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あ…落ちていく…。
[恍惚の表情から醒め、舞終えて散っていく黒い翼を見]
…綺麗だったのになぁ。ずっとずっと…見ていたかったけど…どんなモノにでも終わりはあるんだね。
[そう呟いた目は何処か、或いは何処でも無い遠くを見つめ]
…そう、どんなモノにでも。
―会議場入り口付近―
[黒と白が交差し、白影が流れた。
同時に黒影は高度を落として。
否、速度の付いたそれは落下と呼ばれる動き。
窓枠から覗き込み、無言となったマイルズの挙動が最終的な結果を伝えてくる]
…ディーノ。
[ポツリと呟く。
或いは切り札となったかもしれない者。
その喪失に僅か目を伏せた]
―自室―
力のコンゲン、か…気にした事も無かったな。
[小さな火種を見ながら思い出すのは先ほどの問い。全く違う2つの能力の根源について―]
…っと、そろそろ出来る頃だな。
[軽く手を払うとテーブルに着き]
別に正義を気取るワケじゃねぇが―
[あの場所で学んだ事をあえて声に出す。自分と言うモノを再確認するために―]
正義が必ず勝つってんなら力こそが正義、そして力にはいろんな形がある。
[金や権力、地位、名声―今までのターゲットには多かれ少なかれそれらの信望者が居た]
上へ行くためには力が居る、そのためならなんでも使え―
[力を持つ者に近付き、踏み台にしてのし上がる―]
[会議室に近づいたそのちょうどのタイミングで、またひとつ星が落ちたことを知る。
廊下の窓辺に足を止め呆然と深淵のようなに黒く墜ちた時の子に眉をひそめつぶやく]
…また、という約束は…永遠にかないそうにありませんね……。
……良き夢の空を往かれませ、御子殿。
[ぽつりと呟いて、微かに瞑目する。
そして会議場へと足を踏み入れた。
白猫と、そしていつの間にか増えた白黒斑の仔猫とともに]
タイセツなのは何よりもまず「生きる」事―死んだらそこでオシマイだ。
[力を持つ者に取り入り、隙あらば力を奪う。例え仲間を裏切ってでも生き延び、更に上を目指す―]
それが―俺の正義だ。
[丁度言い終わった時テーブルの上に出来立てのぺペロンチーノが届いたのだった―]
なー、ディスもたまには一緒に食おうぜ?
[決着の前に*一時の休息を―*]
[流れる景色は移り変わる。
眺めた先、――嗚呼矢張り気にしていると云う事だ、白猫の姿。
嬉しそうな顔で見遣るその隣]
…………あ
[もう一匹の可愛い子]
[昔
人を殺めた其の時は、ぬくもりが怖く手ばなした。
いまでもこわくないと云えば嘘になろう。
決して死にも怯える事は無いのに、
彼女らのぬくもりに怯える――
何と滑稽な事だろうか。]
[ゆらと揺らめくやみいろの意識。
ふぁりさり、と音を立てて開く翼]
…………。
[やみいろは今だ、現状を認識せずに、ぼんやりと]
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