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[抗おうとする手は、意味を為さない]
っ、ぁ―――
[視界がぼやける。
霞む目は、それでも、彼女を見て。
次第に意識が、闇へと、落ちていく。
遠く、仔犬の鳴き声が聞こえた気がした]
[やがて、子犬は、フユとショウの居る部屋へと辿り着く、首を絞められるショウの姿を見つければ、必死の声で吠えたてて、フユの腕に噛み付こうとするか]
[やって来たヒサタカの問いに、再び校舎の方を見やり]
今……強い、力を……感じて。
[憑魔の、と。それは言わずもがなだろうか]
俺、ちょっと見てきますっ!
[そう、言うや否や。ベランダの手すりに手をかけ、その上に身体を引き上げる]
……邪魔を
するなッ!
[主を、または友を
守ろうと、飛掛かる子犬を振り払う。
腕が離れた。
腕を再び一振り、先程までショウの首に掛かっていた手の中に、刀が現れる。]
[目を見開くヒサタカに気づいているのかいないのか、そのまま、手すりを蹴る。
吹き抜けた風がゆるくその身を取り巻き、寮から少し離れた場所へ下ろした]
[振り払われて床に転がった子犬は、しかし子犬の身軽さ故に、すぐに起き上がる。迫る刃を獣の本能で避けようと飛び退る。しかし鋭い切っ先はその前肢を掠めはしたか]
[手から解放されて、身体が酸素を求める。
眩暈のような感覚。
視界が歪む。
光が足りない。
それでも、仔犬の声は聞こえ、
刃が振り下ろされるのが見えた。
制止の形に、口が動く。声は、出ない。
身体に無理矢理命じ、倒れ込むようにして、
仔犬と刀との間に身を滑り込ませようと―――]
[マコトの後を追うように、ベランダの端に駆け寄り、風に抱かれて着地した姿に、はあ、と長い吐息を零す]
………………
…………………………だから……いつからこの寮の出入り口は窓になったんだ…?
[思わず、前々からの疑問が口をついて出た]
[視界の先に、フユとショウの姿。
あと子犬か。
庇うようなショウの姿に]
フユせんぱい本当に憑魔だったんだぁ……
じゃあ殺さなきゃねえ。
[声は届かないだろう、小さい。]
[駆ける先に、魔の気配。犬の鳴き声が聞こえ、微か表情が引き締まる。
そうして、駆けつけた先で目に入った、光景。
とっさに風を繰り、向けられた刃を阻む壁を作ろうと試みて]
[仔犬を抱いて、相手に向き直る。
切っ先に目を見開きはしたが、動かずに]
………レに、だって、
…護り、たい、って………
願いが、あるんだ………っ
[荒い息の合間、掠れ声は小さい。
けれど、確固たる意志を持って。
振り下ろされる刃に、目を瞑る―――
が、それは視えぬ何かに阻まれて、終わった]
[風が刃を阻み、その切っ先が自分に向くのを冷静に見つめる]
……殺させない。
[端的な言葉。否、既に言葉を尽くすまでもない、と言うべきか]
のこのこと殺されに来たか。
[足元の小さな呟きに、僅かに目を向け]
……志願者が多い事だ。
[白い刀は
憎悪を吸い、柄から、赤黒く染まってゆく。
いつの間にか空には月が昇っていた]
ならば
望み通り殺してやる。
[見る間に刀は細い切っ先まで染まり]
邪魔者から、順番にな
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