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・・・・・・
[書庫へと向かいながら、しばらく黙ってユリアンの言葉を聞いていたが]
少し黙れ。
[返答も何も一言で終わらせると、リクエストの本を探しに石の扉の向こうへと姿を消した**]
あの、えと、その…
[手が重なったまま
それは絵筆を握り締め
顔には笑顔を浮かべてにこりと笑う。]
これがあったら…
そとに、でれる、のよね?
[首を傾けて彼女に問う。
彼女はなんと答えるだろうか。]
ね、これ持って出たら怒られるかしら?
絵筆なんてきっと、いっぱいあると思うの。
だから気がつかれないわ?
[にこにこと無邪気な笑みは
無知ゆえなのか それともわざとなのか。]
ね、あたし…「もどりたい」の。
だから、とめないで?
[とめるどころか
彼女はきっと、同じように。
そうしていくつか言葉を重ね、
ふたりのどちらかがその一本の絵筆を
持って帰ることになるのだろう**]
[中に入ってほかの客がいないことをいいことにぺちゃくちゃ喋っていたが、一言の下に切り捨てられると、ぴしりと固まり、]
…………………スミマセンデシタ、静カニシマス。黙ッテマス。
[だらだらだらと滝のように脂汗を流しながら土下座。
そうして、オトフリートが本を持ってくるまでそのまま額こすり付けて土下座してた*とか*。]
― 前日/診療所 ―
[外にいても聞こえるような大声に、行き交う人は目を瞬かせる。
言を発した当人の姿は既になく、助手が彼女を押えていた。
周囲には、外の世界の文字で綴られたカルテが散らばっている。
日常用いることはないが、個人の機密を保持するためであるという。
薬は診察場所からは離れた位置に置かれているため被害はなかった。
それは、さておき。
人の噂も75日とは言うが、
ミルドレッドの過剰反応は余計に長引かせそうだった。
ただし、あまりの反応ぷりを見れば公にはならず、
密やかに、そして、誇大されて伝わるのだろうが]
[流石に事態を理解したブリジットは困り顔。
今日の診察はすべて彼女を通して行われることとなり、
ベアトリーチェに対しても苦笑を浮かべつつ、
普段通りの湿布薬と補助的な栄養剤、
有事の際の鎮痛剤が手渡されることとなったの*だった*]
ああああ、女の子失格だぁぁ
[最後冷静にしめたが、少女はぜんぜん冷静じゃなかったらしい。
荷物(布)を持ったまま家に帰り、怒られ、だいじょーぶほとんど自分のやった糸だもんなんて返す様子に、普段の元気さはない。
ぽすぽす枕を叩いて、自分の至らなさを嘆くばかりであった。
それからちゃんと体を洗って、布の存在を思い出す。]
あー、ユリアンにあげにいかなきゃ。
飛べるのかなー
[ぎゅうっと目を閉じると、少女のアンバーの目は水の中を思い出す。
息は苦しくなるけれど、あの青い水は少女にとってとても親しいものだった。
はやくはやくと願うから、やっぱり先に持っていこうかななんて、布を持って家を出た。]
でもおじさんに見つかるとうるさいしなぁ。
見かけなかったか回りに聞いてみよっと。
[その時に、ミリィが恥ずかしがって逃げていったのを聞いて、やっぱりと大声を上げ、噂話にまたもや色々付いていくのは、もはや*当然すぎる話であった*]
―前日/診療所―
『ばっかものがーーーーーー!!』
[近づいて行くと、遠めから大声が響いて、
思わず身を竦めた。
自分へ向けたものではないとは分かったが、目を白黒させ]
[かなり躊躇った後、
中をのぞいてみれば、馴染みの助手のみ見出す]
あ、あれ。
ブリジットさん、ブリジットさんだけなのだ。
さっき、薬師さまの声を聞いた気したけど、
…御留守なのだ?
[用意に時間がかかったなら、予め図書館で頼めなかった事を後悔しただろうが]
[すぐに湿布薬や栄養剤を手渡されたなら、ほっとして微笑んで]
―そのときに 通りかかった場所―
[話を思い出して、少女はそのアトリエを眺めた。
絵師さまはいるのだろうか。かんがえる。]
―― まだ足りないっていうけど ――
[よく見たら扉があいてるから、そぉっと中を覗いてみた。
入っていいかな。
空を飛びたいという気持ちよりも、空を飛んだら海が見れるかななんて。
早く集まるか、ユリアンの気球が完成すればいいななんて。
そんなことしか少女は考えていない。]
[中を見たら、さっきぶつかりかけたひと。
少女はあまり得意ではなくて、えーとと曖昧に微笑んだ。]
あ、えーと。
私のほうこそごめんなさい。
絵師様は――……
[少し気になって、近寄ってみる。
そこにあるのは筆。
少女も知っている話を思い出して、つい、手が伸びた。]
……。
[一瞬、例の噂が、
噂は千里を走るとか何とか、そんな諺と胸に浮かんで。
助手の彼女は、知ってるのだろうか。
まじまじブリジットの顔をみあげてしまうが]
アーベルの警告も思い出して、そこは何も触れずに]
[薬の代価となる品でも支払うと、礼をのべて家へ*]
戻り?
どこに?
良いよ。
ええと、あなたが、持ってて。
今から、ユリアンに会うから。
そしたら、ばれちゃうし……。
[きっとユリアンは怒るだろうなぁと思ったから。
彼は同志なのに、彼の力じゃないものを求めるなんて、口でいうことが出来るわけがない。]
でも、私も、ほしいから、
権利は、はんぶんこね。
[筆から指を離すとき、とても名残惜しそうに、少女の指はゆっくりと動いた。]
ええと、ひみつ。だね。
あとで、あつめよう。
[どういうことかを知っている少女は、それでも、*海を望んだ*]
[ユリアンが通りかかったら、大慌てで声をあげて、
持っている布を渡す。]
十分にきめこまかいよ!
う、入手方法は聞かないで
[うしろめたくて目をそらした。]
だいじょーぶだいじょーぶ、気球が出来たら赦してくれるさ!
それじゃ、そろそろ寝るねー
また朝、『海』にいこうと思ってるんだ。
[そうして家に帰り、今度は落ち着いて*眠りにつく*]
[少女に持っていてと言われて
胸元に、きゅっと大事そうに筆を抱く。]
うん、ひみつ。
ふふふ、ふたりの…はんぶんこ、ね。
[コバルトブルーの眼を細めてにこり笑い
何か言おうと口を開いた時、遠い近くで音がした。
ぱっと外を振り返ると、足音に聞こえた。]
ひみつ。
…にげなきゃ!
[リディと一緒に、扉を出る。
その背中に、小さく]
もどるのは、そらに。
[問いの答えを呟いたけれど、
彼女に届いただろうか?
そして自身も駆けて自宅へと戻り
ぎゅっと絵筆を抱いて、眠った。]
……なんてこったい……。
[不覚、としか言えなかった。
いや、言った所でどうにもならないと言うか、自身の不注意による所も多々あるのだが]
よりによって、これを持ち出す輩がいるとは……。
[残された片割れの筆を見つつ、呻くような呟きをもらす。
代々の『絵師』に、『記憶』と共に継承されてきた二本一対の絵筆。
一体、いつの間に持ち出されたのか。
箱の中には、ただ、一本が残るのみとなっていた]
……深刻に、まずい。
持ち出された方が、『力』を残しておいた方とか、冗談にならん……。
[ともあれ、ため息をついていても仕方がない、と長の元を訪れ、事情を説明する。
自覚が足りないのなんのとの小言を小一時間はもらったろうか。
さすがに、今回ばかりは軽薄面で受け流しはしなかったが]
……とにかく、早急に手を打たんとまずい、じじ様。
来るべき『解放』には、両方の筆が必要になる。
このまま戻らんと、えらい事になる。
……それに……。
[不意に言葉を途切れさせ、出された香草茶のカップに視線を落とす。
来てすぐ出してもらったそれは、小言の間に冷めていた]
[うっすらと、目を開く。
何時もと同じ、蒼い夢。
大きな欠伸をしてから体を引き伸ばし、
綿毛を敷き詰めた床に足を降ろすと、
ゆくりと立ち上がる。
畳まれたハンカチを右手に持ち、留め具の外されたペンダントを左手に持つと、
机の上に置いてある綿毛用の布袋を見つめた。]
みっつ、持てないわぁ。
[くすりと笑い、
壁に掛かった小さなポーチを取って頭を入れて
斜めがけに肩から提げる。
その中にハンカチやペンダントを入れ、畳んだ布袋も入れて家を出た。]
[布袋の底には絵筆が眠る。
もちろん彼女は、それを使って
「足りない」と言われていたものを。
一朝一夕ではだめだといわれていたものを。
満たす気まんまんで、上機嫌。]
[視線を落とす様子に、長はどうした、と訝るように声をかけてくる。
それに対する答えに先んじるのは、小さなため息]
……持ち出された方の筆。
次に『絵』を描くための『力』が残ってる方だった。
正しい用い方を知らなくても、あれで肖像画を描けば、その者の『心』を封じる事ができる……。
その者が、生きていたとしても。
生きながら、『心』の力を奪えるんだ。
[掠れた声の説明に、長は目を見開き。
続けて投げられるのは、そうなったら、その者はどうなるのか、という問い]
……過去に実際にあったかどうかは、ちょっと思い出しきれてないんだが。
普通に考えても、いい状態じゃないと思う……ぜ。
[重い沈黙。
それを経て、長が立ち上がる。
とにかく、住人たちに筆の盗難と、それに伴う危険を知らせる、と]
ああ。
軽い冗談や悪戯心で持ち出したんなら、早めに戻してもらわんとまずいしな。
[実際、『過去』にはそう言った事もあったようだが。
その時は、大事に繋がる前に戻されたらしい。
今回もそうなってほしい、と思いながら頷いて、すっかり冷めた香草茶を干す]
んじゃ、俺ももう一度、アトリエの中を探してみるわ。
[いつもの軽い口調で言いつつ立ち上がり、長の家の応接間を出ようとすると、そう言えば、と長が呼び止めてきた]
んー? 何さ。
[きょとり、としながら立ち止まると、都市に広まる噂の話をされて。
事の真偽はどうなのか、と問われたり。
話題の二人とはそれなりに見知った相手、真偽を知っているのでは、との事らしい]
[鼻歌を歌いながら、軽い足取りで向かうは何時もの綿毛の畑。
途中でなにやら噂をしている主婦の塊を見つけ]
ごきげんよぅ。
[明るい声で挨拶をかけ手を振った。
笑顔を返してくれる主婦も居れば、
あからさまに眉を顰める人も居るけれども何処吹く風。
只、色恋だの落書きだのの噂の切れ端が耳に届いて]
…あ。
[鞄の中に閉まった、洗ったハンカチを思い出し、
ぴたりと足を止める。]
……いやいやいや。
さすがにそりゃあないっしょ、じじ様。
[さっくり返すと、長は、ないのか、とちょっと残念そうにした……かも知れない]
だって、考えてもみよう。
あの二人だぜ?
俺には、想像もつかん。
それに、もしそうならもっと早くじじ様に話しに来るでしょー。
[ここまで言えるのは、付き合いの長さ故の事。
それぞれの気質を思えば、ここに至るまでに七色変化している尾ひれなどはあり得ないとすら思えた]
……一応聞くけど、じじ様から二人にそれ、聞いてないよな?
うん、先に俺に聞いて正解。
真面目に受け取らん方がいいよ、うんうん。
[話が一区切りした所で、今度こそ、と思ったらまた呼び止められ。
今度はなんだ、と思ったら、そういう自身に色恋話はないのか、という問いで。
掠めたのは、困ったような、笑み]
いや、ほら……俺は、さ。
『絵師』だから。
だから……ね。
[短い言葉の真意は、伝わるか否か。
ともあれ、それ以上は何もいう事はなく、長の家を出て、ため息一つ]
……こんな因果な存在に惚れたり惚れられたりしたら、それだけで不幸だってぇの……。
[小さな呟きの後、アトリエへ向けて歩き出す]
かえさないと。
[ハンカチを鞄にもう一度仕舞い、
取りあえず広場の方へと向かって足を向けた。
なんだか今日は、道の井戸端会議に
とても良く薬師の先生と、図書館の司書のひとの
名前があがるなぁ、と、思ったりしながら、
歌を口ずさみ、軽い足取りで歩く。]
はい?
[呼び止められたのは、都市の長。
彼女の父親を知り、その後の事も知っている為
会えば気をかけてくれていて]
ごきげんよぅ、長さま。
どうかなさったの?
[何時も笑顔な彼の表情が曇っているから、
きょとり、瞬いて首を傾けた。]
えふでがぬすまれた?
[重い口調で言われた事を、くりかえす。
これから人を集められるならば集めたりして、
人を使って都市の人間に伝えていくという。]
えふでって、絵師さまの?
[頷く長の、しかめっ面を覗き込むと
ぱちり、コバルトグリーンの目をまた瞬いた。]
─翌朝─
[朝の仕込みと親父さんの朝飯を支度したあと、足を向けたのは布織りの工房。
当てをつけた布地があるかを聞きに来たのだが、]
あー、品切れっすか。じゃあ、仕方ないっすね。
とりあえずまた来ますんで、今日のところは糸ください。出来るだけ細くて丈夫なやつ。
[そう言って糸を買うと、工房をあとにした。]
もう、ばれちゃったの?
もってるって、こと。
[きゅ、と手で鞄を掴む。
思い出されたのは、はんぶんこ、と言った相手。]
ごめんなさい、もう、みつかっちゃったかも。
どうしてなのかしら?
[言葉を口に出す事はできず、
ココロの中で、言葉にする。
もちろんそれが、届くなんて思っていないけれど。]
[とても危険だから、見つけたら直ぐに言うように。
他の人にも、知らせられるなら知らせるように、と、
後半は多分期待されずにだろうけれど言われ、
こくり、深く頷いた。]
はぁい。
[長は一度彼女の頭を撫でると、
そういえば、と何か言いかけたけれど、
お前には判らんか、などと呟いて一度笑い、背中を向けた。
にこにこと笑いながらその背を見る彼女の、
頭上には、ひとつ「?」が浮かんでいた。]
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