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……ついでに言うと、だ。
ここには、監視の目もある。
[壁に凭れかかったままに、ティルへと眼差しは向けた。
続く台詞は、脅しというより、単なる警告に近い。]
不用意な事はするな。
処分が早まるかも知れない。
[同時に、「監視の無い場所」も、彼女は熟知している。]
ああ……ほんっとに、くだらねーよ……。
[ぽつり、呟く。
そのくだらない『遊戯』で生命を落とした兄も。
今、その只中にいる自分も。
そう、言える気がしていたけれど]
ないものをほしがるのは、人として当たり前。
その結果はともかく……な。
[続いた呟きも小さく。
しかし、そこには否定の響きは、なくて]
……似たモン同士……だったんかね。
[背後で白い壁が、再び入り口をゆっくり隠していく。
安堵の表情を見せる少女とは対照に、
浮かべる翠が、僅かに険しさを増した。]
――誰かに見られると、少々厄介なんですけどね。
[ぽつりと、零れる言葉。]
尤も、元は“俺”の不注意が原因なんですけど。
……まぁ、丁度良いかな。
[ゆるりと薄く笑みを浮かべて。
さらりと金を揺らしながら、首を傾ぐ。
少女の位置する方へと、一歩。]
/*
イレぽんおっかー。うん、受身で動く人が多いっすね…。
個人的に俺はガッツガツに動きたいんですが、
狼がガツガツ動くと、早々に村が終わってしまう罠。
…なので、がんばって、動いて欲しいんだけどなバトル村は!
もう中盤以降入ったので、面倒だs…げふごふ。
場を動かすためにも、がんがん突っ込んじゃいますが。
*/
さてね――
[独り言のような彼の声は届いたか。]
エーリッヒ=ハイゼンベルク。
[囁く、彼の名。
仮初めではなく、
敢えて、紡いだその名は。
彼を縛るものでもある。]
精々、生きるが好い。
[以前投げたのと似た、
けれど異なる、
顔を上げて呟いた終わりの言葉は、
目の前の少年にも聞こえた事だろう。]
[きょとん]
………?
[音の発生源はどうやら相手背後の扉。
しかし、少女は扉より、
えーりっひの雰囲気と言葉にきょとん。
含まれる空気に不安になっておともだちを抱き締め
残りの球体も相手の方にレンズを向け]
……意外かね?
近いけれど、少し違う……ま、それは当たり前だけど。
でも、近いから、同じでないのが、怖い。
……そんな感じだったんじゃねーの?
端で見てただけだから、確信はねぇけどな。
[言いつつ、とん、とベッドから降りて、翼を広げる。
銀の羽が、微か、煌めいた]
……さて。
見た感じ、やる気、ねぇんだろ?
なら、俺は散歩にでもいかせてもらいますかね、と。
さあね。
私は、「あれ」ではないからわからない。
[それでも、ある意味では一番近くで見ていたわけだが。
アーベルがベッドから下りるのと同時、
ゆっくりと身を起こす。]
私とて、それなりに消耗しているからな。
それに、こんな狭いところで闘りあっても仕方が無い。
[言うなり、扉に手をかける。]
――ああ、思い出した。
その翼。
「綺麗」だそうだ。
[私にはわからないがね。
そう付け足して、部屋を後にした。]
─中央部・廃墟群─
[廃墟のひとつ。ピアノの残された部屋。そこに彼女はいた。
アーベルがここへ何度か足を運び、旋律を紡いでいたのは知ってか知らずか。
ぱきりと瓦礫を踏み砕き、ピアノの元へ。
椅子に座り、奏でるのはレクイエム。その中の続唱─怒りの日(Dies irae)─。]
/*
庇い能力持ちが複数いると、
やはり能力を使いたいでしょうから、停滞を招きますね。
正直、受身が多くてとても困りました。
そればかりに拘るな、と。
まあ、反省会はエピローグで、にしましょう。
レス不要。
*/
[一度伏せた翠を、ゆるりと開く。
笑みは浮べたまま、しかし、宿す光は冷やかに。
また、一歩。]
俺は――「不要品」として、
見られる訳には行かないんですよ。
[静かに、少女へと向けてぽつりと呟いた言葉は
しかし、何処か独り言にも似て。
ゆっくりと振り下ろす腕の袖内から、
滑り落ちた刃が、右掌へと収まった。]
Dies irae, dies illa, solvet saeclum in favilla.
怒りの日、終末の時、天地万物が灰燼と化し、
Teste David cum Sybilla.
ダビデとシビラの述べた如くになろう
Quantus tremor est futurus, Quando judex est venturus,
どれほど大きな戦慄が待ち構えていようと、審判者が来たり、
Cuncta stricte discussurus.
全ては厳しく糾されるだろう
Dies irae
怒りの日来たれり
[わからない、という言葉に、だろーな、と呟いて。
最後に残された言葉に、きょとり、と瞬く]
……綺麗……ね。
[これがか、と、呟いて。
窓枠にとん、と飛び乗り、銀翼を広げ、舞う。
空に舞い散る、光の粒子。
異形の獣は銀をまといて、空を翔る。
眠れる廃墟へと向けて]
[その音色に気づくのは容易かった。
完全なる獣化は、いつも以上に感覚を研ぎ澄まさせる。
ピアノの音色。
自分以外に、それを弾く者があるのかと。
感じた疑問のままに、そちらへと向かう。
そこに何が待つのかは、知らぬまま。
──舞い降りたのは、昨日、二人の少女がぶつかりあった、その場所]
/*
今回は狂信者が早めに動いてくれたので良かったですが。
…下手したら、狂信者が一度もバトルしなくても
立場上強制的に庇わせてしまう役職なんですよ狼って。
…これ以上は此処で話す内容でも無し、エピで話します。
ただ、庇いイベントって必須じゃないので
庇ってもらえるから良い、と考えるのは別物かと思ってます。
表に集中する。
*/
[明らかに、今まで見た相手とは、
違う。まるで別人のよう……
ここに来た時の先客、オトフリートの言葉が過る。]
……ふ…ようひん…?
[えーりっひの呟きに、眉を八の字
思わず呟く声に軽く自嘲が滲むも
……光を鋭く反射するそれに、
椅子上で身をひき……後方に転げ落ち]
――全く。
[崩れ落ちたティルに歩み寄り、見下ろす。
相手の状態にも構わず、掴み上げようと無造作に腕を伸ばした。]
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