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ああ、頼む。
[タメ口でというアズマの言葉には改めて頷いて]
……そういえば、二人とも、夕飯には来ていなかったみたいだな。
[おにぎりを齧るヨウスケを見ながら言った]
食事はちゃんとしないと体力が削られる。いざという時動けなくならないように、気をつけた方がいいぞ。
ん、わかった。じゃあ俺食うわ。
[ヒサタカの言葉に押し付ける事もせずに緩く頷いて、
ぺりぺりとラップを剥がす。]
昨日はね、ちょい色々と食う気も出歩く気も無くってさ。
まー…うん、確かにぶっ倒れないようには気をつける。
流石に、今すぐ食欲旺盛になれっつーのは難しいけど、
[重要な時に動けないのは勘弁だし、と
むき出しになったおにぎりを一口齧る。まだ具材は見えない]
ん。
むしろ食い物で遊んだら怒るもんな。
[今まさに噂の人物が通っていったとは気づかずに、齧ったおにぎりを見る。梅の赤茶けた色が見えた。
小さく息を吐いて、]
……ああ、そう…ですね。
[食事はちゃんとしないと、との言葉に顔を上げる。
それまで動かなかった瞳が、微かにだけ揺れた。]
遊んでも怒るし、遊ばなくっても
食わなかったらそれもちょっと怒る気がするッス。
[そりゃ、インスタントに炭酸飲料な食生活をしていたら
ショウにとってはきっと見過ごせないモノだろうが
そんな事は軽く棚に上げる。]
ん、またなー。
[寮に向かうヒサタカを見送りながら、更に一口頬張った。
白米とは違う味が混じって、手元に視線を落とす。]
……昆布。
[フラリフラリと。
寮の中を確かめるかのように歩き。
幾つかの部屋の前では僅かに長く立ち止まってもいたか]
いい子にしてれば褒めてくれた。
でも、本当はずっと寂しかった。
いい子にしてれば優しくしてもらえた。
でも、誰かの特別にはなれなかった。
仕方が無いって諦めてた。
諦めてたら、目の前で消えちゃった。
優しかった人も、もういないの。
そんなの、もう嫌。
[軋ませながら、体育館の扉を開く。
内に籠った空気が、外の大気と混ざり合った。
あの臭いもあの色ももうなくて、
打ち捨てられたビニール袋だけが目に入る。
1歩中に踏み入ろうとして土足な事に気付き、靴を脱いで、
下駄箱に置き去りのバッシュを勝手に拝借する事にした。
サイズは多少、大きかったが]
よーするに、やっぱりちゃんと食えってことか。
[先程言われた言葉を繰り返し、苦い笑いを口許に。
梅の酸味が広がれば少し顔を顰めたか。それでもまた齧り、]
…そいや、どっかに行く途中…とかじゃないん?
[おにぎりを見つめる彼を見上げた。]
皐月さんは間に合ったの。
手を伸ばせば、一緒にいられたの。
[寮を出る。
歩き出すと向こうからこちらへ戻ってくるヒサタカの姿。
会釈をしてすれ違う]
どこにいるのかな。
[呟き視線を向けた先。
桜の樹の傍には二人の先輩。
そちらを見た途端、チリリと何かが弾ける感触]
…やっぱり。
[足を止めて、その原因であろう人物を。
アズマの姿を静かに見つめる]
…って事ッスね。
[苦笑交じりに再び齧る。と、続く言葉にきょとんと一瞬瞬いて。
ふと思い出せば、あー…、と僅かに口篭った]
…や、何となく…友達と飯食ってた頃が懐かしくなって。
折角のおにぎりなら、いつも食ってた処で食おうかなとか
適当に考えてただけで。
[ガッコの屋上に、とひらり背後の校舎の上部を指差す。
懐かしいなんて言葉はおかしいだろうか。と思いながら
一番シックリ来る言葉がそれだったから、言い直すことはしない。
本来なら立ち入り禁止箇所に、堂々と行くと言ってしまった事に
口に出してから漸く気が付くが、言い直した処できっと意味なんて無いんだろう]
[広い体育館の中央に立って、ぐるりと周囲を見回す。
やはり、何も変わりはなかった。
ここで起こった事が、嘘だったかのように。]
―――…、っ
[視界の端で何かが動いた気がして、振り向く。
ボールが転がっていた。
その先を見る。
準備室の戸が開いているのが見えた]
[チリ、と何か爆ぜるにも似た感覚に、ゆるりと瞬いた。
目の前に居る先輩に悟られる事の無いように
ゆるりと視線を巡らせるも、大きく視界から外れた場所にまで
視線を向ける事は叶わずに]
……、
[意識を其方へと向けながら、視線を元へ戻す。
気配が動くようならば、
──そんな事をちらりと考えて]
[向こうも気が付いたようでありながら、視線はこちらに向かわず。
クスリと笑った。
これならばきっとまだ邪魔はされない]
力がついたら手を伸ばすよ。
それまで待っててね。
[囁くような声は、彼らの元には届くのかどうか。
微笑と共に視線を外し、ゆっくりと校舎に向かって歩き出す]
……そっか。
[同じように指差す先を見ながら、その友達がどうなったのかを考えて…止めた。もしかしたら帰省中なだけかも知れないから。]
て、…立ち入り禁止じゃ。
……まあ、良いか。
[恐らく、今は咎める人はいないのだろうし。其処は口にせずに、立ち上がって砂を払う。
目の前の人の意識も、その先にいるモノの気配にも勿論気づかないままで。]
―剣道場―
[途中、訪れた者がいた事に、果たして気付いていたのかいないのか。
一人、黙々と行っていた稽古を終え。
上座に向けて、礼をする]
……まだ……。
[ぽつり、呟く。
足りない。
圧倒的に。
力が足りていない。
感じるのは、微かな焦燥]
[ふるり、と頭を軽く振り。
それから、視線を壁へと向ける。
正確には、そこに掛けられている木刀に、だが]
……。
[短い沈黙の後、竹刀を置いて。
身に付けていた防具も外し、それを手に取る。
竹刀のそれを遥かに越える重みが、手にかかった]
ん。まぁ、もう食い終わっちゃうんで…
行くにしたって、景色眺めるだけになりますけど。
[と、続く言葉に、バレました?と小さく声を上げた。
立ち上がり、服を払う様子を眺めながら、
最後の一口を押し込むようにして片付ける。]
あそこ、鍵壊れてるんスよ。
サボり常習犯には常連の、打って付けの場所なんで。
[どーかセンセたちには御内密に、とケラリ笑う。
視線を外されたのか、チリリと走っていた感覚が消えた。
心の底で、何処か安堵しながら小さく溜息を零して。]
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