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[息を吐いて座り込んだ。]
あれがアーベルだと思うなら。説得でもキスでもして元に戻して。
[メイスにもたれて呼吸を整える。どこが痛いかわからないくらい痛む体。どうせ動けそうにない。ポケットに鎮痛剤があるけど、水を持っていない。]
……ち。
[見つからない。
苛立ち。
変幻する『ゼルギウス』の、嘲るような笑いはそれをかき立てる]
……根性、悪いんだよっ……。
[吐き捨てるよに言って、壁を殴りつけた。
鈍い、痛み。
衝撃が、身体の奥へと通るよな、心地。
天鵞絨を、渦中へと一度向け。
それから、再度、動き出した]
[少女の背に白い翼。
――あの、屋上で見た空を横切った
――白い風切羽のように見える。
きしり、きしり。
耳奥と左胸、いたくはない。きしんでいる。
いばらがないのに、白い花が落ちる。
《内側からいばらが咲いている》]
[死んでいった人たちのことを思う。殺されてしまった人のことを思う。
死にたい人などいなかったように、思う。
どうして彼は、ここに来たのだろう]
アーベルさん。
私、アーベルさんの、撮った写真、一度でいいから、見たかったの。
見る事は叶わないけど。
ずっと、撮ってたよね、写真。
動けなくなるまで。
どうして、撮ってたのかな。何のために?
もっと、たくさん撮りたいって。一枚でも多く、撮りたいって。
[屋上で、彼に手を引かれて風の音を聞いた。久しぶりの風はとても心地よくて、長くそこに留まりたかったけれど]
……っ!
[風の音。
不意に感じたのは、不安。
振り返り、目に映ったものは]
……何やって……!
[間に合うか、否か。
考える暇などなく、駆け出した]
[カインとなのるそれは、女性らしさを感じられた。]
…ッ
[風が走る―――。
ブリジットが動くのが見えても
重い足の自分は走る事もままならなくて]
え…?
[白い花が見えた。]
[風が、吹いた。ナターリエへと向く音に、持っていた楯で防ごうと、転がるように駆ける]
だ、め。
殺させない。
どうして、殺すの?
あなたに、誰かを殺す必要はないのに。
[此処に来るまでに見て来た、幻想世界住人のような生物達。
くらい、暗い展示室に並べられた背中に空洞のある石像達。
この研究所は、死者が向かうと言う、星の彼方、宇宙の虚無を思わせる場所だった。
目の前の妖精は。
剥製のように飾られ、墓標の側に揺れる彼等と、──同じ成り立ち。]
── カイン ?
誰 だ。
アーベルの、何 。
[顔立ちはアーベルと似ている。
彼の近親者の姿なのだろうか、程度しか推察が出来ないが。
兄弟、と言うベアトリーチェの声が耳に届く。
目を凝らしても妖精の動きを追おうとすると、頭痛が酷くなり目眩がした。
無風の室内に、カインが移動した場所から、風が流れる。最初に裏階段を抜けて、屋上のヘリポートに上がった時のような風。]
[座り込んでいたから、妖精─カインが放った風は肩を容易に切り裂いた。服が裂け、露出した肩は血にまみれる。]
理解、……してるはずもない。あたしはアーベルを知らない。でも、生きたいようには見えなかった。
[妖精を睨み、立ち上がる。再度攻撃が来るなら、避けなければ命に関わる。
駆け寄ってきたブリジットとライヒアルトに笑みを向ける。]
血はちょっとすごいけど、たいした事、ないから。だって、痛くないし。
[体の内側に比べれば。]
『アーベルは───求めていた』
[幻影は続ける]
『見失ってしまったものを』
[白い羽ばたきはゆっくりとアーベルの周りを旋回する]
『なくしてしまった翼を』
[少女の問いかけに]
『アーベルにとって写真は呼吸なの』
『撮るということで”探し続けた”』
『見えなくなってしまった風を』
[ベアトリーチェと、こちらを心配げに見るノーラにも、笑み。]
大丈夫、死なないから。だって、一緒に帰るんだから。それより、固まってたら一網打尽にされかねないよ。
[目の前、散った、いろ。
交差したのは、過去。
風にさらわれるよに、そらへ消えた──]
……ばか、やろっ!
問題が、違うだろうがっ!
[たいした事ない、という言葉に>>210。
口をつくのは、怒鳴るよな、声]
視える事が…
見る事が全てじゃない。
[周囲を旋回するカインに言葉を投げる。
自分はナターリエの方へと歩く事も出来ない。
少しだけ離れた場所。]
例え見えなくても…
風は感じる事が出来る。
揺れる稲穂の写真を見て
空に舞う鳥の写真を見て
風を感じる事は出来るわ。
[ライヒアルトの怒鳴るような声に、笑みは苦笑になる。]
ごめんなさい。でも、あたしが悪いのかな。
[転がるベアトリーチェ。傍にブリジットが行ったからほっとした。]
[恐怖――恐れ。ないわけではない。
それよりも、己を突き動かす
ぎりぎりで立たせるたった一つ。
己に課した責。
いばらは咲く。――いばらは咲く。]
なくした 風…
[“――― なら、 風が 見えるかな”
あの時、彼は何と謂ったのだったか。]
●業務連絡●
村立て遅くなってすみません。
でもほとんどお任せ状態になります。
で、さすがにきつい!であれば、これよりメモ打ち合わせ解禁します。
本当に村立ての無茶ぶり、みなさんありがとうございます。
……ああ。
どうやら、ほっとくのは多大な間違いらしいからな。
[感じた眩暈を振り払うよに、頭を振って。
それから、ブリジットの言葉>>213に、頷く。
鎮静剤は未だ、ジャケットのポケットの内に、ある。
忘れかけていたけれど]
……どっちもどっち、だ。
まったく。
[向けられた苦笑に、零れるのは、嘆息>>216]
……とにかく、少し、下がるぞ。
[嫌だといわれても、抱えて連れて行く気ではあるが]
[風の流れた方向から血の匂い。
妖精の風が、ナターリエを切り裂いたらしい。
ナターリエの生きる事を放棄した、と言う言葉は違うなと思った。
昨日、ヘリの中で鎮静剤を巡るブリジットとアーベルのやり取りを聞いていたから。だが、ヘルムートも、一番最初にアーベルが薬を拒んだ時に同じ事を考えた。
アーベルから聞いた言葉はとても少ない。
彼は無口だった、と改めて思う。]
風を?
[楯を杖代わりに身体を起こす]
なくした翼って、何?
でも。
[なくしたものは戻ってこない]
じゃあアーベルさんは、いつまで探すつもりだったの?
もう、探すことは、やめてしまったの?
写真に風は写らない。風は、心に映るものだから。
風が吹くと、判る。
その風が運ぶものが。
でも、アーベルさんが探してた風は、そういうものじゃないんだよね、たぶん。
[傷ついた右肩より、服が裂けて見える腕の変色の方が痛々しいかもしれない。]
あたしを聞き分けがない子供と思ってる。
[ライヒアルトが眩暈でふらついたから、下がると言うのに素直に頷いた。そうすれば、彼も休めるはずで。]
[少しの間、考え込むような沈黙の後、]
──ライヒアルト。
ナターリエと一緒に、部屋の奥にある機械類を調べてくれないか。ゼルギウスがプログラムなら、何処かに稼働を止められる場所ある。
此の手の施設に一番詳しいのは、
この中だとライヒアルトだ。
[此処までの道のり、書類を見る時、あの施設で実験器具を扱う時、少し視界が悪そうに見えたから、]
ナターリエに手伝ってもらえ。
[風が舞い上がり白い花がひらひらと舞う。]
……
[アーベルから生まれたカイン。
このまま殺して、――ゼルギウスは?]
やっぱり…
私、殴るわ。
[探そうとカインから離れるように足を引く。
がり、がりり、と石を引きずるような音がする。]
鳥……。
そうね。鳥は、風に乗って飛ぶのだって、教えてもらったの。なら、風が見えてもおかしくない。
でも。
[思い出す。風が吹いた日。いつも。どこでも。吹くと風の気持ちが流れ込んできていた]
風が見えても、飛べないの。私は、人だから。
鳥じゃ、ないから。
アーベルさんは、鳥になりたかったの、かな。
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