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……そ、か。
まもりたい、なら。
て、ちゃんと、のばさなきゃ、ダメ、なんだっけ。
[閉じた天鵞絨が緩く開くのと同時、零れるのはそんな呟き]
……前に、言われたのに。
ずっと……忘れて、た。
[言いながら、顔を上げる。
そこにあるのは、少しだけ困ったような、でも、穏やかな笑み]
あとで、皆に、謝らないと、ですね。
……あと、来てくれた礼も、言わない、と。
[そう言って、それから。
少しだけ、居住まいを正して]
でも、それとは別に。
……ありがとう、オクタヴィアンさん。
気づけないままでいたら、俺。
もっと、皆、傷つけるとこ、でした。
[そう言って浮かべた笑みは、ここに来て間もない頃。
老尼僧たちと家族のような時間を過ごしていた頃には、よく見せていたもので。
純粋な想いを込めて聖歌を紡いでいた時の表情だった。
もっとも、表情自体は、傷の痛みに遮られて、長くは続かなかったのだけれど]
……もう、休みます。
ちゃんと、治して、それから。
……歌……届けないと。
[春の陽射しへの願い歌を。
ここにいるすべてのもののために。
今ならきっと、昔と同じ、澄んだ気持ちで歌えるような気がしたから。**]
/*
>>753エーリ
だから無いってばw
万が一にその機会があったとしても、
「ものじゃないんだからあげるあげないじゃないわよ。
アンタ達が二人で選んだならそれでいいの。」
って返すのが関の山ね。
むしろ「アタシが父親になって大丈夫?」とか聞く側じゃないかしら(
>>754マテウス
多分に祖母と孫くらいの年の差だもの予想出来ない方が普通だわよw
そうねぇ、アタシ自身も変だって思ってるから言わないでしょうし。
かといって好きなままだからこの先も独り身だろうし。
まだまだマテウスさんの杞憂は続くわね(
>>755イレーネ
だからパパはないってb(ry
と言いつつ、サリィは気付いてたでしょうね。言わないけど。
/*
そういえば男嫌いロールの所為でお菓子を食べ損ねたのと子猫ちゃんに絡み損ねたのが最大の後悔ポイントです。[両方ともエーリッヒ絡み]
さってあと2時間かー。
何処からロール作ったものか。
/*
ミリィもおかえりなさい&ロールお疲れ様。
そうなの理由それだったのよw
ライヒアルトさんもロールお疲れ様ね、もうちょっとお返ししてからこっち〆ようかしら。
>>764カルメン
シスターが一人で住んでたらそれもあったかもしれないけどね。
一応健全な男なんだから手が出せない状況で好きな人と一緒にいるのは無理だわー。
色々不健康だもの。
>>772マテウス
そうね、10年15年過ぎたらアタシもきっと過去として話せるだろうし。
お互いに笑い飛ばしましょw
―雪原→―
[ライヒアルトを部屋まで運び込み。
レナーテを移動させるのに苦心しているところへ手を貸りた後。
上着から引き出したのは銀の十字]
[十字架から発想で繋がるのはこの場に今に過去に住まう人で。
老尼僧もカルメンも居ないから、選択肢はひとつになった]
[そうして然程の間も無く訪れたライヒアルトの部屋。
その時はまだ彼は意識を保っていて、十字を返す事も叶ったけれど]
[その後。彼の意識がいつ現の境に堕ちたのかは、知らない]
―→自身の客室―
[一先ずと戻ったのは、ここ数日を過ごしている客室。
ベッドに膨らみを作る、その頭の方へと腰を下ろした]
……終わった、よ。
[背に疼いていた熱はいつの間にか消え去っていた。
つまり、多分。終わったと云う事なのだろう]
[つめたく冷えた髪を指先でなぞる]
でも、まだ道が拓けていないんだ。
帰るのはもう少しお預けだね。
[答えは返らない。返る筈も無い。
判り切っていることに小さく苦笑を零した]
[マテウスが遺体について話をしに来たのは一夜明けてかその日の内か。
どちらであろうとその発案に異論はなく、すぐに頷き。
けれど]
……あ、でも。眼鏡と髪留めだけ貰ってもいいかな。
[諾の返事を受けてから、火を灯さない故に冷えた室内を戻る。
赤い髪を流して片方の髪を解き。
……少し考えて、もう片方も解いてしまう]
……一緒に帰ろうって、言ったから。
[理由を問われるならば、苦笑と共にこう返しただろう]
[それからは。
除雪の手伝いとライヒアルトの様子を見るのと。
加えて料理の手伝い……初級料理教室受講とを繰り返して]
[数日後、漸く道は拓かれた**]
/*
あぶねぇ、挟まる所だった(撤回した)
>>764カルメン
こういう事件がなかったとしたら、そのうち自覚するんじゃないかと思うんだ俺(*ノノ)
>>769マテウス
結構大きいところじゃないと入らないからね、あそこ。
小物ならFMでも売ってるけど、お菓子はないのが多いからなぁ。
>>770オクトにーさん
ないのかー(´・ω・`)←おい
シスターもそれ聞いてニコニコしてそうだ。
大丈夫も何も、俺の中で大事な人なのは変わりないから気にしないよ。
>>771ミリィ
ミリィも子猫ちゃんについては誤解してそうなイメージ。
死後のミリィの変化とか、遭遇したかったけど時間が時間が
─ 夢現の狭間 ─
[零れた疑問に返されたのは、向こうで聞け、との言葉。
けれど、重ねて問う気はなかったから、ああ、と短く返すに留めた]
…………。
[戻るついでに、と。
託される言葉>>757 >>758、声の柔らかな響き。
自然、青年の表情にも笑みが掠めるけれど、向こうの笑みが見えぬように、天鵞絨の柔らかさも届く事はないのだろう]
……わかった、伝える。
[皆への伝言には、はっきりそう返して。
途切れたもう一つには疑問を感じるものの、追求はしなかった。
自分で、と言っているのだから、こちらが口を挟む所ではないだろう、と思えたから]
─ 丘の上 ─
[花が芽吹き始める季節、早朝の丘に一人立ってそよ風に目を細めると、小さな鳥の声と風に揺れる枝葉のざわめきがなんとも耳に心地いい。
厳しい冬は遠く離れ暖かな春へと時は流れた。]
─ 修道院 ─
『おや?また朝早くから散歩かい?』
[家に戻ると朝ごはんの支度をした母さんが出迎えてくれた。脇に抱えた薪を降ろすとちゃんと仕事はしていると少し拗ねて見せると、彼女をそんな私に微笑んでくれる。いつもと変わらない朝。
服を着替えて聖堂へと向かう。]
『廊下を走るとシスターに怒られるよ』
[図書室を通り過ぎるときまたライヒに注意された。彼は物静かで時折何を考えてるかわからないけど、いつも皆のために祈りと、そしてこれは秘密なのだけどすごく素敵な歌を神に捧げている。本当は皆のことをすごく大切にしてくれている。
聖堂に着くとオクタ兄がピアノの調律を初めていた。きっと今日も素敵な演奏を皆に聴かせてくれるのだろう。本当に本当に素敵な演奏で前に一度だけライヒの歌がついたときは本当に神様が降りてくるんじゃないかって思った。]
『あら?そろそろご飯かしら?』
[でもその恰好と喋り方はどうかと思うな。]
─ 修道院 ─
[朝のお祈りを済ませて食堂に向かう。談話室を兼ねた部屋に入るとカルメン姉が服をだらりとしたまま眠たそうにしていた。]
『朝が長ければもっと寝ていられるのに』
[そんな無茶苦茶なことを言っているがもしそうだったらきっとカルメン姉はずっと寝てしまうだろう。こんなカルメン姉だけど街へ出るときはとて綺麗でとても素敵だ。娼妓なんてと嫌悪する人もいるけどこの修道院-イエ-のために一生懸命働いているこの姉をとても誇りに思う。
朝食を終えて仕事に向かう。つい先日から私も自衛団員の一員だ。]
─ 宿場 ─
『今日もしっかりきっちり厳しくいくぞ』
[意地悪そうな、でも優しい笑顔で迎えてくれたのは上司のマテウスさん。厳しいけどとても面倒見がよくてみんなから慕われている"おやっさん"だ。でも娘のイレーネにはものすっごく甘々で見てるこっちが恥ずかしくなる。]
『おはよう』
[そう思ったらひょこっとイレーネがマテウスさんの後ろから顔をだす。大人しいいい子なんだけど意外とお転婆なところがあって、この前も……ってこれはマテウスさんには知られちゃまずいのだった。
一通り団員のみんなに挨拶を済ませて仕事にでる。仕事といっても大半が見回りと雑用だ。何かとお手伝いをしたりする便利屋さん、自衛団っていっても実情はそんなもの。]
『あ、いいとこにいた。ちょっとお遣い頼める?』
[ほら、早速。朝一でいつも「お仕事」を頼んでくるのは雑貨屋のエルザさん。お得意様なのだ。
綺麗で楽しい人だけど、ときどきすごく厳しい顔も見せる人。とても強い女性なんだと思う。]
─ 宿場 ─
『あ、どうも。いつもありがとー』
[エルザさんのお使いで温泉宿まで持ってきた届け物をエミーリアに渡す。ちょっとぶっきらぼうだけどすごく利発な子。でも、なんかちょっと陰があってすっごく男嫌い。……だったんだけど、どうも最近は温泉客の一人ととても仲良くなっているらしい。とても明るい笑顔で話をしているのを見たことがある。]
『……今日は暖かいね』
[なんて考えてたらその彼アーベルが現れた。なんかいつも飄々としてるけどそんなところがエミーリアと馬があうのかな?湯治客らしいんだけど時折珍しい話なんかをしてくれる。あ、エミーリアがこっちみて睨んでる。大丈夫、彼をとったりなんかしないよ。]
─ 家路 ─
[そろそろ陽が落ちようという頃、仕事を終えて家路につく途中で行商人のイヴァンさんから南国の珍しいお酒を買って帰る。この人自身は胡散臭いけど扱ってる品物はどれもこれもいいものばっかりだ。
今日は馴染みのみんなが修道院に集まってちょっとしたパーティだ。
そういえばカルメン姉が誰か連れてくるらしい?彼氏かな?ちょっと楽しみだ。
こうして今日も無事平穏な一日を過ごす。何も起きないでもいつも楽しい毎日。●すべき家族がいて、楽しい●●がいて、すっとこんな日が続けばいいなって本当にそう思う。]
───本当に?
───心からそう思う?
───それがお前-ワタシ-の望みなのか?
[何か…不思議な声が聞こえたような気がする。]
─ 聖堂 ─
[晩餐を終え、皆が聖堂へと集まる。私は食事の後片付けがあるのでいつも一番最後だ。洗い物をすませて聖堂へ向かうころにはオクタ兄のピアノが聴こえてきた。修道院には珍しく、オルガンではなくピアノ。耳を澄ませば天使のような歌声も聴こえてくる。
ああ、早くいかないとオクタ兄の伴奏でライヒが歌っている。きっとカルメン姉も踊りを披露してるに違いない。]
──どうして先に始めちゃうの!
[そう拗ねて見せて聖堂の扉を開けた瞬間、蝋燭の光が目に入って一瞬だけ眩んだ。]
─ 聖堂 ─
[────赤い
視力が戻り目に飛び込んできた光景は真っ赤に彩られた聖堂。
いたるところが赤で埋め尽くされている。
一歩進むと足元でピチャリと音がした。]
───あれ?
───どうしたのみんな。
───どうして床に寝てるの?
───ねえ?
[自分の両手も真っ赤に血塗れていた。]
そう、これは夢。
もしかしたらありえたかも知れない夢。
夢?私はこんなのを望んでいた?
いや、違う。私にはこんな望みなんてない。
ただあり得たかもしれない可能性。
だけど行きつく先の変わらない未来。
どんな平穏な毎日を過ごしてもいつかは壊してしまう。
だってそういう者として私は生まれたから。
― その後 ―
[村への道が開通した後、店兼自宅へと戻り。
日常へと戻りながらも、雑貨屋の仕事も兼ねて、
聖堂にちょくちょく顔を出すようになった。]
[それをからかいのネタにされても、]
?
今あそこにライヒアルトさん一人しかいないから、様子見にいかないと。
話し相手くらいは、できるしね。
[と、心底不思議そうに首を傾げた。**]
獣に囚われたレアンは言った。
───悪夢、と死ぬ間際に彼女はそう言った。
それじゃ生まれたときから獣だった私はずっと悪夢の中だったの?
だったら私はようやく悪夢から覚めることができるの?
白い絨毯に横たわりもう何も見えなくなった目をそっと閉じて。
ようやく私の長い旅が終った**
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