−寮1F・給湯室−
あー。
暑いー。
茹だるー。
[言ったところでしょうがない、そんな文句は、
フードプロセッサーが固形物を撹拌していく音にのまれる。
中で回っている淡いピンクは、傍目には色付いた氷。
時折覗く黄色は、グレープフルーツの皮らしかった]
うし、後は待つだけっと。
[出来上がったシェイク状のものを密閉容器に流し込むと、
冷蔵庫にタッパーを入れ、代わりに氷を1つ取って口に放る。
口内にじぃんと広がる冷たさに、つい、目を瞑った。
おやつ時だと言うのに、作っていたのはデザートで。
今作っていた生地だって昨日作り置きしたものなのだから、
事、料理に関しては、ショウの気は長いようだった。]