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………。
[こちらを振り向く子供たちと一匹。
おかしい、ここにくるとなんでこんな小動物とばかり縁があるのだろう。
小さく首をひねって]
……迷子、か?
[取り合えずたずねた]
おぅ、久しぶり。
そっちも相変わらずってとこか?
[最後に会ってからお互いどれくらい経った時間に居たのかまでは分からないが、月日が経っていることには変わりなく。頭を下げてくるナタ・リェに軽く右手を上げて笑いかけた]
ナタ・リェがそう感じてるならほぼ確実か。
今んとこヒトは俺だけみたいだな…。
……で、ホントに何で俺ここに居るんだろう。
[呼ばれたわけでもなく。事実巻き込まれただけ]
[セレスティンに答えを返されて、
目の前の男の人に質問をされて。]
……にゃあ?
[混ざって、なんだか鳴き声みたいになってしまいました。]
『白き貴婦人』?
聞いた事ねぇなぁ…。
位相が一致した、っつーけど、そう言うのは自分でコントロールするもんなんじゃねぇの?
そんなほいほい頻繁に一致したりするんだったら、世の中混乱の渦だぜ。
[オトフリートの説明を聞いても、首を捻るばかり]
[パチパチと目を瞬く。
ハンスの姿と言葉、そして纏う気配。一度気になればそれらがどうにも不均衡に思えてきて。
だがどこがどう、とは言えないのでブンブンと首を振り]
そうですね。
王、こっちのも一緒に運んでしまっていいんですか?
[用意された飲み物を指しつつ、軽く首を傾げた]
……ま、俺はそうはいかんけど、な。
[観客、という言葉に軽く肩を竦め]
傍観は構わんが、程ほどに。
[続いた言葉は、どこか冗談めいたもの。
運ぶ、との言葉に、お任せしますよ、と言いつつ、自分は道具の片付けに取り掛かり]
ええと。
さっきまで、迷子。
[問いかけに、ちょっと悩んでこう返す]
でも、今は、白もふのヴィンターさんが、道を教えてくれるから、違う……?
……まあ。
どうやら、軽く時空間の歪みやらなんやらも発生してるよーでして。
色々と、普通ではない、というとこですかね。
[首を捻るハインリヒにさらっと返すのは、ある意味とんでもない一言]
[相変わらず――倒れている――よな気がしなくもなけれど、上げられた右手に素直に頷いて。
人にしては時の流れが緩やかなよな違和感を仄かに感じつつも、懐かしさに少し目元を和ませた]
……風にでも誘われたのでは。
[疾風の御仁は風に愛される故にでは、と呟くも真理はわからぬ。
その王たる者が今、どこでなにをしているかも――当然の如く]
…そうか。
[小さく、相槌をひとつ。
白もふというのはおそらく少年の方に乗っているもの]
……白もふ。
事の仔細を、可能な限り単純明快な説明を。
[支持する言葉は密やかに誰かへの指示になれた雰囲気]
何か物凄くとんでもねーことさらっと言ってないか?
[オトフリートの言葉に、うへぇ、と少し嫌そうな顔]
この間精霊界に引っ張られた時に似てんなぁ…。
変なこと起きなきゃ良いが。
[参ったな、と言うように頭をがり、と掻く。ナタ・リェの言葉には一瞬その動きを止めてから]
くはは、風に、か。
そうだとするなら、ここへ来たのも悪かないかもな。
[楽しげに笑いを漏らした]
了解です。
[自王に頷き、ハンスと手分けした盆を手に]
なんというか。
動じないんですね、こんな状況でも。
[扉が自然と開くのを見て片眉が上がった。
それとなく探るようなことを言いつつ、皆の集まる方へ]
『……ヴィンター、と申します、陽光の御方』
[拘った。白梟、思いっきり拘った]
『こちらの機鋼竜セレスティン殿が、館内で道に迷ってしまったのですが。
私が魂魄の相方たる時空竜オトフリートと連絡を取り、道を確認した事で、迷子状態を脱し、現在、館の広間へと向かっている所にございます。
こちらのベアトリーチェ嬢も迷い込まれたご様子でしたので、広間までご一緒することと相成りました』
[白梟、説明するだけ説明して、一礼]
……白もふのヴィンターさん、すごいのー。
[感心する所じゃありません]
性質、か。
確かに。
[くすり、笑って。
貴紫の目を軽く、細める。
感じ取るのは、幾つもの見知った気配]
……ほんとに、賑やかなもんだ。
変な事…
[ハイン殿の言葉に僅かに寄る眉。
未だセレスは現れない]
…ええ、そうであるを願っておりまする。
[杞憂である事を、切に。そう心の中で呟いて。
楽しげに笑う姿に会釈して、するり扉を抜けてゆこうと]
…そうか。
ご苦労だった、白もふ。
[もう白もふで定着したらしい。
やや首を傾げていたが、歩き出すことでふたりと一匹を促す]
…こちらだ、ついて来い。
[一度は来たことのある館、足取りはしっかりしたもの]
[定着された白梟、もしかしたらがっくりとしていたかも知れないが。
連れている方は、そんな事はお構いなし。
無邪気さは時に酷です]
あ、はーい。
えと、ありがとうございますー。
[にぱ、と笑って、とてとてとついて行く]
んあ、ナタ・リェどした?
[表情が曇ったような気がして声をかける。が、扉を抜けようとしている相手に声は届いただろうか]
ま、そうやってはっきり言ってもらえた方が必要以上に探り入れなくて良いからありがたいがね。
心構えも出来っしよ。
[オトフリートのさらりと返す言葉にそう漏らしながら、小さく肩を竦めた]
うん?
ああ、慣れてますからねえ。
[探りらしき台詞にも平然と答え、広間へと歩んでいく。
途中、小鴨を連れたような青年と出くわすことになるのだが]
[麒麟が倒れた理由など、良くわかった。判り安すぎるほどに。
ついでに倒されたウェンディは、救出する前に雷撃がやってきた。
時空竜もまた。
暫しの思考を経て、一度セシリアは自らの領域に戻る。
芯まで凍りついた肉を置き去りに、再びその領域に戻ったのは、暫し、時を経た後――現在のことであった。]
……すごい。
[ぱちぱち、よくわからないけれど拍手してみました。
セレスティンに倣って、ありがとうとお礼を言いますと、ぱたぱた、その後ろをついていきます。]
慣れてるって。
…まぁいいけど。
[王達の前となれば、顔見知りでもそれなりに緊張しているわけで。目の前の人物が誰なのか分からないとはいえ、微妙に気が抜けているのか、ぞんざいな返事を返しつつ]
あ。
[広間まであと少しという所で、前方に見えた一行に小さく声を上げた]
先程よりも人が増えましたか。
[マーガレットにまず再び挨拶を。
幾人が増えたのかは、気配を探り理解する。]
懐かしい気ですね。
先程の詫びをしてきましょう。雷撃へ苦言も――
ああ、無駄ですね。
[呟くには悪気はない。]
[自らの意思で出した獣の耳をそばだて、愛し仔の声は拾えぬかと試みる。
届いたのは…賑やかな物音と声。小さく羽音もあったよな]
白梟殿…なりや?
[セレスと共であろうと、そちらの方へ裾引いて歩いていく]
[はた、とベアトリーチェは緑の眼を瞬かせて、視線を動かしました。
ちょうど、誰かがくるのが見えたものですから。
でもそれだけじゃなくって、引き寄せられるようだったのは、“似ている”からだとは気附けなかったのですけれど。]
おや。珍しい。
らしい、とも言えるかな。
[ぽつりと呟きを落として、先を歩む青年らと、更にその先、広間から出て来たらしい女性の姿を認める]
詰まりそうですねえ。
さっさと行きますか、挨拶していきますか。
……?
[後ろのほうから聞こえる小さな声に軽く足を止める。
後ろから近づいてくるちびっ子たちの進行方向も考えず]
………。
[かと思えば前方から獣の気配をかんじ、男は取り合えずその場にとどまって首をかしげる]
…やりたい放題だな、マルグレーテのやつ。
[呆れたようにぼそりと呟いた。
どうやら、陽光界でマーガレットという名前はマルグレーテという音に変換されるらしい]
まあ、ここで下手に探りとかいれると。
多分、機鋼界以上に恐ろしい事になるだろうし。
やらずにすむなら、何より、ですか。
[ハインリヒに返しつつ、軽く肩すくめ。
白梟に、そちらの状況を確かめる。
……なんとなく凹んでいるのは、きっと、気のせいじゃない]
[ふ、と近づく馴染み深い気配にあ、と短く声をあげ]
ナタ・リェ!
[にこぱ、と笑ってぱたぱたと手を振……ろうとして、前を行く青年が止まったため、慌てて急停止。
白梟がバランス崩してばささ、と羽ばたいた]
あ、それマジ勘弁。
あそこであったことだけでも疲れたっつーに。
[尤もあの場では干渉は出来なかったために、特に何もしていなかったりするのだが]
ほんじゃ戻れる算段がつくまで大人しくしてるか…。
その『白い貴婦人』って奴に頼めば戻してもらえるかね?
[その人物が誰かまでは流石に分からない。オトフリートに訊ねたところ、彼は心なしか凹んでいた]
……なんかあったか?
無事に辿り着けたか。
[人姿の麒麟とその向こうにある大小の影。
陽光王には深く一礼し、その脇を抜けてゆこうと]
ナタ・リェさん、多分料理の匂い得意じゃないから…。
[ハンスには軽く振り向きながら返して]
[一行までは、さほど遠くはなく。
ようやく見つけた姿に、私は安堵に淡い菫色を潤ませていた]
セレス…よかった。怪我や痛い所や…辛い事はありませぬか?
[質問が微妙に細かいのは、大丈夫かと聞いても意味がない生きた実例の側にいる習い故か。
それから、なにやら首を傾げている青年へと目礼し。
こちらを見る吸い込まれそうな緑の眼に、白金の睫毛を瞬かせた]
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