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[ミハエルが早々に立ち去れば、あ。と小さく声を上げるも。
…急いている様子を見れば、それを引き止めるのも気が引けて。
気をつけてねー?とその背中に声を投げる]
[その場に留まっていた数名も、それぞれ帰路へとついて]
[そうして、催促に答えるようにケーキを分けつつも
アーベルの後を追うように、自宅へと*戻っていった。*
―――――割り箸の墓標はそのままに。]
―回想―
[ミリィとユリアンの(情けない)様子に、
子供は気を取られていたけれど、
光はきちんと見れていた。
銀色と金色。月と太陽。
――エーリッヒが消えた。
コエが届いた。]
[リディの言葉も聞こえたけれど、
王様というイレーナの言葉も聞こえたけれど、
子供は、
自分のコエを聞いて、届けられる人を見る。
驚いているその人。
それから、本当の耳を使う。
――悪い妖精?]
じゃあ悪い妖精がさっさとそっちにいけばいいと思いますけど。
迷惑ですし。
[きっぱり一言言い切った。]
[コエ、コエ。
子供はノーラに見られて、
彼女を見上げた。
コエ。
ノーラのコエは好き。
だけど、妖精の王様のコエは嫌い。
だけど。
その、悪い妖精さえいなきゃ、そんなことにはならないはず。]
本当、迷惑です。
お祭りの時に逃げてこなくたっていいのに。
うっとうしい。
[子供はこんな騒ぎになっているのに、
本当に悪い妖精がいるなら、知らないはずはないと思う。
だから、その妖精が出てこないなら、
その妖精は本当に悪い妖精なのだ。
人が消えたって、
自分が捕まろうとしないんだから。]
自己中。
[そんな妖精が、
きょうだいや母や祖母と一緒の妖精なんて、
考えたくなかったから、子供は言った。]
さっさとつかまってしまえ。
[楽しい気分は台無しで、
悪いのは誰だって言われても、
子供は妖精の王様が悪いなんて思えなかった。
人が死んだら妖精になるのだと、子供は信じている。
それに、あのコエ。
ためしに呼びかける。]
[祭りが終わったら、この騒動も終わるのだろうか。
子供はそう思う。
それなら、
祭りなんてなければいい。
少し楽しくなくなって、
少し淋しくなってしまうけれど。
ずっとずっと、
淋しい外なんていたくないから、
部屋の中にいたくなってしまうけれど。
そのほうが、しあわせだ。]
─工房・自室─
んー……。
[光を感じて、目を覚ます。
今日も今日とて、目覚めは作業台の上]
くぁ…………身体、いてえ……。
[無理な体勢で寝ているのだから、そりゃ当然]
『フェーン、だいじょぶー?』
ん、ああ……ちぃと節々いてーけど、どーって事ねー。
『……じゃねくて』
ん……ああ。あっちか。
[もの言いたげな相棒の言葉に、やや、苦笑]
ま、あのくらい言われるのは、覚悟してねーと、な。
[思い返すのは、きっぱりと言い切られた少女の言葉で。
遠慮のない物言いはさすがに少し痛かったものの。
……それに文句を言える立場でもないのは事実なので]
……どう転ぶにしろ、早めに決着つけねーとな。
『そうだねー』
まあ、つうか……。
『……?』
[不自然に言葉は濁され、相棒は不思議そうに首を傾げる]
いや……いざとなったら『見えるように解放』して、親父引き摺り出してやるのも手もしれねーとか。
ちょいと思ってな。
『……フェーン、それって〜』
まあ、ここに居辛くなるのは確定だけど。
『……まったくもう……』
[てちり。小さな手が、頬を叩いた]
……あー、もう。
わかったから、わかったから、怒るなってーの。
[呆れたようにきゅーと鳴きつつ頬をてちてちする相棒に苦笑しつつ、作業台の上を片付ける。
台の上の作業は、昨日よりも進んだ様子で。
銀の翼の天使と星らしき意匠が作り出されていた。
メインとなるであろう紫水晶は、まだ、手付かずのままだけれど]
……間に合う、かね、このペースで。
……ま、ヘンに深刻になっても仕方ない、ない、と。
[しばしの沈黙の後、軽い口調で─どこか、とってつけたような響きはあったけれど─言いつつ、立ち上がって身体を伸ばす。
連日作業台で寝ているせいか、節々が痛むのは、抑えておいて]
……少し、気晴らしに歩いてくるか?
[肩に登ってきた相棒に向けて問う。相棒はこくこくと頷いてそれに答え。それによしゃ、と呟きつつ、自室を出ようとして]
……あれも、何とかしなきゃなんない……んだよな。
[作業台の隅に置かれた白の花冠を見やって呟く。
……編まれてから数日立つはずのそれは、何故か。
未だに、その艶やかさを損なった様子はなく]
……ま、騒いでどーにかなるもんでなし……。
[呟く声には妙に言い訳めいたものが込められていたような感があったりなかったり]
[少女は広場の雪の上、昨夜エーリッヒの居なくなった辺りでぼんやりしている。夜の間に降り積もった雪に、割り箸の墓標は半分埋もれてしまっていた]
[ごめんなさい、と言おうとして少女はやめた。たぶん、ここで謝る事に意味はないから。少女はそれでも、彼に居なくなってほしくはないのだから]
[妖精と人間の時間は違う…それは物語や伝承にも伝えられ、彼の口ぶりからも窺い知れること…だから、きっと彼が妖精の国に帰ってしまったら、二度と会う事は出来ないだろう]
[もし、うまく逃げおおせたとしても…結局、この村から彼が居なくなってしまう確率もやはり高いのだけれど…]
[昨夜の子供の言葉を思い出す。悄然とした少年の様子も。雪の上にしゃがみこんで、そっと僅かにのこった窪みを撫でた]
悪いのは、妖精さんじゃないの…
[ぽつり、呟く]
[何となく声をかけ辛くて佇んでいると、肩の相棒がてちり、と頬を叩いて]
なんだよっ……って、おいおいっ!
[肩から飛び降り、走って行く姿に、何となく頭痛]
ヴィント、おま、何考えてんだよっ!
『フェーンよりたくさんのことー』
お……お前なぁ……。
[何となく、頭痛を感じているらしい]
[目に入ったのは、ユリアンの相棒のネズミで]
こ、こんにちは。
[ヴィントがここにいる、ということは、当然ユリアンも近くにいるわけで。思わず少女は視線を彷徨わせる]
「あの、ユリアンも、いる、のよね?」
[心の中でヴィントに問いかける。どっちの方向に逃げたらぶつからずにすむのだろうか、などと、慌ただしく計算しながら]
[広場に繋がるひとつの入口。
視界に入ったふたつの影にそれ以上足を進めることはやめる。
多少近い距離に居た為か、意識に届いたミリィの言葉]
…『手の届かないものを、それでも諦められない』、か…
そうだな、その通りだ。
私には到底、手に届く筈も無かったんだ。
…私は、所詮……
[意識を遮断し、二人に届くことはないように。
静かに目蓋を落とし俯いて]
……せめて……
[その言葉に続きは無かった]
[少女の問いに、ネズミはきゅ、と頷いて]
『いるよー。ほら、あっちー』
[言いつつ、来た方向を振り返り。
それから、気配に気づいたのか、騎士の方を見やって瞳をきょと、とさせ]
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