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-桜の木の下-
[少し前まではそれほど思わなかったが、この場所は生命の属性が強く働いていて気持ちが良い。]
…貴方の、せい?
[言って、そっと桜の太い幹に手を触れる。
とても力強い、生命の気が感じられた。
暖かいそれを感じ取り…彼女は、クスリと笑う。]
―現在/Kirschbaum2F 東の部屋―
[片手で動くのには慣れている……というわけではなかったが。
ゆるり、身を起こし、左の手をみやる。
右腕にあった茎は左腕に。
命たる果はその掌に。
次に壊れる場所はどこであろうか。
冷静に考えながら窓のそとをみやる。
思い出す言の葉。]
[かの女の気配を感じれど、そちらに進もうとは、苗床は今は思わなかった。]
…………時間がないんだ。
“ ”
君はまだ…その籠の中にいるの?
君はまだ……でようと想ってくれない程に。
[*目を閉じて。
階段をおりてゆく*]
―Kirschbaum・3階/現在―
[まどろみから目覚め。
嘆息。
それから、ゆっくりと起き上がる。
窓を開け、庭を見やれば、桜の木の下に強い生命の気配]
……。
[しばしの思案の後、直接庭へ。
ばさり。
響く、羽ばたきの音]
[庭に降りても声を掛けるでなく、しばし見つめ]
……やはり、か。
[その気を辿り、一つの確信を]
まったく……面倒な。
[小さく呟けばそのまま店内へ。
影輝の王の渋い顔に苦笑した後、外へ]
―西の桜―
[店を出て向かった先は、桜の大樹。
その幹にもたれかかり、目を閉じる]
……養母殿……いや、命竜王。
さすがに、この状況では。
あなたの愛し子としては、動けん。
[小さな呟きは、*桜花の乱舞に飲み込まれ*]
−朝/ベアトリーチェの部屋−
[柔かなベッドの端に腰かけて、ベアトリーチェは素のままの足を揺らしました。膝の傷はまだ治っておらず、そこには瘡蓋が出来ていたのでした。緑の眼は、どこか珍しいものを見るように眺めています。]
ラ?
……どうしたのだろう。
[誰かの名前を呼んで、顔をゆっくりと動かします。窓から差し込むお日さまの光は、いつもと違う気がしました。宝石のきらめきはなくて、なんとなく遠いのでした。
ベッドから降りて立ち上がり、着替えを済ませます。こどものからだは人より細くて、足りないようでした。桜の花びらに肖たいろの服を着ると、そばの机に置いていた無限の輪を通した首飾りをかけました。少し苦労して、後ろで留めます。]
[そっと居間への扉を開くと、お父さんとお母さんが何ごとかを談し合っているようでした。からだを滑りこませてお早うの挨拶といっしょにお辞儀をしますと、その会話は止んでしまったので、なんだったのかはわかりません。
ベアトリーチェはよいしょと椅子に座り、手を合わせて朝ごはんを戴きます。]
ねえ、お父さん、お母さん。
なぜ、ベアトリーチェは、町の外に出てはいけないのだっけ。
[ふっと昨晩のことを思い出して、ベアトリーチェは訊ねました。
お父さんとお母さんは俄かに顔を見合わせると、ほんの少しの間を置いてから、「こどもには、危ないからだよ。」と云ったのでした。]
それでは、大きくなったら行けるのだね。
[楽しみだと笑うこどもを見る親のかおを、ベアトリーチェは見ませんでした。]
―Kirschbaum・昨夜―
[Kirschbaumに入ると、浮かない顔の影輝王に迎えられた。
理由など考えるまでも無いだろう。離れた場所にいた彼女にもあれだけの衝撃があったのだ。
親しみの深い属性の消失。
陽光の気配を纏う楽師が泊まっていたのは彼女の隣の部屋で]
「巨大チョコレートパフェ一つ」
[隣でユリアンが首を傾げつつもそう注文する。
苦笑しながら「そっちはどうする?」と聞かれれば]
あー、小さいの一つ?
[まるでおじさまみたいね、という言葉は表には出ず。
ゆっくりと運ばれてきたそれを食べ始めた]
[やがてティルが戻ってきた。
どこか違和感を感じてきょとんと見れば、その右袖は揺れていて]
ティル、それ……
「気にしなくて良いよ」
[けれどいつものように微笑んで返されてしまった]
[そのまま彼を見つめていて思い出した。
ああ、先程目の前で消えてしまった人は彼の対であったと。
そしてそれは後から入ってきたオトフリートに肯定される]
う、ん。
[彼女にはそう返すことしか出来ない。
その気配は何だか不安定で、あまり触れてはいけないもののように思えたから]
無理は、しないで?
[それだけ言った]
[パフェをあらかた食べ終わろうかというところで。
食事を終えたティルがオトフリートに近寄っていった]
「誰が、かの女に力を与えたかわかる?」
[「かの女」という言葉に首を傾げたが、続くオトフリートの台詞にそれも吹き飛んだ]
「……天聖に在らざる身にて、その力をまとう、魔」
それって。
[息を呑んだ。先程まで対峙していた人物が容易に浮かぶ。
元々強い力を持っていた人物。
その人が書を手にしたのだというならば、今どれだけの力を彼は持っているのだろうか]
[パフェの残りをどうにか口に運んでゆく。
他に何も問いかけることも出来ないうちに、オトフリートもまた部屋に戻ってしまった]
ええと、私も戻るね?
おやすみなさい。
[会話を続ける気力もなくなってしまって。
まだパフェを攻略中のユリアンにそう声を掛けると、彼女も二階へと上がった]
−朝/中央部・教会−
[いつもはたいてい朝のミサとずれたときに行くのですが、今日ばかりはちょうどその時間に着くようにしました。道の途中、どこかに『鍵の書』がないかとあたりを見回すのですが、もちろんのこと、落ちていたりする筈もないのでした。
教会に着くと、休みの日ではないものですから、居る人たちはまばらでした。その中には、いつものとおりの神父と、ねむそうなシスターもあったでしょうか。厳かな雰囲気の中、とりどりのいろを宿すステンドグラスを見つめ、パイプオルガンの音いろを聞きながら、ベアトリーチェはお祈りを捧げるのでした。]
……主の御心のままに。
[神さまはこのことを知っていて、それでも、なんにもして下さらないのだろうか。もしかすると、そんなことを思ったかもしれません。]
[ミサを終えると、ベアトリーチェはぱたぱたとクレメンスのもとに走ってゆき、にこりと微笑って挨拶をします。]
クレメンス、お早う。
[内緒の話があるのだと云えば、告解室に連れて行かれたかもしれません。ともかく、クレメンスには、いつもより不思議な感じが強くありました。その手には古そうな聖書があったものですから、それのせいだろうかとちらり考えました。
ベアトリーチェは『鍵の書』について訊ねたのですが、クレメンスからは他の皆と話したときのような答えしか、*返ってこなかったでしょうか。*]
[動揺を悟られないよう、少女との心の交流は、今は殆どしていない。
だから彼女とベアトリーチェでは、余りに認識の違いがあり過ぎる]
[少女は指環の事を、フィロメーラの事をも訊ね、
彼に言われてか、誘われるように“書”に手を伸ばすのだろう。
そうすれば力は少女に仄かに伝わり、小さな身体に流れてゆくか]
[ベアトリーチェはその感覚には気付けど、理解はしなかったろう。
――少なくとも、今は、まだ。]
/中/
真実を話すかどうかは、そちらの自由に。
とは云え、回想にするにしても、時間を遣い過ぎると後々問題になるからね、クレメンスの好きなようにして欲しい。
―Kirschbaum2F・昨夜―
[自分の部屋に入る前、隣の部屋の扉にそっと手を当てた。
そういえばおじさまという呼び方を教えてくれたのは彼だった。
その二人が一度に消えてしまうだなんて]
大丈夫、なのかなあ。
[もう一度詳しく思い出す。
最初に圧倒的な何かが傍にいたハインリヒに向かってきて。
その身を包み込もうとした瞬間、弾かれるように動いた力があって。
その力とぶつかったうねりはそのままエーリヒの方に飛んで]
消されたというよりは、取り込まれた、だよね?
[あの時は気配の断絶にばかり気を取られてしまったけれど。
どちらかといえばそんな感じがした]
[それからゆっくりと自分の部屋に戻り。
隣の部屋の壁にピタリと背をつけて座った。
もう気配は残滓くらいしか残っていなかったけれど]
明日は、もう一人に、会いに……
[いきたいな、と呟きながら*目を閉じた*]
―Kirschbaum・3階/現在―
…ん……。
[寝台の上で目を開ける。
昨夜は何とか自室までは戻れたが、そのまま半ば倒れこむように寝入ってしまったようで。
半身を起こして、ふと手の中をみると、花びらのように白い灰。
窓を開けて、それを風に散らす。]
力に正しき道を。力に正しき流れを。力に正しき輪廻を。
[咲き乱れる、桜。
花は、種を残すために咲き、種を作るために散る。
ぼんやりとそれを眺める。]
[どれくらい眠っただろうか。
桜の花びらが鼻をくすぐって、目が覚めた。
膝の上にいた筈の猫は、そこから降りて脇に丸まっていた。
手を伸ばし、そっと胸に抱く。
少し、お腹がすいたかな、と思って立ち、店の中へと入っていった。]
-→Kirschbaum 1Fへ
―Kirschbaum・喫茶室―
[階下へ降り、店主にチキンカツカレーの特盛りを注文。
ついでにそこで、金髪の楽士が消えたことも伝えられる。]
…そうですか。
[スプーンを咥えて思案顔。]
[カウンターで店主と話をしている赤毛の男を横目に、いつもの隅の席に座ってコーヒーを待つ。
話している内容は、聞き取れるような聞き取れないような。]
[席を立ち、(ちなみに、しっかりカレーを完食してからだ)
その銀髪の女性の前へ行く。]
…猫、好きなのか?
[どう切り出すべきか迷って、選んだのはこんな言葉。]
[窓からの光が翳る事で、初めて目の前に人が立ったことを知り顔を上げる。
目の前に、先ほどまでカウンターに居た赤い髪の男がいた。]
…好き。
猫に限らず…動物は、好き。
[言って、再び猫に目を戻す。
黒猫は、ひとことも発さずに膝に座っている。]
…貴方は、嫌い?
[もう一度ダーヴィッドを見上げ、首を傾げた。]
割と好きな方かな…。
やわらかいし、あったかいし。
もう少し愛想よければなお良いんだが。
[猫に手を伸ばし、首のところを撫でようとする]
[彼女を満たし、包み込む力の気配。
それが、生気とか活力とか呼ばれるものなのだというのが漠然と判る。
それだけじゃなく、世界の全てが、ほんの少し違う感覚で伝わってくるようになってきては居たが、
まだ慣れぬその感覚をうまく自分の中で言葉に出来なかった。]
[ダーヴィッドが伸ばした手を、黒猫は不意に体をひねらせて地面に降り、ひらりと避けた。]
…嫌われた。
[ほんの少し、口の端を上げてダーヴィットの顔を見上げた。]
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