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俺が知るか。
あちらさんが言ったことだ。
「あやみん」は『憑魔』に喰われたんだとよ。
[言いながら、内心で舌打ちする。
限界時間が迫って来ていた]
……面倒くせぇな。
[小声で呟くと、迫る2撃目の刃を左腕で受け止めようと突出す。
右の手は後方へ]
[母親の制止を聞くはずもなく、オレはナイフを振るい続ける]
んなの、口から出任せだろ!!
[口でも、動きでも、引いては行けない。
それは認めることになってしまうから。
オレは生き延び、喰らい、チカラを手に入れなければならない。
そのチカラを封じたまま振るった二撃目は、突き出された相手の左腕へと]
[ぴたり、百華の声に突然泣き止んで。
緑の瞳は伯母を覗き込んだ。]
じゃ、かやにいちゃがしんじゃうんだ。
[幼い声は、残酷な事実を紡ぐ。
うさぎはじっと、空を見つめていた。]
え。
[姪の言葉に僅か、止まる。
その間にも、史さんは何故か氷の手を下げ、生身の腕を差し出している。
伽矢が憑魔であろうとなかろうと、人を刺す感触など覚えさせたくなくて]
止めなさいって、いってるでしょう!
[私は伽矢を突き飛ばすか、間に入るつもりで飛び出した]
……っく、
[深々と突き刺さるナイフ。
憑魔の力ではないとはいえ、無傷というわけにはいかない。
表情を歪め]
……、
そういや、怪我はどうしたんだ?
[ふ、と口許を笑みが掠めた。
ぴし、
流れ出していた血が音をたてて凍り始める。
刺さった刃が抜けないよう、そのまま封じてしまおうと]
[飛び出すのが僅か遅く、伽矢を止められないまま地面に倒れてしまった。
そのまま伽矢の足を掴もうと手を伸ばす。
私は薄々感づいていた。
史さんが憑魔ではないことを。
おそらく、伽矢が憑かれている事を。
一息に伽矢を殺せるだろう力がありながら、彼は防戦一方だった]
[相手へと突き刺したナイフはたちまち凍りついてしまう]
てっめ…!
…憑魔じゃなくても、治るやつは居るだろ!
[含めた意味が通用するかは判らない。
抜くことが出来なくなったナイフを離し、殴りかかろうとして]
っ…!
[倒れた母親に足を掴まれる]
…邪魔を、するな!!
[横槍が入ったこと、相手を仕留め切れないことに苛立ち、オレはチカラを解き放った。
オレを中心に放射状に放たれる、圧縮された空気の球。
牽制の威力しかないそれを放ちながら強引に母親の手を振り切り、オレは男に突進する。
両手の先には圧縮された空気の爪。
その爪で相手を切り裂かんと、真っ向から詰め寄った]
[相手が離れ、片膝をつく。
血は溶けて、ナイフが地面に落ちた]
……は。
こんな、人の話も聞かずに襲ってくる『司』が居るかよ。
[言いながら巫女はやりかねないかも、と頭の片隅を過ぎったが、今は無視しておいた。
相手が足を掴まれて手間取るうちに、白い冷気を纏う右手を前へ]
『貫け。』
[低い声音。
冷気は細長い氷錘となって、真直ぐに伸びる。
斜め下から、制止を振り切り飛び込んで来る少年の、胴の中央を狙った]
てめぇが憑魔だと思うからだよ…!
[そうこじつけるしか無い。
睨む翠の瞳は片膝をつく男を捉え、両手を大きく振りかぶった]
[大きく開いた上体。
攻撃にだけチカラを回していたせいもあり、無防備なそれを護るものは何もなかった]
…っ!! が、ぁ、っは…!!
[意識外から飛び出してきた氷錘は、違わずオレの胴を貫く。
飛び込みの勢いもあって、それは深く突き刺さった。
喉奥から込み上げて来るものを感じ、オレは咳き込むようにしてそれを吐き出す。
どす黒い赤が、地面へと広がった]
…く、そ……この、くれぇ…。
[修復をかけようにも内臓の損傷が尋常ではない。
治癒力を大きく上回っていた]
…お…じ……りた…った…に……。
[言葉にならぬ声。
チカラがどんどん抜けて行く]
[伽矢から、強い風が吹き付けられ、怯む間に振り払われてしまった。
起き上がる間に、再び伽矢が史さんに襲い掛かる]
伽矢、伽矢!
[振り絞った声は届いていない様。
そこへ、冷たい声。
店出会った時、この公園で会った時とは人が変わったような史さんの声]
駄目。 だめよ。
伽矢、伽矢!!
[そう言った時には既に。伽矢の身体は貫かれていた]
かや、にいちゃ。
[氷に貫かれるいとこを、じっとじっと見つめた。
て、て、とゆっくり近づく。
大量の血の匂いは恐怖を呼び起こす。
だが、何故か今は悲鳴を上げることはなかった。]
にいちゃ。
[百華が先に近づくだろうか。
伯母より近くにはいけない。
それでも顔が見えるほどは、近くに寄った。
瞳はきょとんと、無垢色に。
うさぎもいっしょに揺れている。]
……人を殺した報い、受けなさい。
[その命の炎を消そうとしている伽矢を見つめながら、私はそう呟く]
心配せずとも、私もいずれ受けるだろうけどね。
ただ、あなたのほうが先だった。それだけよ。
[氷錘は貫いた内側で、更に細かい枝を伸ばしていた。
治癒は難しいだろう]
……同情はしてやるよ。
[それだけ呟いた。
周囲には目を向けない。
『憑魔』がチカラを失うのに比例して、氷もまたじわりと溶けていく]
伽矢、伽矢、伽矢!
[倒れた我が子の傍に駆け寄り、髪を撫でる]
あんたは伽矢? それとも、憑魔?
……どっちなの。
憑魔なら、返してよ。
伽矢を返して。
[細かい枝が身体を侵食する。
オレはまた赤を口から吐き出した]
─────………。
[従妹がオレを呼ぶ声がする。
けれどもう声が出ない。
視界がぐらりと歪む。
誰かが何かを言う声すら聞こえなくなってきた]
[身体を貫いていた氷が溶けて行く。
広がる赤、闇に沈む意識。
氷が完全に溶けた頃、オレの躯は地へと*倒れ伏した*]
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