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[そんな言葉を吐き捨てつつ、扉との距離をはかり。
低い姿勢で、一気に駆け出した]
……っ!
[飛び出すのを見越していたのか、単なる偶然かはわからないが、タイミングよく熱線が放たれる。
とっさに床に転がるものの、熱が軽く、肩を竦めた]
こぉのぉ!
オトメの柔肌に、なにすんのっ!
[体勢を整えながら、熱線が飛んできた方へと銃口を向けて引鉄を引く。
撃ち出された銃弾は紅を散らし、倒れたクルーはアメーバ状のものを滲ませた]
……ちょ!
機関士長がつかれてるとか、なさすぎっ!
[倒れたのが誰か、を認識して早口に口走る。
船長や主席航宙士は無事なのか、そんな事を確かめる余裕はなく。
……ついでに、扉を開けようとしている誰かがいるとかも、気づく余裕もないまま。
牽制のために銃弾を一発撃ち出し、扉を開けて通路へと飛び出した]
[それでも、意識は艦橋内に向いていたから。
かなりの高確率で、違う惨事、発生]
―第二階層・エレベーター前―
[背後に響いた音に反射的にそちらに銃口を向けようとし、恐怖に震える姿が見える。
足元に転がる銃には視線を向けず、ただ足に感じた感触にそれを軽く踏みつけて。
銃は構えたままだが銃口を彼女の方からは逸らした。それでも恐怖を増すには十分だったかもしれないが]
動くな、そして少し黙れ。
[叫ぶ姿に先ほど接していた時とは違う、大きくはなくとも鋭くはっきりとした命令をする言葉]
死にたくないならな。
─第一階層・通路(艦橋前)─
ってぇ、ちょ!?
[飛び出した先に人がいたのは、想定外。
上擦った声を上げて、止まろうとするものの、中からの追撃の事を考えたなら]
伏せてっ!
[勢いは止めずに、こう叫ぶ。
そこにいた二人の反応はどうだったか。
ともあれ、扉を閉める直前に何とか体勢を戻して更に一発、艦橋内に銃弾を撃ちこんでおく。
無駄弾になるか、それとも、というのは、考えない事にした]
……ちぃと、節約せんとならんかなぁ……。
[零れたのは、そんな呟き。
いつの間にか飛び出していた猫尻尾が、ゆら、と揺れた]
ひっ――
[彼が振り返り、こちらに銃を向けた。
すぐにそれはそらされたけれど、その瞬間に目を閉じてしまったから分からない。常に銃撃戦が起きてもおかしくない地域の出だけれど、かといってそれらに慣れすぎているわけでもなく]
――っ ……ぅ、 ううう
[怖いから舌が回る。怖いから声が出る。
けれどソレを止められて。ゆっくりとふらふらしたホールドアップ]
[視界がぐにゃりとゆがんだ。
どんなに意志の力を働かせようと、嗚咽の音がとまらない]
─ 第三階層 通路 ─
[夥しい数の遺体。
壁も床も白衣も赤く染まった道を進む。
今のところ動くものは見えず、気配も感じない。
けれどどこから何が出てくるかは知れなかったため、警戒を解くことは無かった]
死体は見慣れてるが…こうも多いとやはり気分は良くねぇな。
[呟く声は抑揚無く、本当にそう思っているかは怪しく聞こえる。
進路の邪魔になる遺体は蹴り寄せるか踏み越えて、研究責任者の部屋を目指した]
PMCに寄生されるのかどうかとか、野暮なことは聞くつもりはない。
[向こうにはこちらを襲うような意思が無いのがわかり]
生きたいなら首を二回縦に振れ、死にたいなら首を二回横に振れ。
[仕事柄慣れているとはいえ、人を殺すのが好きなわけでもない。
先ほどのような事態でもあれば有無を言わさず殺すことも厭わないが、必要でなければ殺すつもりもない]
― 第一階層・通路 ―
ぴーえむしーいるかなぁって思ったんだよ。
そういや、そこにいたおっちゃんが、ぴーえむしーが取り憑いたら、本物が偽者になっちゃうんだって言ってた。
あっ、そうだ、だから早くしないといけないんだった!
[色々あって忘れていたらしいが覚えていた事を思い出す。
早く?何を?
そうだやっつけないと、偽者を。
そんな事がぐるりと頭の中で回っていく。
心臓のどきどきは止まらない。
でも家族の事を褒められたら>>53にこぉと笑った。]
うん、おれとーちゃんもじーちゃんばーちゃんも大好きだ!
ノブにーちゃんも好きだぞ。
[そして端末の事を言われたらはたっと止まった。]
持ってる!えーっと何処だっけ…。
[音が出るほどの勢いで、首を縦に振った。
ちょっとかなり回数はオーバーした]
[死にたくない。]
[死にたくない。死ねない。だって、死んだら歌手になれない]
[ああ、こんなときにそんなこと思うあたしアホだなあ、とか。
縦でいいんだっけ、間違ってたらどうしよう、とか。
とりとめもない思考はポップアップする]
[突っ込みたいこと、聞きたいこと、しゃべりたいこと。
沢山あるけど、相手に生殺与奪を握られてるこの状況じゃ、口を開けない。かちかちと、歯がなっている]
[普段使わないので存在すら忘れていたそれをどうにかして取り出すと、受信を表すランプが点滅していた。
随分前のメッセージを律儀に一個ずつ読むが、どれも聞いた話ばっかりだった。]
あった!んでどうやるんだっけ…。
[ぽちぽち弄り注意力散漫させながら、ノブの後をついていく。]
せーあつ?
何かするなら、おれもがんばる!
[文字打ちも適当最中、声に反応して>>54おーっと拳をあげた。
イコール人を殺す事だという事実と、その深刻さはまだ知らない。
やっつける、という言葉にすると、それらはなんとも簡単なものだった。
そして扉が開くのを見ていたのだが。]
― → 第一階層 エレベーターホール → ―
[ここへ来るまでに見たものは、数々の死体。
整備室で見たアメーバ状のものがあるもの、ないもの、やはりないものの方が多かったが、両方ともがあった。
それらを見ての表情の変化はない。 ”死屍累累”などという表情パターンの条件は、作られていなかったから。
一階層のホールには現在人影はなく、それでも其処彼処から銃声や人の声は聞こえてくる。ふ、とそちらへ一度顔を向けたけれど、向かう事はなく三階層へと向かう。
後を追う足音も聞こえるだろう。
エレベーターは、確りと作動していた。]
[エレベーターが扉を開くまでの間に。]
「見つけたぞッ!」
「この―――、」
[ゾンビ野郎、と続く予定だった罵声は、悲鳴に変わる。
言葉と共に銃を撃とうとした相手の手元をジョエルのレーザー銃が無表情のまま撃ったのだ。
相手が騒ぎ、落とした銃を拾い、再び撃とうとするまでに、エレベーターへと乗り込むと、影に隠れ扉を閉めた。他にも追撃の足音が遠く聞こえる。]
[言った回数よりも多く縦に振られる首の回数。
突然構えていた銃をフランの方に向ける―――
そのように彼女には見えたかもしれない、引き金を引き、それは彼女のすぐ横わずかに熱気を感じるくらいの傍を通る。
とさりと人が倒れる音とからんという金属音が響くのが聞こえる。
床に赤い血だけが広がる様子が見える。舌打ちひとつ]
今度から自衛は自分でしろ。
[銃を蹴って彼女の方に転がし、彼女がそれを拾おうとする間にエレベーターの端末の操作を改めてし終えてから]
俺は第一階層に行くつもりだ。
[ついてくるならかまわないというように、少なくとも今は自分から彼女を殺すつもりはないことは伝わったかどうか。
エレベーターに乗り込み彼女がついていくるならば特に止めることはしないだろうし、こようとするなら乗るのを待つだろう]
─第一階層・通路(艦橋前)─
[扉が開く可能性は考えていても、即扉を閉めるルートを直線で取ってくるとは想定していなかった]
伏せろっても!
[手を握っていたオーフェンは扉の死角になるように押しながら、逆方向へと倒れる。お陰でエリカとの正面衝突は避けられたが、残った足を思いっきり踏まれた。
オーフェンとエリカがどうなったかを確認する余裕はない。押し殺したような悲鳴を漏らしながら、手にした銃を室内に向けて。放った光は床に倒れ伏す人の脇に散った]
Captain...
[絶句している間に扉が閉まった。
涙は足の痛みが原因で滲んでいたものだけど。
悼むような声で、船長、と呟いた]
─第一階層 整備室─
[銃の引き金を引いた時、名を呼んだ声に意識を向ける余裕もなく。
呆然としていたのはほんの少しの時間だったろう。
同じく呆然として成り行きを見ていた人間達の中、響いた声。>>26
ひとつ退治、その言葉に自分は現実に引き戻されたのだが、周囲はそうではなかった。]
……な…何を言って…
[上がる悲鳴。
ジョエルへと放たれた光線。
そして聞こえた、ジョエルへと向けられる疑惑の声。
ほとんど仕事の虫のような女は、サボタージュ用の回線があることすら知らない。
だから、その整備士から発せられた火種は、何故そんなことをいうのかすら理解できなくて。
しかしそれを否定できる証拠は、持っていなかった。
ほんの数秒、戸惑っている間に事態はどんどん悪化していって。]
…──っ
いけない、ラッシュ!
[それに気付いて声をあげたものの、既に遅く。
>>33機械犬の開いた口から撃ち放たれた銃弾は、一人の人間の命を奪っていた。
それによって生じたものは、人工生命に対する、より強い反発という火種。
PMCの手先になったと口々に言う彼らに、声を荒げた。]
ちが…、違う、今のは、違う!
ラッシュはただ、正常に機能しただけだ。
危害を加えてくる者にのみ攻撃する、それをしただけで、ラッシュが狂ったわけではない。
[整備士としてそれだけは確証を持って言えることだから、そう諭そうとしたものの。
先んじて部屋を飛び出していったジョエルを追うように、パトラッシュもまた整備室を出ていった。
それを庇うような形に見えたのだろう、彼らの敵意は部屋に残った女に向かった。
造りものの肩を持つなら、お前もPMCに乗っ取られているのだろうと。]
…何を言っている。お前達、それでも整備士か。
自分が手がけてきたものは子供のようなものだろう、肩を持って何が悪い!
お前達などより、ジョエルやラッシュの方がよほどまともだ!
[そう言い放った女に向けられたのは、言葉ではなく武器だった。
咄嗟に身を翻したものの戦い慣れしているわけではない身では避けきれるものでもなく。
放たれた光線は肩を掠め、焼きつくような痛みに顔を顰めた。
それでも、痛みに堪え銃に手を伸ばすと己に対峙していた相手に銃を向けその胸を撃ち抜き。
出来た隙をついて自分も外へと駆け出した。]
─ →第一階層 廊下─
─ 第三階層 エレベーターホール前→通路 ─
[降りた後にすぐにまたエレベーターは動く。
辿り着いて目にしたのは、夥しい数の遺体。
一階層よりも多いかもしれない。
動くものは見えず、ただ研究室へと向かう。
遺体を人間だと認識するかどうか。その判断は難しく、結果、そのまま踏み越えて行く。]
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