました。
間違いなくそれはロザリンドであり。
今ここにいる私と何ら変わりないのです…。
私……また…。
今度は貴女も傷つけてしまうかもしれません。
それを、躊躇わないかもしれません。
きっと、このまま戻らないほうが…。
[ いいに決まっている、と。]
>>1834
[くらり。紡がれる言葉と無邪気な笑みに、一瞬、眩暈を覚えて、頭を激しく振る]
いて、いない……?
いるなら、分かるだろう?知ることが出来ないのに、知ろうとする。心は、そんな矛盾が、自然なんだ。
全てを浄化・・・?
ちがう、違う。それでは、駄目だ。アヤメが言っていただろう。天秤の、均衡をとることが大切なんだって。
……ジョエルは言っていた。自分の闇を受け入れることが浄化なんじゃないかって。世界を変えるんじゃなくって。変えないといけないのは、きっと自分自身で。
[言っているうちに。手首の異様な感触に気がついて、そこをじっと凝視する]
[何か必死になっているようにも見えるが、それでも...は引くつもりなどなかった。
すっと右手を差し出し、握手の位置で止めた]
何か勘違いしてないかな?
[そしてあいている左手でロザリーの柔らかい頬っぺたをつまんで伸ばした]
私が家族になろうって言ってるの! ハイかYesで答えればいいんだから!
虚が何?
傷つけるから何?
そんなの全部大丈夫!
[そう言って頬っぺたから手を離すと、ドン!と力強く自分の胸を叩いた]
私が全部どうにかしちゃうから!
[根拠など微塵もない。ただあるのは自分が居れば絶対に大丈夫という自信の表れだ]
ふふ……そう、世界は矛盾に満ちて、いる、んだ。
[痛みに耐えようと、服の上から強く胸を掴む。痛みは治まらず、背筋を伸ばし、歯を食いしばって天を仰ぎ、小さく息を吐く]
……かはぁっ……
天秤の……均衡を取ること、って、それも不自然な……ことだ、って、思わない?
傾いた天秤は、倒れるのが、自然……
[無意識に服を脱ぎ捨てると、胸一面に拡がる大きな傷跡]
闇、を……受け入れることも、変わること、も……できない……なら……
[カレンの視線にも気にせず、両手の爪を立てて胸を掻き毟ると、胸の皮膚は破け、紅い雫が流れて、地に落ちる]
[ 呆気にとられているという表現がおそらく正しいだろう。]
―――――…。
[ ほっぺたを摘まれた後、何を叩く音が聞こえた。]
………らしいですね。
[ 最初の言葉は緩む顔の力に掻き消えて。
力なく首を傾けながら笑った。]
はい、か…Yesでは…選択ではないですよ…。
でも……、それでいいのでしょうね……。
[ 彼女の力強い言葉が足りない部分に沁み入る。
忘れた何か。
それはどう言えばいいのだろうか。]
[ ポツリと手を差し出しながら。
見えていないのに、彼女はそうしている気がしたから。]
……ロザリンド=グレイ=ホルスト…。
それが、私の名前。
[ 今、何故名前を言った?
その感情を指す言葉は何?
分からないけれど。
心のままに従ったら、名前を言っていた。
力なく微笑みながら。]
[差し出された手を少し強めに握り締める。手のひらから伝わる体温が温かい。
そこにあるのはあの事故の日、自分ではなくて娘を案じた両親と同じように心に響く温かさ。
だから、...は]
よろしくね! ロザリー!
[しっかりと彼女の名前を口にした。
それは永遠に忘れないという自分自身に向ける決意と契約のようなもの。
絶対に貴女の傍を離れないという、家族としての決意]
さ、外にでよっか!
[新しい気持ちは、リディアの心を優しく撫でた]
ああ、そう。矛盾に満ちてる。本当に自然、かどうかは・・・分からない。
[思ってみる。嫌いなもの。自分を母と同じ銀月に生まれさせた世界。手に入らない白い翼、人の病、死、ラスの見せた心の闇、ロザリーの抜け殻のような顔]
けれど、空は、透き通っていて、綺麗で。生命はあがく。
闇を抱えてもそれを越えて綺麗に笑える人がいる。その矛盾自体が、私はとても面白い。
私は……それを世界の仕組みごと否定する気にはなれ無いよ。
――――――――。
オーフェン、君、体、どうした。
[のけぞる体。とっさにかきむしる手を払いのけて、ぼたぼた零れ落ちる血を止めようと手で押さえつけて、治癒の力を送り込もうとする]
[と、それはともかく外に出る直前、ジョエルによって結界樹に放り込まれそうになっている長老を見つけるや]
あ、この頑固爺〜〜〜!
[見事なグーパンチを長老の顔面にヒットさせると、ぐるりと勢いを流して結界樹に向けて放り投げた]
ふぅ。すっきりした……!
[何かやり遂げた感がにじみ出ていた]
/なか/
まだ、桜咲いていませんね。都内では咲いた、というニュースを見たような。こちらもっと南なのに。
オフ会行かれる方はファイトです。
紅ってオーフェン。そんなもの無闇に人様に見せるものではありません。しまいなさい。
[ 差し出した手が強く握られる。
その感触に呆然とするも、何かじんとくるものがあり。
これは、何と言うのだろう。]
―――――…はい…よろしくお願いします。
リディア……あの…。
[ ごめんなさいと言おうとして、止めた。
でもお礼を言うべきところなのかも分からなかったから。]
私たち……って友達だったの……でしょうか。
[ 外に出ようとする彼女に告げるも、
彼女は長老に仕返しをしているようで。
聞こえた声に声をあげて笑っていた。]
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