[ふわ、ふわ、と。泡沫の虚空を漂う意識に、声が響く。遠くと、近くと。揺らぐ意識への、漣のよに。近く聞こえる声は、しばらく聞いていなかった気がしたから。それが不思議で、ゆっくりと、目を開けて]……あ……れ?[零れ落ちた声には、少しだけ、惚けた響き]