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[投げられた声に、其方へと視線を向けて。
その声の持ち主を認めれば、あぁ、と僅かに声を上げて]
まぁ…、そんな所かな?
にーさんが、歌ってたんだと。
[俺は聞き逃したけど。と肩を竦めつつもくつりと笑って。]
クリューガーさんも散歩、とか?
/中/
秤スしてるん
まぁ、俺も全然居るんだけどーさー。
というか、実は昨日とかうっかり更新時間まで起きてたしさー。
(友達と電話してたら、気付けば朝だったとかそんな)
役職だけ見て、寝たよ!
……どうしたんですか?
[そう侍女に声をかけるも、答えは要領を得ないだろうし、
その状況を楽しむ女性からも疲れた様子の青年からも、
正確な情報を知る事は出来ないだろう。
深く追及する事でもあるまいかと、すぐに諦めた]
なるほど、そうでしたか。
私は所要を済ませに参りました。
[散歩、との青の彼の言葉には、簡潔にそう答えを返す]
ともかく、夕餉の準備が出来ております故、
宜しければ、お楽しみ下さいませ。
お身体も冷えてしまっているでしょうから。
[執事の言葉に耳を傾けた客人達は邸内へと向かい、
侍女もまたそれに付き添う形になるだろうか]
…用事っすか。お疲れ様です。
[こんな時間まで仕事って、大変ねー。とか感嘆と共に呟いて、
僅か頭を下げる。執事の言葉に邸内へと向かおうとして。
思考を巡らせれば、はたと思いついたように群れから離れる。
侍女はどうしたのかと問うただろうが、ひらりと手を振って交わす]
…何なら、俺も手伝いましょっか。
[何が出来るかも知らんですけど、とけらり笑みを向けて]
[深く礼をして客人達を見送ろうとしていたが、
一人に声をかけられれば、上げた顔を緩く斜めに傾ける]
いいえ、お客様の手を煩わせる訳には参りませんから。
[言いつつ、失礼と踵を返して、黒と白に包まれた一角へと。
少し探れば、黒の手折られた場所は見つかり、目を眇めた]
別に、俺は煩わすとか思ってないのにー。
[返される言葉は想像していた物だったけれど、僅かに肩を竦め。
それでも邸内に戻ることはせずに、執事の後を足取り穏やかに着いていく。
探る様子に首を傾げ、覗き込む様にすればその手折られた場所に、
あ、と僅か声を上げて目を細め。]
いいえ、実を言うと。
[ゆっくりと茎から手を離して、口許に指を当てる。
浮かべる笑みは、いつもよりも些か悪戯っぽいか]
正確には、仕事ではありませんから。
[花の様子を見に来たんですよ、と軽く言う]
……なーる。
そりゃ、俺の出る幕じゃねーな?
[悪戯を含む様な笑みに、に、と口端を上げて。
先程まで、その手に触れられていた茎へと視線を向ける。]
……ちょっとばかし、痛々しーね。
[手折られ出来た断面に指を伸ばし、柔く撫ぜて]
/中/
別のこと\(^o^)/……じゃない、終わった。終了
んじゃおやすみ。明日の夜は多分ちょっと早め(20時くらい)に来て早め(24時くらい)に消えます
求める方の元で咲けるのならば、薔薇も本望でしょう。
[微笑を湛えたままの顔、口唇から紡がれる言葉は、
真意を読み取らせないかの如くに淡々として]
……御存知ですか?
ここの薔薇は、元々は全て白かったんですよ。
[無残な断面を撫ぜる青年の横顔を見ながら、笑みを深める]
それが時を経るうちに、徐々に黒い薔薇が咲くようになったと。
……薔薇の気持ちがどーかまでは、俺にはわっかんないけどさ。
育ててる身としては、悲しくない?
[つ、と輪郭を撫ぜる。軽く押し離せば、茎が僅かに揺れて。
続く言葉に、蒼の瞳を見開く。
す、と囲まれた薔薇を眺めれば、眉を顰めて]
黒と白、ってのもキレイっちゃーキレイ、だけど…。
……突然変異にしたって、変な話だ。
悲しい、ですか?
残念ながら、私はそれ程に優しくはないもので。
ただ、手折るならば黒よりは白を、というのはありましたが。
[視線をモノトーンの花から逸らすと、片手を額にやりつ月を仰ぐ。
孔雀石の瞳はレンズ越しに雫を受け、鮮やかな緑を見せた]
ええ、奇妙な話です。
もしかしたら、“何か”があったのかもしれませんね。
……紫陽花の下に死体が埋まっていると、
赤紫に染まるなどとも言いますが。
俺だったら、…悲しい、かな。多分。
生憎、植物を育てた経験は無いからハッキリ言えないけどさ。
色の違いに、深い意味があるなら別かもだけど。
[僅か肩を竦め、相手へと視線を向ける。]
何か、ね。 あまり考えたくないなー…。
紫陽花は…科学的に酸性濃度の関係らしいけども
薔薇は、終ぞ聞いた事が無いな。
―――掘り起こしてみる?
[最後の一言はくつりと、何処か冗談めいて]
深い意味、ですか。
ええ、 ――……まあ。
[珍しく、曖昧に濁された言葉。
青の視線を感じ取ったか、顔を地に水平に戻ると、
傍らの客人にくすりと笑みかけた]
後始末が大変になりそうですので、遠慮しておきましょう。
科学的に解明出来るものならば宜しいのですが、
呪いなどであれば、どうしようもありませんから。
[返す執事の口調も冗談めいてはいたが、本気とも取れたか]
事実は小説より奇なり、とも申しますしね。
そっか。
[濁された語尾に、僅かに眉を上げるものの
言葉と共に一つ頷けば、追求せずに。
孔雀色の光と視線が合えば、くつくつと笑う。]
確かに。
…後始末の労力を惜しんでまで解明する事でも無いか。
苦労して掘った挙句に、呪いが出てきたらシャレにならんしね。
[けらり、と笑みながら目の前の一輪を撫でる様に弾いて。]
または、知らぬが仏。ってか。
ええ。
[どの言葉にか、にこやかな表情で首肯する。
弾かれて揺れる花弁を、目を細めて見つめ]
私はまだ少々ここにおりますが、シード様はどうなさいますか?
んー…じゃ、俺は中に戻ろっかな。
折角用意してもらった食事が、冷めたら勿体無いですから。
[に、と口端を上げれば、邸内へと身体を向ける。
あぁと思い出したように顔を上げれば、ひらりと手を上げて]
夜も遅いと、身体冷えるから。
…風邪ひかないように、気をつけて?
[返った言葉に、笑みを向けて。
ゆっくりと歩を進めれば、その姿は邸内へと消える。
そうして遅れ晩餐へと混ざれば、
他の客と他愛ない雑談を交わしながら食事へと*有り付いて*]
[影が角を曲がり、その先に消えていくのを見届けると、
執事は再び、黒と白の一角に緑の視線を向ける]
呪いでは、ないんでしょうが。
[咲きかけの白の薔薇に、白の手袋を嵌めた手が触れる。
――ふわり、と。
花弁が綻び始めたかと思うと、時を早送りにされたかの如く、
数秒のうちに開ききり、清廉な色を映し出した。
茎に指をかければ、それは難なく茂みから引き抜かれて。
痛々しい折り痕すらも、そこには残らない]
何事も起こらなければ、いいが。
[一度は心の内でした呟きを声に出す。
それで何が変わる訳でもないのだが。
憂いを一時忘れようとするかのように目を伏せると、
白い花弁を口許に当て、束の間*その香りを楽しんだ*]
─2階・客室─
[光を感じて、目を覚ます。
しばし、ベッドの白に身を預けたまま、ぼんやりと目に入る天井を見つめた。
階下から微かに響く慌しい物音は、食事会の準備の最後の追い込みだろうか、などとぼんやり考えて]
……ああ……今日が、お披露目……か……オルゴールの。
[どこか、ぼんやりとした声で、ぽつりと呟く]
オルゴール……。
……さなくては…………を…………に…………。
[不意に、掠れた声が零れ落ちる。
それは、彼の声ではあるけれど、彼のものではないようで。
それを聞きつけたカーバンクルがきゅきぃっ! と。
まるで、警戒するような鋭い声を上げた]
……っ……。
[その響きに我に返ったかのように、ぼんやりとしていた翠の瞳がはっと見開かれ。
数回の瞬きの後、ゆっくりとベッドの上に身体を起こしてきつく頭を振る]
……まったく……。
[はあ、と。
零れ落ちるのは深い、ふかい嘆息]
……大人しくしろって、言ってるだろうがっ……。
[それに続いて吐き出される言葉は、はっきりそれとわかる苛立ちを帯びていて]
……俺は、『お前』の目的なんか知らない。
そのために、ここに来た訳じゃない。
俺がここに来たのは、あくまで、自分の研究のためだ。
……『お前』の……勝手に人に棲みつくヤツの都合なんか、知った事じゃない……。
[だから、と言いつつ、握った右手を胸元に当てて]
……だから……大人しくしろ、『 』。
[苛立ちを帯びた言葉は、言った相手に伝わったのか。
やがて、険しかった表情が、疲れたような、それでも安堵したようなものへと変化する。
はあ、と。
嘆息が零れて。
その様子を見つめるカーバンクルは、不安そうな声を上げつつ、白い尻尾を落ち着きなく振っていた]
ん……心配ない。ちゃんと抑えるさ。
……抑えないと、な……こんな厄介なもんは。
[最後の部分は、自分自身に向けるように呟いて。
不安げなカーバンクルの頭を、*安心させるようにぽふり、と撫でた*]
―客室―
[明け方、ふると睫が震えた。
長いその下から、色を見ることない双つ石が現れる。]
……薔薇。
[呟きはほんの微かな吐息のように。
彼女の指が何かの形を宙に取る。
それは意識があるのかないのか――ただただ空]
[そのまま手は小さく音をたて布団に沈む。
閉じられた瞳は何も見ることはなく。
次に目が覚めたなら、忘れぬようにと一度はなぞったその線を、*紙の上へと写すのだ*]
−客室−
[朝の光がカーテンの隙間から零れる。
女は未だ起きることなく、真白なシーツに包まりまどろみの中]
…ァゥ…ン…
[真白に転々と散るは黒の花弁。
それを毟られた後の残骸は、*屑篭の底へと転がって*]
……ええ、そのように。
[流石に食事会ともなると普段より気合も入るのか。
執事は手筈の確認を他の召使い達と行っていた。
とは言え、メイド長などは執事より経験がある為に、
本来ならば殊更口出しをするような事はないのだが]
ワインとビールの準備も怠らずに。
ローテグリュッツェの仕上げは、私の方で。
[幾つかの言葉を交えた後、執事は厨房を後にして、
硬い靴音を鳴らして階上へと歩んでいく]
[オルゴールの仕舞われた部屋に辿り着くと、
その前に立つ侍女に声をかけ、交代の旨を告げる。
まだ勤めて年数の浅い彼女は慌てた様子で頭を下げ、
服の裾を翻して階下へと走っていった。
孔雀石の双瞳は暫し小さくなりゆく背を眺めていたが、
完全に見えなくなると、扉の方へと視線を揺らめかす。
厳重に鍵の掛けられたこの先は、主の許可なしには、
執事にも無断で入る事は許されていない]
――音色は。
聴いた事があっては、ならないんですよ。
[それは、先日の客人の問いかけに答えだろうか。
当人はその場にはおらず、聞こえるはずもないが。
細められた緑は、親しいものに接するが如く柔らかくも、
或いは、警戒を示す鋭い色を持つかのようにも*見えた*]
−客室−
[白い肢体をベットに横たえたまま、女の意識は空を彷徨う]
『…いよいよ今夜ネェ。
こんなにももったいぶっておいて、つまらない物でしたらァ…
酷い目に、あわせてさしあげてよォ?』
[執事の答えは女に届かない。
ただただ、誰も聴いたことの無い音への興味は募りゆくばかり]
[素足を絨毯へ下ろせば、はらりと黒の花弁が舞い落ちる。
気だるげにガウンを引き寄せ、袖を通してからカーテンを開く]
…ァァン、眩しいわァ…。
日が落ちるまではァ、中で過ごした方が良さそうネェ。
[目を細めて呟き、窓を開いて空気を入れ替える。
女は床の花弁が風に揺れるのも見ず、*身支度を整え始めた*]
[ベルを鳴らして召使いを呼び、軽食を取った後。
女は邸内を散策するべく部屋を出た。
退屈な時間を潰す為だけに、当ても無く邸内をそぞろ歩く]
…ァラァ、こんな所で何をなさってるのォ?
[晩餐会の準備に活気付いた屋敷内の中。
静かな方へゆらゆら進み、その一角に立つ執事に甘く声を投げる]
フゥン…そうなのォ。
それでは御楽しみは後に取っておくとするわァ。
[執事から返ったのは、差し支えない程度の説明。
けぶる睫毛の下で深紅の瞳を揺らめかせ、淡く色付けただけの唇に指先を添えて微笑む。まるで内緒話でもしたかのような仕草]
―客室―
[寝台から身を起こす。幾度か瞬くうちに、蒼い眸は焦点を結んだ。]
[其処から降りはせずに縁に腰掛けたまま、窓の外を眺める。]
今日、だっけ・・・
[乏しい表情の代わりに声は楽しそうな響きを帯びた。]
[瞬間、隠れがちの二つの蒼が薄く紅く染まったことに、自身ですら気付いてはいない様。]
ァハン…、力ずくで奪ってもいいのだけどォ。
秘蔵の品を目にした時のォ、ザムエル様が放つ嫉妬や羨望の感情を味わってからの方がァ、愉しそうですものネェ…。
マァァ…、味わうのは失望と落胆かもしれませんけどォ。
[奪ってみてつまらぬ品であれば、女にとって意味は無い。
けれど、人の負の感情ならば…そんな狡猾な計算がなされたか]
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