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[繰り返される言葉に、本当に慣れていないのか、と妙な部分で納得しつつ。
ついつい、追い討ちを重ねたくなるものの、ここはそういった場でもない、と自制して。
言葉を返す代わりに、もう一度にっこりと、微笑かけた。
もっとも、自制を促したのは、新たにやって来た者の声もあったやもしれないが]
……あらまぁ。
よもや、とは思いましたけれど。
[丁寧な礼をする少女の姿に、思わず、こんな言葉が零れ落ちた]
[扉を叩く音、開く音。
そちらへ視線をやって、現れた赤い子に、口元だけで笑った。
一瞬で消えて、相手には悟らせないように。
いた。
小さく小さく、口を動かして、ふたたびお皿の方を見る。
依頼はまだ続いている。やめろって言われるまで続く。
追いかけてるのに、あの子の名前もそういえば知らなかった。]
[ギルバートにトビーが皿を渡している。
先ほどマンジローも気にかけていたりと、皆がトビーに優しくしている様子には広間に暖かいものを感じた。
食事を始めたハーヴェイの傍によって笑いかける]
……(にこ
[ハーヴェイの傍にいる様子はとても嬉しそうにしていかもしれない。
ヘンリエッタが部屋に入ってくると会釈を返す。
やはり返す言葉はなかったが微かな笑みを代わりに送る。]
まあ・・・全員が全員元服をするわけではないのでござるがな。
主に武士、つまり支配階級の儀式でござるよ。
[トビーの言葉には少し苦笑しつつ答える。一応自分も侍の端くれなのでやったのではあるが。]
ほう、この野菜はラッセル殿が・・・?
たいした腕前でござるな。農事に長く携わっていないととてもこうは上手くゆかぬであろう。
[ちらりとラッセルのほうに視線だけ向けるが、彼の性格を考えてすぐに視線を外す。]
[ハーヴェイ以上に自分はもっとよくわからない。
とりあえずトレーズという名前がヘンリエッタの母親らしい。]
エッタのままじゃ、あれだよね?
せっかくの仲間だから。
[ハーヴェイ以外の初めて知る仲間には親しみがわいたかもしれない。
ハーヴの提案にヘンリエッタの返答をゆっくりと待つことにした]
[顔を上げる。
既に顔を合わせたシャーロットやハーヴェイに微笑んで。
動かした視線の先に別の既知の相手を見つけた]
キャロルさん!
[今でも鮮やかに思い出せる程に素晴らしかった舞。
旅の話も含め沢山の話を聞かせて貰った事を思い出し嬉しそうにその名前を呼んだ]
この雨が花散らしの雨であるにしろ、そうでないにしろ。
……早く止むのを願う事自体は、間違っていない気はするわね。
[首を傾げるシャーロットの様子には、僅かに肩を竦める。
舞、という言葉に反応するよに笑む様子に、やってみるのもいいかしら、とふと考えもして]
書庫整理してたのか。
あそこの本は多いから、やりがいがあるだろう。
[そうセシリアに言いながら、こちらもウサギのローストを切り分け口に運ぶ。
セシリアの賞賛には、だろう?と笑み返し応えた。
バランスよく彩の多い食卓には野菜が貢献しており。
人が苦手でも、こういうところで関わりを持っているんだよな、と胸中でひっそり思っていたりした。
トビーの謝罪には、気にしないと首を振った。
一気には覚えきれないだろう事は、なんとなし理解できるから。]
お久しぶりですわね、エッタ様。
[嬉しげに名を呼ぶ少女の声。
カップを置いて立ち上がり、優雅な仕種の礼をする。
シャラン、と音を立てるのは、銀色の輪]
まさか、この地でお会いするとは思いもよりませんでしたけれど。
[言葉と共に向けるのは、やわらかな笑み。
やって来た時の様子は、使用人から聞いていたから。
碧の瞳には、微か、案ずるような色も見え隠れして]
名前。
エッタ、違ウ。仲間、名前。
[囁き狂人とは如何云うモノかは自身でもまだ分からず。
「その内にね」と言った母は此処に居ないのだから]
二人、貰エル。嬉シイ。
こんばんは、エッタ嬢。座ったままで失礼。
[そう断りつつ軽く頭だけ下げ返礼し。
キャロルの方へと向かう様は、目で追ったが、
とりあえず今は、目の前の食事の方に多分に意識は向いていた。]
[外は風と雨が強い。
キャロルの名前を呼ぶ依頼対象人物は、きっと外には出ないだろう。
だとしたら、今は気にする必要もない。
とまで考えて、マンジローの言葉を聞いて彼の顔を少し見上げた]
支配階級?
貴族?
馬車とか使ってるの?
偉い人なんだねー。
[ほうと感心して。食卓から離れる。
きょろきょろとあたりを見回して、部屋の隅っこの方に走った。
ラッセルの方にも近かったかもしれないけど、関係なしに壁にぴたりと寄る。
こういう場所の方が落ち着く、なんて言いながら、久しぶりに一杯食べたせいで、*うとうとしてしまうかもしれない*]
[扉が開いて、見たことのない少女が姿を見せる]
へぇ…今日は本当に客が多いんだなぁ。
[呟いた後で受け取った皿を置いて挨拶をする]
初めまして。ギルバート・フェイバーって言う。
お嬢さんはここの縁の人かい?
[見かけよりも上品な物腰にそう尋ねて。
それから、どこか感心したような声を上げるトビーに向けて]
あぁ、こう見えて力仕事だから腹が減るんだぜ?
…どうした?
[入ってきた少女を見ているのに気付いて小声で問いかける]
[広間に入ってきたヘンリエッタに気付く。身なりもいいし、身振りにはどこか気品を感じさせる。もしやこの子はこの屋敷の主の関係者であろうか?]
お初にお目にかかる。我は不知火 萬慈郎という、武者修行の旅を続ける者でござる。
今宵一晩の宿を借りたくここに立ち寄った次第。
以後お見知りおきを願いたい。
[椅子に座ったまま、ヘンリエッタに向けて深々と一礼する。ふと、玄関でトビーが話していた「奇妙な仕事」の事を思い出した。確か彼は女の子を捜していたらしかったが、それはこの子のことなのだろうか]
・・・?
[何となく、彼女を見たときのトビーの様子にかすかな違和感を感じたが、気のせいであろうか]
[尋ねては見たものの、上手くはぐらかすように部屋の隅に走るのを見送って]
そんなところで寝たら風邪引くぜー?
[掛けた声は聞こえたかどうか]
…(こくり
[キャロルの言葉には同意の頷き、雨が早くやむにこしたことはない。
玄関であった少女がキャロルの名前を呼び視線がそちらに向く。
服を着替えたヘンリエッタの印象は先ほど玄関で会ったものとは違って見えた。
返された微笑み、自分の小さい時の服を着る姿に自然と笑みをこぼす]
……
[トビーのこともそうだが暖かい雰囲気が流れるのは好きだった。]
[セシリアの名乗りで我に返り居住まいを正す]
失礼を致しました。
ヘンリエッタ=ウィロビーと申します。
アーヴァイン様とは母がご縁を。
[逃げ込んだ形である事は言わずに説明を加えた]
私も、まさか此方に居らっしゃるとは思っておりませんでした。
お会いできて嬉しいですわ。
[キャロルの近くに席を求めて移動する]
[もらえると嬉しいと、言葉少なげに言うエッタに、こちら側で笑みが深まる。
可愛いな、と思ったものの。名前をつけるとなると少し考える。]
いざ考えると難しいものだな。
インサニアは何かいい案あるかい?
[いくつかこちらも考えたが、とりあえずインサニアにも意見を求めた。]
いいえ、食事に遅れたのは私の方ですから。
どうぞ御気になさらず。
[ハーヴェイの挨拶に首を振る]
ヴォルフェ様、フェイバー様。
…マンジロー様。
[万次郎の発音は上手く出来ずに音だけを真似た]
どうぞ宜しくお願い致します。
[自分の小さい時の服を着て現れた様子に妹ができたかのような気分だった自然笑みがこぼた。
エッタから名前のことを言われ、アグレアスからのコエがかかると少し考える間があってから]
ピュエリ……ピュエラ……
[微かなコエで呟いた後]
ピュエリアとかどうかな?
貴族・・・とも違うであろうな。馬車に乗らぬが馬には乗るぞ。
それに支配階級といっても様々でな。
それこそ城に住んでいるものから、貧乏長屋で傘張りしている者までいろいろ居る。
我はまぁ、どちらかと言えば後者のほうでござるがな。
[かんらかんらと笑い飛ばし、トビーが部屋の隅に行くのを見れば]
やれやれ、「寝る子は育つ」か・・・。まぁ、本格的に寝てしまったら後で部屋まで運んでやればよかろう。
ぅぅ……。
[話題にされたり礼を言われたり。
その状態が短時間であったとしても、窮屈さが増すのは変わらなかった。
新たに人が広間に来た辺りで、ラッセルは入れ替わるようにして広間を出て行った。
パニックの状態に近くなり、人の気配の少ない場所を求めて屋敷の中を*歩き回る*]
[トビーの名を聞いても他と同じように穏やかに返す。
見覚えというほどの記憶は在らず同じように幼さを残す彼が追跡者だとは思いつける筈も無かった]
[トビーが部屋の隅っこに行く姿が視界の端に移り、
そちらに視線をやるとギルバートと数度のやり取りの後うとうとし始めていた、おなかがいっぱいになり眠くなったのだろう。
使用人に目配せをすると毛布をもってきてそっとかける。]
……っ…
[ラッセルの様子に気づくのは遅れて広間を飛び出す様子に少し失敗したと思った。
周りに残った皆に申し訳なさそうに頭を下げてから、ラッセルの出て行った広間の出入り口に視線を向ける。]
[テーブルを離れるトビーを不信に思いつつ、食事を続ける。
どうやらキャロルと知り合いらしいヘンリエッタに視線を向けた。
アーヴァインと縁が、ということはこの館の住人ではないのか。
本当に今日は客人が多いらしい]
[こちらがトビーの違和感に気づく事がないのは、食事に気が行ったせいだ。
見かけによらずかなりの量を腹に収めて、ようやく一息ついた頃に、シャーロットが傍にいて、ラッセルは広間を出ており、トビーは眠りかけているのに気が付いた。
とりあえず嬉しそうにしているシャーロットに笑み返して、よしよしと、結んだ髪を崩さない程度に撫でてから。]
シャロ、紅茶入れて貰えるかな?
[そうにこやかに頼んだ。]
[何人かが名を呼ぶのを聞いて、少女が名乗るのを聞いて]
ヘンリエッタ嬢か。
なるほど、旦那とはそういう縁か。
[顔が広いアーヴァインのことだから、どんな知り合いがいても不思議ではない。
そうしてキャロルの元に向かうのと、どこか親しげなのに気がついて]
ん?キャロルさんとは知り合いなのかい?
ハーヴェイも。
[ハーヴェイがヘンリエッタの名前を呼んだことを思い出して]
以前に一度、旅の宿を求めて以来、こちらの主殿とはご縁がありますの。
[近くに来たヘンリエッタに、空いていた隣の椅子を引いて勧め]
今回は、近くまで来たので久しぶりにと立ち寄ったのですけれど……。
ふふ、中々縁の繋がらぬ流浪の身で、再びお会いする機会を得られるとは思いませんでしたわ。
[幾つか疑問を感じてはいたが、それはこの場で問う事ではない、と表には出さず。
かける声音は、常よりも穏やかなもの**]
[ラッセルのことはそれ以上自分にはどうすることもできないので、視線をハーヴェイに向けると撫でられた。
ハーヴェイに撫でられると嬉しそうな笑みはさらに深まったかもしれない。]
…(こくり
[紅茶を頼まれると使用人が用意していたカップにそそいでハーヴェイに差し出す。砂糖とミルクはハーヴェイの好みに合わせて。
そろそろ食事を終えた頃合の広間、他の皆にも視線を送り求められれば紅茶を*淹れるだろう。*]
[ギルバートの疑問の声に、振り返ってひとつ、頷く]
ええ。
以前、さる方の夜会で、舞を披露する機会があって。
その時に、お話をさせていただいたの。
……アーヴ殿のご縁というのは、初めて知ったけれど。
[それから、仔細には触れず、ヘンリエッタとの出会いについて簡単な説明を**]
ピュエリア、か。
うん、いいな。とても合ってると思う。
[やはり自分が考えるよりは、同じ性の者が考えた方が良いものが出るな、とか思ったが。それは出さずにインサニアに笑み、そのままヘンリエッタに意識を向けて。]
ピュエリアが気に入れば、そう呼ぼうか。
私、何かしてしまいましたかしら。
[すれ違うようにして出てゆく青年を見送り呟く]
キャロルさんには以前夜会にて舞を披露して下さって。
沢山のお話も聞かせて頂いたのです。
ハーヴ様は此方に着きました時にご一緒しまして。
[ギルバートの方を向くと頷いて答えた]
[ラッセルが部屋を出てていくのには内心ぎくりとして。自分では(おそらく他の皆も)ごく普通に感心しただけだったのだが、やはり彼には重圧であったようだ]
あー、やってしまったでござるな。
早く落ち着いてくれると良いが・・・。
[と言っても、昨日今日あったばかりの人間をそう簡単に理解しているはずもなく。結局は何もできないのであるが]
[ハーヴェイに褒められるのは嬉しい。頭を撫でられたこともありそれは表情に出る。]
気に入ってもらえると嬉しいけど。
[ヘンリエッタの返答をゆっくりと待つ中ハーヴェイに紅茶を淹れて*渡したり。*]
ピュエリア…。
ピュエリア。素敵。
私、ピュエリア。
[嬉しそうに頷いた]
インサニア、有難う。
アグレアスも。
私、今からピュエリア。二人の仲間。
[名前を定めた事で何かが変化したのか。
まだ流暢とは言えなかったが片言よりはずっと自然に囁いた]
ああ、俺が館に来た時、入り口で丁度一緒してね。
[ギルバートにはそう告げて。]
赤いうさぎが震えていたから、どうかしたのかと思って尋ねたら、アーヴァイン卿と知り合いらしくて尋ねて来たって言うから連れてきたんだ。名はその時に。
[ヘンリエッタがかどわかされたとかいう話は、この場で自分がするべきではないと思い、伏せておいた。]
[皆に釣られて扉のほうを見ると、丁度ラッセルが出て行くところだった。
また自分が何かしたのだろうかと考えてみても、賞賛の言葉を述べたに過ぎない。
だたそれだけが彼にとって重荷となるのだろうか…?
そうであれば、悪いことをしたと思いながら、シャーロットに淹れてもらった紅茶を一口口に*含んだ*]
[ラッセルが勢い余って出て行ったのは、食事中なので気づけなかったが。なんとなし、周りの雰囲気から察せるものはあり、ああと、今更ながら入り口を見やる。
とはいえ、後を追おうものなら余計こじれるのは分かっているので、放っておく事になる。
シャーロットが入れた紅茶を、礼を述べ受け取りストレートで口にしながら。
まずはキャロルや他の皆の話をゆっくりと耳に入れていた。
暖かな紅茶が喉を*潤す。*]
[二人の出会いについて話を聞いて、少しばかり驚いた風に二人を見て]
どこで縁が繋がってるかわからないもんだなぁ。
でも、うん、まったく知り合いがいないよりは、ずっと心強いって奴だよな?
[そう言ってヘンリエッタに笑って見せて、ハーヴェイとの縁にはそういう事かと頷いて]
二人とも頼りになるからな。
安心していいと思うぜ?
[ここに来た理由までは訊かずにおいて、シャーロットがお茶を淹れるなら手を上げて、自分の分も*求めるだろう*]
ほほう、ヘンリエッタ殿もここの客人でござったか。
何とも来客好きの主殿のようでござるな。
いや結構結構。
それにしても、見たところ親御殿や付き人の姿が見えぬが、主殿と一緒に居るのござろうか?
[キョロキョロと辺りを見回し、何ともなしに疑問を口にした]
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