47 【いばらの王 blue-side】
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[出来得る限りの速度で下る階段に、響く靴音がやけに大きく感じられる。
否、靴音なのか自身の心臓の音なのか。ずっと続いている頭痛が鮮明だ。それに身体がさっきよりも重い。手足に痺れがあるのは、石化が脇腹の傷口から内臓に到達しつつある所為か、それとも市販薬が合わなかったのか。ヘリポートから走っただけでこうなのか。それとも──。]
ダーヴィッド。
──死ぬな。
[名前を呼んで、すぐ目の前にしゃがみ込んだ。
閉じられたダーヴィッドの目蓋。誰もがそうだったが、色の悪くなった皮膚。
指を伸ばし滑らせるのは、ダーヴィッドの首筋。
バンドの数値を確認するため。
──触れた男の首筋は、]
嗚呼。
まだ温かいな、ダーヴィッド。
[息を漏らして、目を伏せた。数値もさほど変わっていない。]
(119) 2009/10/06(Tue) 12:26:27
[彼にしてはだらしなく、脚を投げ出すようにして床に座り、]
腕を出してくれ。
一時的かもしれないが、回復薬がある。
[ダーヴィッドの腕を引く。
相手が病状の悪化ではなく、酷く動揺している事にまだ気付いていない。]
(120) 2009/10/06(Tue) 12:28:11
[像の傍に腰を落とす。聞こえてくるのはブリジットと、ヘルムートの声。ハインリヒの声もしただろうか]
注射……。怖くないよ。少し、痛いだけだもの。
でも、刺すときは刺すと言ってね。
急に刺されるとびっくりするから。
[ぽつぽつと口にする。
聞こえなかったノーラの声を、思い出した。
好きだったのか、と問われた気がする]
好きだったけど。たぶん、ノーラさんのとは違うの。エーリッヒさんは、違うのよ。
(121) 2009/10/06(Tue) 12:32:59
―――――――…だ、
れ が…
[ダーヴィッドからの報せのあと駆けつけた階段で、
石になったエーリッヒを目の当たりにすると目を瞠って。
また間に合わなかった…違う。落ちたベルト。
呆然とその姿を見つめて―――次に湧き上がるのは憤り]
―――――………っ、ん で……!
(122) 2009/10/06(Tue) 12:37:47
――ぁ
[>>117そうか、と口元を押さえる。]
そうね、ユリアンは――
[要らないのだった。
ベアトリーチェにも頷き]
……、ヘリの扉が開いたの。
では、…矢張り、監視して、
人数分――用意していたの かしらね。
[泣いていた眼は少し紅いが
考えに沈む色は少し険しい。]
(123) 2009/10/06(Tue) 12:42:32
[小さな声で呟くと、右手を像の足へと伸ばした]
このままにしておいて、特効薬が見つかって、それで元に戻らないかな。
[叶うとはあまり思っていなかったが、つい口にしてしまう]
でも、あのヘリで行くなら、ここにはもう戻って来られないのかな。
置いていくのは、寂しい。
(124) 2009/10/06(Tue) 12:44:21
[嗚呼――ふざけてる。
眸の奥、怒りが閃く。
薬の所為?きつく手を握り締めた。
些か唐突な――ノーラの声がした。]
――… 何 ?
[ノーラの声、常緑と深緑がかち合う>>116]
(125) 2009/10/06(Tue) 12:45:41
[ブリジットの手を強く握りすぎてしまっていたのなら、
短く詫びてその手を離す。
ゼルギウス、その名に反応すると悔しげに俯いて。
衝動のまま壁を叩く、拳がいばらによって僅かに血に滲んだ。]
…ケホ、
[>>113ヘルムートの言葉に咳と共に頷くと顔を上げて、
ベアトリーチェの姿を探す。]
(126) 2009/10/06(Tue) 12:48:53
盲目 ベアトリーチェは、メモを貼った。
2009/10/06(Tue) 12:49:01
研究員 ハインリヒは、メモを貼った。
2009/10/06(Tue) 12:51:00
[しばらく、気を失っていた。
本当に胸が痛くなって……
それが、病からなのか、それ以外のものからなのか…。
>>120人の気配を感じて、目を開ける…。]
………回復?
(127) 2009/10/06(Tue) 12:56:34
要らない……
要らない
[首を振りたいけど]
[今は重くて]
(*20) 2009/10/06(Tue) 12:57:33
[囁かれる言葉>>84。それに篭る決意に青い瞳を見あげた。
頷く。
剣の鞘へと導くその手の感触はしっかりとしていて。]
…ヘルムート…さん。
[帯びた武器。揺ぎ無い瞳。
必要ならば自ら手を汚す覚悟なのだろうと。
既に、二人"殺されて"いる。
誰も死んで欲しくないなどという奇麗事では、きっともう済まないのだから。]
(128) 2009/10/06(Tue) 12:58:06
消防士 ダーヴィッドは、政治家 ヘルムートを薄目で見上げた。
2009/10/06(Tue) 12:59:01
[きつく握られる手、本当なら
少しくらいは痛みを感じてもいいはずなのに>>126]
――大丈夫
[痛くなかった。
自分の手を見下ろすこと暫し。]
!!
[拳を叩きつける音。
びくりとして、気遣うように手を伸ばす。]
(129) 2009/10/06(Tue) 12:59:10
[聞こえた咳の音。ハインリヒだとわかると、どこにいるのだろうと気配を探る。
先ほどのヘルムートの言葉を思い出し]
ツヴァイさん、私より先に、重い人に打ってあげて。
アーベルさんとか、先生とか。
私は、後でいいから。
[そう言って、階下へ行こうと立ち上がる。ノーラはもう大丈夫だろうかとそちらを視た]
(130) 2009/10/06(Tue) 13:00:01
[>>125 常緑の瞳――似ていると感じた彼女の奥。
白い花が、星が狂い咲いているように輝いて見えた。]
…、…
[けれどその輝きは彼女らしい気高しさと
内なる感情も秘めた光。
合わせた瞳、静かに閉じる。]
(良かった。)
…本当に、…
(131) 2009/10/06(Tue) 13:00:25
[ぴくり。]
[見開かれた目、息が詰まる。]
…ちが、
[口元に手を当てたまま、視線はゆっくりと虚空を追う。]
ユリアン、いれないと…11人、だよ。
だって、……カルメンさん。
[震える肩を抱く手に力が入らない。]
(132) 2009/10/06(Tue) 13:02:23
[>>121私の好きとは違う、その言葉の意味も今なら理解出来て
>>124ここに彼を置いていかなければいけないかもしれない、と眉を下げたけれど、姿勢を低くし少女の胸元にそっと手を置いて]
…ベアトリーチェのここに
ちゃんと いるわ。
私のここにも、ちゃんと。
[次に、少女の手を優しく包むように取り、自分の胸元へ。]
(133) 2009/10/06(Tue) 13:04:10
…こんな、ぼろぼろ……
蝕まれ…て……
[一点を見つめたまま、止まらぬ声無き嗚咽。]
(134) 2009/10/06(Tue) 13:05:06
[目の前を過ぎていったダーヴィッドのことも気にかかったが、
ヘルムートが追ったようなのでそこは任せることにした。]
……
[>>130ベアトリーチェの健気な言葉に苦笑いを零そうとして。
上手く…笑えなかったかもしれない。
けれども少しだけ冷静さが戻ってくる。]
―――…ああ。
わかってる…。
みんな――…順番にな。
[手を伸ばしてくるブリジットには>>129少し驚いたように
紺青を大きくさせてから、血の滲む手を軽く振って。]
――…お嬢さんも、順番にな。
(135) 2009/10/06(Tue) 13:07:39
[ダーヴィッドの目を見詰め、腕を取り脈を探しながら頷いた。
回復薬の効果。ゼルギウスからの物である事。先ほどノーラ達に述べた推論。現状を全て話そうとする。ゲルダの話の続き、カルメンに言及した部分は、耳に届かないまま階段を下って来た。]
使いたく無い、か?
(136) 2009/10/06(Tue) 13:10:46
[ハインリヒの咳――心配な顔を向ける。
壁を叩く音は彼を殺された事に対する苛立ち。]
……
[まだ大丈夫なわけはない。大丈夫に振舞っているだけ。
きっと今こうしていられるのは、繋がれた糸の先のおかげ。]
ベアトリーチェ。
エーリッヒから貴方の分の薬を貰ったわ。
もし辛くなったら…言って。
[ヘルムートにも伝えようとしたが、ゲルダの声に>>132]
…カルメン?
彼女に――何か、…
[彼女は霊感力が高まっていたはず、彼女が言うという事は―――それは、つまり。足りない注射。嫌な予感がした。]
(137) 2009/10/06(Tue) 13:11:46
―――…?
[ゲルダの様子がおかしいことに気付いて、
そちらを向く。…そういえば、まだ名前を知らない。]
…ど した…?
[出てくるカルメンの名に…虚ろな蒼の女性の名に。
つきりと何処かが痛むような感覚、緩く眉を寄せる。]
(138) 2009/10/06(Tue) 13:11:49
―階段―
っ…別に私は後でいいのよ――違う 貴方、手
[――痛そうだったから。
ハインリヒの血の滲む手を見てから>>135
いたみの無かった手を緩く握る。
逸らさず見つめてくる新緑が閉じられた>>131]
どう、したの、ノーラ?
[本当に――なんだろう。と
訊ねた時、ダーヴィッドの声が聞こえた>>127
其方を向いて、小さくくちびるを開く]
…大丈夫ですの?
胸
[指差すようにした。]
(139) 2009/10/06(Tue) 13:13:33
[はたり。瞬く。
ゲルダの嗚咽とどこか虚ろな声が聞こえる。>>132>>134]
ゲルダ …―― ?
[それは 休憩室の時の彼女とよく似ていた。
蝕まれて。 何に?――何に?]
(140) 2009/10/06(Tue) 13:15:20
>>136
………ッ
[まだ胸が痛くなってくる……。
そして、空気が飲み込めない塊のようにどんよりとしていて……。額から、全身から脂汗がにじんだ。
目をまたぎゅっと閉じて……息はしようと口は大きく開けた。]
……あ……
[だから、ヘルムートが何を言っているかが聞こえなかった……ただ苦痛に顔は歪んだ。]
(141) 2009/10/06(Tue) 13:16:20
盲目 ベアトリーチェは、星詠み ノーラにこくりと*頷いた*
2009/10/06(Tue) 13:18:29
消防士 ダーヴィッドは、令嬢 ブリジット>>139にも返事ができない。
2009/10/06(Tue) 13:20:24
―3階階段前―
[>>139の声、此処にいる人を咄嗟に確認する。
ブリジット、ハインリヒ、ゲルダ、ベアトリーチェ。
階段の中腹、ダーヴィッド、ヘルムート――彼らには僅かに届かない声で真面目な面持ち、けれど口早に伝える。]
ブリジットは…
ピューリトゥーイでは …ないわ。
そしてハインリヒも。
(142) 2009/10/06(Tue) 13:20:30
[砕け、千切れていくこころの欠片。]
…あぁ……ぁ……
[蹲り、頭を抱えた。]
人殺し
ひとごろし
[アリス・マクレガー。その名が脳裏に浮かぶ。
赤い、赤い、ナイフと共に。]
欲しいわ
だから、いらない
[ポツリと呟いて、うなだれたまま動かなくなる。]
(143) 2009/10/06(Tue) 13:24:53
[ダーヴィッドから返事はない。
気遣わしげに視線を送るが、
ノーラの抑えた声に>>142]
――え?
ノーラ、貴方… 何、…
[謂いかけて、石像が持つメモに書いてあった
“クスリ”の一覧がふと思い出された。]
(144) 2009/10/06(Tue) 13:25:30
──…ッ
[ダーヴィッドの腕を強く引寄せ、上着を捲り上げる。
関節の内側のまだ滑らかさの残る皮膚をさすり、浮き出た血管を目指して、注射針を突き刺した。──相手の了承を待たず。
抵抗されて、針が折れては不味いと、ダーヴィッドの身体を壁際に押さえつけ、抱き込むような体勢。]
少し我慢してくれ。
頼む。
[床に投げ捨てる使用済みの注射器。
容態の急変が恐ろしい。背筋が凍り付くようだ。バンドの数値変化とダーヴィッドの歪められた顔のどちらからも目がそらせない。息が酷く荒くなっていた。]
(145) 2009/10/06(Tue) 13:29:15
[人殺し]
[(見殺し)]
[――かすかな眩暈]
っ―― ゲルダ
[いらない]
[呟いたまま動かなくなる>>143]
[地に膝を着いて――肩を支えるように抱いた]
(146) 2009/10/06(Tue) 13:32:54
>>145
[痛みにまた意識が遠のいて、もう手放していいと思った時、
腕に何かが刺されて、ビクリと身体を震わせる。
痛さは感じない、熱い、熱くて、冷たい…その違和感に無意識に押しのけようとする動きを何かが制して、そのままただ、動けずいたけど……。
痛みの頂点が過ぎたようで……下り坂を感じる感覚にほっとしたけど、痛みが逃げると同時に浮かんでくるカルメンの顔…。]
……あ……
[思い出して、また震えた。]
………僕が………
[ヘルムートの肩口で掠れた声をだした。]
………僕が………ころし………
[そこまで言いかけた時、今度は深い睡魔が頭を包み込んだ。*]
(147) 2009/10/06(Tue) 13:40:26
違う………
ちがう
[僕はこんなことで動揺したりなんかしない]
[これは、メデューサのせいだ]
[僕は]
[僕は]
僕は……
[気がついている]
違う
[違わない]
(*21) 2009/10/06(Tue) 13:44:33
[ダーヴィッドの身体のこわばりが緩んだところで、押さえ付ける腕をそっと離した。肩口に感じる赤毛の男の身体の震え。]
……ダー
ヴィ ッ ド?
なんだと、今──。
[顔を上げた時、ノーラは何事かを呟いた>>142ように見えたが、耳には届かなかった。もしも、聞こえる声だったとしても聴覚が認識したかあやしい。何故なら、頭を抱え、踞ってしまうゲルダの姿が。誰かの苦しみを狂気を受け止めてしまったかのような彼女の姿が。
意識を失った男性の身体はずしりと重い。掛かる負荷に、僅かに呻き声を上げた。]
(148) 2009/10/06(Tue) 13:48:53
…ひと ごろし、
[拾えた声を反芻して、
吸い寄せられるようにゲルダを見つめる。
―――…あの時と同じような、
…どの時だ…?―――――…思い出せない。
思い浮かんだのは…鏡の、]
…大丈夫か…?
[うなだれる姿に、慌てて駆け寄る。]
(149) 2009/10/06(Tue) 13:50:22
違わない
[どうして]
違わない
[理由なんて]
違わない
[愛してた。はじめてみた時から好きだった。手を伸ばしてこっちにきてくれた。嬉しかった。好きだった。応えてくれた。嬉しかった。彼女を見たかった。彼女に触りたかった。ただ、抱きしめたかった。理由なんてどれでもよかった。]
(*22) 2009/10/06(Tue) 13:50:58
[階段を降りようとする時、ゲルダはなんと言ったのだったか?
そして、──今、ダーヴィッドは何と言ったか?
ゲルダの言った言葉を尋ねるように、強い眼差しでブリジッドを見た。]
(150) 2009/10/06(Tue) 13:52:44
[>>144 もう一度彼女に顔を向けて、何か困ったような苦笑いになりかけた顔を見せた。]
……
[ゲルダを不安げに見ていたが、階段の下の方――
ヘルムートと、ダーヴィッドへとここで視線を向ける。
>>148呻き声が聞こえれば]
ヘルムート…
貴方も早く回復を…。
(151) 2009/10/06(Tue) 13:56:45
[少しだけ立ちくらみを感じて、咳をした。
呻き声が聴こえるとそちらを見る。]
…ダーヴィッドと…お前さんは、大丈夫か?
[ヘルムートにそう声をかけてからゲルダの様子を窺う。
眸を覗くようにしたのは、カルメンの姿を思い出したからかもしれず]
(152) 2009/10/06(Tue) 13:57:36
ゲルダ、……、しっかり
[嗚呼。声が震えた。
しっかりしろ、とは自分に向けてか。
肩を抱いた手で、そのままゲルダを支えるように抱き締める。駆け寄ってくる者たち。
ダーヴィッドの声は、聞こえなかった。>>147]
――、…
[視線を感じて、ヘルムートの方を流し見た後、
眼を伏せて 抑えた声で辿る>>132]
“ユリアン…をいれないと 11人”
“だって…、 …カルメン―― が”
[軋むような感覚がある。]
(153) 2009/10/06(Tue) 13:59:09
僕は
[何を言ってる、彼女は美しい石になったのに]
(*23) 2009/10/06(Tue) 13:59:22
“むしばまれて”
――“ひとごろし”
[言葉の破片を繋ぎ合わせるのは
酷く怖ろしいことのように思えた>>143>>134]
“ほしい”
“だから いらない”
[ゲルダは――何か、謂ったろうか。
もう一度、ヘルムートを見た。
聞いた分はこれだけ――と謂うように]
(154) 2009/10/06(Tue) 14:05:19
清掃員 ゲルダは、虚ろに目を見開いたまま、反応しない。
2009/10/06(Tue) 14:06:16
カルメン。
……彼女 を。
ッ、 く──
[人間の頭部は存外に重い、ダーヴィッドの首筋のバンドを確認しようとして、己自身が上手く動けない事に気付く。衣服で分からないが左脇腹から腰に掛けてが、不味くなっている気がした。だが、ダーヴィッドの吐息で皮膚が僅かに湿るのが分かる。]
ダーヴィッドは、
生きてる。
[緩慢な動作で、意識を失ったダーヴィッドに負荷をかけないよう、床に倒れ込みながら、赤毛をまさぐり──数値を確認した。]
数値 さがっ……た。
(155) 2009/10/06(Tue) 14:08:45
令嬢 ブリジットは、政治家 ヘルムートの言葉に、 ほんの少し、身体の力を抜いた。
2009/10/06(Tue) 14:17:42
[ブリジッドに、理解出来た助かると言う風に頷いた。──ぎこちない動作だ。
それから首を横に振る。スローモーション。ブリジッドだけではなく、ハイリンヒにも、その場に居た全員に、特に動かなくなってしまったゲルダに届くように、出来得る限りの明瞭な声で言った。]
ダーヴィッドで
なければ、
私が
カルメンを殺した
かもしれん。
[もう一度呻き、サーベルの鞘に触れようとする。ハインリヒが声を掛けてくれた事に気付くが、己の事となると答え方が思い付かなかった。]
(156) 2009/10/06(Tue) 14:18:19
[ケホ…咳の後、ゲルダの首の数値を確認して。
虚ろな眸を隠さぬゲルダの頭を撫ぜて離れる。
――…その色を見る度、脳裏が揺れそうになる。
ダーヴィッド達へと振り返ったのは、
眸から目を逸らすためでもあったかもしれず]
薬…は、本物って…わけか。
[ヘルムートの報告、注射器を探すように
紺青を泳がせてからヘルムートの下へ向かう。]
腕、出せ。
[相手が動く前にヘルムートの腕を掴むと
袖を捲くって手早に注射を打った。]
(157) 2009/10/06(Tue) 14:19:29
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