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[風漣が席を譲ってくれれば、運ばれし膳の一つに座して。
変わらず酒精からは遠くを選ぼう。]
…おや、あやめ殿の言うた通りじゃな。
神通力でもお持ちじゃろか。
[膳の中身にそう呟いて、箸とり口へと運び出す。
烏と雅詠の言葉交わすを、見やりはせねど聞き耳立てる。]
坊も学べば、作れるだろうよ。
少々話は変わるけれど、
此方は昔は歌を知らねども、
好く教えて貰うたものだから。
[細まる紫黒は外の陽が眩しきゆえか]
[覚えのない様子に幾分落ち込みながらも指を下ろし]
少し思う所があってな、名を変えたんだ―最もその事も忘れてしまってたがな。
風漣も、作れる……?
[両手で紙風船をふわり、と受け止め、あやめの言葉にゆる、と首を傾げ]
教えてもらえば……唄と、同じよに?
[唄に準えられれば、理解は及ぶか。
紅緋はきょと、とひとつまばたく]
ううん、作れるのはすごいの!
[烏の言葉には、勢い込んでこう答え]
……風漣が喜ぶと、嬉しいの……?
[続いた言にまた、ゆる、と首を傾げる]
呑気も呑気、何せ自分の事すら忘れてた程だからな―
[笑みは自嘲に歪みしか―
昔の名を問われればただ笑って]
―それはもう知ってるだろう?
はてなさてな、
童子の言葉がわかるだけかも知れぬよ。
[えいかに笑みかけてはそんなことを]
濃色の子、風の坊。
誰だって、初めから作れた訳ではないだろうさ。
なんなら、当人に聞いてみるといい。
[他のものは食べられたけれど]
[椎茸だけは箸の先]
……うー
[いつしか見てくる仔うさぎに]
[ちろと目をやって]
…………食べん?
[白のねえさまに見られていても]
[気にせぬほどに、あげたいらしい]
[えいかの言に、手の中の紙風船をふと見つめ]
虹の七色……。
そうなら、よいな。
[小さく呟き、また、上へと投げて]
初めからは、できない……うん。
[それは、ここではないどこかで、誰かに言われた覚えもあるか。
再び手に戻りし色彩を見やりて、こくり、頷く]
一足早う聞いたのかな。
…そなたが言葉は謎掛けのようじゃ。
[あやめの笑みにはやや眉寄せて、返す声音は淡々と。
膳の中身はあらかた消えて、残るは稲荷寿司のみか。]
天狗の用意し膳なれば。
あまつきつねというだけに、稲荷を好んで決めたのやもな。
[ささめく童子らちらり見て、はくり大きく噛み付いた。]
[雅詠に沈黙を返されれば、ぽりと頭を掻いて見せる]
はてさて、では旦那は天狗ということになる。
[さらりと言って、肩を竦めた]
まあ、だとしても、驚きはしませんが。
[今の敵は、椎茸]
[箸の先で、弾力のあるそれが踊る]
[美味しそうに色のついた]
[好きな者には極上品だろうか]
……椎茸。
しいたけ。
…………
[食事を取る白のねえさまを見るのは]
[何を期待してだろうか]
[音彩の様子に、仔うさぎきょとりとしていようか。
それでも、手助けする気はないらしく]
てるてる坊主……あのこらの、宝物……。
[空の虹を思い浮かべつ。
ぽつり、呟く]
謎に思うならば、
解いてみてはいかがかな。
[控える童子らはくすくすと笑うばかり]
狐の好むが稲荷寿司とは、
なるほど、確かに言うたもの。
此方も嫌いではないけれどね。
[あやめに咎められ、慌てる様に、湯のみ傾け僅か笑む。
期待込めて見やれれば、ひょいと箸が伸びようか。]
[はくり、もぐもぐ。]
[まるで自分の膳から食らうたように、視線もやらず咀嚼した。]
[目が思わずきらきらと]
[白のねえさまの食べる様子に]
[とても嬉しそうで]
えいかねえさま大好きじゃぁっ!
[それでもそれは内緒ごと]
[ちかよって、にこっと笑う]
さて、我がそう思っただけなのじゃが。
うつくしきは似ておろう。
…おすそわけならば、少々色が足りぬも仕方なしじゃな。
[風漣へとそう呟きかえし、あやめの言葉に一つ頷いて。
きれいに全て食べ終えれば、童子ら膳を下げてゆく。]
〔臙脂の子と白の君との秘密ごとは知りけるか、
座敷に背を向けていてはそれは定かならず。
縁側に腰を下ろして足を宙に遊ばせて、
仰ぎし天には星は昇らず陽ぞありける。
庭の緑に混じるは風に揺れし梔子の布、
されど女の紫黒は未だそれを捉えはせず。〕
[膳の上の椎茸の行く末に、紅緋をひとつ、まばたかせ]
……好き嫌いをいうと、大きくなれぬと聞いたけれど。
[ぽつり、小さく呟いて。
側に戻りし小さき獣をそう、と撫ぜる]
色彩……確かに、虹の色には足りないね。
[えいかの言葉に、小さく笑めば。
紅緋は再び、紙風船へと]
[びくぅっ]
[大きくなれぬという言葉にか]
[それとも、悪いことを見られてしまったということか]
[ぢぃっと、うかがうように]
じゃ、じゃって。
どうしても駄目なんじゃっ……
[小兄を見る目は]
[少しうるんでもいようか]
[暫し待ってからすうと息を吸い語り始める]
―俺の故郷は山の麓の小さな農村でな、山が近いからかな、天狗を信仰していたんだ。
ただ―その村は神隠しから帰りし者を『天狗に忌まれた者』と呼んでな―
[暗くなるのはその時の事を思い出してか―]
[琥珀はすぐにおのこらから外されて、あやめへと移る。]
解けとは簡単に言うたものじゃ。
…答えあわせはなかろうに。
[童子らが笑いには、変なこと言うたかと怪訝な面になったろか。]
[伺うように見られ、紅緋はきょとりとひとつまばたく]
でも、好き嫌いを言っていては強くなれぬのだよ?
[そも、何故椎茸如きがだめなのか。
小首傾げる様は、そう、問うているよにも見えようか]
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