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[ベッドの上に座り込んだまま、ぼんやりと窓から見える村の風景を見る]
オリガは都会でがんばってるし。
キリルは恋人ができて可愛くなってるし。
……あたしも、がんばらないと、なあ……
[幼馴染の女性陣二人が輝いている。
それに比べてとわが身を振り返り一つため息。
もともと同い年のような年下のような、微妙な年齢差ゆえに二人に追いつこうともがんばっていたのだが。
結局追いつくことはできていない気がした]
――でも、恋って良くわかんない。
[オリガは都会で恋をしてるのだろうか。
届く手紙にはそういったことは書かれてなくて。
たまに出す返信にもそれを問うことはしなかった]
[両親が死んでからは生活することで必死だった。
兄はある程度親から仕事を引き継いでいたから、金銭面での苦労はなかったけれど。
知らなかったことや、やらなかったことなど沢山あって。
恋というものを意識したこともなかった]
まあ、べつに、困らない、かな……?
[イヴァンが帰ってきてからのキリルの様子を見ていれば、羨ましくもあるけれど。
羨んで焦ったところで手に入るものではないし、と、どこか冷めたことを考えていた]
[朝のお茶を飲んだ後。
身支度を斉えて外に出る。
向かう先は特に決めていないけれど、広場で手伝いをするような体調ではないし。
趣味で作っているポプリの材料を取りに行こうかと、小さな籠を片手に森の入り口にでも向かった]
…ロラン。
[彼が口にするのは、14年前の話だろう。
それが分かるから、声は少し弱くなる。
傍にいれば、眉が下がる表情まで見えただろうけど]
ボクも多分…選ぶ。選ぶよ。
もう止まらないって、分かる。でも、
[選ばれなかったという幼馴染に、言い募る。
このときは少しだけ、人狼でも同胞でもなかった。
遠い昔に白い花をねだった、幼馴染の顔が覗いた]
ボクは…、ロランも選びたいよ。
―― 川辺へ ――
[川へと降りる道はなだらかな坂道で。
何時も少し難儀するのだけれど、
祖父が川の底石で作業用のナイフを研いでいたから
ずっとそれを真似して、そうしていた。
川に入るから車椅子が錆びて悲鳴上げるのも知って居たけれど]
久しぶりの、仕事だから。
[呟いて細い道を行く。
左右に生い茂る木々と草葉が、緑の匂いを揺らしていた]
[駄々の応酬のようだった。
それでも言ってやって、口を噤む。
そろりと返すのは、続く言葉がごく冷静なものだったから]
…夜。月が、あるね。
[ならば狼たちも目覚めているのだろう。
幼馴染の足を思って、少し良かったと思う。
月を思い血を思うとき、銀灰の瞳も朱を帯びる]
おはよー、ロラン。
[いつもよりちょっと鈍い足取りで近寄る。
白いシャツにピンクのボレロと、薄紅色のフレアスカートはいつもどおりの姿だけれど、二日酔いの頭痛のせいでちょっと青ざめた顔色はごまかせない]
どっかいくの? 川?
[川へと降りる道の途中。
首をかしげて問いかけ]
カチューシャ。
…二日酔い?
[川、との問いには、ん、とひとつ頷いて。
それでも寄れば彼女の顔色が違うのが判ったから、
問いを向ける。
――自身にも今まさに覚えのある頭痛だ]
…ん。
[ありがとう、という言葉と。
そんな筈は無い、という言葉と。
どちらを続けようとしたのか、判らなかったけれど。
届く声音に、適当に誤魔化したくなかったから、
囁く言葉は飲みこんで、続けなかった。
パズルのピースのように合う言葉が見つからなかったから]
紅い月が…満ちる。
[烏色の奥と同じいろ。
血がざわめくのを、全身で感じる]
そっか。
あたしは香草を摘みに……
……う、ん。
そんなに、わかりやすいかなあ?
[頷きにはやっぱり、と笑みを浮かべ。
二日酔いを言い当てられて恥ずかしそうに頬に手を当てる。
鈍い頭痛が続いているから、ほんとはレイスのところに薬を貰いに行くべきなのだろうけれど]
まあ、ちょっと頭が痛いだけだから、ポプリでも作れば気分転換になるかなーって。
だって昨日。
……すごかった。
[はずかしそうに頬に手を当てる様子。
自分の頭痛は棚に上げて、表情少し和らげて悪戯ぽく言う。
回らない舌で話していた内容は、殆ど判らなかったから]
そか。
川の方?
[ポプリに使う花が、何処に咲いているのか知らない。
問いは顔を傾けて、前髪の隙間から彼女を覗き見上げた]
[食事を終えた男は手早く片付け地下へゆく。
葡萄酒の樽が並ぶ其処にただようは熟成された深い香り。
貯蔵庫の奥には眠り続ける葡萄酒の瓶がある]
あいつももうすぐ二十歳か。
[妹の生まれ年が書かれた瓶のラベルをそとなぞる。
二十歳の祝いに贈るようにと父に託されていたもの。
その日を迎える前に妹は家で出てしまったが]
今年は戻ってくるかな。
[そうでなければ会いにゆくのも良いかもしれない。
ただ、村の長閑さに混じる不穏な空気。
それが拭いきれるその日までは――]
分からないようにしよう、ロラン。
分からないようにすれば…きっと。
[もう一度、込みあげる寒気に肩が震えた。
今度は先のような現実感のないものではなく、切迫したもの。
人狼の本能だろうか、人の幼馴染の情だろうか。
ロランを失うかも知れないと思うと、急に体の芯が震えだした。
先の幼馴染の言葉は、そんな恐怖感がボクにはあった。
それを押さえるように、自らの腕を押さえる。
イライダにばれないように、必死に震えを押さえ込む]
そ、そんなに変なこといってない、はずだよ……
[ロランのからかいに弱く反論する。
なにせ記憶があやふやだから、言い切ることもできやしない]
うう、お兄ちゃんはお酒強いのになあ……
森のほうと、川沿いにも、ちょっと。
だからロランが川に行くなら、先に川のほうにしようかな。
[ため息とともにぼやいた後。
黒くて艶のある髪の間から見上げてくるロランにこくりと頷いた。
いつもつかうのは森の入り口に咲いている花と、川辺にある香草だった]
…何。
[切迫した相手の空気が、伝わる。
カチューシャの前で、一度ふるりと肩を震わせ手で押さえた。
聞こえる囁きに、目を、眇める]
――分らないようにする。
ああ、勿論。
[屍肉を想う。おなかが、鳴った。
ああ、朝食も食べていない。
…あれから、何を食べても物足りなくて、自分で食事を作るのをやめてしまった]
…………キリル、
[続いた言葉に、
視線を一度目の前のカチューシャから地面へ落とす。
喉が小さく鳴って、握りしめる手に力が入り]
ん。
[吐息のような小さな返事]
うん。
そんなには、かな。
[焦る様子が少し面白かったから、追いうちをかけておいた。
川に、という言葉を聞いて、頷いて車輪を回す。
小石が多い道は、カタカタと良く揺れて、少しだけ危険なのだ]
…オリガが元気そうなのは、良かった、な。
覚えてるか?
[昨日のユーリーとの話し。
自分より二日酔い酷そうな彼女はどうだろうと、
小道進みながら問いを置く]
[ロランが川に行くというのを止めるわけもなく、いってらっしゃい、と笑顔で見送る。
見送った後、ふとキリルを見て]
あの子二日酔いって言ってたけど大丈夫かしら。
[ちょっと心配そうに問いかけた。
まぁ、大丈夫だろうと結論づけるのもすぐあとだったけれど。
マクシームにもひらひらと手を振り(もちろんそこに名残惜しそうな振りなどはなかった)、キリルの言葉を聞く。
家へと向かいながら、そうねぇ、なんて話しつつ]
キリルは可愛いし、まだ若いもの。そんなにたくさん必要はないと思うの。
チークとか、アイシャドウとか、マスカラとか。
大丈夫よ、とても簡単。
[囁く声に返すのは、こちらも小さく落とした声。
それでも少しからかいも混じる]
あとは口紅とか、グロスとか。
キス、しちゃいたくなる感じ?
うぐ。
……うー、何言ったんだあたし……
[追い討ちをかけられてうなる。
思い出そうにもふにゃふにゃとした言葉しか思い出せなかった。
ロランが操る車椅子の隣をゆっくりと歩く]
あー……オリガの話がでてたのは覚えてる。
元気そうだっていうことぐらいまで、だけど。
[小石を車輪がはじく音を聞きながら答える]
都会でがんばってるってすごいよねえ……
[家にたどりついたら、広間にまずはもらった花を飾る。
そこで待っていて、と言って、木箱をもってきて、
まずはいろいろと説明するのだろう。
使ってないのがほとんどの化粧品は、けっこうな量がある。
聞かれたら使用用途を全部答えたり。]
でもほんと、もともと可愛いから、どんな色も似あうわね。
好きな色はある?
あなたのでも良いし、可愛いって言ってほしい人の、でも。
[最終的にそんな風に問いかけるのだった**]
…秘密。
[大した事は言っていないけれど、面白いので。
たてた人差し指を口唇の前に持ってきて見せた。
無表情な中に微かに混じる楽しげは、きっと彼女には判るだろう]
うん、すごい。
…カチューシャには手紙とか、来てる?
[自分には来ていないけれど、女の子の繋がりとは濃いものだろうと思うから、ふと、問い投げつつ。
川が見えれば石が少し大きくなって、車輪回す手に力が入った]
カチューシャは、出たいと思った事、ある?
[ぽつり、落とす]
うぐぐ。
……こんなことで楽しむなんて、ロラン性格わるくなったんじゃない?
[秘密ですなポーズをするロランに、恥ずかしさ半分悔しさ半分でうなる。
楽しそうな様子が見て取れるのはいいが、自分のネタで楽しまれるのは複雑なのだった]
手紙は、たまーに来るよ。
季節に一回、あるかないかってところだけれど、ね。
[川を流れる水の音が大きくなるにつれ、砂利も大きくなり。
車椅子が難儀しそうな石が見えれば、ちょい、と蹴り飛ばしたりする]
んー――
[聞き逃しそうな問いかけに、一つ瞬きをしてロランを見た]
あんまり、ない、かな。
都会にいってみたいとは思うけど、住むならやっぱりここがいいし……
あたし、きっと都会じゃ暮らしていけない気がする。
[しばらく考えたあと、ゆっくりと首を振った]
……ん。
[ごく短く、吐息のように返るこたえに、
こちらも返すのは、ごくごく短い返事。
彼と違って、食事はしている。兄がいるからだろう。
目の前にいれば、お腹を鳴らす様子に眉のひとつも上げただろうが]
良かった。
[それでも続ける囁き声。
それに少しの笑みの気配を乗せたのは、
人としてか人狼としてか。
どちらにせよ、分かち難くある存在から片割れたる者へと向け]
… やくそく。
[短く口にする、震えはいつしか幼馴染の声に収まっていた]
ん。酷いようなら兄貴に薬をお願いするけど…
[緩く首を傾げて、幼馴染の車椅子を見送った。
よもやその先に、更に酷い二日酔いの主がいるとは思いもよらず]
?チーク?マスカラ……??
[イライダが口にしたのは、早速の謎の単語の数々だ。
説明を受けて、なるほどと思う…が、不安が過ぎった]
ボク、変な風にしちゃうんじゃないかな…。
[睫に色を乗せると言われれば、最早想像の外の話だ]
…俺はもともと性格悪いよ。
[カチューシャの言葉に、また口の端をあげる。
手紙が来る、には そっか、とだけ返して。
ちょっとだけ、また、幼馴染の男女の疎外感を感じたりした。
石を蹴飛ばしてくれるのを見て僅かに表情和らげて。
瞬きの後の視線が絡むのに、首を傾けた]
そう?
料理も出来るのに?
[暮らしていけない気、というのはそちらの心配なのかと
問いを重ねた。
小道を抜け、水音が目の前に広がる。
陽光跳ね返してキラキラ光る澄んだ水は、きっとまだ冷たい]
世話、かけると思う、けど。
[それでも今は、自分の念が狼の群れを動かせるを知って居る。
一緒に行こう。
言葉が、頭の中で木霊を返した]
─ イライダの自宅 ─
[イライダの案内で家にお邪魔して、
ちょっと落ち着かない気分のまま、そわりと辺りを見渡した。
訪ねるのは初めてじゃないけど、でも、こんな用件で来たのは初めてだ]
え…、これ全部化粧品なの!?
すごい。ええと……
[箱から取り出されたカラフルな色の洪水に圧倒される。
目を白黒させたボクが、彼女の手解きの上で手にしたのは、
淡いピンクが春らしい可愛らしい色のリップだった]
似合う、かな。
[恐る恐る唇にリップを引いてみる。
薄化粧の鏡の中の自分は、何だかちょっと別人のよう。
うっかり恋人の顔を思い出したボクは、
何も言われないくせに、鏡の前で真っ赤に*なった*]
開き直られたっ。
く、昔はもうちょっと優しかったのに……
[大袈裟にショックを受けて見せる。
オリガから手紙を貰っていないことを知らないから、疎外感には気づかなくて]
料理が、とかじゃなくてね。
きっと都会に住んでも村が気になって結局すぐ帰ってくる気がする。
あ、あたしの目的はアレ。
ロランはなにを?
[こぼれた本音をごまかすように言葉を重ね。
指し示した目的の香草はちょっとした群生地をつくっていた。
穏やかな水の流れの川べりは涼しいというよりすこし寒い]
[大袈裟なカチューシャの仕草に、思わず頬をあげる。
なんとなく気恥ずかしくて、口元を手で隠した。
都会へと向けた言葉に、ん、と喉を鳴らす。
気になって、というのは、料理を持ったた彼女の母を思い出したりもして]
ん。
…此処は、知ってるひとしかいない、からね。
[ぽつりと落とされた小さな声に、同じように小さく。
水音にかき消されない程度の言葉を重ねた]
[続く言葉に、香草へと視線を向ける。
そか、と頷いて自身は川の縁へと視線でさして]
俺は川底でナイフを研ぎに。
昨日の鹿皮、なめす為。
[香草の方へ向かうなら、気を着けてと声を重ね。
自身は川の端の流れ弱く浅い所へと、車椅子を進める心算**]
ロランの方が頭いいから。
頼りにしてる。
[ばれないようにするなら、大切なこと。
目を細めて囁き返す。けれど]
……ロラン?
[消えた語尾に、こちらは僅かに語尾が上がった。
憮然と低くなった声の理由が己の気配にあるとは思わず、]
[気恥ずかしそうなロランの様子に、やったとでもいうようににやりと笑う。
けれど小さく重なる言葉にちょっと視線を外らし。
知らない人を怖がるなんてまるで子供みたいだとも思う。
死んでしまった旅人にだって、話を聞くようになったのは滞在した最後のほうだったのだから]
――うん。
[それでも、そんな怖さを認めてくれるような気がして小さくうなずきを返した]
そっか。
ロランこそ、気をつけて。
[香草のほうへと足を向け。
車椅子で川に入る幼馴染を案じる言葉を向ける。
川の傍の群生地だから、作業をする幼馴染の姿を視界にいれつつ、香りの良い香草を積み始めた**]
[名を重ねられても、返事は返さなかった。
同胞であり幼馴染である彼女の声が、心地良く感じてしまうから。
意識を集中させるとともすれば紅く染まる烏色伏せ
薄く浅く、喘ぐように呼吸を繰り返す]
…努力する。
[約束に、二度目は囁きを返せなかった。
守るのが怖くて守られるのが怖く。
そんな事に怯える自分と、それを隠せぬ弱さと。
痛い程に感じ始めた飢えが、思考を苛むから]
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