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おとーさん、おとーさん。
――うん?
なんだい、ゲルダ。
あのねえ……
おとーさん、だいすき!
――あらあら。
お母さんのことは?
おかーさんも、だいすき!
――父さんもだよ。
ゲルダのことも、母さんのことも――
[至って普通の家庭の、普通の生まれだった。
正確には「普通」とは違ったのだろう。
けれど、幼い頃は疑いもなくそう思っていた。
父は大工、母は刺繍工。
皆の家を作る父は凄いと尊敬していた。母の縫う刺繍は美しくて、教えて欲しいとよくねだった。裕福とは言えなかったけれど、仲の良い家族で、暮らしには別段不自由もない。
小さな海辺の村には子供も然程多くはなくて、村中の皆が知り合い。
時折、喧嘩をすることもあるものの、少しすれば怒りも忘れてしまって、ごめんなさいと謝った後には、また一緒に笑いあえるような仲だった。
太陽の光に起こされて、風に乗って届く潮騒を聞きながら遊んで、夕焼けに赤く染まる海を見て、夜になれば月に見守られて眠る日々。
幸せ、と明確に思うことはなかったものの、幸せだったのだろう]
[崩れたきっかけは、些細な事。]
「――ってさ、ゲルダちゃんのこと、嫌いなんだって」
え?
「いつも、にこにこ寄って来るのに、やな感じだよね」
[それが嘘だったのか誤解だったのか、今となっては分からない。
言った当人は笑っていたから、本気ではなかったのかもしれない。
それでも、小さな不審の芽を植えつけるには十分だった。
馬鹿馬鹿しい話ではあるけれど。
人の観察をするようになった。
言葉には裏があることを知った。
変わらないものなどないのだと思った。
やがて気づいたのは、父と母の事。
いつしか見えない亀裂が入っていて、交わす愛の言葉は偽物になっていた。
それは10歳を過ぎた頃から加速していった気がしたけれど、何故かはわからない。その時期の記憶――丁度、宣教師が去った後だ――は、酷く曖昧だ]
[幾重にも仮面を被るようになった。
そのうちどれが素顔か分からなくなった。
或いは、どれも、本物だった。
ただ自分では、それらは「偽物」だと思っていたから、傷つくことは、痛みを負うことは、なかった。
初めから期待せずにおいた。
「本物」は好かれることなどないし、言葉なんて全て、嘘だって。
だから、母親が別居を言い出したときにも、何の感慨もなかった。
表面上は文句を言って、涙も流してみせたけれど。
二人が其処に至った理由は、知らない。
知ろうとも思わなかったから。
もしかすると、父は自分が人狼だと知っていたからだろうか、なんて空想はするけれど、今となっては聞くことも出来ない]
――集会所・外――
[水面に波紋が起こり、消えていくのを眺めていた。
透明な水は、白い蓮は赤く染まっている。
人が行き交う。声がする。近く、遠く。傍をすり抜けていく]
……案外と。
あっさりしたもんだよねえ。
[他人事のように呟いた。
風が空気を震わすのを感じて髪を押えたけれど、揺れることはない。
そうした動作で、ああ、今、自分は人の形をしているのだと理解するだけ。
目の下のラインに指を当て、緩やかに弧を描いてなぞった]
涙の一つも出やしない。
[それは、死んだからだろうか。
泣く代わりに、笑った。
変わらぬターコイズグリーンの眼を細めて、猫のように。
嘲るように。]
悪い狼は倒されました。
嫌われものの娘は死んでしまいました。
世の中の全て恨み、厭いながら――
めでたし、めでたし。
[子供に絵本を読み聞かせるように独り言ちて、]
なんて都合よくは、いかないかな。
大罪人だもんねえ。
いや、ここは、大罪狼って言うべき?
[くるりと向きを変えた。
眼差しを向けた水平線の彼方には陸地が在る。
かえりたいな。
小さく呟いて、水面へと、一歩、踏み出した]
[それから。
人にあらざる獣の娘の住んでいた家に、自衛団が訪れる。
届けられたのは数日前、娘が持っていった少ない荷物。
その中に入っていたのは縫いかけの刺繍。
陽の目を見ることのない、最期の作品。
娘自身は何処にも無い。
布に描かれた未完成の花だけが、枯れずにいつまでもそこに在る。
娘を亡くした母は、何を思ったか。
静けさを取り戻した水面は何も語らない**]
/*
>>1007 ブリジット
石シリーズですか。了解ですよー。
まだ石シリーズは未参加なんだよなぁ…。
いつか、できたら。
>>1009 ハインリヒ
俺が子供ににーさんの名前付けるの?(いやそげ
…結婚、しない。つか。
できなさそうと思う中の人。
/*
そう言えば、何年後かは言葉のたどたどしさも無くなるんだろうなぁ、カーラは。
精神の成長が進んだから、言語能力も発達しそう。
別に脳に障害があるわけじゃないし。
とか考えてたらゲーダのエピロルが。
お疲れ様なのです。
/*
ちょっと背後的にあれしてきてるんで、早めにご挨拶おば。
約一週間ちょっとの間、色々ありがとうございました。
不慣れな点も多かったと思いますがご容赦を。
一年半のブランクということで、下手すると次もそれくらい開くかもしれませんが(えー
そんな感じで、またどこかでご一緒いたしましたらそのときはよろしく。
*ではでは*
/*
おおう、ぜつみょーに割り込んだっ。
ゲルダ、エンドお疲れさまー。
>>1016 クロエ
うん、そこらはしっかり見張ってそうだよね(とおく。
諦めない、は蒼狼の一番の決意だから、自決は絶対しないよー。
そこは、大丈夫。
>>1028 カルメン
うん、そこはねー。
思うように動けないかな、と思ってても、やりたい時ってあるからなぁ。
にゃ、次の機会があるならふぁいとです。
/中/
なんか右クリックがきかなくなって土壇場で再起動してきた。
それはそれとして、そういえば、初めてRP村をやったときは盲人だったのを思い出した。
かなりアクティブでしたね。はっはっは。
/*
>>1012 ユーリ
ああ、確かにそれはあるか。
でもたいてい役職なら早めにPLCOするから、そこだけは平気かな。
情報取得回避とか、よくできるなぁ、と感心してしまう…。
その辺は、ほんと勉強しないとだ。
>>1013 クロエ
そ、そんな悪いこと教えてたか!?(笑)
意外な過去発覚。
/*
相方は、お疲れ様です。
展開的にはあれでありだったと思うけれど、
懐きたい気持ちもあったので、ちょっとしょんぼりしつつ。
またの機会に。
/*
>>1032 ハインさん
お疲れ様でしたー。
今回はご参加、ありがとうございますっ。
弾かれ狼、ほんとにお疲れ様でした。
縁故とか色々、美味しい立ち位置いただけて感謝です。
また、機会がありましたら、その時はどうぞよしなにですっ。
/*
ゲルダさんお疲れ様。
[やっぱりなでておく。なでる]
>>1018 ユーリにぃ
ラ神の神采配もあったしね…
両生存したことないんじゃないか、もしや。
/*
ゲルダちゃんはロールお疲れ様。
>>1015 ロミ
そこまで言うなら、美人なおねーさん、連れてきてね?
[涙目見て、頭よしよし]
[きっと呼んでくる間に逃走しますg]
/中/
んじゃま、私も最後のご挨拶しておきましょうか。
まあ、いつも通りなんだか適当な動きをして、ひたすらやりたいことをやりまくって退場してしまって申し訳ない限りです。
またやりますが。
今回、ちと時間的に難しくなったので途中退場になってしまいましたが、前にどっかの発言で言いましたが一応生き残った後の展開も考えてて、子供を守るためのキリングマンになる予定ではありました。
無理でしたが。
ともあれ、こんな感じの適当一直線な人間でもよければ、これからもよろしゅう。
縁があったらまた遊びましょう。
とかなんとか。
/*
>>1037 ダーヴ
PL視点COしても、誤認されることあるけどね!
[結構あります。いや、言い回しとか動きのせいだけど]
正しい情報だけゲットしてしまうと、どーしても動き固まるから。
そこらはまだまだ、俺も修行中なのだけどね。
バランスむずかし。
/*
>>1035 ゲルダさん
たまには生きたいよw
もはや 僕が生存→くろねこさんとそるらさんが墓落ち という法則があるのかもしれない。
>>1036 ブリスさん
盲人というか、なんというか。
/*
>>1043 ダーヴさん
[撫でてきた手をしっかと掴んで]
ゲルダさーん。
[その場で呼んでみた]
とかやってるうちにあと10分か。
/*
おっと、そろそろ挨拶しとこう。
皆様お疲れ様でした。
何かやたら希望の多かった霊能ゲットしたのがとても嘘のよう。
キャラ設定上仕方ない部分もあったけど、動きが鈍くてすいません。
←こんなのが霊能とってすいませんでした(土下座
親友縁故結んでくれたクーリェや最後までお世話かけたユーラを始め、様々拘束してしまったり絡んでくれた方々には謝罪と感謝の気持ちを。
またご一緒出来た時はよろしくお願いします。
/*
>>1040 ロミっ子
確かに、あれは神采配だった……。
……同時生存。
あれ?
……ない、かも。
>>1042 カルメン
やってみたい事には、やはしチャレンジせんと。
芸幅ふえないしにゃー。
/*
後10分か。
先に、ご挨拶しておこう。
今年も幻夢のランダ神にはあいを頂きつつの狼でした。
時間不足でいろいろとご迷惑おかけしました。
泡沫シリーズの要素を活かせなかったのが残念です。
あと、ネタれなかったのとかボケられなかったのとか。
とまれ、また何処かでお会いしましたら、かまって頂ければ幸いです。
/*
なんかもう1000発言超えてるしログ遡る気力もないし、私も最後のご挨拶だけ残しておきませう。
今回はろこさんの呼びかけに便乗して参加させていただけて楽しかったです。
入るよーって言っておいてのろのろしてたせいでろこさん達にご迷惑かけてしまったり、入った後も何やりゃ良いのかわかってなくて何もできなかったりとか逆に余計なことしてたり感があって申し訳ないなぁと思ってはおりますが、思ったままに行動させてもらって中の人はとっても楽しゅうございました。
また機会があったら遊んでいただきたいなと願いつつ、皆様お疲れ様でしたー。
/*
よし、僕もご挨拶。
約10日の間、皆様お疲れ様でした。
色々やってしまったー!とか悩みつつも、やはり全力で水面に揺らめく物語を楽しませていただきました。
エーリさん、大変そうな中お疲れ様でした。教会関係のとっかかりにさせてくださってありがとうございます。
ブリジットさん、いつものごとくのサプライズをありがとうございますw 墓下でもお世話になりました。
ローザさん、諸所の絡みが楽しかったです。いつかご飯も一緒に作りましょうw
ハイン、色々生かせず残念。弾かれ狼お疲れ様。次にはきっと!
ロミちゃん、折り紙判定素敵でした。多くは絡めなかったけれどとても可愛かったです。
ゲルダさん、こちらも狼お疲れ様でした。ダークな面も可愛い赤の姿も素敵でしたよ!
/*
挨拶、挨拶。
えーと、議事とかこことかRPのある国でうろうろしてるhisiroです。
…今回は、やったら意図と動作の安定しないRPですみません。
皆さん素敵な中に、こんなん混ざってていーんか悩みつつ、気付けば生存組。あれ?
ともあれ、お付き合いありがとうございました。
非常に楽しい村でしたよ。と。
またお会いしましたら、どうぞよしなに。
/*
ゼルギウスさん、キリングは本当に有難うございました。飄々としたところも、シリアスな所もかっこよかったです。
ダーヴさん、縁故生かせずごめんなさい!でも過去をちらつかせることができてこちらは楽しませていただきました。どこかでまた機会がありましたらっ。
ユーリ、前半の機動にお付き合いありがとう。カルをよろしくね?
カル、とにかく愛しかった。個の意識はどんどん薄れそうだけれど、ずっと傍に居るから。…邪魔にならないようにw
あ、お外ではまたよろしくです(苦笑
皆様、またどこかでご一緒できたらよろしくお願いします。
ついでに宣伝。来月のBaroqueStoneも余裕がありましたら宜しくお願いします…!
最後にこの村に触れられた全ての人に感謝を。
ありがとう!
―回想・ギュンターの死の翌日―
[筏の端からは対岸が見えている。 手の届く範囲には大きな蓮の葉が密に浮かんでいた。 シャツに染み込んだ赤が肌に張り付く感触に、繭を寄せる]
(人の生きた証を不快に感じるというのも……理性的ではないよな)
[川面を見つめるとそこに浮かぶはギュンターの顔]
/*
さてと。
お疲れ様でした。
こんな村で低年齢層は絡みづらかったかも知れませんが、それでも絡んでくれてありがとうでした。
これ以降7月中は村入るの自粛しますが(自戒)、期間過ぎたらまたどこかでお会いできるとうれしいです。
(「人狼は滅せねば」か……、まぁ、記憶の端に浮かぶ……薄い月明かりではっきりとは見ていないにしても、この全身に纏わりつく赤で大体は想像がつく……、それに……人では有り得ない傷……か。
ハインリヒと交わした僅かな言葉から導き出される姿。
人狼かどうか知らぬが、居るのかもしれぬな。 何かを越えた存在が)
[手を伸ばし濁った水に触れる。 表面の僅かな温み、その下の冷。 川面に映し出される赤に染まった姿]
[足先から飛び込む、飛び散る飛沫。
水が、体と布の間に入り込み、張り付いた布を引き剥がしていく。
一旦は頭の上まで沈み、やがて浮力によって持ち上げられる体。
仰向けに、足が沈み気味の形で浮く力と沈む力の均衡が取れた]
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