俺のほうだ。
[ジョエルに声をかけられて、少しなんのことか考えてからそう答える。
注意すれば自分を取り巻くように不定形な何かが漂っているのが見えるだろうか。
自分が捕らわれていたように、少しばかり自分とこのPMCは何かつながりのようなものができてしまっていたらしい]
『あぁぁ…ぁぁぁ…、ω…私……そっか……』
[その不定形な物体は女性の声で何かを言っている。
本来形を持たないはずのそれから発される声はとても聞き覚えのある声に似ていた]
ロザ…リー…?
[自分の意識に反応したのか、あるいは声の元となるものも自分の記憶の中に強かったものの影響を受けていたのか、不定形のそれはやがて女性の姿を形作る。
息子のオーフェンに似た面影を見せる16才ほどの少女。
自分が出会ったばかりのロザリーの姿]